んがお工房の桜めぐり


2022年桜追いA
阿智村の桜たち(黒船桜、駒つなぎの桜、市の沢の彼岸桜
あおいの桜、新御所桜)

2022年の桜追いのメインにする日は、4月16日の土曜日だろう、と前々から決めていた。
@にも書いたが、実はこの辺りで福島県の桜を見に行くつもりだったのである。
ところが、大きな地震があったために、予定を変更。どこに行くのか、全く決められないでいた。
数日前の桜情報から、この時期に咲いている桜を検索。有名桜がひっかかった。
駒つなぎの桜。この桜は、2007年に見に行って、見事なまでに咲く前の枝の状態しか見たことがなかった。
今満開であるなら、行かねばなるまい。
しかし、南信州である。新潟からはかなり遠い。遠いが、日帰りで行けない場所ではない。なにせ隣県である。
すぐそばにはまだ未見の黒船桜もあり、これもまた満開だという。
よし、今年の桜追いのメインイベントは駒つなぎの桜と黒船桜に決定だ。
調べてみると、長野県阿智村にある桜なのだが、その阿智村、桜の時期から少し遅れて、花桃の村になるらしい。
気の早い花桃も見られるかな。だと嬉しいな。
と、いうことで、南信州に向けて自動車を走らせる。
以前に来た時にはしっかり調べて知っていたはずなのに、最寄りの園原インターが名古屋がわからの出入りしかできないインターであるのを完全に忘れ去り、道路標示で慌てて手前の飯田山本インターで下りる。
桜めぐりの順番の計画がいきなり崩れ去ってしまった。
ここはいったいどのあたりなんだ?とりあえず、手近なガソリンスタンドに飛び込み、給油しつつ近隣の観光地図を手に入れる。
まあ、仕方がない。下道153号を利用してとにかく駒つなぎの桜に行くしかない。
だが、下道しか使えなかったことが幸いした。
飯田山本インターから駒つなぎの桜の最寄インター園原インターのあるあたりまで国道153号は花桃だらけだったのだ。
まだ早いかと思っていたが、昼神温泉あたりの花桃は今が満開だった。
さすがに有名な花桃街道である。花桃が素晴らしい景観の場所は自動車がいっぱい。人もいっぱい。
桜目当ての我々は駐車することを諦めてしまった。
車窓からの風景で申し訳ないが、すんごい花桃が見られたことに感激しましたよ。

  
  これは高速道路沿いの花桃。

  
  153号線は昼神温泉付近はずーっと花桃だらけ。

  
  昼神温泉は白と赤とピンクの花桃で埋め尽くされていた。




黒船桜
阿智村指定天然記念物。
エドヒガンサクラ。
嘉永6年(1863年)に植えられた。
これがペリー来航の頃だったので、
黒船桜という名になった、と
桜の足元にある説明看板にあった。
ということは、樹齢は150年ほど。
それにしては、巨木だ。



これは川とは桜をはさんで反対側の道から撮影。
思った以上に枝が張り出している。
本当に大きな木だ。



こんな風に古い墓地に立っている。



墓地は立ち入り禁止。
桜の足元に村の天然記念物の碑と、
説明看板がある。



満開だった。
花はびっしりとついている。


4月16日
結局インター一つ分下道を走り、花桃を楽しむことになった。
昼神温泉のある国道256号に入り、まずは目についた姿見不動滝の看板に引き寄せられ、滝見物。
それからもう少し先に自動車を走らせると、左手下のほうにいやでも目立つ大きな桜木があった。
あった。あれに違いない。あれが黒船桜だ。
と、分かるのだが、さて、どうやってあの場所に行くのだ?
道路の左手下には、清内路小学校がある。
そこに向かうらしい自動車1台分くらいしかない細い道が小学校の手前と向こう側にあり、どうやらそこから下れるらしい。
いったん通り越して、Uターンしてから細い道に入り込んだ。
桜が見えているので、その方向に細い道をそのまま進む。
道は黒川という小さな川を渡り、墓地の真ん中に立つ巨木の黒船桜に近づいていった。
もう橋の上にもカメラマンがたくさんいる状態だ。
人をよけつつさらに坂を登ると、左手にちゃんと黒船桜用の駐車スペースがあった。
どうもたくさんの人たちはバスツアーの人たちのようで、ガイドさんがその人たちを集めて次の桜に行くらしいのが見えた。
さて、黒船桜。
この桜も墓守桜であったか。
古い感じの墓石の向こう側に、思った以上に大きな桜が立っていた。
私はまず人混みを避けて、坂を登り、川とは反対側から桜を見下ろしてみようと思った。
道がついているので、別方向からも桜が見られるのだ。
あ、すごい。
背の高い巨木であるとは思っていたが、この方向から見ると、横にもかなり長く枝が張り出しているのがわかった。
この位置からだと反対側の山の斜面に咲いている桜たちのピンクの姿が黒船桜の取り巻きのように見えて美しい。

