2023年滝初め
棚下不動滝、赤城の小滝の氷瀑





赤城の小滝氷瀑
なんて名前の滝なんですか、
と尋ねたら、小滝だという。
小さいから小滝なのか、
そのものの名前が小滝なのかは不明。



中央が滝の流れ。
滝自体は小さいものだが、
周りの岩盤が氷壁と化している。



その流れのそばの氷。
うねっているクラゲたち。



水しぶきに虹が!
完全結氷してたら、虹は見れないからね。



滝の水が氷の管の下を流れ落ちる。



これは崖上から見た小滝の氷瀑。
人の大きさと比較できる。



これも下る途中から見た氷瀑。
というより、氷壁。



雪で遊ぶ人たちの作品が並ぶ。



ダルマあり、アヒルあり、猫あり。
誰か今年の干支の兎を作ってぇ。





棚下不動滝(雄滝)
今年一発目の百選の滝。
ちょっと滝本体が日陰になっちゃったかな。



神社からも綺麗に見える。



遊歩道の途中から。
この位置から、よく見ると虹が見えた。



吉兆ですかね。



水が
さわさわと落ちる滝つぼ。
今でも滝行はしているのかしらん。



裏から滝を見上げる。



で、その滝の流れが裏の岩盤に影になっている。
影で滝行してみました。



滝の落ち口。
ぴょんと跳ねている。



ところが、その落ち口のすぐそばに
引っこ抜けた木がひっかかっていた。
あれ、ちょっと風が吹いたら
落ちて来ると思う。



棚下不動滝(雌滝)
遠くから見る滝です。
先行していた人がどうにかそばに行けないかと、
不動様の裏側をうろうろしてたけど、
行けないのよ、その滝。

 
2023/1/8  棚下不動滝 雄滝(24M) 雌滝(40M) 群馬県渋川市
           赤城の小滝の氷瀑 群馬県前橋市

あらかじめ言っておこう。
滝のサイトであるので、表題の一番最初は百選の滝である棚下不動滝としているが、実は棚下不動滝のほうがついでに立ち寄った滝である。
この日のメインは赤城の小滝の氷瀑。
行ったことのない氷瀑を今年の滝初めにしよう、と1月8日の朝6時少し前に自宅を出発。
実は赤城山の大沼あたりには何度か行ったことがあるのだが、普通この道から行くだろう、という道で行ったことがない。新潟からなので、沼田インターで関越自動車道を下りて、奥利根湯けむり街道を利用して、赤城神社のそばで大沼に出るコースを主に利用するのだ。
ところが、真冬はこの道が冬季閉鎖になる。
と、いうことで、赤城インターで下りて、ナビの案内する通りにからっ風街道をひた走り、県道4号に出て赤城山を目指した。
標高を上げるにしたがって、道に氷が出現。日陰になっているあたりなどは、踏み固められた雪がカチコチに凍っていて、ものすごく怖い状況だ。
でも、空は晴れて、太陽が輝いている。
群馬って、晴れていて寒いんだよな、雪でどんよりしている新潟よりずっといいよな、と話しながら自動車を進める。

    
  
道路、真っ白じゃん。駐車場、いっぱいじゃん。

案内してくださる群馬在住のYUTAさん、ユキさんと待ち合わせている赤城山小沼の駐車場に到着したのが、10時を少し回ったあたり。
広い駐車場なのだが、多少雪で狭くなっているとはいえ、ほぼ満車状態であるのにびっくりした。
無事お二人と合流して、支度をしてから氷瀑に向かう。
おお、小沼が真っ白だ。
え、小沼の上を人が歩いているぞ。え、我々もそこを歩くの?
昨年8月に来たことがあるので、満々と水をたたえた姿を見たことがある。
あの沼が人が乗れるほど凍るの?
さすがに標高が高いだけある。
沼が凍るくらいだもの、滝も凍るわよね。
キラキラ光る氷や、氷の上の雪が波状の模様を描いているのを見ながら歩き、水神が祀ってあるのか小さな鳥居のある場所から上陸。

    
  
うわ、水が無い。カチンコチン。波打って模様ができている。

    
  
テランテランの氷。鳥居のところから上陸。

昨年長七郎山に登った時(その時のレポはこちら)に通ったコースを歩き、長七郎山に向かって左に曲がる辺りでまっすぐに進む。
その案内表示のそばにかまくらが作られていた。
おやおや、かまくらの中に色々小さな子たちが並んでいるぞ。
楽しく雪と遊んでいる人が多いんだなぁ。

