んがお工房の桜めぐり


2020年桜追いA
三春滝桜、内出の桜、天神夫婦桜、山王桜、雪村桜

2020年の春。新型コロナウィルスの蔓延は4月に入っていよいよ深刻化していた。
東京都では感染ルートがはっきりしない感染者が増え、都知事が国として緊急事態宣言を出してほしいと再三言っている状況だ。
地方に住む我々にもひしひしとその危機感が伝わって来てはいた
しかし、今思えばやっぱり地方であるのんびりさがあったのだと思う。
春爛漫の天気予報が出ている4月最初の土曜日、相変わらずのキリキリとした自己管理のもと、桜を追うことにしていた。
行くのであれば、満開の桜がよい。
しかし、予想に反して4月に入ってからの桜の開花は足踏みをしていた。
我々が行ける範囲で咲いているとしたら、関東圏になる。さすがにそれはマズいだろう、という判断力はあった。
東北の桜でよい状況の桜はどこだろう。せめて五分咲きくらいの桜がいいんだが。
そうして選んだのが三春滝桜である。開花情報では五分咲き。自粛ムードが出ていれば、混雑もしていないだろう。
今思えは本当に考え無しの身勝手な発想だったと思う。しばらく猛反省してかなり落ち込んでいた。
が、桜追いの当日は本当に楽観ムードだったのだ。大変なのは首都圏だけだろう、と。
密集密接を避けて、食べるのは自前のおにぎりだけ。トイレはとにかく除菌して。
予防に予防を重ねて桜追いを敢行したのだが、感染症に関しては、自分だけではなくて周りの人たちをも巻き込むのだと実感したのは、この次の週に東京や主だった都市に緊急事態宣言が出されてからだった。




三春滝桜
日本三大桜。
国指定天然記念物。
樹齢千年以上のエドヒガン系紅枝垂れ桜。
見事に人が写りこんでいない、
こんなショットは今年限りかしらね。



参道ともいうべき正面の道も
これくらいの人しかいない。



見上げる。
滝桜さまは元気だ。



大雪だとこんな枝、折れちゃうからね。



三分咲きくらい。
満開ならもうちょっとふっくらしたかも。



地面につかんばかりの枝垂れ。



横から撮影。
こっちがわからの図もきれいだ。



これは真後ろからの図。
主幹は短くて太いのよ。


4月4日
そんなこんなで、地方のお気楽おバカ夫婦はのこのこと滝桜詣でに出かけた。よく晴れた日で、前日多少寒かったために開花が進んでいないかもしれないが、お花見日和ではある。
びっくりするくらい空いている高速道路を走り、いつもであれば必ず渋滞する三春の出口もガラガラなのに改めて怖いな、と思う。
国道に出ても渋滞は皆無だ。
途中にある桜の木で滝桜の開花を測ろうとしたが、国道沿いの公園にある八十内かもん桜がまだつぼみの状態だった。
早かったかなぁ。
過去何度か滝桜に来ているが、ここまで自動車が少なかったことはないくらい速度を緩めずに駐車場に到着。
あ、そうか。団体のバスが全くない。バス旅行など新型コロナウィルスの感染防止のために一番最初にキャンセルされることだ。
自家用車も数える程度。
なんだか胸がざわざわするなぁ。こんな状態、見たくないなぁ。
自動車を降りて、桜に向かうと、間隔をあけてお並びくださいの看板が立っていたが、並ぶほど人はいない。
立派な料金所案内所の建物が立っていたが、それがむしろむなしく見えるくらいだ。
チケットを一人300円で購入。
地下道を歩いて道の反対側に出る。
ああ、なんかお花見自粛って寂しいなぁ。
いつもであればお土産屋や飲食の出店が並んでいる広場に何もない。両側にたくさん出店があった通路にも何もない。
歩く人もまばらだ。
お店の賑わいやニオイ、人と人がぶつかるくらいの混雑。それも含めてワクワクするお花見だったんだと実感する。
出店がないので、個々は実は住宅街だったのかと発見する。奥のほうに見事な古民家があり、きれいなお庭に梅や桜が咲いているのがわかる。例年であれば生活しづらい時期なんだろうなぁ。