  
  遠くの山々も黒船桜のための背景に見える。

墓場まで戻る。
さすがに墓地は立ち入り禁止になっていた。
そうしないと、ずかずかと中に入って行くカメラマンもたぶん今までいたのだろう。それは、墓守桜の黒船桜だって不快に違いない。
次に橋まで行ってみた。
橋から見上げた桜もすごい。
この黒川、ものすごく水が澄んでいて、なんともいえずすがすがしい気持ちになる。

  
  水清い黒川。

  
  その黒川を見下ろす位置に黒船桜は立っている。

桜周辺には畑があり、そこに花桃も植えられている。
山間部ニ入る清内路地区はまだ花桃は咲いていないが、もう少したつとここも花桃の里になるのだろう。
桜との競演はないと思うが、雪や気温の状態ではそんなチャンスもあるのかもしれない。

  
  畑には春らしい花。

  
  手前は花桃の木。同時に咲いたらきれいだろうな。

阿智村の清内路地区、さらに先の清内路村にも名前のある桜はあるが、今回はパス。
自動車を来た方向に向け、国道256号を戻る。





駒つなぎの桜
樹齢約500年のエドヒガン。
阿智村指定天然記念物。
義経が奥州に下る際にこの木に
馬をつないだと伝えられている。
現在の木は、ひこばえらしい。



舗装道路からちょっとそれた、
遊歩道がわに碑銘がある。



遊歩道をちょっと下って桜を見ると、
さらに奥の雪をいただいた山脈が見える。
この角度もいいなぁ。



この地域はまだ田植えには早いが、
特別に田んぼに水を張っていてくれている。



幹。
やっぱりどっしりしている。



桜の田んぼではない側の下方は、
実は園原川が流れている。
黒船桜もそうだったが、
桜の古木は川のそばにありがちだ。



満開。
花は豊にみっしりと咲いている。
続いては因縁の駒つなぎの桜である。
我々は反対側から向かったのだが、飯田山本インターから向かうと、国道153号線から国道256号線に進み、昼神温泉を左側に見ながら園原インターに向かう県道89号に入る。信号のない変則Y字の曲がり角なので、見落とさないように注意しなくてはならない。
下に下る感じで進み、園原インターの入り口を通り過ぎるとすぐに右側に右折すると駒つなぎの桜であると案内がある。

  
  これがインターを通り過ぎてすぐの曲がり角。

案内通りに右折。
花の時期なら要所要所に案内看板があるので迷わない。
ほどなく、駐車スペースの案内看板があったので、遠い駐車場かもしれないとは思ったが、そこに自動車を入れた。

