幕滝 下流の流れも入れて。 滝見台が左岸に写っている。 大きさが分からないだろうが、 とにかく見事な分岐瀑だ。 滝の周りの岩盤からは、 伏流した水がどんどんと湧き出ている。 落ち口。 真っ赤な紅葉がアクセント。 分岐するあたり。 湧き水も多く、緑が目立つ。 なんて綺麗な滝つぼだろう。 水はとても透き通っている。 こちらは湧水が落ちる部分。 これは途中にある小さな滝。 もう少し時期が早ければ、 一面ダイモンジソウだらけになる。 |
2021/10/10 幕滝 (落差24m) 福島県福島市 新型コロナウィルスの第5波も10月に入って段々と収まり、それぞれの緊急事態宣言も解除された。 我々もボチボチ県外に行ってもいいんじゃないか、という気分になり、それではしばらく行っていない滝に行こう、行くとしたらどこがいいだろうと考えた。 実はこの一週間前に私事ではあるが、実母が亡くなり、頭をよぎったのが、高い場所に行きたいという思い。 別に高い場所に行けば天国に行く途中の母に会えるワケではないのだが、それでもなんだが、それでも少し空に近づきたかった。 さりとて、日曜日のこの日、肉体的にキツい標高の高い山への登山は無理である。 ならば、自動車で行ける標高の高い場所に行こう。 長野か群馬か福島か。 そうだ、福島の浄土平であれば、吾妻小富士に登れる。あそこなら気軽に登れそうだ。 しかも、すぐ近くに名瀑、幕滝もあるじゃないか。 そんなこんなで、幕滝に行くことにした。 幕滝は実は2016年に行ったきりである。これも実は亡父の闘病中のことで、妙な因縁がないわけではない。 さて、当日。実は雨っぽいお天気だった。 傘を持っていかなくちゃならないほどではないにしても、青空は期待できなかった。 案外空いている磐越自動車道から磐梯吾妻スカイライン方向に進む。 それから幕川温泉の案内に従って林道に入ったが、あれ、林道ってこんなに長かったっけと思うくらい自動車を走らせた。 長かったのよ。久しぶりすぎて覚えていないものだ。 幕滝用の駐車場にはすでに4、5台の自動車がとまっていて、軽の我々でぎりぎり看板脇に駐車できるくらいだ。 幕滝、人気あるぞ。 幕川温泉の旅館。この建物の向かって右側から遊歩道。 綺麗に紅葉した温泉のモミジを見ながら、遊歩道に入って行く。 おや、空が明るくなってきたぞ。青空が見えてきた。ラッキー。 自動車がとまっていたので、人も入っていると予想できたが、数組の人とすれ違った。 遊歩道脇のモミジも綺麗に赤くなっていて、さすがに標高の高い場所である、紅葉は見ごろだ。 遊歩道入り口にはウバユリの巨大な実。まず平坦な道を行く。 川に向かって下って行く。木々が色づいている。 幕滝下流も急流になっていて、美しい。 いよいよ川べりの道になり、橋の連続になった。 ところが、落ち葉が滑るのだ。 幕滝の手前にある橋にたどり着く前の岩にとりつけられた木の道が、多少川に向かった傾斜している上に滑って、本当に怖かった。 ズルっと行ったら、確実に川に落ちる。 ものすごく冷たそうな急流だ。それだけはイヤなので、岩にしがみつくようにして歩いた。ここ、せめて鎖つけておいてください〜。 滝前に出ると、3組以上の人がいて、中には滝つぼから水を汲んでコーヒーを沸かしているグループもいた。 川に倒れてしまった木の葉が黄色くなっている。湧水の滝の手前は丸太の通路だ。 これが傾いた鉄製の通路。滑って怖かったのよ。 青空も覗いて、紅葉の赤が映える。 予想以上に紅葉していた。 滝見台や、下の岩の上などから幕滝を堪能して、また怖い思いをして遊歩道を戻る。 それから、駐車スペースの裏に水道設備らしい空き地をみつけて、そこでおにぎりとカップラーメンの昼食をとった。 さて、当初の目的であった高い場所なのだが。 磐梯吾妻スカイラインに入って、最初はスイスイと気持ちよいドライブができたのだが、途中の双竜の辻のちょっと手前あたりから大渋滞が始まり、ノロノロとしか動かなくなった。浄土平まではまだまだ距離があるし、しかも、霧が出てきていたのだ。 これでは高い場所に行ったとしても真っ白。地上と変わりない。 どうしよう、と迷ったが、結局路肩を利用してUターン、吾妻小富士は諦めた。 これも仕方のないことだ。 いずれ、そのうち、高い場所から手を振ることもできるさ。 今日は美しい滝と紅葉を見られただけで満足しよう。 秋の一幕をスパっと切り取った、そんな時間の使い方をした。 それはそれで、満足だった。 |
交通 幕滝 最寄ICは磐越自動車道猪苗代磐梯高原IC。国道115号に出てひたすら北上。母成グリーンラインの入り口を右に通り過ぎ、磐梯吾妻レークラインへの道県道70号を左に通り過ぎ、とにかく進むと、立体交差でちょっとややこしいが、県道30号に下りる道になる。磐梯吾妻スカイラインの案内があるので、それに従って進むようにする。 県道30号に入り、横向温泉を通り過ぎて標高をどんどん上げて行くと、磐梯吾妻スカイラインの入り口が左側に見える。 ここは、スカイラインには入らずにそのまま直進。直進してすぐに左側に林道がある。幕川温泉の案内がある。 ここからはすれ違いの困難な林道なので注意して進むように。 思ったよりも長い間林道を走ると、やがて道の左側に自動車5、6台駐車できそうなスペースが出て来る。下のような案内看板があり、幕滝遊歩道駐車場とあるので、温泉目当てでなくて滝目当ての場合はここに駐車しよう。 ここから遊歩道入り口である幕滝の旅館二軒へはほんの1分も歩かない。 遊歩道は二軒の旅館の間にある。そこから登山道的な遊歩道を前半下って行き、後半はいくつか橋を渡りながら少し登る感じである。 遊歩道とはいえ、足回りはきっちりしたほうがいいだろう。 夏場は蚊が多いので、虫除け対策などしたほうがよい。 |