    
  
沼沿いを少し歩き、左折。

    
  
長七郎山の分岐には、猫型のかまくら。子持ち。分岐をまっすぐに進む。

まっすぐにしばらくゆるやかに下って行く。
10分ほど歩くと、右手の木々が途切れて、崖になっている下が見えた。
その下に、真っ白い壁が見えた。
おお、凍っていいる。あれが小滝の氷瀑だ。
たくさん人が滝前にいる。
いや、しかし、この高さからあのずっと下に見える滝前に下って行くのね。
すぐに下るポイントになり、雪の斜面を急降下する。
雪と言ってもぬかるむ雪ではなく、凍っているし、地面も出ているので、急な下り坂でもそんなに怖くない。
やや下って行くと、樹木がないテラスみたいな氷瀑を見下ろせる場所に出た。
おお、私たちの影が滝の横の崖に写っているぞ。

     
  
白い壁の右側。影が3つデコボコしているのが私たちの影だよん。尾根っぽい場所から撮影。

5分ほどかけて滝前まで下る。ちょっと平らな場所を歩いて滝前に出ると、10人ほどの人たちが氷瀑を見ていた。
その中にYUTAさんとユキさんのお知り合いがいたらしく、話がはずんでいる。
さすが群馬県。お二人は次々お知り合いとあいさつをしていた。
さて、私は氷瀑に釘付けである。
この日は比較的暖かい日で、完全に結氷している姿ではなく、さらに右岸がわの崖の氷はかなり崩れて落ちてしまっている状況だった。
にもかかわらず、かなり幅広く氷の壁になっている。
こりゃ、見事だわ。
まったく予備知識なしで来たので、目前に広がる氷の壁は予想以上に素晴らしかった。
また、凍っていない滝の流身の見える部分もまたいいのだ。
これから凍ろうとしている氷の姿が脆く儚く美しい。
それに、おお、虹が見えるぞ。
群馬の青い空から注ぐ太陽が、わずかに残った水流のしぶきに虹をかけてくれている。
滝初めになんて幸先のいいことだろう。
ひとしきり右に左に移動しながら滝を撮影した。
ところで、この滝前に、あの道標のところにあったかまくらの中身みたいな小さな雪だるまがたくさん作られていた。
いや、雪だるまっていうより、本当の高崎の赤いだるまみたいな、ものすごくクオリティーの高い雪のだるまが並んでいるぞ。
これは、何?
と思っていたら、YUTAさんがそれこそ赤いだるまをリュックから取り出した。
いや、だるまじゃない。だるま弁当の容器だ。
プラスチックのその容器に雪をぎゅうぎゅうに詰めて、ポンっと出すと、見事に型押しされただるまが出来上がる。
これで寸分たがわない雪のだるまがぞろぞろと並べられることになる。
同じ感じで小さなアヒルもぞろぞろ並んでいた。
うふふ、雪で楽しく遊んでますな、皆様。

    
  
だるまに雪を詰めて型押し。はい、できあがり。

    
  
群馬だわね。カワガラスらしい鳥も見物。

さんざん遊んだ、いや、氷瀑を堪能したので、さあ戻ろう。
我々が氷瀑をあとにすると、もう滝前にはだれもいなくなってしまった。
急坂を登り、雪原を歩き、また小沼に出る。

    
  
登りは辛いけど、空は青いわ。木々は厳冬からもう芽ぶきの準備。

犬を連れた人たちがたくさんいて、氷の沼に犬を走らせている。犬も楽しいだろうな、雪。
氷が露出している部分でよく見てみると、氷の中に小さな泡が閉じ込められていた。
まるで炭酸飲料がガチっと凍ったように見える。
小さな気泡ながらも、アイスバブルだ。
さすが標高1450メートル。新潟県ではこんなに手軽にみられるものでは絶対にない。
ここでもしゃがみこんで写真撮影。

    
  
小沼から、地蔵岳が見える。足元の黒っぽいところが氷が露出している所。

  
しゃがみ込んで・・・

    
  
この泡ぶくを撮影してます。空気というよりガスなんだそうだ。

駐車スペースに戻ったのは、正午を回ったころだった。
この日の昼食は筑波山でものすごく寒い昼食を食べた痛手があったので、どこかのお店で食べようとリクエストしていた。
ということで、するするっと赤城山下って、山麓にある人気のお蕎麦屋さんに。
私の鴨南蛮のネギぬき、という冗談みたいな希望も叶えてくれて、あったかいおいしいお蕎麦を食べることができました。