  くる


  


さあ、滝桜だ。
開花状況は三分咲きくらいかな。
蕾の濃いピンクがむしろ美しいと感じられるくらいだ。ちょっと早かったが、これはこれできれいな滝桜の姿である。
しかし、こんなに人がいない滝桜は早朝くらいなものだろう。
感染予防のために間隔をあけてくれとアナウンスが繰り返されている。
人々もちゃんと言うことを聞いて3メートルくらいあけて並んでいるが、少ないので長い列にはならない。

  


あまりに人がいないので、桜とのツーショットも可能で、私はたまたまツーショット好きの家族が独占している直後にいたので独り占めしすぎだろ〜とイラついたが、それもこんな時に限ったイラつきだ。
桜の周りを歩く道も少し周囲を広げたように思える。
途中、菜の花にとまる蝶を撮影したり、裏の高台の神社に行ったり、ゆるゆると桜を楽しんだ。

  


  


滝桜を見終えて、時刻は11時半頃。
どこかでお昼を食べたい。適当な公園はないものだろうか。
今回の桜めぐりは三春滝桜は主人公ではあるが、その名わき役として雪村桜を考えていた。これに近づくには、どのルートで行けばいいか、その途中に公園はないか。
とかなんとか考えていたら、勝手に道が一方通行になっていて、三春ダム方向に自動車を向けられてしまった。あらら、でも、ダムの方向ならさくら公園ってのがある。そこでいいか。
と、自動車を走らせていたら、手前に三春の里田園生活館というのが出て来た。どうやらここも公園らしい。
行ってみると、けっこう賑わっている施設の反対、湖沿いにだれもいない広い公園があった。そこに行って、水辺にあるあずまやでおにぎりとカップラーメンの昼食。ああ、なんてのどかでしょう。
相変わらず行き当たりばったりだ。
次は郡山方向に向かいつつ、予定した桜たちを追うぞ。

  






内出の桜
郡山市県指定天然記念物。
樹齢約220年。
ウバヒガンが突然変異した
珍しい品種、と案内にあった。
所有者の先祖が金毘羅様に詣でた時に
持ち帰った苗を植えたとか。



こちらは下の道路からズームで撮影。
こちら側からだと、横広の木に見える。
杉が背景になって、とてもきれいだ。



見上げる。
桜と青空はベストマッチ。



花は大きい。
意外と密ではない。



主幹も思ったほど太くはない。



近くにあった菜の花と。
遊歩道から入った面の反対側。



杉に枝垂れた花が映える。



菜の花がわから見上げてみた。
町を見下ろしているのがわかる。



桜にお決まりの祠は、根本にはなかった。
少し離れた杉林のなかにひっそり佇んていた。

実はこの前の週に戸津部の桜を見に行った時に、高速道路のパーキングで郡山市の桜のパンフレットを入手していた。
前々から見たいと思っていた雪村桜は郡山市の桜なのである。
三春町には名のある素晴らしい桜が山ほどあるが、この日は雪村桜の近辺の桜を追うことにしていた。
まず向かったのは内出の桜である。開花情報でこの桜は満開。期待も膨らむ。
パンフレットがあるので、だいたいの場所はわかるのだが、それでもまたしても迷った。パンフレットってば、だいたいザックリとしか書いていないのよ。
しかも、説明書きに私有地内にあると書いてあったものだからかなり見つけづらいんだと思い込んでいた。駐車場もないんだな、と。
三春の場合以外にそういう桜も多く、本当に民家の庭にあったりする桜を家人に会釈しながら見たこともあるのだ。
で、内出の桜のある地名までナビで行って、はい、見事に1本道を間違えてかなりウロウロした。
ほんの小さな案内看板があったのだが、その1個手前で曲がってしまったので、看板さえ見ていない。
まあ、桜追いにしてみれば、このウロウロも醍醐味なのだ。民家の立派な桜をそれと勘違いして近づいて行ったりすることもできる。
ぐるぐる回って、やっと小さな看板をみつけて、さて、どこに駐車するんだろう、となった。
駐車スペースは無いと思い込んでいるから、適当な場所を探す。
あったのはゴミ捨て場と思しき場所で、けっこう大きな三春駒が2つデンデンと並べられていた。
ってことは、ここは外来者オッケーなんだな、と勝手に解釈してしまう。

