2019年冬の安達太良 三階滝





三階滝
滝前、ギリギリ行ける場所まで行って
撮影してこんな感じ。
雪が白く、滝も白いので目立たないったら。
滝前まで行くと最上段が見えない。



全体の見え具合はこんな。
大きい滝なんだけど、大きく見えない。



ちょっと下流から。
うん、やっぱり大きく見えない。



これは下る途中で撮影。
実は青空の見えるいいお天気だったのだが、
雪の登山道や滝前では、
青空はまったく関係なかった。



中段になるのかな。
恐ろしいことに、滝の右岸には
ピンクの目印リボンが点々とついていて、
滝コース健在であることがわかった。



凍ってるかな。
厳冬期には凍るのかなぁ。



下流にもチラホラと氷のオブジェ。



下流の佇まいはこんなでした。



右岸にあった岩清水が
うっすらと凍って、氷瀑っぽくなってた。



これが登山道から見えた三階滝。
どれが滝なんだ~っ。





帰りに土湯温泉に立ち寄り、
公衆浴場中の湯に入った。
新しい建物で、親切なおばさんがあれこれ
説明してくれた。
公衆浴場なのでシャンプー石鹸は無いが、
源泉かけ流しのお湯はとてもあったまった。
土湯温泉にはほかにも日帰り温泉施設や
入浴可能の旅館も多く、登山の帰りによいかも。
土湯温泉のHPはこちら
うえの写真はこけしプリン。
たまごとバニラがあって美味でした。

2019/12/7  三階滝(40M)  福島県二本松市
今年の冬は暖かい。
なかなか雪が降らない。
だから、勘違いしてしまったという記録である。
安達太良山の塩沢登山口から見ることができる三階滝には2009年11月に来ている。
あの時はうっすらと積もった雪の中、登山道を登り、三階滝よりも上流にある八幡滝まで行った。そして滝前で寒さに凍えながら昼食にした。
そうだ、あの時は11月だった。
今回は12月なのだ。
いくらなんでも、安達太良山に12月に行くというのは、どんなに暖冬小雪でも素人はやめたほうがよい。
しかし、勘違いしたのよ、私たち。
たぶん2009年と同じくらいの環境なんじゃないか、と思ってしまったのだ。
なぜ12月の安達太良山に行くことになったのかといえば、この12月に夫婦とも土曜がお休みなのが7日しかない。ところが県内は雨の予報だ。せっかくの土曜のお休みに雨でうじうじするのはもったいない。
どこかいいお天気の場所はないか。
探してみたら、福島県がよさそうだったのだ。
しかし、さすがに標高の高い山には登れないくらいの常識はあった。山は積雪している。
でも、山のふもとの滝ならいいんじゃないかなぁ。福島の山のふもとの滝というと、どこかなぁ。
達沢不動滝。うーむ、さすがにマンネリだ。
そこで思い出してしまったのだ、安達太良山の登山道から見ることができる滝たちを。
そして、たぶん10年前と同じくらいの積雪なんじゃないかと勘違いしてしまったのだ。
懸命な滝好きのみなさんは真似しないように。

さて、当日。それほど早起きもせずに午前8時をかなり回ってから自宅を出発。
この日はネクスコ東日本から新潟の特定の区間から、福島の特定の区間までちょっとお安くいくことができるというチケットを利用して、ぎりぎり端っこの東北道二本松ICまで高速道路を利用。
前回に行ったルートとは逆方向で国道459号に出て塩沢スキー場を目指した。

さて、塩沢スキー場に到着したが、2009年に来た時の記憶が全くない。ここでいいんだっけ、とスキー場手前の駐車スペースに自動車を入れたが、ほかの自動車が一台もいない。
スキー場のほうでこれからオープンのゲレンデの用意をしているらしい重機が動いているくらいだ。
えーと、登山口はどこだったっけ。本当に記憶がない。二人ともない。
仕方がないので、ダンナがゲレンデで動いている重機の人に聞きに行って、不審者じゃないですよ~、登山者ですよ~とアピール。ゲレンデふちの林に沿った奥に登山口があると教えてもらった。
ようやく登りはじめることができた。

    
  11時30分。駐車スペース出発。ゲレンデを左に見ながら端っこを進む。

  
  ゲレンデの積雪はこんなもん。ほんの5センチくらい。

    
  11時35分。登山道入り口。鎖が張られていて、冬期は雪崩などのために沢にかかる橋を撤去するので渡河には注意せよと書かれている。登山禁止ではない。

    
  道の両側はびっしりと霜柱。ちょっと触ると霜柱雪崩になりさらさらと崩れ落ちる。積雪のため、道の状態がよくわからずに歩きづらい。両側が壁になった沢の中を歩いているようだ。

  
  11時43分。くろがね小屋まで5キロの標識。

    
  11時47分。僧悟谷コースの分岐である馬返しに到着。道はさらに沢っぽくなる。
  林の中に入り、道を下に見て雪の中を歩いたほうが安全になった。


    
  12時02分。金剛清水到着。ベンチにこんもり雪が積もり、休憩する感じではない。

    
  ところで、登山道を歩いていて、ずっと動物の足跡がついていた。
  左はでっかくて丸い足跡。どーも熊っぽい。私の足に比べるとずっと大きい。丸いので偶蹄目ではない。
  右はスポッスポッと歩みを進める鹿っぽい足跡。
  しかし、熊は怖いなぁ。冬眠していないんかいっ。


