んがお工房の桜めぐり


2019年桜追い④
磐梯の桜たち

2019年5月1日、めでたく新天皇が即位して、元号は平成から令和に変わった。
しかし、田舎の製造業に従事している私は改元に伴う大型連休の恩恵にあずかれず、4月30日から5月2日まで通常勤務だった。
いいんだ。こうなることは昨年からわかっていた。5月3日から5日までの3日間楽しめばいいんだ。(6日も出勤だったのよ、しくしく)
桜追い③で書いたように、4月の連休に行く予定だった桜と山がまだ花に早い状態だったので、5月に回した。桜に関していえば、昨年から絶対に行くのだと決めていた、私的には今年の桜のメインの桜なのである。
しかし、1本桜ではない。
人の手で植樹された桜たちだ。
2016年にたまたま行った喜多方市の日中線しだれ桜並木があまりにも見事だったので、人の手で作り上げられた桜たちも魅力的なのだと知ることができた。
その後桜並木も桜追いのターゲットとなったのだが、昨年、旅行会社のバス旅行のチラシの中に3000本のヤマザクラと書かれているものを発見した。ヤマザクラが3000本ってすごいじゃん。調べてみると、とにかく数がすごくて、開花時は圧巻だというのだ。
見てみたい。
しかし、チラシを見たのはすでに桜の季節が過ぎてからだった。ならば来年行くべし。
ということで1年越しの今年です。
しかも、いつもより開花が遅れて5月の開花。
令和最初の桜追いは福島の桜峠になった。

5月4日
目指す桜峠は裏磐梯にある。
福島県は我々にはほんのお隣の感覚がある。前日カタクリを見に山に登って、この日の出発はそれほど早くなかった。
桜峠という名前ではあるが、実はラビスパ裏磐梯というプールと温泉の施設の裏手にある広大な敷地である。
だから、ナビにはラビスパ裏磐梯と入れればよろしい。
我々もナビに案内してもらった。
しかし、案内させたらびっくり。磐越自動車道の会津若松インターで降りろという。
え、裏磐梯に行くんでしょ?
新潟から裏磐梯には何度も行っているが、猪苗代磐梯高原で降りて国道115号を北上して向かうのが常だった。
しかし、今回はナビの言うとおりにしてみよう、ということになった。
だいたいこういう場合はナビに任せて失敗することが多い。
だが、今回はナビになにかごちそうしてあげなくちゃ、と思うくらい大正解だった。
実は我が家のナビはちよっと古くて新しい道路の更新はしていない。
会津若松インターで降りたら、ナビには入っていない新しい道路に自動的に乗り入れてしまった。
どうやら会津若松から喜多方まで行く国道121号のバイパスの自動車専用道路らしい。
しかし、ナビには入っていないので、ナビの地図上では空を飛んでいる状態である。どーすんのよ、案内してくれないじゃん。
しかし、地図上では案内したい道路は色が変わっている。
どうも方向は合っているらしいぞ。このまま進んでいいんじゃないか。むしろ早く着くんじゃないか。
そろそろこの道を下りなくてはさすがに裏磐梯から離れる。喜多方よりも手前で下りて、磐梯山の裏がわに向かう。
どーしてこの道案内するかな、こいつは、という感じの裏道を案内されつつ、うまい具合にに国道459号に乗れた。このまま進めばイヤでも檜原湖に着く。桜峠はこの道沿い、檜原湖より手前だ。
つまり、いつもの我々の行き方であれば磐梯山の向こう側から回って檜原湖がわから桜峠に向かったところなのだが、ナビにまかせたおかげで、磐梯山のこっちがわ(新潟側ね)を自動車専用道路で時間を稼ぎながら進み、桜峠に向かうことができたのだ。
しかも。
ラビスパ裏磐梯に近づいて、あれ、ちょっと渋滞してるな、といった感じで自動車が並んでいた。やっぱりシーズンだからね。
道の途中からもうヤマザクラの花々が見えていて、少し手前に駐車場と書かれた看板を通り過ぎたところである。
どうやらその駐車場は坂の下側の駐車場で桜峠からは遠いらしい。
でも、渋滞で止まっている自動車の中で待つよりは遠くてもいいから自動車を入れてしまおうとUターン。
ちょっとデコボコでこわい道を通ったし、舗装もされていない駐車場だったが、待たずに入れられた。
あとで知ったのだが、我々が来たのは文字通り逆方向からだったのだ。東京方面からくるには、前述の磐梯高原インターから国道115号を北上で檜原湖に出てから桜峠、というのが通常。帰り道そっちに向かったら、とんでもない大渋滞を目撃した。
桜峠から檜原湖まで何キロあるかわからないのだが、本当に檜原湖まで自動車が動かないでびっちりと並んでいた。
いったん檜原湖から国道459号に入ってしまったら回避ルートもなく、
Uターンする場所もなかなかない。ハマったっきり出られないことになる。
うちのナビ、いい子だったわね~。よく裏から案内してくれたわね~。




