んがお工房の桜めぐり


2026群馬年桜追いB

2026年の4月も三週目になった。
この週は土曜に桜追いができるので、実はもっと遠くに行くつもりで前日によい場所を探すつもりでいた。
が、ダンナが行くなら桜が見ごろのはずの群馬県片品村の天王桜一択だろうと判断。
さらに群馬に行くならば、と、群馬在住の山仲間と合流の約束をしてしまった。
びっくりである。
それはないだろう。桜追いに前もっての予定や約束はほぼ無理なのだ。
なにせ、気温や天候によって開花の状況も見栄えも全く異なってしまう。
さすがに慌てた。
天王桜の道順。
それに伴ってみることができるはずの桜たちのピックアップ。その道順。
道順が不確かな場合は、目印になる場所の選択。
けっこうやることが多いのである。
しかも、車2台だと?
土曜日なら、もっと別の場所があっただろう。
と、私的にはイマイチ納得の行かない桜追いの三週目になってしまった。



天王桜
群馬県指定天然記念物。
樹齢約350年のオオヤマザクラ。
緑のゆるやかな斜面に立っている。
青空に濃いめのピンクが映える。


入り口方向の逆からの図。


あれ、これはどっち側からの写真だ?
と思うくらい丸いのがオオヤマザクラの魅力。


花。
満開。


オオヤマザクラなので、
赤い葉っぱが出るのとと同時に咲く。


いや〜、ホントに満開。


しかし、この木の魅力は幹にある。


見て、このうねり。


足元には文化15年と刻まれた石碑があるとのこと。
文化15年は1818年。
その時すでに大木であったなら、
樹齢は300年以上ということになる。


扇型に広がる枝も魅力的。


も、完璧な形と言えよう。

4月18日
ダンナの山仲間さんとの合流の場所は道の駅「川場田園プラザ」。
片品村に行くにはてっきり国道120号で吹割の滝を通って行くものだと思っていたが、川場村を通る県道64号で行くという手もあり、天王桜のある針山に行くにはこの道のほうが近くなるのだ、と山仲間の奥様に教えていただいたとのこと。奥様は片品村出身らしい。
よく聞く道の駅で、ちょっと中を見てみたい気もしたのだが、桜巡りが先である。
首尾よく落ち合うことができ、では県道64号沿いにある桜を手前から見てみましょう、と桜の場所を把握しているはずの我が家の自動車を先導に発進した。
まず手前にあるのは、オキノ桜のはずだった。
だのに、あれ、あれれ、とても大きな天王桜左折の看板がデンと出現。
通り過ぎてしまったらしい。
慌てて自動車をとめて後続車と協議。
まず天王桜を見てしまおう、そこの駐車場で通り過ぎた桜の場所をさがしましょう、ということになった。
前にこの桜を見に来たのは2009年である。
その時も天王桜には迷わずにたどり着けたと思うがこんな感じだったっけと細い道を進む。
そして、ほぼ突き当りに天王桜のための駐車場があった。
20台くらいは駐車できそうなスペースは八割がた埋まっていた。
2009年の時は、ここに至るまでに何か所か駐車スペースがあり、どこも満車だったと書いてあったので、今年は晴天の土曜日のわりに人出は少ないほうかもしれない。

  
  駐車場。ちょっとした空地程度だが、20台くらいはとめられる。

自動車を下りて、桜に向かって歩く。
お蕎麦屋さんの庭にシャクナゲが咲いている。
そうか、シャクナゲの季節になったのか。

  
  お蕎麦屋さんのシャクナゲ。 

そこから坂道をちょっとだけ下ると、前方が開け、真ん中にドンと天王桜が姿を表す。
なんとみごとな扇形。
ヤマザクラ独特のこんもりとした丸型に枝を広げた姿だ。
満開と言っていいだろう。

  
  最初に目に入る姿。まるで扇じゃありませんか。。

桜の周りは広い緑地になっていて、見物客は三々五々歩いて桜を堪能している。
とても広いので混雑した感じは全くない。
これなら、適当な邪魔にならない場所にシートを広げてお花見もできるんじゃないかな、といった雰囲気だ。
桜は墓守。
完全にお墓のお宅のご厚意でもって見せてもらっている感じである。
さすがに桜の木の根元には近づけないようにロープが張ってあった。
広い敷地を桜を中心にぐるっと回って撮影できる。
どの角度からも丸いオオヤマザクラを愛でることができる。
本当にどの角度から見ても丸い。
オオヤマザクラ。丸くてかわいいなぁ。