  
  こちらは、一番遠い駐車場の入り口。正午あたりに到着でまだあいていた。

  
  こんなふうに、つづら折りの坂をのぼって桜に行く。

  
  ショートカットの道。駐車場を見下ろす。

最初に出てくる駐車スペースから道はつづら折りにのぼって行く感じだ。
そのつづら折りをショートカットして直登する感じの歩道らしいのがついていたので、他の若い人に混ざって我々もそちらへ。
実は地元の人の畑用の道だったらしく、けっこう険しく大変だった。
道に復活して、舗装道路を歩く。こっちのほうがなだらかで歩きやすいや。
傍らには鯉のぼりや桜の木があり、楽しめる。
大勢の人がのんびりと歩く。
ずっと登り坂なので、多少息があがる人もいるようだ。
それにしても、この辺り、前に来た時はこんな道だったっけね。
あの時はまだ咲いていなかったから、桜のすぐそばまで自動車で行けたんだよ。
だからこの坂道の記憶もないんだ、などと話しながら歩く。
ゆっくり歩いて20分ほどで田んぼに向かって張り出しているテラスのような場所と田んぼの向こう側のピンクの桜が見えた。
ああ、咲いているよ。
前に来た時には本当に蕾さえ固かったというのに。
咲くと、こんなにふっくらとしている桜なのね。

  
  もう鯉のぼりが。最近は民家で見るのは珍しくなったなぁ。

  
  駒つなぎの桜以外にもきれいな桜が咲いている。

  
  桜見物用のテラスが道路から張り出している。

桜には近づけないようにされているので、見られる範囲は限られているが、道路側からと、万葉浪漫コースという神坂神社まで行く遊歩道の入り口があり、そちら側からも見ることができる。
駒つなぎの桜、という碑は、遊歩道がわにある。
実はこの先に暮白の滝という滝があるのだが、徒歩なので諦めた。
確か、前に来たときは行ったはずなのだが、なぜかレポが上がっていない。どんな滝かも思いだせない。困ったものだ。
帰りはショートカットせずにちゃんと舗装道路を歩いて駐車スペースに向かった。
桜に鳥がやって来ているのを見たり、これは何だろう、と「信州比叡」というお寺さんの入り口を見たり。
のんびりとした南信州の春を味わうことができた。

  
  なんて鳥かな、花をついばんでいた。

  
  これは「信州比叡」の入り口。ってか、門前そば屋の佇まい。
  


さて、お昼の時間も大きく過ぎた。
相変わらず手持ちのおにぎりとカップラーメンの昼食を用意している我々。どこかの公園で食べたいものだが。
パンフレットに月川温泉に花桃の里、というのがあると書かれている。
そこならお湯を沸かしてランチにできるだろう。花桃も咲いているだろうし。
行ってみると、花桃の里は、日帰り入浴もできるホテルの周辺らしく、とりあえず広い駐車場もあるのでそこに自動車を入れた。
ホテルは、本谷川という川の向こう側にあり、その川の上には鯉のぼりが渡されて泳いでいる。
ちょっと残念なのが、花桃がまだ咲き始めだったこと。
なるほど、昼神温泉よりも山よりになるこのあたりは、数日開花が遅いのだろう。
それが分かっていれば、花桃の時期もけっこう長く、満開の場所を選んでいくことができる。
公園、という感じの場所ではなかったが、ホテルのテニスコートの横にベンチがあったので、そこで昼食。
腹も満たされた。
よし、次の桜に行くぞ。

  
  本谷川沿いとまだ水の張っていない田んぼの周りに花桃がたくさん植えられている。

    
  花桃って同じ木から色々なピンクの花が咲くんだ。

  
  鯉のぼりが泳いているのか分かるかな?