  
  けっこう大きい三春駒。地元の子供の製作らしい。

  
  三春駒を左手にして立つと、この風景。電信柱あたりに下の杭。

  
  内出のサクラ、とある。ここから左手高い位置の方向にこんもりと桜が見える。

  
  さらに坂を登りきると、左側に遊歩道入り口がある。路駐は、甘く見てくれているらしい。

ちょっと歩くと道の脇に内出の桜と書かれた杭があって、左手の民家の奥に巨大な桜樹が風に揺れているのが見えた。
おお、本当にデカい。しかし、入り口はどこ?
そのまま道を坂を登って行く形で歩いて行く。坂の頂点あたりに自動車が数台路駐しているのが見えた。あら、ってことは?
なんのこたない、入り口近くに自動車をとめられたのだ。4、5分歩いたが、まあ、民家の庭とか見られたからいいか。
そこから杉林に向かって遊歩道がついていた。
梅の林を通り越し、杉林を少し歩くと、左に進めと看板がある。そちら側に向かうとすぐに桜の木が見えた。

  
  遊歩道に入るとまず右手に梅林。

  
  それから杉林になる。

  
  桜に向かう位置にはちゃんと案内がある。

わあ、大きい。
杉林が暗かったので、青空と見上げんばかりの桜の大木がまぶしく見えた。
下の車道から見えた感じより、むしろ背の高い桜という印象になった。
満開一歩手前という一番きれいな時だと思う。
少し上下する感じではあるが、桜の木を一周することもできる。だが、パンフレットに書かれていた通り私有地内、桜から一段下がった畑に入りかねないので注意が必要だ。
ごく近くに民家もあるので、騒いだりもできない。
ぐるりと回ると、見る方向によって表情を違える桜だなぁと思う。
こんなにわかりづらい場所にある桜なのに、けっこう次々と見学者が来る。人がたくさん溜まる前に次の桜に行くとしよう。



  さくら物語 郡山の桜  pdfの11-12が今回の桜めぐりのページです。





天神夫婦桜
樹齢約500年のエドヒガンザクラと
エドヒガンシダレザクラ。



で、これが巨大看板。
人間の背丈の3倍はある。
丁度妙齢の夫婦が見学していた。



お堂と桜樹。



上と同じ角度だけど、
下の丘には菜の花が咲いているのだ。



こちらは枝垂れていないほうの花。
さて、どっちがダンナで
どっちが嫁なんだろうか。

次に向かうのは天神夫婦桜。
これはもう、間違えようがない場所にある。
高柴デコ屋敷にあるのだ。
高柴デコ屋敷とは三春駒や張り子人形を作る4軒の民芸家が集まる場所で、近辺を走れば必ず大きな案内がある場所である。
でも、ナビに案内してもらいましたとさ。
大きな駐車場があり、ほぼ自動車はゼロ。
デコ屋敷も観光客を受け入れている様子はなかった。
桜は駐車場に入るなりすぐにわかった。
駐車場よりかなり高い場所にすっくと立っている。
高い場所なので見上げる形で、青空を背景にしたピンクの姿はイヤでも美しい。
夫婦桜というからには2本の桜樹のはずなのだが、見た目では1本にしか見えなかった。
自動車を降りて、坂道を登り桜に近づく。
桜の前は何もない広場になっていて、その入り口にバカでかい「天神夫婦桜」という看板が立っていた。
今まででみた桜の看板の中でも最大級だと思う。
広場の奥がこんもりと丘になっていて、その頂点に夫婦桜は立っている。
近づくと確かに2本の木だった。
一方が枝垂れ桜、もう一方はそうでない桜。
丘には菜の花が咲いていて、天神様とおぼしきお堂は物静かで。
あの巨大看板の「夫婦円満、家内安全、商売繁盛、合格祈願、良縁祈願」のてんこ盛りの神頼みの文字がなかったら、日本の原風景みたいな感じだ。
丘に登って、花を手にとることもできる。
よーく見てみると、実は満開なのは枝垂れ桜ではないほうで、枝垂れ桜はまだ蕾が多い感じだった。
ということは、枝垂れ桜が満開になるまで、この夫婦桜の満開の期間は長いのだろうか。
長ーい間夫婦円満なワケだ。
デコ屋敷の庭にもきれいな桜や菜の花があって、駐車場までの道のりも楽しいものだった。