桜峠の大山桜
右欄にも書いたが、
北塩原村に静養に訪れた縁のある、
現在の天皇皇后両陛下に
お子様が生まれて時に記念して植樹された
2001本のオオヤマザクラが
20年足らずでこんなにも大きくなった。
って、この写真では小さく見えるでしょ。
立派に大きな桜なのよ。



遠くにはたぶん飯豊連峰とおぼしき
真っ白い山並みが見える。



山を大きくすると、こんな感じ。



桜の1本1本に植樹者の銘碑がつけられている。
名前であったり、言葉であったりする。
結婚記念とか、卒業記念とか。
素敵な記念樹だ。
私も植えたいと思った。




下の駐車場から斜面を登りきると
こんな感じになっている。
カメラマンが左手下に広がる
オオヤマザクラの林を撮影している。




ラビスパ裏磐梯へはちゃんと道がつけられている。
その両側も見事な桜の林。




これは下のポコポコのただなかに入って撮影。
つまり、下の駐車場と同じ高さの桜の林。
この日は下のほうが桜はきれいでした。




こーんな感じで青空にピンクが覆いかぶさる。



ピンクの加減はけっこうまちまちで、
濃いやつから白っぽいやつまで様々。




ここまで密だと、
本当に絵画の中にいるようだ。




何の写真か分かりづらいだろうが、
奥に老木、手前にこれから植えるらしい
苗木が並んでいる。
まだまだこの桜樹林は広げるつもりらして。



さて、桜峠である。
そんなこんなで我々は斜面の一番下の駐車場に駐車することになった。
そこはすでに見事な桜の林である。ここだけで十分じゃないかと思うくらいあたり一面ピンクだ。
しかし、見上げる山の上のほうにラピスパ裏磐梯があり、どちらかというとそこから見る風景がメインらしいのだ。
桜好きはもうピンクの桜の林だけで心がうきうきして、斜面くらいなんてことはない。標高差はどれくらいあるのだろう。一番高い場所まで登るとしたら、標高差だけで50メートルくらいあるかも。距離はもちろんもっとある。
どこからあの山の上まで行くのだろう。林はあるのだが、道らしい道がよくわからない。人が歩いている方向に行ってみると、なんとなく斜面を登っているふみあとみたいなのがあったので、それをたどって上まで登って行く。が、やっぱり踏み跡程度のものだったので、途中で完全に斜面に放りだされた。仕方がない。斜面をそのままよじ登る。よじ登ると書いたが、手を使うほどではないにしろ、かなりの斜面なのだ。
ただ、どの斜面も桜だらけだ。
その桜一本一本に小さな銘碑がついている。植林した人の名前だったり、記念日だったり、刻みたい言葉だったりするようだ。
植林した人たちの思いが桜の木になって花を開かせている。
ただの桜の林ではない。
すごい光景だな、と感じた。