  
  アズマイチゲも咲いていた。

さんざん天王桜を堪能し、次は通り過ぎてしまったオキノ桜に戻ることにして、駐車場にに戻る。
自動車のナビで近くて目印になる場所を探したが、なかなか見つからない。
仕方がない、スマホのナビに切り替えてみた。
と、ダンナが今までなら電波が来ない地域だったけど、衛星でつながるようになったから、ここでもつながったぞ、とスマホを見せてくれた。
オキノ桜に近い位置にあるはずの公民館の位置が分かった。
今度はスマホのナビで探すことにした。





オキノ桜
この日の咲き具合はこんなもんでした。



やっと咲き始めたくらい。



仲次郎桜
ほぼ枯れ木に見える。
いや、固い蕾はついていた。

スマホのナビに導かれて、県道64号に戻る。
そしてスマホのナビに導かれ、とっても細い道へと左折する。
む?なんかヘンだぞ。
道は少しずつ高度を上げる坂道なのだが、どんどん細くなり、絶対に違うくらいの作業道になってしまった。
これは違う。この道ではない。
自動車をとめて、また後続車と協議。
もう一度スマホで検索したらちゃんとオキノ桜という名称で場所を特定することができた。
ああ、ありがたい、現代の英知スマートフォン。
もう一度県道64号に戻って、もう少し先のやっぱり細い道に左折。
ホントにこの道で合っているのか心配になったが、すぐに目前にヤマザクラの木が見えたのでホッとした。
しかし、オキノ桜、咲いてなかった。
やっと数輪が花開いた状態だった。
ああ、咲いてなかったか。
けっこう落胆した。
我々だけであれば、咲いていない桜というのは過去何度も見てきたので、それほど気落ちしないのだが、同行者がいるとさすがに申し訳なくなってしまう。
天王桜とそれほど距離は違わないのに、ここは日陰なのか谷なのか、確実に咲き具合が遅い。
それでも写真に納めて、次に向かうことにした。
次の桜は仲次郎桜。
この桜の場所も予め目標となる場所を調べてあったのだが、その場所が自動車のナビに入っていなかった。
万事休す。
なんだかもう、本当に同行者に申し訳なくて、申し訳なくて。
私、泣き出してしまいましたよ。
辛かったです。
咲いていない桜を見せられたり、桜を探してウロウロするのは、普通の人は楽しいことではないと思う。
私はそれが楽しいのだけど。
とてもこの後何かできる精神状態ではなくなった。
無理だ帰ろうと言いだす私をダンナがなだめ、さらに同行者に謝ってくれて、別行動にするように段取ってくれた。
奥様が片品村の出身の方なので、ここでお別れでも困らないとのこと。
それにしても、イヤな思いをさせてしまった。
本当に本当に辛かった。
個人の趣味に他人を付き合わせてはいけないと痛感した。
他人の気持ちもそうだけど、自分の気持ちが落ち着かない。
しばらく車内でもう帰ろうと駄々をこね、ダンナを困らせましたよ。
それでもさすがに数十年私を扱っているダンナなので、うまくあやしてくれて、気持ちを立て直すことができた。
本来、桜巡りは私には年に一度の私主導の娯楽なのである。
中断して帰宅するのは、本当にもったいないことなのだ。
さらに、次なる桜の入り口をすぐに見つけられた。
仲次郎桜。
県道沿いの入り口から小径に入り、かなり進んで行く。
この桜の目印だと調べておいた咲花の森キャンプ場も通り過ぎてしまった。
あれ?桜、あった?
とりあえずキャンプ場で自動車を下りて、キャンプ場の入り口あたりをウロウロするが、それらしい古木の桜は無い。
たしかキャンプ場に行きつく前にあるはずだ、と来た道を戻ると、ありましたよ、仲次郎桜。
これがまあ、見事に咲いていない。
咲いていないどころか、蕾も固い。
しかも、桜っぽくない樹木である。
木の前に名前の書いてある杭がなければ絶対に気がつかない感じである。
おかしいなぁ、2009年にもここに来ているはずなのにな。
その時はどうやってみつけたのだろう。
オキノ桜にしても、仲次郎桜にしても、一度来ているのだから、みつけられるはずだと過信していたのだけど。
後でその時のレポを見てみたら、どうも天王桜でさくら祭りのような催し物があり、露店なども出ていて、このあたりの桜の地図が書いてあるパンフレットが配布されていたらしい。
それを頼りに来ていたのだ。
それに、その時はもうちょっと見つけられやすく案内があったようだ。
だとすると、15年後の今のほうが、片品村の桜への熱は少なくなっている感じがする。
熱狂する必要はないのだけれど、もう少しだけ桜を探す人に優しくしてね、と思ってしまった。
ちなみに、この2本の桜たちは、次の週に咲いた姿を確認しに行っている。






