2014年滝納め
乙女の滝、大猿の滝 



乙女の滝
これは、ダンナのスマホで撮影。
私のカメラより色がいいじゃん。
ただ、シャッタースピードが速いので、
見たまんまの滝の姿だ。


こちらは私のカメラで撮影。
どっちみち、見たまんまですぅ。


滝の下のほうに虹があるのよ。


あ、やっぱりダンナのスマホのほうが、
虹もちゃんと写っている。


滝前の雰囲気はこんな感じ。
右端に見える細い木の根元に
ダンナが立っている。


この吹き出し方、すごいです。


遊歩道を大猿の滝に向かって進むと、
正面から上へと滝を堪能できる。


水流がきゅーっと縮められて、
一気に飛び出ているのがわかる。


で、これが正面の図。



順番が逆になったが、
こちらが最初に見えた滝。
乙女の滝のすぐ下流になるが、
名前はついていないらしい。


大きさ比較。
ダンナの向こう側に見える
梯子を登って進むと乙女の滝。


その梯子あたりから撮影すると、
けっこう綺麗な流れの滝だ。



大猿の滝
ほぼ滝つぼから見上げて撮影。
分岐する水流が綺麗だ。


左岸から撮影。
上のほうに氷柱があるのがわかる。


大きさ比較。
私がピンクの帽子被って立ってます。
不思議な影が滝を覆っているのが
わかるかしらん。
向かいの山の木かしらね。


その私の位置から見上げてみた。


上の段と下の段の間。


滝つぼはほぼ無い。
簡単に対岸に行ける。


氷柱から落ちてきたのか、
凍りの塊があった。


真冬なので、岩盤が枯れた感じで
ちょっと見栄えがしなかったのが惜しい。

2014/12/21  乙女の滝(5M?)  大猿の滝(10M?) 群馬県前橋市

2014年も終わりに近づき、滝納めの時期になった。
しかし、12月に入って、立て続けに寒波が到来し、毎週毎週月曜日の朝に雪かきを余儀なくされていた。つまり、日曜日は大雪というのが続いていたのである。
いくら新潟県に住んでいるとはいえ、12月の初めからドカ雪というのはあまり経験がない。さすがに滝どころではなかった。
もとより、真冬の新潟で滝めぐりは無理な話なので、滝納めは県外ということになる。ただ、毎週の雪かきで疲弊してしまって、そんなに遠くに行くつもりにもなれなかった。
そんななか選んだのが群馬県の乙女の滝である。
このぴゅーんと飛び出る楽しい滝は、前々から行きたいと思っていた滝だ。なかなか行く機会がなくて、現実の滝を見ることができなかったが、この滝であれば新潟からでも比較的近い。
この滝の近くである氷瀑で有名な不動滝には何度か行っていて、真冬でもそれほど積雪していないのは知っていた。冬型の気圧配置であれば、新潟が大雪でも群馬は晴れている。ここなら行けるだろう。
そんなこんなで行って参りました、真冬の乙女の滝。

なにせ疲れているので、それほど早起きもせず、午前8時過ぎに家を出発。出発地点である「おおさる山乃家」を入れたナビの案内通りに赤城インターで下りて、ナビの案内どおりに国道353号を西に進む。
ナビの案内するままに進んだら、あれ、どうも不動滝に向かう感じで進んでいるぞ。右に曲がれ左に曲がれというのが道々にある不動滝の案内看板と一致する。ごちゃごちゃした別荘地みたいな場所を看板どおりに進んで行くと、旭の滝という案内看板が出てきた。
ここでナビは不動滝方向ではなくて旭の滝方向に進めと言った。
旭の滝には数年前に行ったことがあるが、どんな滝だったかすっかり忘れてしまっているので、今回も立ち寄るつもりでいた。
が、なんだか道が荒れてきた。一日に何台も自動車は通らないような山道になってしまった。未舗装ではないのだが、落石はあるわ、枯れた雑草は左右から迫っているわ、なんか、廃道みたいな雰囲気になってきてしまった。
それでも、しばらく走っていると、右手に「旭の滝」と案内があった。が、あっと思った瞬間に通り過ぎてしまって、駐車する場所もなくなった。いいや、帰りに立ち寄れば。
そうこうしているうちに欄干が太鼓橋みたいな感じになっている橋が出現。木製に見えるがそうじゃなさそうな、なかなか個性的な橋は「おおさる橋」と書かれていた。
橋を渡ってほどなくT字に突き当り、左折せよとナビが言う。川を左手に見ながらしばらく走って行くと、キャンプ場になった。左に曲がって橋を渡ると広い駐車場、まっすぐ進んで小さい橋を渡りすぐに狭い駐車場ある。乙女の滝に行く遊歩道は狭い駐車場から伸びている。
我々はどこかで昼食にするつもりだったので、広い駐車場にまず進んだ。
駐車場のちょっと上に屋根のついた休憩所みたいな場所があって、ここでお昼を食べることができた。
広い駐車場のほうから澳比古神社の鳥居がある道を登って行くと「おおさる山乃家」があって、その手前に立派なトイレもあるのだが、冬季閉鎖中で使えなかった。ちょっとつらかったです。
ここでダンナが出発地の写真を撮ろうとカメラを構えて、いきなり「壊れた」と言い出した。何をどうやっても撮影不能なのだ。そーいえば、11月に落としてレンズをダメにしてしまったことがある。その後1回使ったが、しばらくカメラは動かしていなかった。ええーーー、ここにきて、メインの1眼が使用不能だとぉ〜。
私のコンデジはシャッタースピードはいじれないんだぞぉ〜。
落胆していても仕方ない、狭い駐車場の方に移動して、スパイク付き長靴に履き替えて出発する。ほぼ12時ちょうどくらいだった。
  