  
  デコ屋敷のお庭には植え込みに人形の顔があったりする。


  
  若い枝垂れ桜もきれいだった。


  
  青空と菜の花の黄色はベストマッチだわね。





山王桜
樹齢500年のエドヒガン。
でも、それほど老木に見えなかった。
というか、大きくなかった。



幹。しめ縄がかけられている。
隣には山王桜と看板。



で、その足元にミズバショウ。
どうひっくり返っても桜の花が
入らなかったが、
なかなか珍しいツーショット。



こちら、山王神社がわから見た図。
杉を背景にしていい感じだが、
神社の旗をたてるポールが邪魔。



こちら、駐車スペースから反対側から
撮影した図。
うーむ、古木にも巨樹にも見えない。

次は道順的に山王桜に行くのがいいだろう。
これがまたざっくりした地図しかなくてね。
パンフレットによれば、「梅ロード」という道の近辺にあるらしい。しかも、山王桜のあたりの拡大地図まで載っているのだが、この拡大地図でさえむしろ混乱させる書き方をしているのだ。
拡大地図にあった王子神社を目指そう。
でも、結局ウロウロしてしまいましたとさ。
王子神社らしいものがナビにあったので入力したら梅ロードの入り口を通り越してしまったのである。
そのまま案内のまま進むと、広域農道に出て、しばらく走って行くと、あっとダンナが声をあげた。
ものすごく小さな手書きの看板で山王桜という文字があったのだ。
広域農道からかなり細い道に左折で入る。
ものすこい細い道をくねくねと走ると、あれ、道端に「梅ロード」とある。
なんのこたない、梅ロードの反対側から入ったことになる。
梅ロードはかなり細く、おそらく農家の人しか使わないような道だろう。
梅ロードというからには梅が咲くのかもしれないが、我々の通った道には梅っぽさはなかった。
手持ちのパンフレットの拡大地図によると、日枝神社と王子神社の間くらいにあるらしいが、その神社、どこにあるんだよぉ。
困ることもなかった。
梅ロードをそのまま走って行ったら、ちゃんと桜が立ってました。
梅ロード沿い。神社よりも桜のほうが目立つ。
これ以外ないよな、と自動車を駐車スペースに入れる。
軽自動車ならなんとか3台くらいはとめられそうな駐車スペースが道脇の坂を登った場所にあるのである。

  
  左手に駐車スペース。ちなみに、我々はこの写真では向かい側から来ました。山王桜は写真の手前に立ってます。

自動車を降りて、桜を見る。
ビンゴ。古びた木の看板に山王桜とあった。
こりゃあ古いわ。
しめ縄を張られた木の主幹には苔やら寄生植物やらが生えている。
とりあえず枝に支柱はあるものの、それほど手入れもされていないようだった。
ただ、びっくりしたのは、その足元にミズバショウがあったこと。
それから、よく見ればパンフレットにも書かれていたのだが、桜の後ろの山がカタクリの群生地になっていたこと。
そんな情報は頭の中に入っていないので、現地に行って初めて知って驚いた。
これがまたカタクリもちゃんと咲いている時期で、思いもよらないプレゼントをもらったような気分になった。
ところで、山王神社はどこ。
桜と道を挟んで正面に細い参道があって、ごく小さな神社があった。どうもこれが山王神社。では日枝神社はどこ。
見渡す限り見えませんでした。たぶんカタクリのあった杉林のさらに奥なんだろう。どっちも目印にはならない。
桜の時期に梅ロードに入ればきっとたどり着けると思う。

