2019年秋の赤城山 不動大滝





不動大滝
凍っていない時に滝前まで来たのは、
たぶん、初めてだ。
意外に水量が多く、迫力がある。。



こちらは錦秋の不動大滝。
忠治の顔出し看板のあたりから撮影。
ちょうど真ん前に木の枝があって、
うまいポジションがなかった。



ちょっと下流からの滝。
滝前に着いた時には、
空はもう青くなかった。



落ち口。
もうちょっと前だったら、
あの上の木々の紅葉が
きれいだったかも。



ぐっと近づいて。
鋭利に研がれたような岩盤だ。



不動大滝は分岐瀑だね、と思う。
流芯がきれいだ。



滝つぼ。
この岩、大きいんですよ。




ついでみたいですが、
恵みの滝です。
しみ、だわねぇ。







  来てみてびっくりしたのだが、この遊歩道、
本当に紅葉がきれいだ。赤く色づくもみじだらけ。

2019/11/16  不動大滝(50M) 群馬県前橋市

えーと、最初に書いておきます。前半は山で滝は出てきません。でも、滝も後半に行ってますよ。はい。
2019年の秋は、10月の週末のたびにやってくる大型台風のせいで、気持ちのいい秋を捕まえ損ねていた。ろくに登山らしい登山も滝めぐりらしい滝めぐりもできないまま11月に突入。このまま冬になってしまうのか。
多少焦りもあり、新潟が雨でもお天気のいい地方に行って、簡単に登れる登れる山に登って、近くの滝でも見れないものだろうか。
案の定、11月の連休になる週末の土曜日、新潟は雨模様の天気予報だった。青空の望める地方は関東。関東といえど、それほど遠い場所には行けないので近いところで群馬だろう。
群馬の山って、どこ? 群馬ってたくさん滝があるぞ。
さて、あまり知識のない我々は群馬の山で簡単に登れる山なぞ知らない。
唯一頭の中にあるのは、赤城山である。
この山から落ちる滝はたくさん見ているし、桜の名所もあるので、赤城山の山麓はさんざん走っている。いやっていうほど山麓を走り回っているのに、登ったことがない。
赤城山ってば、観光地なんでしょう。きっと大混雑しているんでしょう、くらいにしか認識がない。
一応百名山であるのは知っている。きっとリフトかゴンドラで楽々三角点まで行けるに違いない。
すみません、認識不足で。
その認識不足のまま赤城山に登ろうと決めてしまった。
とりあえずネットで調べて、赤城連山で赤城山という名前の山はないと知り、三角点のある山で小一時間で登れる山、地蔵岳に登ることに決める。
当日、小雨の降る新潟を出発し、ホントに晴れるのかといぶかりながら関越トンネルをぬける。
あ、青空。ホントに晴れた。
相変わらず行けばわかるの我々は赤城山のビジターセンターに行けばいいんだ、と県道4号前橋赤城線をぐんぐんと登って行く。
あとで知ったのだが、赤城ビジターセンターは目的地ではなかった。目的地は赤城総合観光案内所だった。間違った目的地ではあったが、県道4号で赤城の大沼に向かって行くと先に出てくるのが総合観光案内所で、ここでいいじゃんと自動車を入れて、そこで寄付金10円以上で手に入るウォーキングマップを手に入れることができた。
つまり、大沼の先にあって覚満淵をめぐるのに最適なビジターセンターでは完全に行き過ぎなので、失敗しないで済んだのだ。
さて、観光案内所でトイレをすませて、道を挟んで向かい側にある新坂平駐車場に向かう。広い駐車場にはポツンポツンと自動車がとまっているだけだ。
駐車スペースの一番奥に地蔵岳と案内があり、広めの遊歩道的な道が続いている。支度を整えて、さて、登るか。

    
  総合観光案内所。11時04分、支度してから登山開始。

    
  道はものすごくゆるやかに登る広い道だ。途中から左に手すりのような柵が出てくる。
  18番 11時12分。


    
  目安になる番号が木に括り付けられている。スタートは19でだんだん数が減って行く。
  この番号を地元の消防局に言うと現在位置がわかるという。広い道からだんだん笹だらけの道になる。
  17番 11時18分。