熊野神社のしだれ桜
樹齢不明のしだれ桜。
かなり背の高いしだれ桜で、
しかも花が上のほうにしかついていない。



これが案内看板から少し小径に入って見える図。
中央下あたりに木に隠れて
赤い鳥居が見えるだろうか。
鳥居が目印である。



こちらは田んぼなどを隔てた位置から撮影。
背後に杉林があるので、
桜の存在が分かる程度だ。



花。遠いので、かなり望遠。



こんな感じで見あげる。



幹。
お墓の大きさと比較して、
思っていたよりも太い幹だと分かる。

もはや気持ちもすっかり落ち込んでしまっている。
あとは国道120号まで進んで、お昼を食べて帰ろう、と自動車を進めた。
が、あっ、あの看板。
道の傍に「熊野神社のしだれ桜」という案内看板を見つけてしまった。

  
  これが県道沿いにある案内看板。

  
  近くには、標高810mの表示もある。

  
  その後ろに咲いていたきれいなアカヤシオ。

この桜も本日めぐる桜のリストに入っている。
看板はあるが、熊野神社ってどこ?
看板の矢印方向に細い道があり、そちらに進んでみると、左手の小山のほうに小さな赤い鳥居があった。
そして、鳥居の隣くらいに背の高いしだれ桜があり、ちょっと見ではふっくらとは言い難い花をつけて揺らしていた。
あれかなぁ。
あれしかないよなぁ。
古木とも一本桜ともちょっと言い難い感じではあるが、道路わきに案内があり、見てくれ、と言っている桜である。立ち寄らないわけにはいかない。
しかし、道が細くて、路駐する場所さえない。
ちょっと自動車でぐるぐる回って、1本違った小径の比較的広い場所に駐車して、歩いて鳥居に向かった。
しかし、だ。
この鳥居、見えてはいるのだが、どうやって行くのかさっぱり分からない。
どうも鳥居に行く道は個人の畑の中にあるらしく、その入り口が固くフェンスで閉ざされていた。
そのちょっと手前の空地らしい場所がなんとなく鳥居への参道っぽく見えたので、そちらに向かって歩く。
ホントに道なのかどうかは不明だったが、なんとか鳥居にたどり着いた。

  
  鳥居と奥に神社が見える。

鳥居は思っていたよりもずっと鮮やかな赤で塗られていて、ちゃんと「熊野神社」と書かれていた。
さて、桜だ。
実は鳥居のそばまで行くと、背の高い桜なので花までかなり遠くなってしまうのだ。
見あげてなんとか咲いているのを確認できる程度である。
鳥居に向かって右側に踏み跡程度の道がついているので、そちらに進むと、かなり古いお墓があり、それを守るように桜の幹が立っていた。
背が高いもんで、相対的に細い木に見えてしまうのだが、思ったよりも太い樹木だった。
背後に杉林が迫っているので、どうしても背を伸ばして高くなる必要があったのかもしれない。
そのお墓に沿って道がついていたので、そちら側から舗装道路に復帰することができたが、やっぱり復帰した道もあぜ道程度で熊野神社の参道っぽくはない。が、来た道よりま不法侵入感が薄い。
田んぼや畑を隔てたしだれ桜を見ることができて、近づいて見るより桜の存在がよく分かった。