  
駐車場から斜面を登って行く。

  これ、ちゃんとした道じゃなかったです。

  
  坂の途中から駐車場を見下ろす。桜の大きさがわかると思う。

よじ登って行くとようやく道に出た。どうやら下の駐車場から見上げた丘の端っこに来たようだ。
振り返ってみると、これまたすごい光景が広がっていた。
下の駐車場を含む桜林を見下ろしているのだが、ヤマザクラなのでまん丸いピンクの木がポコポコと並んでいる。
ピンクの点描画を見ているようだ。

  
  ぽこぽこぽこぽこ。

  
  あの真っ白いのは、たぶん飯豊連峰。

実はこの風景の写真はホームページでも見たことがある。それを見てきっとこの桜の木は大人の背の高さより小さい苗木なんだろうな、と勝手に思っていた。ぽこぽことちっさく見えたのだ。
しかし、実際にはかなり大きな木で、その大きな丸い桜木がこれだけの数集まって花を咲かせているのである。
縮尺がわけわからなくなるくらい広大だ。
すげぇ。
そうとしか言葉が出なかった。
遠くにはたぶん飯豊の山々の真っ白い姿が見える。空は青く、眼下にピンクのぽこぽこ。
すげぇ。
しばしその風景を見てから、もう少し先にあるラビスパ裏磐梯まで歩いて行くことにした。
丘の上も桜だ。道があるので、並木みたいになっているが、かなりの広さの林になっている。
やはり山を切り開いて植樹したので、斜面になっていて、これから造成してさらに植樹するらしい場所もあった。

  
  ラビスパ裏磐梯に続く道は桜並木になっている。

  
  只今造成中の場所。ちょっと高くなっているので桜林を見下ろせる。

このヤマザクラの林はまだまだ大きくなるようだった。
一番建物の近くまで行ってみると、あら、何やら説明看板がある。
桜記念植樹、とある。
「皇太子殿下と雅子妃殿下は何度かご静養のため当村をご訪問されました。村民はお子様がご誕生されることを願っておりましたが、2001年に待望の愛子様がご誕生されましたので、村をあげてお祝いの気持ちをこめ、2001本の大山桜を植樹しました。雅子さまはご静養中に裏磐梯から新潟県方面を眺めながら、山の向こうが祖父の実家のある村上ですと話されていたため、新潟県村上市を望むように愛子様ご誕生記念植樹の石碑を建立しました」(ほぼ原文のまま)
皇太子殿下と雅子妃殿下は、つい3日前に天皇陛下と皇后陛下になられたばかりである。
さらに、我々はその新潟から来たんだよ。
うわ~、全然意図していなかったけど、ジャストタイミングに話題に乗っかった場所に来ちゃったよ。

  説明版と、

  駐車場近くにある植樹された木。

振り返ってみる。
村人が植樹した2001本からさらに増えた桜は大きく育ち美しい風景を生み出している。
なんだかもう、いろいろなものをすべてひっくるめて、
すげぇ
と、ため息しか出なかった。

とりあえず、ラピスパ裏磐梯で何か資料はないかと探してみたが、なんにもなかった。駐車場のほうに回ってみたら、桜峠祭りらしく、出店などもあり、食べ物のにおいが満ちている。
だが、その出店のせいで駐車場がやや狭くなっている感じだった。大きな施設なので、かなりの数の自動車が駐車できるのだが、出入り口が1つしかなくて、出る自動車と入る自動車がごちゃごちゃと混乱している感じだ。うーむ、まだまだ名所の仲間入りをしていない場所なので、自動車のさばき方がうまくないんだな。あまり渋滞にハマらなくてよかったな、と思いつつ、下の駐車場まで戻る。