    
  新坂平駐車場と見晴山方向からの登山道の合流点。
  番号はいきなり5番になる。 11時26分。道はだんだんガレっぽくなってくる。


    
  うお、坂が急になり、足元が大振りの石だらけになったぞ。ちょっとがんばらないとならない。
  6番 11時37分。


    
  なんとなく前方が開けてきた。右手に新坂平駐車場、地蔵岳という案内がある。11時40分。
  気象ドームやアンテナのような建物がたくさんある広場に出たぞ。


    
  広場は広場だが、ここが山頂というワケではあるまい。三角点があるはずなのだ。
  よく見ると案内が左手の建物の向こう側を指している。あの建物の裏かしらん。
  歩いて行くとたくさんの人の姿や声がした。そこが山頂であるのに間違いないらしい。


    
  11時45分。山頂三角点到着。広い山頂だ。どこに陣取ってお昼にしてもよい。
  この何もない季節でも山頂にはたくさんの登山者がいた。


    
  山頂の雰囲気としては、我々が登ってきた新坂平よりは反対側のほうがメインルートらしい。
  確認はしていないが、たぶん30分で登れる八丁峠がわからの登山道だと思う。
  そっちに向かって案内看板等が立っていた。


    
  我々は昼食のあとピストンで下山。12時15分 下山開始。12時26分 見晴山駐車場との分岐。
  12時44分 駐車場到着。


さすがに11月の標高1674メートルである。草花はほぼなく、葉っぱも落ち切っている。足元に見られるのは、霜柱だけだった。
ピークハントのために登山をしているわけではない我々だが、とりあえず山頂に立つのは目標の一つである。その目標が日本百名山であるなら、それだけで達成感もある。
ちなみに、赤城連山の中で一等三角点があるのは地蔵岳なのだが、一番高い標高なのは黒檜山1828メートルだ。もっと季節のいい時にチャレンジしてみたいものだ。

一座ゲットしたので、次は一滝である。
新坂平駐車場から大沼に出て、覚満淵あたりから下る県道16号大胡赤城線で不動滝まで行けるはずだ。
ところが、途中の道路案内に大胡赤城線は災害による土砂崩れのため全面通行止めとあった。
え、えーーーー。
不動大滝は県道16号から行くんじゃなかったっけ〜っ。
つまり、行けないってことなのか。
なんてこった。まだ午後も早々なのに、いきなり行き場を失った。
ならば仕方がない、この赤城山で少し歩いて午後を過ごすか。
と、いうことで、どこに行けばちょうどいいコースがあるのか調べるために大沼と覚満淵の間くらいにあるビジターセンターに行ってみることにした。
ビジターセンターに入ると、確かに掲示板に県道16号は全面通行止めと書かれている。
ちょうど施設の人らしい人が掃除をしていたので、県道16号は通れないんですか、と聞くと、そうだという。そうすると不動大滝には行けませんね、というと、いや行けるとの答え。行けるんですか。下のほうからなら行ける。赤城神社の鳥居のところから曲がって赤城温泉のほうは通れるから行ける、と教えてくれた。
そうか、行けるのか。
じゃあ滝が優先に決まっているじゃないか。
すぐさまビジターセンターを出て、県道4号に戻る。朝来た道をそのまんま戻る形になる。
そのまんま戻って国道353号に出て、道の駅大胡を通り過ぎて赤城神社の案内が出たら左折。県道16号に入った。
えーと、実は不動大滝には2017年にも行っているし、何度か行っているので道も間違わないと思っていたんだけど。ずんずんずんずん県道16号を登って行ってしまった。忠治温泉を通り過ぎ、赤城温泉に入る分岐までずんずんずんずん走って行く。あ、通行止め。ここから先が通行止めになっているらしい。
おいおい、不動大滝はどこよ。
慌てて戻って小さな案内看板がある小道を発見。滝沢不動尊、とある。たぶん不動大滝だとは思うのだが、その小道が今まで通ったことのある道ではないのは確かだ。県道さえ災害で通行止めなのに、行ったことのない道に突っ込める勇気は我々にはない。
結局戻って、地図をじっくり見て、ここだという道に入ると、なんだか見覚えがある道になった。とっても小さな不動大滝の文字をみつけ、やっといつもの林道に入ることができた。いやはや、遠回りしてしまった。もう午後2時を回ってしまっている。
駐車スペースについてみると、マイクロバスが停車している。あら、団体さんが来ているのかなぁ。
秋の日はつるべ落としだ。大滝までは小一時間歩くので、戻って来る頃には夕暮れになってしまう。急がないとな。
遊歩道に踏み出したのは14時23分。

