2021年氷瀑を求めてA
箱瀬の滝、三滝



箱瀬の滝
滝だけUPに。
きっと落差も10メートルでは
なくなっているんじゃないかと思う。


分かりづらいかとは思うが、
崩れた崖の様子。
影の部分に箱瀬の滝と滝つぼ。
すっかりもともとこういう風景みたいに
なっている。




大禅の滝
暗く写ってますが晴天のせいです。
2021年2月初めの大禅です。


横から見るとこんな感じ。
岩盤から離れているのが分かる。


落ち口から氷まではこんなもん。


別の角度からの落ち口までの水流。
まだまだ成長過程だ。


右岸からみた松かさ。


左岸がわに行ってみる。


大きさ比較なんですが。
右の岩のあたりにYutaさんがいる。


これも大きさ比較。
ダンナが右端にいる。


で、そのダンナが撮影した図。



と、そこからの松かさ。


滝に至るまでにはたくさん石仏がある。


もちろん、右岸がわにもたくさん。




小禅の滝
えーと、シミです。
凍っていないと、滝にも見えない。


近づいても滝に見えない。


2021/2/6  箱瀬の滝(10M) 
           大禅の滝(30M)  長野県北相木村

ほぼ毎年ご挨拶に伺っている長野県北相木村の大禅の滝だが、昨年、2020年は林道の工事で行くことが叶わなかった。
もっとも、昨年は記録的な暖冬でたぶんこの芸術的な美瀑も見栄えがする凍り方はしていなかったと想像できる。
2021年。実は林道の工事は新年になっても続いていた。
村のHPを見てみても開通の予定が分からない。更新もない。
仕方がないので、村に直接問い合わせたら、1月末で工事は終了し、滝まで行ける、との返答を得た。
よし、では開通後すぐのお休みに行こうではないか。
1月に善五郎の滝に一緒に行っていただいたYutaさんに声をかけて、今回も一緒に行く。まだ北相木村のHPでは林道開通の案内が出ていないので、きっと滝に行く人は少ないはずである。ねらい目の休日だ。

  
  
北陸自動車道から見えた妙高、火打、焼山。きれいだなぁ。

  
  
大雪の被害のあった上越あたりの道路わきの雪。壁ですな。

北相木村役場の駐車場でYutaさんと待ち合わせ。
途中、箱瀬の滝の橋のたもとで自動車を降りて、滝を覗き見る。
うーむ、崖崩れしてしばらくたつが、完全に崖は崩れたまま。案内看板にもあったが、自然のなすことなので特に修復することもないままにされている。
全開は崩れてそれほど時間がたっていなかったので、崖崩れの場所も生々しかったが、今日はもう、その土砂の下に道があったのだとわからないくらい、瓦礫が斜面になじんでした。
たぶん、もう二度と蓮氷は見られないんだけろうなぁ。
再び自動車に乗り込んで本日の目標である大禅の滝へ向かう。
このあたりが林道が崩れた場所なのかな、落石がけっこうあるな、と話しながら駐車場に向かうと・・・。
おいおいおいおい、10台近い自動車がとまっている。
この駐車場にこれほど自動車があるのを見たことがない。
氷瀑祭りなどがあった時には自動車が集まるのだろうが、この自動車の数ったら。
見事に思惑が外れてしまった。
これ、たぶん、ニュースになったか新聞に載ったかしたんだろうなぁ。
駐車場にはなんだか大きな石がゴロゴロと転がっていて、自動車のほうが避けるように駐車している。滝の下流の沢から流れ出たような石の並びから、きっと林道を崩してしまった大きな流れがこの駐車場を流れたのだろうと推測できた。
2019年の台風では、長野県は甚大な被害を受けたのだ。この辺りも例外ではなかったのかもしれない。

  
  
お堂の前にゴロゴロと石や倒木。

  
  
雪の全くない遊歩道。

さて、滝だ。
この日はなんだか暖かかった。
滝が凍るような気温ではなかった。
滝への遊歩道も雪は皆無。ピリリとした空気もない。
ちょっと階段を登るだけで汗がにじむくらいだ。
やばいなぁ。これ、氷が崩れてしまうかもしれないなぁ。
いつもであれば、小禅の滝から先に見て、大禅で感動するというパターンを踏むのだが、この気温はちょっと怖かった。崩れた後に到着した、では笑い話にもならない。
まずは大禅に向かうことにした。
何組かの人とすれ違う。なんだか家族連れが多いなぁ。
小禅への分岐を過ぎると、遠くに白く輝く松ぼっくりが見えた。よかった、凍っている。

