2008年滝初め
兜滝、不動大滝、旭の滝
 






兜滝
幅広の縮れた流れが綺麗である。
看板には、滝の中ほどに段差があって、
そこで跳ねる水が兜に似て見えるから
兜滝というと説明されていた。
あんまり、跳ねてないんですが・・・。


大きさ比較。
ダンナの足元はすでに水のすぐそば。
ついでにゴミのすぐそばでもある。





不動大滝
半分日陰の状態になってしまった。
午後2時の日差しである。
周りの岩盤に氷がほとんど無いおかげで、
滝の水が大きく岩盤を離れて
落ちているのがよくわかった。


落ち口。
びゅん、と水が放出されている感じだ。
冷たい空気に水が放り出されて、
だんだんと凍っていくのだろう。


滝つぼあたり。
この一枚だけ見ると、厳冬期のように見える。


大きさ比較。
というか、滝つぼの広さはこの程度。
手前右下にダンナの青い姿がある。


滝を含めた空間。
とにかく日陰が半分覆っていて、
撮影には不向きだった。



ついでに、途中にあった
「恵の滝」
氷が成長するとそれなにり
見られる姿になる。


同じく、「滝の白糸」
ここまで来ると、滝とは・・・。





旭の滝
この写真だけ見ると、けっこう大きな滝に
見えてしまうと思う。
色んな意味で、
きゅーっと縮めたような滝である。



大きさ比較。
ダンナは手前に立っているわけではなく、
滝つぼのふちにいます。


この落ち口の変化が
この滝の身上かも。
なかなか綺麗な変化だ。


滝つぼ。
わりと浅めの滝つぼで、
そこそこ透明感のある水だった。


階段から河原に下りて、
左を向くと滝が見える。
2008/1/2    兜滝 (落差8m) 群馬県川場村
     不動大滝
 (落差50m) 群馬県前橋市(旧粕川村)
     旭の滝
 (落差8m) 群馬県前橋市(旧粕川村)
                      
2008年は意外にも穏やかな天気で明けた。
年末の大寒波でいったいどうなることやらというほど雪が降ったわりには長続きせず、大晦日の買出しが少しやっかいだったくらいで済んでしまった。
それじゃあとりあえず暇なので、滝でも見に行こうか。
ここ数年、滝初めといえば神社のある滝というか、滝がご神体の神社を選んで、雪があっても道がついているはずだ、という場所に行っていた。
今回もそのつもりでチョイス。とはいえ、新潟はやっぱり雪なので、まだ晴れ間が望める関東の群馬に行くことにした。群馬でも新潟寄りの場所であれば、遠征というほど遠くもないはずだ。
と、いうことで選んだのはみなかみ町にある裏見の滝である。この滝のそばには地図によると武尊神社があって、初詣の氏子がいるとしたら道はついているんじゃなかろうか、というのが我々の目論見だった。
昨年の福島県の大山祇神社で成功しているので、今回も大丈夫だろうと甘く考えていた。
しかし、甘くなかった。年末の大寒波は群馬にも影響を及ぼしていて、水上インターを下りて湯檜曽駅あたりに行く頃には、ごそっと雪が増えていた。
あれ、これはヤバイかな、と思いながら宝川温泉方面に進むとさらに雪は増え、道路は圧雪状態。慣れない関東ナンバーの自動車がノロノロ運転になってくる。しまいに藤原湖湖畔では除雪車が現れ、除雪したてのデコボコの道をおっかなびっくり進むハメになった。
さて、裏見の滝へと通じる道路に来た。ちゃんと裏見の滝と看板もある。そちらへの道は、なんときっちり除雪してあった。よし、行ける。
と、思ったのもつかの間、その道の先にある集落までしか除雪していなくて、裏見の滝までは道は通じていなかった。地図で見てもまだまだ先だし、雪も長靴が埋まるくらい深い。これは断念せざるを得まい。
実は県道63号のさらに先にある照葉峡には県道沿いに滝があるというから、そっちまで行ってみるつもりでもいたのだが、さすがにこの積雪では滝どころではあるまい、とそれもやめてUターンすることにした。
だが、わざわざ群馬まで来て雪でたどりつけませんでした、ではすまない。どこかの滝に行きたい。
いくつか候補はあった。雪のないほうへ行けば見られる滝は数多い。だが、絞りきれないまま、とりあえず沼田まで行った。沼田市と川場村の境に幅広の滝があるのを写真集でみつけておいたのだ。
兜滝である。
田んぼの真ん中にあるというので、あまり期待もしていなかった。
行ってみると、本当に田んぼの真ん中にあった。だが、田んぼから見渡せる滝というわけではなく、一段下がった場所にあるので遠くからは滝があるとは全くわからない。
あらかじめナビに緯度経度を入れていなかったらたどり着けなかったかもしれない。
写真集には滝水はあまり綺麗ではないと書かれていたが、冬場のためか底がよく見えるそれほど汚くない水だった。
ただ、ゴミが浮いているのがいただけなかった。ゴミといってもペットボトルではなくて、殺虫剤のスプレー缶が多数浮いているのはどういうことだろう。そんなに虫が多いのか、このあたりは。
ちょうど滝の入り口に小さな広場があり、あずまやもあったので、そこで昼食にしてしまった。
  