  ラビスパ裏磐梯。

  帰りはちゃんとした道で戻る。

  と言ってもこんな感じの坂道。

ゆっくり写真を撮りながら、下の駐車場から登って、ラピスバ裏磐梯を覗いて自動車に戻るまで50分くらいだった。
我々が来た時にはまだ余裕があるようだった下の駐車場も混雑している感じだ。
この桜峠は必ずこれから桜の新名所になる。
自動車のさばき方をうまくしてもらって、みんなに気持ちよく桜を見てもらいたいものだ。


  北塩原村のHPはこちらから。
  ラビスパ裏磐梯のHPはこちらから。


我々はお昼を道の駅裏磐梯で食べるつもりだったので、これから檜原湖方面に向かう。
国道に出て、ラビスパ裏磐梯の駐車場に入れたい自動車が並んでいるのを横に見ながら追い越して、渋滞が長くなっているのを確認。さらに、ラピスパ裏磐梯の入り口を通り越して、反対側つまり檜原湖方面から桜峠に向かう渋滞はいかばかりでしょう、と興味を持って走って行く。
いや~、長いね、渋滞。
最初のうちは反対車線の動かない自動車の列を見ながら余裕で笑っていた。が、笑えなくなっていた。
もうそろそろ道の駅だというのに、ずっと反対車線の自動車の列が途切れない。道の駅になっても途切れない。
道の駅、大混雑。
入ってみるまでもない、駐車するのも困難だし、なにか食べるのも困難なのは明らかだった。
やめよう。ここでお昼は自殺行為だ。
そのまま檜原湖まで抜ける。
びっくりしたのは、檜原湖まで断続的になってはいたが、ほぼずっと渋滞していた。
檜原湖に出て、本当は大滝という滝を見るつもりだったので、左折したが、そこに至るまでにまだ道路に残雪があるのを見てとって、道路を歩くのも大変だと判断。途中でUターンして飲食店があると思える五色沼方向に進むことに。
ここでゴールデンウィークの裏磐梯も観光客がすごいことを思い知った。こんな田舎(すすす、すみません)だというのに、自動車の密度が濃い。お昼お昼と思っているうちに、自動車の列に巻き込まれてしまう。
お昼というよりはトイレに行きたくなって、もうここでいいだろうとドライブイン的なお土産屋さんに自動車を止めると、いきなり中から「今なら座れますよ、何人?」と言われて自動的にそこで食事することになった。会津名物山塩ラーメン、美味でした。



観音寺川の桜
大山祇神社のあたりから
上流方向を見て撮影。
のどかでしょ~。
歴史やいわれなどを調べたが、
よくわからなかった。
しかし、地元の人たちがこの緑の岸辺の
景観を守る努力をしているようだ。