  
  
遠くに白く輝く大禅が見える。

  
  
下流から撮影。川だけ凍っている。

  
  
左端に滝を撮影するダンナとYutaさんがいる。

意外にも人は少ない。
スマホで撮影している女性がいるくらいだ。
我々も滝の右に左にと登って行って撮影し始めた。
氷瀑としては成長過程だ。まだまだ落ち口からかなりの距離水流が落ちている。
このあと落ち口まで成長するのか、崩れてしまうのかは、これからの寒気次第だろう。
さんざん楽しんで遊歩道を戻る。
さあ、小禅はどうだろう。
なまった冬の体にはキツい階段を登って小禅の滝を見上げると。
あれ、滝はどこ?
わわわ分かんねぇ〜。
凍っていないのだ。下のほうだけチラっと氷があるのだが、水流のほとんどない壁が正面にあるだけである。
えええええ。こんなに凍っていないとは想像もしていなかった。
しかも、滝の隣の岩穴にある氷筍もたった一つもなかった。楽しみにしてたのにぃ。
氷筍がなかったのは、滝が凍っていなかったことよりショックだった。
これって、温暖化のせいなんだろうか。
もしかして、これから先どんどんと氷瀑という芸術は見られなくなるんだろうか。
ちょっと心配になった。
だが、小禅が凍っていなかったおかげで、ちょっと綺麗なものを見ることができた。
角度によって、ポタポタと岸壁の苔の上を落ちる水流に日光が反射して、綺麗に輝いていたのだ。まるでイルミネーションみたいに赤、黄色、緑とキラキラと色を変えて光っていた。人工の小さな電球を明滅させているみたいに本当にきれいな光だった。

  
  
赤だの黄色だのビビットカラーで輝いていた。

  
  
その輝きを撮影中のオヤジ二人。

これを見られたから、凍っていなくても仕方ないと諦めがついた。
遊歩道を下り、お堂の軒先を借りて昼食。
今回もYutaさんの手挽きのコーヒーをいただいて幸せ幸せ。

  
  
コポコポ。幸福の香りだ。

  
  
ドライフラワーつきの枝。よい青空です。

ところで、そんなところでランチしているものだが、駐車場にとめた人が近づいて来ては滝は凍っていますか、と尋ねてくる。
その中の一人がニュースで滝が凍るって言っていたから来たのだけど、どれほど歩くかと訊いてきた。
そーか、そういうカラクリか。
どうりで三脚をしつらえたカメラマンがほとんど全くいなくて、ファミリーばかりが次々と来ると思った。
情報は地元ニュースだったのだ。遠来のカメラマンにはまだ林道開通の情報はなかったのだ。読みは当たっていたけど、地元のニュースまでは想定外だ。
ま、地元の人にこんな宝物を知ってもらうのはいいことだと思う。ずっと大禅がキリっと凍る冬が来ますように。
まだ午後も早いのでどこかの滝に行こうかとも思ったが、この気温では氷瀑は狙えない。早めに帰って次の計画でもたてるか。
Yutaさんとお別れして、快晴の北相木村を後にした。

  
  
帰り道の中部横断道路から見た浅間山。パウダーシュガーの雪化粧。



















交通
三滝  上信越自動車道の佐久小諸JCTで中部横断自動車道に入り、2021年2月現在の終点である八千穂高原ICで降りる。案内にしたがって国道141号方向に進み、141号に出たら右折、小海駅に向かう馬流という信号まで走る。ここで左の橋を渡って駅方向に出てしまうと、駅前の込み入った場所に入り込むので、もう少し進んで小海大橋という交差点で左折、小海大橋を渡って、トンネルをぬけて、道なりに進んで行く。しばらく走ると北相木村に入る。そこで県道124号北相木村方面に進む。124号をしばらく進むと、箱瀬の滝がある橋などを通る。
その橋を渡り、少しすると(三滝何キロという看板が随所にある)、右手にでっかい看板で三滝と書かれた矢印がある。ところが看板に見合わず左折する道は細い。細いうえに民家と民家の真ん中にあるので、道であるかどうか分からなくなったりする。とにかくこの看板のすぐそばの道に入るのである。
この道は林道で、すれ違いに困難な箇所のある道をしばらく走る。 しばらく走ると50台ほど駐車できる広い駐車スペースに出る。トイレあり。ただし、男性用は凍っていて流れないらしい。
この駐車スペースから徒歩で10分も登らずに大禅に出る。小禅は、この遊歩道の途中から行くことができる。登るが分岐からはすぐである。

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