駐車場より撮影した遊歩道の入り口。

  
最初は公園のよう。
最初は川を右側に見ながら、公園のように整備された道を歩く。しばらく歩いて、先に駐車場に止めてあった1台の持ち主らしい人とすれ違った。あの人も乙女の滝に行ったのかな。
5分ほど河原の道を歩くと、林道に飛び出た。たぶん、自動車が入れないようになっていた、駐車場脇の林道だろう。
すぐに河原の道に出ると思いきや、けっこう長いことこの林道を歩いた。
3分ほど歩いて、また林道に鎖が張ってあった。時々落石などもあったようなので、仕方のないことかもしれないが、自動車でも走りやすそうな林道だったんだけど。
  
林道に飛び出た。

  
鎖の車止めがあった場所。
道の脇に時々「乙女の滝、大猿の滝」と案内があるので、間違ってはいないと思うのだが、とにかく林道が続く。堰堤を渡ったりして、ゆるゆると登って行く感じだ。
歩き始めて、20分ほどして、やっと案内が道をそれた方向を指した。いよいよ川かしらん、と思ったら、曲がりくねった道のショッートカットコースで、またもや林道に復帰。おいおい、まだ林道かよ。
出発して30分、ようやく、本当に道は林道から外れた。
  
これは、フェイントのショートカットの入り口。
すぐに川になり、渡渉する。向こう側にこれが道ですよ、と手すりのようにロープが張れられいるので、間違わない。
川は浅いので、長靴なら大丈夫だ。
  川を渡るが、浅い。
川を渡ると、すぐに杉林を登って行けとロープが案内してくれる。うっすら雪があったので、もしこのロープがなかったら、我々にはコースがわからなかっただろう。
林道から外れたが、外れずにまっすぐに行くと大きな堰堤があり、それを高巻くために杉林を登っているらしかった。
しばらく杉林を進み、積雪しているとちょっと怖い角度で下って行くと、大きな岩の連なる河原になる。そして、すぐに滝が現れた。
  
杉の中をロープに沿って歩く。

  
河原に向かって下る。
あれが乙女の滝かしらん。
おかしいなぁ、ひょんぐっていないじゃないか。
あの有名なひょんぐりは、もしかして、水量が多い時限定とかいうのかなぁ。我々、これだけ歩いてハズレを引いたのかなぁ。
などと思いつつ、とりあえず写真撮影。
滝のすぐ脇にアルミの梯子が取り付けられているので、その先に大猿の滝があると思い進む、と、ダンナが跳ねてる、跳ねてる、と私を振り返った。
慌てて梯子を登り、先を見ると、ありましたありました。見事にひょんぐっている乙女の滝が。
この形状じゃあ、ハズレを引くことはないなぁ。あまりに見事な跳ね具合に見惚れてしまった。
しかも、虹が出ている。乙女の裾模様だ。
実は私は乙女の滝はもうちょっと小さい滝だろうと思っていた。なにせ水が飛び出すというのは、なかなか大量の水では無理な気がしていたのだ。
予想以上に大きく跳ねだしていて、本当に自然のすることのすごさに感動した。
ひとしきり写真を撮影したのだが、やっぱりシャッタースピードを遅くできないので、ぴゅーんと跳ね出た滝の感じが出る写真が撮影できなかった。本当に惜しいです。
   
乙女の滝に向かう梯子。

  
自然の造形。雪玉だけが解け残っている。
さて、次は大猿の滝だ。
乙女の滝の上流15分にその滝はあるという。
ところが、乙女の滝から先は見事に放り出された感じだった。
「大猿の滝」はこっちだよ、という感じの案内看板は無い。
ただ、木の枝に赤いテープが巻かれているので、そっちに行けばいいんだろうとあたりをつけて進むしかない。
いったん下って、テープを頼りにちょっと登ると、このコース唯一「大猿の滝」と書かれた案内があった。なんか、慰めにもならない感じだ。
その先もやはり放り出された形で進むしかない。
  