    
  登山道はどんどん標高を上げ、右手が切れ落ちる崖になる。
  ここでもずっと足跡。体ごとラッセルして歩いているらしい小動物の足跡はけなげで涙ぐましい。
  狸かなぁ、テンかなぁ。


    
  12時25分。標識。12時39分、落石注意の標識。でも、目の前には落石じゃなくて倒木。

    
  倒木は下をくぐれたけど、ギリギリで崩れていない感じだった。
  倒木をクリアしたら落石ゴロゴロ。積雪でどうなっているのかワケがわからずに苦労する。


    
  12時55分。三階滝の標識。

ようやく三階滝の標識までたどり着いた。実はここに至るまでに、かなり寒く、手足がかじかんで途中撤退も視野に入れていたのだが、さすがに滝を一つも拾えずに戻るのも悔しいので、三階滝だけは見ようということにしたのだ。
が、なんと、またしても二人して三階滝ってどうやって滝前まで行ったっけ、と忘れてしまっていた。
そこで、標識から登山道をそのまま進む。進むと、眼下に三階滝が見えた。
ところが、左欄の写真でもわかるように、積雪した枝のなか、滝が雪景色に埋もれてまったく目立たないのである。さらに、このまま登山道を進んだら滝上に出てしまうのも明白だった。
つまり、どこかに滝前に出る道があるはずだ。それは、もちろん、あの標識の場所以外にはないだろう。
戻ってみる。
そして、雪の積もった林の中に目をこらしてみる。
ああ、あったよ。みつけてしまったよ。
ピンクのリボンが結ばれている木が1本。下のほうにさらに1本。
この雪の林が下に下りる道なんだ。
ってか、道なんか見えないじゃん~っ。
いや、うっすら分かる。
と、ダンナが主張。そうか、下るんだな。
覚悟を決めた。
どうせ雪だ。転んだって冷たいだけだ。

    
  13時07分、滝への降下開始。ダンナが先に進んで道をつけてくれる。

    
  見失わないギリギリの感じでリボンのついた木がついていて、なんとか無事に滝前に到着。
  11時23分。


そんなこんなで滝前に到着というか、滑り落ちた。
もちろん滝前も雪だらけ。ただ、滝の右岸、つまり登山道がわから湧水らしき流れがあり、そこだけは雪があまり積もっていない。
滝を覆う形で木々と雪があって、あまり滝がよく見えないので、ウロウロしながら撮影した。
すでに時計は午後1時を大きく回っている。さすがに空腹だ。
どうするよ、お昼。ここで食べるか戻って自動車で食べるか。
私はなんかもう、寒くて寒くて暖かいもので暖まりたかった。ここで食べることを主張。湧水のあたりであれば、座れるスベースもある。
私は全く失念していたが、あとでダンナに食べ物のニオイで熊が来たらマズイと思っていたらしい。でも、川沿いの風でニオイも消されるだろうとここでお昼にすることを同意してくれた。
寒かったけど、さっさとご飯にして、もちろん上流の八幡滝にも行かずに下山する。
13時58分、滝前出発。14時10分登山道復帰。14時38分金剛清水。14時47分馬返し。14時53分ゲート。15時ちょうど駐車スペース。
いや~、寒かったです。真冬の装備もしてなかったんですよ、実は。
甘く見てました、12月の安達太良。
しかも、滝も雪できれいに見えなかったし。
みなさんは、とにかく冬の東北の山々を甘くみないように。里が雪がなくても、スキー場のあるような所はガッツリ積雪してます。しかも、初冬だと、まだ熊います。気をつけましょうね。
交通
  安達太良山塩沢登山口  われわれは今回はお得チケットを利用したので、東北自動車道二本松ICを利用。インターを下りて、ナビの案内に従って高速道路の脇道を北上。県道354号に入り、東北サファリパークの前を通って国道459号を横切り、道の端に立っている案内に従って塩沢温泉方向に進む。塩沢温泉に着く手前、道のどんづまりに見える場所に塩沢スキー場があり、その入り口の手前に登山者用の駐車場がある。10台以上楽に駐車できる。(ちなみに塩沢温泉の建物はこの日行った時には閉館したような感じだった)
駐車場の向かい側にとりあえず囲いだけあるわよ~、といった感じのトイレもある。が、トイレは道の駅つちゆですませたほうが絶対によい。
スキー場のゲレンデを左に見ながら、右手の林のふちをまっすぐに歩いて行くと、登山道に入って行く。
三階滝分岐までは、積雪時の我々の足で50分。分岐から下るには、急降下なので注意が必要だ。途中写真を撮影しながらだが、ゆっくり下って15分で滝前。
さすがに東北なので、ゲレンデに雪がなくても、登山道にはかなりの積雪があるので覚悟が必要である。

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