一の沢の彼岸桜
阿智村指定天然記念物。
樹齢500年のエドヒガン。
惜しいかな、咲き終わったあとだった。


幹。
特に治療した痕もない。
太い幹と細い幹が絡まっているように見えた。


木の根元にダンナが立っている。
巨樹ではあるのだ。


かろうじて咲き残っていた花。
花の付け根がながく、ややぷっくりしている。

時間もだいぶ押してしまった。
阿智村の中心部あたりにいくつか桜はあるのだが、今回は村の天然記念物になっている市の沢の彼岸桜だけをピックアップすることにした。
これが、ちょっとたどり着けるか心配な桜ではあった。
なになに、国道153号線の駒場西信号を山側に曲がり、200メートルほど進んで右折して中央道をくぐり、林道を進むと中央道を見下ろす感じで立っている、と。
とにかく、駒場西で国道をそれて、中央道をくぐるのだ。
駒場西では、細い道を坂を登る感じで入って行く。
集落になるので、注意深く右折できる道を探る。
我々は見落として、逆戻りした。
この細い道は、153号から分かれて、集落を通ってまた153号に出る道なので、見落としてもそれほど距離がないので曲がり角は見つけられると思う。
曲がるとすぐに中央道の下をくぐる。
その先は林道で自動車1台がなんとか通れるくらいの幅だ。
坂道をのぼって行くと、あれれ、緑の巨木があるぞ。
あああああ。散っている。
あれだけの巨木であれば、満開であればさぞ見事なピンク色だろうに。
この桜は、今回は我々を呼んではくれなかったか。
でも、探しあてることはできたぞ。
細い林道なので、自動車を止める場所がなかなかない。
桜の少し向こう側にやや広い場所があったので、そこに駐車。迅速に桜を見ることにした。
花がないので、ぐにぐにと曲がった枝ぶりがよく見えた。
昔はここが街道だったのかしらねぇ。
よーく見ると、まだ咲き残っている花がある。
なんとかそれを写真におさめて納得することにした。
それにしても、同じ阿智村なのに、こんなに満開の時期が違うのか。
眼下に見える中央道沿いの花桃が満開なので、なおのこと残念に思えた。

  
  こんなふうに、左下の中央道を見下ろす斜面に立っている。
  林道右手の小屋の奥にも桜の木があり、中央道をドライブしたら、満開時はきっとイヤでも目に入る桜だと思う。






あおいの桜
阿智村指定天然記念物。
樹齢約140年のエドヒガン。
浪合小学校建設時に
愛知県岡崎市から移植された、
と、説明看板にあった。
徳川のおひざ元から来た桜なので
葵(の御紋)の桜だ。


それほど大きな木ではない。
でも、校庭にはよく似合っている。


小さい木なので、ぐるっと一周できますよ。


花はこんな感じ。
説明にはエドヒガンとあったが、
葉っぱも同時に出ているので、
その点はちょっと疑問。


桜が目立たなくなってしまったが、
校舎と遊具と桜が仲良く
一つの空間にある。


そして、何より、
二宮尊徳と一緒に並んでいる。
この図だけで、あおいの桜が好きになってしまった。

続いて、どうしても抑えておきたい桜があった。
御所桜という桜で、これも巨木である。
阿智村中心部から国道153号で浪合地区に行く必要があるので、やや遠い。でも、細かい桜を割愛してでも御所桜は見ておいたほうがいいと判断した。
とりあえず、浪合地区に向かうのに小中学校をナビに入れた。
しかし、そこからどう行けば御所桜にたどり着くのか分からなかった。
ただ、一つ分かっていることがある。
この校舎のどこかにも一本桜がある。
せっかくだから見て行こう、と、校門をくぐった。
昨今、学校に関係者以外が入るのを嫌って門を閉じている学校がほとんどなのだが、この学校の門は開いていた。
代わりに、子供の姿は全くなかったけれど。
さて、桜はどこだ?
学校にある桜はだいたいがグラウンドのあたりにある。
確かにグラウンドの方にもきれいに咲いた桜の木があった。
だが、校舎に入ってすぐに古木っぽいなぁ、という木があった。
これかしら、と思いながらとりあえず写真を撮る。
撮りながら辺りを見回してみると、もう一本、中ぶりの桜木があった。
しかも、丁寧に柵が周りを囲っている。
あれに間違いないだろう。
校舎の中に児童や生徒が入る玄関わきにある。
行ってみると、ちゃんと説明看板が立っていた。
学校の設立当初からずっとこの地で子供たちを見守っていた桜か。
うむ、完全に私好みの桜である。
墓守桜はたくさんあるが、生きている子供たちを見守る桜も素晴らしい。
子供たちを愛し、子供たちもまたこの桜を愛して守って来たのだろう。
立ち寄ってよかったなぁ。