YUTAさん、ユキさんとはそこでお別れ。
我々も帰り道の積雪がちょっと心配されるので、そのまま新潟に帰るつもりでいた。
が、赤城インターのそばでガソリンスタンドを探したら、インターを通り過ぎた向こう側にしかない。
むむ、赤城インターの向こう側ってば。
棚下不動滝のすぐそばじゃありませんか。
ナビに入れてみたら、ものの15分で棚下不動滝に着くという。
百選の滝を滝初めに加えられるなんて、こんなに好都合なことはない。
まだ午後2時を少し回ったくらいだ。立ち寄らない手はないだろう。
ナピの案内通りに国道17号には出ずに利根川の左岸の崖下を走る県道255号で向かう。
細いうえに、日陰は凍っている道路なのだが、本当にインターから近い。
どうせこんな真冬にだれもいないだろうと思っていたら、ちゃんと駐車スペースには自動車が1台駐車中だった。
巨大落石の不動明王に見送られながら、坂道を登り滝な向かう。
この坂道がまた凍っているんだ。ホント、群馬って冬は寒いのね。
でも、積雪がないので、長靴でなくても歩くことができる。

    
  
入り口の不動明王。東日本大震災の時に落下してきた岩を彫ったもの。ダンナと比較して大きさを想像して。

  
坂道は急なうえに凍っている。

神社を通り過ぎ、滝前まで行くと、ご夫婦なのか男女一組が滝の右岸の脱衣所あたりで滝を撮影していた。
うむ、あのじっくりとした滝の撮影具合からして、けっこうな滝好きだな。
とは思ったが、声もかけずに、我々も滝を撮影。
あらまあ、ここでも滝に虹がかかっている。
ホントに今年は虹のようにキラキラ美しい年になりそうな、吉兆であるような感じである。
我々も滝の裏をくぐり、右岸に出て、と、あちこち滝を撮影。
先の二人が戻ってから、少しして駐車スペースへ下った。
下り道から雌滝が見える。ここから見る雌滝とその岩盤は壮大で美しい。
時刻も午後3時を回った。
よし、よい滝初めができた。新潟に戻ろう。
今年も一年、よい滝巡りができそうである。

交通
赤城山 小滝 最寄りインターは関越自動車道赤城IC。
我々はナビの案内する通りに、からっ風街道と呼ばれる道を走り、県道4号に出て赤城山山頂方向に向かった。県道4号は大沼にぶつかるので、右折。県道70号に乗る。しばらく大沼沿いに走り、赤城山スキー場、覚満淵の入り口、ビジターセンターなどを通り過ぎ、少しすると右斜め後ろに曲がる小沼への道になる。
この先を登ると、右側に小沼の駐車場がある。
駐車場は広いが、冬季でも満車の可能性が高い。
さらに、冬季なので、ここのトイレは使えない。
ビジターセンターに立ち寄ってすませておいたほうがよい。
小滝は本文で案内したとおり、小沼を右周りに歩いて、長七郎山に登るコースへと入る。
途中、長七郎山は左に曲がる案内標識があるが、そこを直進。踏み跡なりにしばらく(私の足で10分ほど)歩いて行くと、右下を見通せる場所があり、そこから見える。
滝前に行くにはそこからちょっとだけ歩き、下る道がある。
ただ、降雪時などは踏み跡が見えなくなったりするので、初めて行く人はだれかに案内してもらったほうが無難だ。
スノーシューではなくて、長靴でもまったく問題は無かった。

棚下不動滝 同じく最寄りインターは関越自動車道赤城IC。
県255号で行くのが一番近いが、ちょっと込み入るので注意が必要。
インターから国道17号線方向に下って、セブンイレブンのある角を右に曲がると県道255号だ。住宅街を走ったり駅前までの道が分かれていたりして、すこしごちゃごちゃしているが、利根川が見えれば大丈夫。
あとは右は崖、左は利根川の細い道を進み、トンネルを通り抜けたらすぐ左手に駐車スペースがある。
滝へは、鳥居がわから坂を登り5分ほどで神社とトイレ。登山道的な道を5分ほど登って滝前である。スニーカー程度でも十分だ。

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