    
  駐車スペース脇のもみじは真っ赤っか。猿の掌からの湧き水「延命猿水」を通り過ぎる。

    
  道は前に来た時よりもずっと整備されていた。かなり歩きやすい。

    
  14時34分。不動尊まで10分。ここも紅葉がきれい。でもその先には手すりが崩れかけている場所もあった。

    
  14時36分。忠治の顔出し看板。
  いつもは忠治の顔の向こうに見える大滝を撮影するのだが、ちょうど枝がかかって撮影不能だった。


    
  道は本当によく整備されている。赤や黄色の紅葉が美しい。

  
  あ、建物。不動尊のトイレだ。

    
  14時43分。不動尊到着。さすがに誰もいない。

    
  門をくぐって左手に滝への遊歩道は続いている。ここから先はちょっと険しい道になる。

    
  渡渉もあってちょっとびっくり。飛び石で渡れたが、渡渉した記憶がなかった。
  しかし、それ以上の驚きが目の前に。あれは何だ?人工的な建造物だぞ。ははは、橋?滝も見える。


いや、本当にびっくりした。遊歩道に踏み出して、ずっと左手の山の高い場所からドッカンドッカンと重機の音やら鉄板を落とすような音やらしていたので、きっと災害で通行止めになっている県道の工事なんだと思っていたが、いくらなんでも目の前の橋は県道ではない。
橋の名前を確認しようと欄干のあたりを見てみたが、まだ橋の名前さえついていなかった。つまり、建設途中の道と橋ということになる。
どこから来てどこに向かう道なのか。
この橋の上からなら不動大滝がよく見える。
つまり、不動大滝は徒歩0分で見ることができる滝になってしまうのだ。
うむ。たぶん、いいことなんだと思う。小さい子やお年寄りでも見ることができるもの。

    
  遊歩道は、橋の下を通り、階段で橋の向こう側に行く。14時54分。
  ここで滝から戻って来た青年に会って、この道は何でしょうね、と聞いたら、彼も分からなかった。
  県道が通行止めだって聞いたけど、これですかね、と聞かれたが、これは県道じやないだろう。


    
  橋をくぐると、またワイルドな遊歩道になる。

    
  川の周りは本当にきれいに紅葉している。

    
  ワイルドになる遊歩道だが10歩おきくらいに不動大滝と案内がある。15時04分、滝前に到着。

橋にびっくりしながらなんとか滝に到着すると、滝前には7,8人の人がいた。あ、マイクロバスの人たちか。いや待て、滝前ってか、滝の中に雨具をつけて入っている。
何かの測量なのか、機械を滝つぼから取り出しているようだった。
こんなところで何してるのか、忙しそうだったからちょっと聞き損ねた。
途中から単独の女性も滝前に来て、一緒に見上げてすごいですね、と言ったりして。彼女も県道の通行止めで1回来そびれて、再挑戦だったそうだ。
滝のすぐ前に行って見上げることができる。そういえば、氷瀑の頃にここに来て滝を見たが、冬でない時期に滝前まで来たのはたぶん初めてだ。氷瀑で有名な滝は冬しか行かなくなってしまうが、実は別の季節でも素晴らしいものだ。
今日は来てみてよかったなぁ。
駐車スペースに戻るともう午後4時少し前。薄暗くなっていた。
日没で滝巡りは終了。あとはゆっくり新潟に戻ろう。

交通
  不動大滝  今回我々は見事に迷ったので、2008年に行った時のコピペです。
最寄ICは、関越自動車道赤城IC。インターを出て、国道353号で赤城山に向かう。三夜沢の交差点で赤城神社方向へ左折。赤城神社の手前で右折。この道は県道16号で、最終的には赤城山の大沼まで行く。
ただし、我々が行った2019年11月は災害のため赤城温泉から先は通行止めになっている。

忠治温泉付近に近づくと、T字になり、右折すると不動大滝という小さな立て札がある。立て札は、分岐分岐に必ずあるので、見落とさないように。少し行くと滝沢温泉になり、小さな橋を渡ってすぐ右側の坂道を登って行く。しばらく走ると、道にぶつかり、ここにも立て札があるのでそのとおりに左折。あとは道なりに進んで行けば左側に大きな前不動の駐車場がある。遊歩道入り口は右側だ。
滝までは、途中の不動尊まで15分、不動尊から滝まで20分、とパンフレットに書いてあった。行きは概ね下り。従って帰りが登りになる。
帰りの遊歩道は行きと違って進む方向が分かりづらい箇所があるので要注意。一緒になった女性が途中で道からはずれて、川のそばをかなり下ってしまったと言っていた。

林道などは冬期や災害により通行止めなどの措置がとられるので、あらかじめ調べてから行ったほうがよい、と、今回ジタバタする羽目になった我々は真剣に忠告します。

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