  
  ハルリンドウ?お墓のあたりに咲いていた。

実は熊野神社のしだれ桜の存在は分かっていたのだが、熊野神社ってどこの熊野神社なのか分かっていなかった。
予め調べておいた片品村の熊野神社は国道120号沿いにある熊野神社だった。
通りしなにこの案内看板を見落としていたら、無駄足を踏むところだった。
さて、お腹もすいて来た。
とりあえず、国道120号まで出て、道の駅で空腹を満たそう。
県道64号と国道120号が合流する交差点から左折して道の駅尾瀬かたしなを目指した。
実は吹割の滝方面に行ったほうがずっと近くに飲食店があったのだが、前もって調べていた熊野神社が道の駅尾瀬かたしな方向だったので、そっちに行くとしか頭になかった。
しかし、尾瀬かたしなでは村民食堂というのがあって、週替わりくらいで地域の飲食店が入れ替わりで飲食を提供するシステムがあるらしい。
この日はラーメン。美味美味。
こっちまで来てよかった。

  
  麺屋むつ葉さんの煮卵入りラーメン。醤油としお。





宮前の桜
村指定天然記念物。
樹齢約100年の江戸彼岸桜。
片品村のホームページの紹介写真と
比較すると、どうも主幹が折れているようだ。
主幹が健在ならば、かなり背の高い桜
だったと思う。


神社から見える桜の図。


花。
もう緑の葉っぱが出てしまっている。


でも、花つきは豊か。


満開の時はふっくらと見えるかも。


名前のかかれた杭が桜の前に
立っているので、これが
宮前の桜だと分かる。


神社とは反対側から見た幹。


幹はデコボコしている。
なんだかコブのように見える。
何かの病気じゃなければいいが。

事実上、今回のメインとなるのが、宮前の桜である。
いや、天王相桜は別格。
こちらは紹介しなくても、探さなくても、誰が見てもすごい桜なのだ。
この桜は、多分見つけられないんじゃないかな、と予想していた桜だった。
というのも、場所がさっぱり分からない。
頼りにしているGoogleマップにさえ載っていない桜なのだ。
とりあえず、幡谷という地名で、郷倉という集落の奥にあるのだと、なんとか突き止めた。
国道120号から県道64号に入るとすぐに「ささの湯」という温泉施設がある。それを通り越してすぐに左折する道がある。
左折するとすぐに川を渡る。
そして、郷倉という集落の中に入る。
集落の中は多少込み入るが、大きいほうの道を進めばまちがいない。
やがて左手に大き目の川が流れているっぽい場所を進む。
民家もなくなる。ほぼ畑らしい。
桜はこの道沿いにはなく、右側の神社の向こう側にある。
道が小さな坂を下り、左にカーブしながらカーブミラーのある用水を渡る。
右側が杉の木立で、用水から少し坂を上がる。
杉の木立が切れたあたりに右に入る歩道がある。
この先が神社で徒歩で向かう。
自動車は木立の下あたりが比較的広くなっているので、そこに駐車できる。
神社は右手。
神社を通り越してすぐに斜面に宮前の桜は立っている。

  
  集落を通り抜けて、小さな坂をカーブしながら下ると、用水を渡る。
  カーブミラーが目印。我々の自動車のあるちょっとだけ先が入り口。


  
  これ、その入り口の図。

  
  少し歩くと右側に鳥居。

  
  いくつか小さな社が並んでいて、その先に桜が立っている。

惜しいかな、見ごろはすでに過ぎてしまっていてわずかに咲き残りがあるだけの状態だった。
が、斜面にしっかりと張った根や大きく広げた枝を見ることができる。
近づいて見あげる。
咲き終わっているため、緑の葉っぱが出ているが、けっこう花も残っていた。
斜面にあるので、ぐるりと見て回るには斜面を登ったり下ったりしなくてはならない。
足場がけっこう滑って転びそうになってしまった。
それにしても、よくたどり着けた。
桜の姿よりも、見つけることができないだろうと予想していた桜に出合えたことが感動的だった。
よくぞ私を待っていてくれた、と、勝手に思ってしまった。

  
  ヤマブキの季節になっていた。

よし、これで本日予定していた桜はすべて見終わった。
片品村の桜は、全部が咲いている姿を見られる日というのは、たぶん無いのだろう。必ずどれかがまだ咲いていないか、散ってしまっているかだ。
それだけ春が長く楽しめると考えたほうがいいのかもしれない。
今回は色々感情の浮き沈みのあった桜巡りだったが、それでも結果的にはいい思い出になる桜めぐりだった。
この後、新潟県内に戻り、魚沼市の雪上桜を見たのだが、今年はなんと雪解けが早すぎて、雪のない雪上桜になってしまっていた。
ホント、桜の咲く時期は読めない。
これがまた、おもしろい。
まだまだ追うわよ、日本の桜たち。


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