2023年夏・四国弾丸ドライブ
御来光の滝





御来光の滝
カメラのズームを使い、
さらに画像処理してはっきりさせた。
遠望の利点は、上から下まで
全部見ることができること。
一番上の段のさらに上にも
流れ落ちがあるのが分かる。
ただ、この日は滝つぼまでは
見えなかった。



えーと、これがこの日見えた
滝を含んだ風景。
上の雲が下がって来なくてよかった。
滝は端の岩盤が露出しているあたりだ。
よーく見ると一直線の白い線がある。



遠望って言っても
これほど遠望だとは思わなかった。



ね、滝つぼは見えないでしょう。
樹木の葉っぱがないときは
見えるのかしらん。



帰りがけにもう一度立ち寄った時の写真。
あまり午前中と変わらなかった。



赤い矢印に滝が見えるんですよ。
下のガードレールが
石鎚スカイラインのガードレール。


2023/7/15  御来光の滝(102M) 愛媛県久万高原町

7月、海の日の三連休。実はまだ梅雨は明けていなかった。
九州、北陸と水害のニュースが続き、さらにこの連休のあたりでは、秋田県にも甚大な被害をもたらす大雨が降っていた。
この連休にもう一度四国に行こう、というのは、すでにゴールデンウィーク四国弾丸滝めぐりの前から決めていた。
ゴールデンウィーク中に四国の百選の滝の未訪滝をすべて回りきるのは無理がある。
1本を残して、それは近いうちに訪問しよう。
そう、四国でたった1本残してしまった百選の滝が御来光の滝なのである。
幸いなことに前述の梅雨前線がらみの線状降水帯から来る大雨は、四国には影響がほとんどなく、また、我々の居住地である新潟県もそれほど大変なことにはなっていなかった。
連日の日本中水没してしまうかも、というニュース聞きながら、金曜日にお休みをとり、猫どもに留守番を頼み、自宅を出発することになった。
GWで検証済みなのだが、愛媛県松山市までは我が家からは自動車で丸々12時間かかる。
ということで、出発は7月14日午前5時半頃。
丸一日かけて、午後5時半頃に松山市に到着。この日は移動で精一杯だ。
松山市の繁華街のホテルに宿泊して、居酒屋で晩御飯。
天然温泉付きのホテルだったので、十分に移動の疲れを癒して、翌朝6時にホテルを出た。