  
  丁度見ごろだったカタクリ。

  
  カタクリと杉ごしに山王桜のピンクが見える。





雪村桜
樹齢400年のエドヒガン枝垂桜。
室町時代の画僧「雪村」が晩年を過ごした庵にある。



一つ手前の農道から撮影。
背後の竹林がいい感じ。



花はみっしりと咲く小ぶりのものだ。



主幹は痛みがひどく、
痛々しい措置が施されていた。



でも、太くてたくましい感じだ。



青空と桜と竹。

ようやく本日の名わき役としてキャスティングした雪村桜に向かう。
雪村桜は郡山インターに向かう途中にある桜だし、有名桜なので見落とさない。はずだ。
でも、危うく見落とすところだった。
桜が県道からかなり奥に入った場所にあったので、まず目につかないのだ。
しかし、県道わきに不自然に駐車スペースがある。
公園でもなんでもないのに、20台以上とめられそうな立派な駐車スペースと案内看板が設置されている。ここ意外にないでしょう。
では、桜はどこ?
駐車スペースから何枚も田んぼを隔てて見通せる竹林の手前にこんもりと桜が咲いていた。
おお、幽玄に揺れているぞ。枝垂れ桜の真骨頂だ。
駐車スペースから農道っぽい道を歩いて行く。途中に公衆トイレなんかもある。
キクザキイチゲが咲いているね、なんて言いながら歩いて雪村庵に行くと、りっばな三脚をしつらえたカメラマンが数人いた。
桜のそばには近づけないように柵があるのだが、それに踏み入っている人もいて、ちょっとだけ眉をひそめる。
老木である。根元を痛めつけては樹木によくない。
一枚の写真よりも、桜の生きていく時間のほうが大切だと思うよ。
雪村という画僧がどんな絵を描いたのかちっとも知らないが、こんな環境なら人を感動させる絵を描けたんだろうな、と思う。
それこそ、絵に描いたような穏やかな風景である。
案内板に雪村桜のほかに雪村梅もあるとあったので探してみたが、どうも今年は梅が早く開花したらしく、すっかり散ってしまったあとのようだった。
同時に咲けば、梅は濃いピンクだそうで、さらに趣のある風景になるに違いない。

  
  駐車スペース。奥の奥にある緑が竹林。ちっさく雪村桜も見える。

  
  田んぼをショートカットしようとは絶対思っちゃダメ。農道を歩いて庵へ。

  
  真正面が雪村庵。右側にも大きな桜樹がある。

  
  雪村桜、雪村庵、竹林。手前の濃いピンクが雪村梅の咲き残りかも。

あっちウロウロこっちウロウロしたけれど、とりあえず今日の予定の桜めぐりは無事終了することができた。あとは事故なく自宅に戻るだけである。
かなり満足の桜めぐりができたのだが、後日激しく落ち込むほど後悔したのは、序文で語った通りだ。
この3日後、首都圏と一部地域に緊急事態宣言が出され、私も職場から絶対感染するな、感染したら退職ともとられかねない圧力をかけられた。こりゃ県外に桜を見に行ってましたよ、なんて口が裂けても言えない状況になった。まして、感染がこの桜追いが原因だとしたら、人間としても最低のレッテルを貼られる。もちろんキリキリ予防はしていたが、感染した人たちが全員予防を怠ったわけではない。どこで感染するかなんて分からないのである。
とにかく、もう県外は出ません。
外食もしません。
手洗いうがいマスク、きちんとします。
自らに枷をはめて厳格に行動しなくてはならない重要局面になった。その後緊急事態宣言は全国に拡大。ますますその感は強くなっている。
2020年の桜追いは、常にこの激しい後悔とともに思い出されるのだと思う。桜には罪はないのだけれど。
なかなかに苦い桜追いになった。



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