  
  これが浪合小中学校の校門。

  
  で、校門を入ってすぐにある桜。これは山桜だな。
  赤い葉っぱと花が同時に出ている。


ところで、この学校の隣に浪合神社というのがあって、かなり長い階段を登らないと社まで行けない。
しかし、この季節、その階段を桜が彩って、とても綺麗になる。
階段の高さに比べてもかなり大きな木が階段を覆っていて、これもまた見ていて神々しい気分にさせてくれる。
さらに、学校の向かい側に恩田川という川が流れていて、この橋の上からもいい桜が眺められる。
名前のある桜ではないが、川と桜はよく似合う。
道が分からずにこの場所に立ち寄ってみて、本当によかった。

  
  浪合神社の鳥居。

  
  そして石段。それを彩る桜たち。

  
  こちらは橋の上から見た無名桜。


  
  けっこう大きな桜で、杉がバックなので映える。

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新御所桜
阿智村指定天然記念物。
樹齢250年のエドヒガン。
主にこの桜木を御所桜としているようだが、
実は樹齢350年の御所桜が近くにある。
ついに見つけられなかったが、
その木と区別するために「新」。
をつけているらしい。
御所桜の名前の由来は、
南北朝時代に後醍醐天皇の孫にあたる親王の
御座所があったために、御所平という地名に
なったため。
その御座所にある小さな木が本家「御所桜」


道の少し下に桜のある場所があり、
桜を見下ろす感じに見ることができる。


桜と同じ位置まで下りることもできる。
これは金網にカメラを突っ込んで
撮影したもの。
金網、無粋だし、撮影が難しい。


足元には祠があった。


花はポコポコと球状に固まって咲いていた。
満開ですな。

さて、御所桜だ。
自動車に戻って、ナビの地図でよく見てみると、学校よりももう少し先に行くと公園があるらしいのがわかった。
とりあえずそこに行けば、なにがしかのヒントがあるのではないか。
と、いうことで、自動車を走らせた。
走らせている途中で、細い川となった恩田川の向こう側の高台にとても立派なピンクの桜を発見。
あの子は我々を呼んでいるぞ。
自動車を公園に向かって走らせて、坂を登り、その細い川を渡る。
渡るあたりに公園があるはずなのだが、さっぱり分からない。
分からないままナビは案内を終了してしまった。
おいおい。完全に投げ出されたぞ。
仕方がない、私たちを呼んだあの桜に行こう。
道なりに進むと、あの高い場所に見えていた桜に着く。
おや、何台か自動車が桜のそばの道に駐車しているぞ。
カメラマンが撮影しているぞ。
おお、あれこそが御所桜だったか。
しかし、こちらは新のつく御所桜だ。
どうも、新のつかないほうの御所桜は探すのは無理らしかった。
それにしても。
道の下に畑のような緑の広場があり、そこに桜は立っているのだが、なんとぐるりを金網で囲われていた。
巨木ではあるのだが、その枝の下にさえ潜り込めないくらい広く金網はつけられている。
桜を守るため、というより、何か獣かなにかから農作物を守る電柵みたいな感じに見えた。
金網の中にあるのは、ライトアップ用のライトだけである。
説明看板も、阿智村の天然記念物を示す銘碑もなかった。
何か持ち主か地主とトラブルでもあったかしらね、というくらい異様な金網だった。
道から桜の立つ場所まで下りることもできるのだが、桜とは金網で隔てられている。
しかも、その金網、目が細かめで、大きなカメラのレンズだと中に入れることもできない。
スマホやコンデジならなんとか機材だけ網目の向こうに入れて撮影はできるけど。
ライトアップのライトと、この金網と。
人とともにあるはずの桜が、人に見せるためにライトアップされるのはいいとして、あまりに人を拒絶した金網は似合わない。
桜自体は素晴らしく、惚れ惚れとする姿の桜木だ。
あの桜の木の下で、人が花を見上げられる日が来ればいいな、と心から思う。

  
  こーんな感じで金網の向こうの桜を金網ごしに撮影する。

とりあえず、ぜひとも見てみたいと思っていた阿智村の桜は見終わった。
なにせ新潟の自宅まで高速道路を使っ4時間てかかる。
午後3時を回っているので、ここでタイムアップだ。
あとは安全運転を心がけ、自宅に戻るだけである。
車窓から長野市や妙高市の桜を見ながらのドライブで、帰り道も意外に楽しめた今年最後の桜追いだった。


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