乙女の滝の先にある唯一の案内。

  
赤いテープを頼りに道なんだか分からない場所を歩く。

  
これが最後の赤いテープ。あとは河原を遡行。
しまいに赤いテープもなくなり、ただ大きな岩がゴロゴロした川だけになった。
どこを見てもテープはない。
そりゃそうだ、大きな岩にテープはつけられないものねぇ。
岩はゴロゴロしているが水はたいしたことはない。
ただ、うっすら積雪しているので、岩と岩の間にあいた穴が分からない。足場を確認しながら慎重に進む必要があった。
  
岩ゴロゴロの河原。

  
遠くに滝が見えた。
5分ほど歩くと、遠くにようやく滝が見えた。
落差10メートルとあるが、遠くから見ると、かなり上から落ちているように見える。
あとあと考えてみると、この見えた時点ではけっこう下流で、そこからけっこう岩を登っているのである。
  
流も滝状になっているので、落差があるように見える。
5分ほど岩と格闘して、ようやく滝前に出た。積雪の影響もあるが、乙女の滝から20分かかっている。
二段になって落ちる分岐瀑で、ちょうどこの時間は不思議な感じの陰が滝を覆っていた。向かいの山の木の陰かもしれない。もうちょっと早い時間ならこの大猿の滝でも虹が見られたかもしれないが、この時間では虹は見えなかった。
滝のごくごく近くまで行けるし、浅い川を渡って反対側にも行ける。
反対側、つまり左岸側から見上げると、滝の遥か上のほうに氷柱があり、厳冬になると、この滝も凍るのかしらん、と思わせられた。滝が凍ったものなのか、あの氷柱から落ちたものなのか、滝壺近くには凍りの塊がいくつかあった。
さんざん滝を撮影して、では戻ろう、ということになった。
これが、下りが怖いんだ。うっすらとした積雪で本当に足場がわからない。登る時の足跡を頼りにするしかない。やっと河原を抜けたと思っても、赤いテープが示すコースが不明瞭である。足跡があることはあるのだが、我々のほかにも来た人がつけた足跡が別のほうに向かって行っていたり、赤いテープが思ってもいない場所にあったりする。
うーむ、滝納めはきっちり遊歩道のある楽々滝めぐりと思っていたが、やはり藪漕ぎオリエンテーリングになってしまったか。
とにかく、なんとか乙女の滝にたどり着いた。その先はほぼちゃんとした道があるので安心である。
結局大猿の滝から20分かけて乙女の滝に戻り、10分かけて林道に復帰し、さらに20分林道を歩いて駐車場にたどり着いた。登りと大差ない。

帰り道に旭の滝に行くつもりだったが、「おおさる橋」へ行く曲がり角を見事に見落としてしまい、まっすぐに進んでしまった。結果、実にあっさりと国道353号に飛び出た。あらまあ、乙女の滝だけが目的地なら、こっちの道のほうがずっと楽で安全じゃないの。
それが確認できたが、いまさら旭の滝に戻るつもりにもなれなかった。
あとは、雪がどうなっているか心配な新潟に戻るだけである。
途中、道の駅大胡で新鮮野菜が売っているのを見て、ああっ、キャベツが昨日買ったのよりずっと安い〜っとくやしがったりして、比較的のんびりと新潟までもどった。
2014年は午年だったので、ひょんぐり滝は跳ね馬というワケだ。なかなかいい感じの滝納めになったなぁ、と自己満足したのであった。

  
実はこの自動車での滝めぐりはこれでラスト。今までご苦労様でした。

  
途中にあったツチグリ。いっぱいあったぞ。
交通
  乙女の滝  最寄インターは、我々は新潟から向かったので、関越自動車道赤城IC。県道70号を経て国道353号に出て、ひたすら赤城山のふもとを東に向かって走る。しばらく走ると世界の名犬牧場とか、道の駅大胡とか、赤城千本桜とか、観光地らしくなってくる。
おおざっぱに言えば、乙女の滝の入り口の「おおさる山乃家」は、赤城千本桜の裏っかわの山のほうだ。
千本桜を通り過ぎたあたりに、ピンクっぽい看板で「おおさる山乃家」と、案内が2か所ほどあるので、それを見落とさなければ着くことができる。
どちらかというと、不動大滝の案内版のほうが多く、おおむねそれにしたがって進めば着くことは着く。途中で旭の滝というのが出てくるので、ここで不動大滝に行かずに旭の滝のほうを選択する。旭の滝の入り口を通り過ぎて、おおさる橋という木でできたような半円の欄干がおもしろい橋を通り過ぎて、つきあたったら左。あとは道なりに行けば「おおさる山の家」だ。
ただし、実は不動大滝や旭の滝をめざすこのルートは道が細くて曲がりくねった山道だ。国道353号にある「おおさる山乃家」の看板を頼りにしたほうがずっと楽で早くつける。
「おおさる山乃家」のHPはこちら
乙女の滝は山乃家の駐車場から徒歩40分強。大猿の滝はそこからさらに悪路を20分。
乙女の滝は大半が林道だが、大猿の滝については、岩ゴロゴロの川を半ば遡行する形になるので、それなりの装備が必要だ。
ちなみに、冬場は山乃家のトイレは使用できません。



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