さて、説明が遅れたが、なぜ御来光の滝だけを残したのか。
実は我々には他の目的もあったのだ。
石鎚山に登りたい。
何度かテレビ番組で紹介されている四国の霊峰石鎚山。
私にとっては、富士山よりも魅力的な山だった。
御来光の滝はその石鎚山の登山口の一つ、土小屋登山口に至る石鎚スカイラインの途中から遠望できるのである。
しかも、その土小屋ルートは、比較的登山初心者にも安心なルートで花も多いらしい。
御来光の滝と石鎚山、セットでどうでしょう。
完全なスケベ根性だけで成立してしまった、今回の四国遠征だった。
ナビに土小屋登山口の一番目印になる国民宿舎石鎚を入れて出発。
この日の天気は曇り。
どんよりとしていつ雨が降ってもおかしくない感じだ。
雨はいい。いや、登山にはあまりよくないが、滝を見るにあたっては、雨のほうが霧よりいい。
霧が発生すると、遠望の滝は見えなくなる。
これが一番怖かった。
松山市の中心部からだと、国道379号で砥部町に入り、国道440号、トンネルの国道3号を利用して久万高原町に入る。道の駅の近くで県道12号へと右折。途中国道494号と県道12号が同居する場面もあるが、あとは案内通りに進めば石鎚スカイラインに乗る。
ただ、我が家のナビは何を勘違いしたのが、石鎚スカイラインの入り口、関門ゲートで橋を渡らずに直進しろ、と言ったので慌てた。
道路標示は右折して橋を渡ると石鎚スカイラインで、その先に土小屋があると、ちゃんと書かれている。
ナビ、何を勘違いしたんだろう。
とにかく道路標示を信じて進む。
石鎚スカイラインは左側に数字の書かれたプレートが立てられていて、たぶん距離なんじゃないか、と思うのだが、その数字の「13.1」を過ぎてカーブを曲がると、御来光の滝と書かれた看板がある。(ただし、色あせてしまって、うっすらとしか文字が見えない)
その向かい側が長尾根展望所でここから遠望で御来光の滝が見られる。
数字の「17.2」が土小屋の駐車場のすぐ手前なので、この展望所はかなり登った場所になる。
それまでの道のりは、四国の酷道よりはかなりマシで真ん中に黄色いラインが引かれた、しっかりとした通行区分のある道だ。すれ違いに困る場所はない。
ただ、曲がりくねっているし、高度を上げる道なので、注意して運転したほうがよい。
案内に従って、右側にある展望所に自動車を入れる。
あれ、青い車が一台とまっているが、人は乗っていないようだ。
かなり広い駐車スペースに、これまた色あせて薄くなってしまった御来光の滝の説明看板と、望遠鏡が2つある。
え。
ちょっと青くなった。
遠く見える山肌。そして、山頂付近は重い雲に覆われている。
あの雲の中に御来光の滝があるとしたらアウトだが。
それより、え、となったのは、望遠鏡の先が見事に樹木で覆われているのだ。
これってば、もしかして、御来光の滝は樹木が茂っていない時期でしか見られないってこと?
いやいやいや、霧なら諦めきれるが、樹木のせいで見えないとしたら、諦められないではないか。
うそーん、と思いながら首をめぐらすと、駐車スペースの一角にさらに上に登れる階段があった。
よかった。
樹木の上から見ることができそうだ。
階段の入り口にちゃんと長尾根展望所と書かれているのだが、これまた色が薄れていて、目立たない。
せめて、大きな説明看板の近くに矢印で展望所の入り口を示してくれると、青くならないですんだのにな。
草ぼうぼうの階段を3分も登らずにあずまやが見えた。
こいつも草ぼうぼうで手入れされていないようだ。
さあ、滝だ。
あ、あれか?
本当に遠い山肌の岩盤のむき出しになった部分に白い筋が見える。
よかったよ、ちゃんと見えたよ。
あとはもう、カメラのズームを信じてシャッターをきるだけだ。
かなり遠いし、霧がかった空気のため、うすぼんやりとしか見えない。でも、見えている。
四国最後の滝を終了したぞ。
遠望なので、ワンパターンしか写真が撮れないからあっさり済んでしまった。
あとは名目上はオマケとなる石鎚山登山を残すだけになったぞ。(登山のレポはこちら)


  
  駐車スペースと看板。そして、樹木を睨む望遠鏡。

  
  色あせた説明看板。ホントに色あせているのよ。

  
  あずまやに行く階段は、駐車スペースの土小屋方向の道路わき。

  
  草ぼうぼう。

  
  あずまやも草ぼうぼう。

登山を終了して、もう一度立ち寄った。
少しは見え方がよくなっているかもしれない。
うーむ、あんまり変わりないか。
気がつくと、来た時にあったあの青い自動車がまだある。
我々があずまやまで行っている間にチリンチリンと熊鈴の音がして、細い釣竿を持った青年が駐車場にやって来た。
釣りですか、と尋ねると、下の川まで行ってクタクタです、と答えてきた。
御来光の滝まで?ときくと頷く。そうか、ここから滝下まで行けるのか。
ちなみに、御来光の滝の滝下に行くガイド付きのツアーもある。
落差102メートルの大瀑布を見上げたい方は、検索して参加してみてもいいかもしれない。

交通
  御来光の滝  最寄りのICは、松山自動車道松山IC。
我々はナビの案内通りに、国道33号で久万高原町に入り、道の駅天空の郷さんさんあたりで左折で県道12号に入る。国民宿舎古岩屋荘の前を通りすぎ、国道494号に合流。しばらく国道を走る。面河渓、石鎚スカイラインの表示が出てきたら、県道12号へと進む。
あとは山岳道路で曲がりくねった道で標高を上げて行く。ちゃんと黄色いセンターラインがあるので運転しやすいが、対向車には要注意。
しばらく登って行くと、左手にご来光の滝の鑑瀑広場がある。かなり広く、望遠鏡なども設置されているが、樹木の茂る時期にはここからは滝は見えない。
駐車スペースの端っこにさらに上に登る階段があるので、そこを登る。
3分も登らずにあずまやがあるので、そこから遠望できる。
本文中にもう少し詳しく説明してあります。

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