2011年滝納め
つむじ倉滝、冬 





つむじ倉滝
冬のつむじ倉滝でございますぅ。
運がよければ、この程度の積雪なら
林道の積雪がひどくなく、
行ける可能性もある。
が、危ないので積雪がある場合は
自動車でのチャレンジはやめたほうが
いいんじゃないかなぁ。
除雪車が雪を置いていっていたら、
まず入れないし。



ちょっと寄ってみる。


さらに寄ってみる。
見られる位置が1箇所なので、
ズームくらいしか芸がない。



山を含めた滝はこんな感じ。
いいお天気だったが、
見事に日陰になってしまっている。
午後1時でこれくらいの日当たりだ。



滝見台のかなり下、
登っている途中で見た山並み。
博士山の中腹なので、標高はけっこう高い。
つむじ倉滝で標高600メートルだ。
2011/12/24 つむじ倉滝(落差85m)  福島県柳津町

どこかの滝で2011年の滝めぐりを締めくくる滝納めをしたかった。
ここしばらくは、新潟県内の滝をYouさんと見て今年の滝めぐりを終えていたので、2011年もそのつもりでいた。
ところが、12月に入って、新潟は週末に雪や雨のパターンが続くようになっていた。しかも、常に天気予報は大荒れの天気になると予想している。これではとても滝のある山の中には入ることができない。
12月23日から25日の三連休もクリスマス寒波の予報が出ていた。
それでも、県外に出れば少しは天候がいいはずだということで、連休の真ん中に福島県に行ってみることにした。関東のほうがいいお天気の確立が高いのだが、東北の高速道路が土日祝と無料になる期間なので、それを利用しない手はない。
だが、福島も会津地方は冬には雪がたくさん降る。めったな場所は選べないぞ。
というのに、なぜか我々は会津も会津、奥会津の滝に行くことにしてしまった。
実は、大荒れの予報は出ていたのだが、県内もまだ積雪はそれほどではなかったのである。積雪が無いのであれば行ける滝はたくさんある。むしろ冬は、木々の葉っぱが無い方が滝全体がよく見えて都合がいいのだ。
さて、12月24日。
福島に向けて自動車を走らせたら、どういうワケかどんどんといいお天気になってきた。磐越自動車道も快適に走行できて、会津坂下インターを下りる頃にはすっかり青空になっていた。
さすがに奥会津だけあって、福満虚空蔵尊あたりになると道に凍った雪が残っていてちょっと怖くなってきた。とりあえず道の駅柳津でトイレ休憩。名物のあわまんじゅうを買ったら、1個おまけでくれたので、喜んで食する。
道の駅を出て、さらに雪の多くなる会津の奥に進み、一度来たことがあるから間違えるワケがないと思い込んでいる道をしっかり間違えながらなんとか大成沢の集落に着いた。のんびり出発したので11時半をまわっている。
この積雪で大成沢集落からつむじ倉滝へ行く林道が除雪されているか心配だったが、入り口はしっかり除雪されていた。
よし、行けると思って、クイっと坂道を登って行く。登って・・・1分もしないうちにストップすることになってしまった。
林道が二又に分かれる場所で、よりによってつむじ倉滝がわの林道のほうだけ除雪されていなかったのである。
林道の入り口にはこんもりと除雪車が積み上げた雪があって、間違っても自動車で入って行くことはできない。
普通、ここで諦めて、他の滝に回るのだが、この日はものすごく久しぶりのいいお天気で青空がとにかく綺麗だった。
記憶というのはあいまいなもので、集落からつむじ倉滝までは積雪の中歩いても30分くらいだろう、と思っていたのだ。
さらには、その場の積雪が10センチくらいで、昨年膝上の積雪をラッセルして白崩滝を見に行った経験(レポはこちら)から楽勝だと感じた。
とにかく色々と条件が重なって、歩いて見に行くつもりになってしまったのだ。
考えてみれば手持ちの福島県の地図をちょっと開いて、集落からつむじ倉滝の距離をチラっとでも見ていれば歩くつもりにならなかったに違いない。結果論ですけどぉ。
そんなこんなで、歩き出したのは11時35分。
最初は思ったとおり楽勝で、歩くのはそれほど大変ではなかった。
しかし、あのカーブを曲がれば鑑瀑台に違いないと思ってたどり着いてもまだまだ道は続いていた。
    