駐車できる広場。自動車のすぐ下が兜滝。

    
  
広場の入り口から右手に兜滝への下り口がある。
  
下るとすぐに河原だ。滝も目の前。
そこでこの先どの滝に行くか検討。
まず間違いなく行けて、滝が立派で、神社が近くにあって。
あ、不動大滝。
今年の気温ではまだ氷瀑にはなっていないだろうが、クリスマスに行った早滝に引き続き、凍っていない冬の氷瀑シリーズになってもおもしろいだろう。
そんな単純な理由で不動大滝に決定。早めに済めば棚下不動滝にご挨拶してもいいし。
そんなこんなで、不動大滝に向かった。

いきなり現地で決めたので道順がよく分からない。とりあえず、2006年に行った時の記憶で、道の駅大胡に向かった。そこまで行けばカーナビが案内してくれるだろう。
思惑ははずれて、カーナビになかったので、近場である忠治温泉を入力。案内されるままに進んで行くと、げ、渋滞しているじゃありませんか〜?
事故?何?と思っていると、看板が出現。赤城神社。どひゃ〜、初詣ですかぁ〜。
知らないとは恐ろしいことである。別の道から行くルートもあったのに、わざわざ渋滞にハマりに行ってしまった。とにもかくにも抜け出して、さらに進む。
忠治温泉まで行くと、不動大滝の案内看板が出現した。小さな看板だが、滝好きは見落とさない。その案内に従って進むと、滝沢温泉に着いた。日帰り可能な温泉なのか、小さな駐車場に自動車がひしめいている。我々はそれを横目にいけるのか、これ、という感じの林道に進んで坂を登る。ぐいぐい登って行くと分岐に行き着き、そこにもあった案内に従って左折。それからさらに登って行くと、2006年に来た覚えのある前不動駐車場に着いた。とりあえず着いてよかった。
駐車場には数台の自動車が駐車していた。一応不動尊でもあることだし、初詣する人もいるのだろう。
身支度を整えて出発。
すると、入り口にパンフレット置き場があって、赤城南麓滝めぐりハイキングマップというパンフと赤城南面観光ルートマップというパンフがおいてあった。おお、収穫、収穫。
とりあえずそれをいただいて、先に進む。
行きは概ね下りである。
国定忠治ゆかりの場所が随所にあって、なかなか面白い遊歩道だ。
大きな霜柱を踏みながら進んで行く。
    
  
パンフレットのあった滝の入口。霜柱を踏みながら進む。
  
忠治の見張り岩。

  
滝見処。遠くに不動大滝が見える。
途中、恵の滝とか、滝の白糸とか、これは滝って言っていいのか?という流れも落ちていて、飽きることは無い。
  
恵の滝。落差3メートル?

  
こちらは、不動尊より先にある滝の白糸。えーと、落差1メートル?
やがて自然木のアーチのある瀧沢不動尊の山門にたどり着いた。さすがに1月2日だけあって、社務所には人がいて甘酒などをふるまっていた。
我々はさらに先にある不動大滝を目指す。
ここから先は岩がたくさんある道になり、途中、、橋は架けられているものの渡渉する箇所もある。
前に来た時に沢の右岸から大きく山登りを強いられるコースに入ってしまったのを覚えていたので、今回は川沿いのコースを歩く。
    
  
瀧沢不動尊の先は大岩がゴロゴロした道。
    
  
何度か簡単な橋で川を渡って行く。
いよいよ滝前についた。
思っていたとおり凍っていないし、しかも、滝の下半分が影になってしまっていて、どうにも写真にしづらい状態だった。2006年は虹も見えて素晴らしかったのになあ。(2006年のレポはこちら
それでも、滝をあちこちから堪能して、戻ることにした。
ここに来る時に一人だけ青年の先客がいたのだが、帰りになって、ファミリーが3組ばかり滝に向かって歩いて来るのにすれ違った。一組は山がわのコースを歩いていたりした。新年早々滝を拝みに来る人は我々だけじゃなかったか。
帰り道に忠治の岩屋を覗き、噂に聞いた人形の不気味なのをカメラにおさめた。
  