これは上の写真よりやや下流。
下流側と上流がわが微妙に咲き具合が違う。
それも魅力だ。



下流は花吹雪になりかけていた。
花びらが舞っているの、わかるかな。



水の流れは清らかである。



桜の枝が覆いかぶさる。



桜吹雪とくれば花筏。
狙ったんですけどね。



まだ花筏には少々早かったようだ。

5月のはじめではあるが、とてもいいお天気でむしろ暑いくらいの気温の日ではあったが、檜原湖の周りにはちらほら残雪があった。
せっかく福島まで来たのだから、裏磐梯で滝を見たいと思ったが、滝のある山のほうはきっともっと雪がすごいだろう。
今年は4月に入って冷え込んだせいで雪解けが遅い。我々の桜追いも滝めぐりもそのせいで予定変更ばかりさせられている。
ということで、桜峠とお昼だけで裏磐梯を離れることにした。
実はもう一つ桜のスポットがある。
これもバス旅行のチラシで見つけた場所で、必ず桜峠や日中線しだれ桜並木とセットになっている場所である。
観音寺川の桜並木。
あまり期待していなかったが、こちらの桜もいい具合に咲いているらしいので、話のついでに立ち寄ることにしていた。
さて、場所だが。
観音寺川というのは見つけていた。だが、桜並木はどこなんだ?
まあ、お花見スポットだし、バスも立ち寄る有名スポットだし。桜峠があれだけ大渋滞していたんだもの、きっと近くまで行けば案内くらいあるはずだ。渋滞してたら立ち寄るのをやめればいいんだし。
いつもながらのいいかげんな情報のみで現地に行ってしまう我々だ。
とりあえず地図上の観音寺川のもっともわかりやすい目印はJR磐越西線川桁駅である。駅まで行けばなにかわかるだろう。
檜原湖から国道115号をぐんぐんと南下して行く。途中、国道から離れ、あらまあ、会津ったらあちこち桜まみれ、と喜びながらドライブ。そのうち観音寺川の桜の渋滞になるだろうと思っていた。
ならなかった。
あれ、という間に川桁駅になっちゃった。
ええーーー。
駅に警備員さんがいたので、自動車の窓を開け、観音寺川の桜って、駐車場は・・・と尋ねると、「そこの角にあります。」と指さした。
駅のすぐそばの細い道に曲がる。曲がった先に大きな駐車場があるかと思いきや、細い道の角にすぐ4台か5台くらいとめられるような小さな空き地があり、そこが駐車場だった。ええーーーー。
いや、あとで調べたら、ちゃんと200台とか50台とかの大規模な臨時駐車場もあったらしい。が、どういうワケか至近距離のちっさい空き地にスポッと入ることができた。
観音寺川は川桁駅のすぐ近くに流れている。
川桁駅そのものがトイレだったり休憩所だったりするようだ。
そして、川桁駅が桜並木の一番下流になるらしい。
我々は徒歩で上流に向かって歩いて行った。

  
  我々の唯一の情報は、駅前の案内板。

  駅のすぐそばからこんな感じ。

ところで、バス旅行のチラシで見ただけの知識で行ったものだから、観音寺川の桜並木の見どころが何なのかさっぱりわかっていない。
そして、どこまでが桜並木なのかもさっぱりわかっていない。
が、実にのんびりとした河原と両サイドの道で、歩いているのが気持ちよかった。映える写真を撮らなくちゃ、とか、名所に来た証を残さなきゃとかいった観光地にありがちな貪欲な気配がまったくない。
歩く人はみんなゆったりのんびりしている。
なぜかなぁ。
あ、川だ。
気がついた。観音寺川はまったく護岸工事の手が入っていないようだった。いや、入ってはいるのだろうが、無粋な人工の土手やブロックではなかった。
小川と言っても過言ではない川はチロチロととてもきれいな水を流している。その両側は緑のままだ。
ずっと昔の日本の小川はみんなこうだったんだろうな、と思わせるような風景だ。その両側を桜並木が縁取って、さらにのどかな色合いにさせている。
ここに来たらこれを見なくちゃ、というものは多分、ない。
こののどかな雰囲気に飲み込まれて、気持ちを穏やかにする場所だ。
何がどうよかったのか、実はさっぱり言葉にできないのだが、ここはオススメの場所です。時間が許すなら、お弁当持って一日ゆっくり昼寝なんかして過ごしてほしいものだ。
大山祇神社には出店もあって、桜まつりらしい食べ物も売っていた。

  神社内にあるいなわしろ新八景の碑。

  けっこうな老木もあった。


  桜の種類はいろいろ。

我々はここで引き返したが、あとで調べたらもう少し上流に歩いて行くと観音寺というお寺があって、大きな枝垂れ桜があったらしい。
さらにさらに上流に行くと、巨大ホテルのリステル猪苗代になって、温泉やアクティビティが楽しめる。リステル猪苗代に駐車すると、上流方向から桜並木を楽しむことができる。

  リステル猪苗代のホームページはこちらから。





大鹿桜
猪苗代町指定天然記念物。
翁桜とも呼ばれる。
千年以上前の村上天皇の時代に
勅使が京都から持ってきたものの
子孫だそうである。
あいかわらず、どれが大鹿桜なんだか。