  
最初は10センチくらいの積雪が、しまいに膝上。
気がつけば積雪は増していて、長靴よりも上になっている。
スパイク付きの長靴を履いてはいるのだが、まさか雪の中を歩くつもりはなかったので、ジーンズだ。防水ではないので、長靴から上が雪に埋まって冷たく濡れてくる。
どう考えてもこの山を登りつめないと滝らしい場所には行かない、と思ったところで、諦めようか、という雰囲気になった。多分小一時間雪と格闘していたと思う。
そうなってみると、その小一時間の格闘がもったいなくなってきた。
もう少し登ろうということになり、進む。
あとちょっとで登りつめるんじゃないか、という場所でいよいよ積雪がひどくなってきた。それまで杉林などで時々積雪が少なくなる場所があったのだが、標高が高くなったら樹木がなくなって、どっさり雪が増えた。
ヤバいなぁ、晴れてなかったら、遭難だなぁ。
と、さすがにくじけて前方を進むダンナを見たら、ファイトで進んでいる。
考えてみたら、先を進むダンナはモロに雪をかいているので、私の10倍大変なのだ。ここで私がくじけていられない。とにかく進む。
あとで聞いたら、ダンナは私よりもかなり前にくじけそうになったらしい。私が行く気満々なので進んだらしいのだ。うーむ、2人というのはある意味怖い。ヘンな相乗効果が悪い方向に向いたら、本当に遭難しかねない。
もうダメだ、と思った坂道が、しかし最後の坂道だった。
最後のカーブを曲がって、滝見台のあずまやの屋根を見た時は心底ホッとした。
なんと、到着時間は12時55分。1時間半かかった。
  
滝見台〜っ。足跡はダンナのもの。

  
滝見台の積雪はこんな感じ。
やっと見ることができたつむじ倉滝は、しかし日陰になってしまっていた。
あらららら、ちっとも綺麗じゃないじゃないのぉ。
しかも、滝見台から見る角度しかないので、写真も色々撮れるわけではない。
ああ、1時間半奮闘して、5分も撮影しないで終わっちゃった、つむじ倉滝。
あとはまた雪の中帰るだけだ。
まあ、今来た足跡があるので、来る時よりは楽だろう。
お昼もまだ食べていないし、さっさと戻るか。
下りなので、1時間で自動車を置いた林道の分岐までたどり着けた。よかった、遭難しなかった。
そこからお昼を食べられる場所を探して道の駅まで戻り、結局近くの瑞光寺公園に行って持参のおにぎりとカップラーメンの昼食にした。もう午後三時も近く、おやつみたいな感じだったけど。向かい側に福満虚空蔵尊が見えて、なかなかいいロケーションの公園でしたとさ。
  
福満虚空蔵尊。
他にもいくつか滝を見るつもりだったが、さすがに疲れ果ててしまった。
道の駅のとなりの足湯で雪で冷えた足をいたわって、とんでもない滝納めをしめくくった。
  
  
  足湯があってよかった〜。協力金100円程度で入れる。
交通
  つむじ倉滝  最寄ICは磐越自動車道会津坂下IC。インターを下りたら、そのまま直進、柳津町を目指す。
道の駅柳津を右手に見ながらとおりすぎ、さらに少し走ると、左がわに県道32号を分ける。目印としては、西山温泉を目指す感じだ。ここを間違わなければ、西山温泉から先は曲がり角ごとに必ずつむじ倉滝と案内があるので、たどりつける。
案内どおりに西山温泉の脇を通り過ぎ、さらに県道32号から外れないように進むと大成沢の集落になる。ここから先は林道である。冬場は除雪されていないので注意。ちなみに、ラッセルで1時間半で滝見台に着くけど、やめたほうがよい。


 2003年7月に行ったつむじ倉滝はこちらから。


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