ストロボをたいても真っ暗な岩屋の中。怖い〜
真冬のこと、体力がすっかり落ちきっている我々は、1時間強の遊歩道の往復で疲れ果ててしまって、この先、棚下不動滝の急な階段を登る気になれなかった。
「代換案があるんだけど」
と、遊歩道のみちすがら見ながら歩いた例の滝めぐりのパンフレットを差し出す。
「近くに旭の滝ってのがあるんだけど、これなら手軽なんじゃないでしょうか」
ダンナもそのほうがいいということになって、パンフレットにあった旭の滝に行って滝初め終了ということにした。
手元のパンフレットの地図だけが頼りだったが、広域農道から旭の滝への道の曲がり角にきっちりと「旭の滝」と案内があったので迷わずにすんだ。
パンフレットによると、旭の滝は急な階段を下って行く滝らしい。行きに5分、帰りはゆっくり登って15分とある。登りにそんなにかかるとは、ものすごい階段に違いない。
道のガードレールの切れ間に旭の滝という看板をみつけて、やや広くなった路肩に駐車。どんな階段かと覗き込むと、本当に階段がずっと下まで続いていた。
    
  
旭の滝の入り口。階段を下って行く。
    
下る、下る。
だが、河原までの距離でしかないので、2分からずに着いてしまう。パンフレット、大げさだぞ。
河原に出ると、川を渡って向こう側に進まないと滝前にいけない。
渡りやすそうな場所を選べば私でも充分に渡れた。
    
  
川を渡渉して、滝前のベンチなどがある広場に進む。
で、旭の滝だが、ちっちゃ〜い。
いや、滝としては落差が無いと文句を言うほどの滝ではないのだが、滝の持つ雰囲気がこれほど小さい滝に見えないので、実物を見るとものすごく小さく見える。両側から迫った岩の形からして、山梨県の仙娥滝みたいなのを連想してしまったら、そりゃあ小さいって思うでしょうよ。
こじんまりとまとまった滝を撮影し終え、さて戻りましょう。15分かけてゆっくりと。
と、いうことでダンナが時計を取り出して、登りきるまでの時間を計測。これもまた3分で登ってしまえた。決して早足で登ったわけではない。むしろのんびりだった。

急遽行き先を変更したので、あらかじめ調べておいた温泉から遠く離れてしまった。ここで、不動大滝の入り口で入手したルートマップが大活躍。日帰り温泉の情報も載っていたので、その中でも大きくて1月2日に営業していそうな温泉を選んで入浴。おみやげのみかんまでもらって、それなりに満足した滝初めとなった。(温泉のレポはこちら
交通
  兜滝  我々は反対側から滝前に行ったので、ややこしい道を辿ることになったのだが、意外と簡単に行けることがあとでわかった。
関越自動車道沼田ICを出て、国道120号線を栃木方面に走り、すぐに左に分岐する県道64号に入る。しばらく走って、沼田市と川場村の境になる。その境には小さな川が流れていて、その橋を渡りすぐに左に曲がる道がある。右手に土地改良の記念碑が立っている。記念碑の正面の道だ。その道に入って、田んぼの中を進んで行くと、左手に兜滝と書かれた看板がある。この看板とおりに田んぼに下って行くと突き当たりがあずまやつきの広場になる。

  不動大滝  最寄ICは、関越自動車道赤城IC。インターを出て、国道353号で赤城山に向かう。三夜沢の交差点で赤城神社方向へ左折。赤城神社の手前で右折。この道は県道16号で、最終的には赤城山の大沼まで行く。
忠治温泉付近に近づくと、T字になり、右折すると不動大滝という小さな立て札がある。立て札は、分岐分岐に必ずあるので、見落とさないように。少し行くと滝沢温泉になり、小さな橋を渡ってすぐ右側の坂道を登って行く。しばらく走ると、道にぶつかり、ここにも立て札があるのでそのとおりに左折。あとは道なりに進んで行けば左側に大きな前不動の駐車場がある。遊歩道入り口は右側だ。
滝までは、途中の不動尊まで15分、不動尊から滝まで20分、とパンフレットに書いてあった。行きは概ね下り。従って帰りが登りになる。

  旭の滝  実は説明しづらい。赤城神社までは不動大滝と同じ。県道16号が赤城神社の手前で右折するような形で続いているのだが、その右折よりも1本手前で右折する広域農道がある。これをずんずん進んで行くと、中之沢美術館が右にあるという案内がある。それを通り越して、気をつけていると、左手に龍願寺というお寺がある。そのすぐ向こうに細い道があり、そこに旭の滝という立て札がある。たしか、赤かったと思う。
その道に入って、けっこう長いこと走って行くと、右手のガードレールの隙間に旭の滝という黒い立て札がある。
近くの路肩が広くなった場所に駐車できる。
滝までは階段を下って5分とかからずに着ける。



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