引くとこんな感じ。
わかりづらい。
細目の木が2本ないしは3本立っている。
一見、ボロボロな感じだが、
大丈夫なんだろうか。



大きさ比較。
右にダンナが立っている。
これで咲いているのよ。
でも、咲き始めくらいで満開ではない。



花はこんな感じ。



幹のボロボロ具合に反して
けっこう元気に咲いている。


観音寺川の桜に癒されて、あとは滝かな~。
いやいや、猪苗代まで来たらごくごく近くに見るべき桜があるだろう。
大鹿桜。
会津五桜のしんがりを務める桜だ。
八重桜なのでほかの桜よりも開花が遅いが、ゴールデンウィークも後半ともなれば、きっと咲いているだろう。
大鹿桜のある場所には何度か行っているので迷わないと思っていた。
迷った。
でっかい神社のそばにあるのだ、と覚えていたが、その神社の名前がわからない。地図を見てみて、ここなんじゃないか、という神社をみつけたが、読み方がわからない。
土津神社。
読めます?
はにつ神社、と読むのだ。
読めないもんだから、ナビにも入れられない。
だいたいこっちなんじゃなかったかな~、と自動車を走らせてもわからない。あ、そういえば、スキー場に行く途中にあったぞ、と迷った先でナビに入れたら、てんで別方向からスキー場を案内されて、閉鎖後のスキー場から会津の眺めを見せられてしまった。
が、そのまんま反対側に下って行ったらありましたよ、土津神社。
なんでこんな単純な迷い方するかなぁ。
神社の中にもピンク色の桜が満開らしかったが、とにかく大鹿桜を見なくちゃ。
自動車をおりて、ちょっと先の磐椅神社まで歩く。
気をつければ自動車も通行可能な道なのだが、散歩して楽しい道なのでゆっくり歩いた。
途中、
水路に花びらが流れてきたとおもったら桜が咲いていたりして。ここもまたのどかだ。

  気持ちのいい道。

磐椅神社には何人か人がいて、神社やら桜やらを見ていた。
さて、大鹿桜だが、あれ、こんなだったっけ、というくらいみすぼらしかった。というのも、満開まだもう少しで咲き始めたばかりの木はなんだかとっても寂しかったのだ。
枯れかけているとさえ見えた。
だが、そういうわけではないのは咲いている花からわかる。
満開になればもうちょっと見栄えがするんだろうなぁ。
おじいちゃんの木である。もっともっと守ってあげなくてはならないのだろう。
大鹿桜をあとにして、さっき気になっていた土津神社に行ってみた。見た感じよりも桜の木は多くなかったが、ここもやっぱりのんびりのどかな感じだった。会津初代藩主をまつっている神社らしい。


  裏側から土津神社へ。

  土津神社。

  鳥居も桜の中。

  
  奔雷瀑、と案内図に書いてあった。瀑っていえば滝だけど、これは打たせ湯みたい。


予定の桜たちを見終えて、せっかく福島まで来たのだからと残雪の時期でも見られそうな滝を見て帰ることにした。
ぱっと思い浮かぶのは、達沢不動滝。あそこなら大丈夫だろう。
行ってみてびっくり、よくて2台くらいの自動車に遭遇すればいいほうの滝なのに、この日は20台近い自動車が駐車していた。滝前も人がたくさん。うーむ、GWの人の動きはよくわからない。何かテレビで紹介されたのかなぁ。
滝のレポは別ページに譲るとして、我々も滝を写真におさめて、今度こそおとなしく帰路についた。どこか温泉に入って行こうとも思っていたが、会津や磐梯の人の多さにうんざりしてしまって、地元の温泉に入りましたとさ。
これにて2019年の桜めぐりは終了である。よくもあちこち走り回った。
それにつけても、桜はすごい。どこに行っても美しい。
来年もまたきっと我々を誘ってくれるだろう。


2019年桜のもくじ

 
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