二の滝 ガチガチ、というわけではないが、 最大に凍っていたと思う。 我々は過去2回氷瀑期に来ているが、 今年が一番凍っていた。 凍ってはいるが、積雪もすごい。 滝前は氷の山なのか、積雪なのかわからない 小山ができていて、 そこに登る踏み跡がついている。 つまり、登って撮影できるのだ。 雪の上に登って撮影した図。 この真ん中には水流はない。 もともと二条の滝なのだ。 右岸がわの滝のほうに 水が流れる音が聞こえた。 上の写真を撮影するダンナ。 これ、雪の山の上です。 左岸がわに回り込んで見上げる。 これが滝の裏側。 ちょっとミシミシ言っていて怖いので、 写真撮ってすぐに退避。 上の写真を撮るダンナ。 この位置よりもう少し先まで行ける。 右岸の岸壁にできた氷のオブジェ。 がんばったスノーシユーと滝。 2011年2月11日の二の滝氷瀑のレポはこちら 2021年2月21日の二の滝氷瀑のレポはこちら |
2023/2/11 二の滝(25M) 山形県遊佐町 2023年、ついにスノーシューを買ってしまった。 私は寒いのが嫌いだ。雪も大っ嫌いだ。 にもかかわらず、どういうワケだか、毎年雪に遊んでもらっている。 氷瀑を見るということは、寒さと雪と仲良くならねばならない。 ならば、そのための道具が必要ではないか。より雪と楽しく遊べるアイテムを手に入れなくてはならない。 ということで、我々の中では、最もスノーシューを履くべき氷瀑である二の滝にチャレンジすることにした。 今年は大寒波がやって来ては緩み、また寒くなりを繰り返している。 ちょうど2月11日あたりはいい感じに寒波が来たあとだった。 当日。実に見事に晴れ上がった。 黎明の新潟を午前6時半頃に出発。 前回に利用しそびれた日本海東北自動車道遊佐比子ICに向かう車窓から美しい鳥海山が見える。 二の滝への駐車スペースになる胴腹清水のあたりにはトイレはないのが分かっていたので、途中のマックスバリュー遊佐店で飲み物などを購入してトイレを借りる。 多少雪が残り凍結している県道60号を慎重に走り、胴腹清水に到着したのは、午前10時少し前。 しかし、あれ、何これ? 林道の除雪されている限界から胴腹清水までは一つカーブを経て結構な距離があるのだが、路肩にずらーっと自動車が駐車されている。 え、つまり、二の滝に向かうのにこれだけの自動車の人たちが歩いているのか? どう見ても10台以上駐車しているじゃないか。1台に一人とは限らないから、かなりの人数になるぞ。 とにもかくにも、我々もその最後尾に駐車。ほぼ胴腹清水と同位置である。 支度をしている間に次の自動車が来て、男性が下りて来た。 「何かイベントでもあるんですかね」 と、尋ねられる。 いやいや、我々もびっくりしているのだ。 確か一昨年来た時は4台くらいの駐車で、それでも多いと思っていたのに。 昨今のアウトドアブーム、冬のトレッキングでも健在らしい。 以降、写真の順を追って説明します。 日東道から見えるとてつもなく美しい鳥海山。 ズラリと路肩に並ぶ自動車。この先右にカーブして少しすると除雪最終地点。 我々はスノーシューを履き、後ろの男性はアイゼンをつけて、「私は道なき道を歩くんですよ」と言ってスタートした。 10時20分。 ほどなく、後ろから来た男性は道なき道に進んだのか、見えなくなってしまった。 少し歩くと前方が開けた場所に出る。鳥海山がきれいに見えるが、ちょっと雲を被っているかな。 ここで戻って来る男性二人とすれ違う。凍ってましたか、と尋ねると、凍ってましたとの答え。 お天気がよくてよかったですね。彼らも鳥海山の写真を撮影していた。 10時35分。 杉の林を抜けると、道が大きく右にカーブする開けた場所に出る。 右カーブの先はさらに左にカーブしているらしい。 その右カーブの手前のカーブミラーの横に人の踏み跡みたいなのがあり、急な斜面を登っている。 つまり、ショートカットなんだな、と予想できた。 スノーシューなら行けるかな、と思ったが、さすがに斜面が急すぎるので、ここは車道をそのまま歩くことにした。 10時57分。 右にカーブした坂道は、右側が開けていて、日本海がずっと向こう側に見える。 朝の冷気が木々の水滴を凍らせていて、美しい。 右写真は、カーブミラーに映った我々。スノーシュー立ててますよ。 11時18分に杉林の中に国有林の地域看板を見つつ抜け、明るい坂道を登って行き、グッと左にカーブするあたりにまた道を逸れて林の中の斜面に突入する踏み跡を発見した。11時40分。 この斜面はそれほど急ではない。スノーシューのいいところを堪能できるんじゃないのか? でも、行ったことのない道なので、すかさずGPSで山地図の中の自分の位置を確認。 どうやら短縮ルートらしい。 自動車が通れる角度の道は大きくカーブしながらゆるやかに登って行くが、徒歩であれば直登ができる。 積雪時であればスノーシューなどを利用して、道をショートカットできるのだ。 よし、行ってみよう。 少し登ると、木にピンクのテープがつけられていて、目印になっていた。 たぶん、間違いなく二の滝方向に向かう人がつけた道だ。 さらに少し行くと、なんと向こう側から下って来る人もいた。 なんか、ものすごく寡黙そうな人だったので、この道は滝に行く道ですか、と尋ねるのもはばかられ、そのまますれ違う。 その後、踏み跡は、なんとかなり急に下り初め、ホントにこの道でいいのかしら。 さっき聞いておけばよかったと後悔した。 でも、ちゃんと見える範囲にピンクのテープはある。 下りに下ったと思ったら、今度はガッツで登ることに。 そりゃまあ、車道を歩いても登る道ではあるのだが、下った分、過酷な登りになっている。 登りきって、しばらく歩くと、おお、車道が見えたぞ。落石防止のフェンスがあるあたりに出た。 フェンスに下るときの突入の目印なのか、ちゃんとピンクのテープがつけられている。 12時01分。 わはは、2021年のレポの時間を確認してみると、ショートカットのつもりで突入しておきながら、車道で20分で行ける道のりを急降下急登して20分かけて合流している。おんなじじゃん〜っ。 まあ、プチバックカントリーを味わったということか。 12時20分。ようやく一の滝神社の駐車場に到着。 おお、鳥居が埋まっているぞ。右写真の鳥居の左側にちょこんと頭だけ出ているのがバス停。 積雪はかなりある。三角屋根のトイレ方向に1本だけ踏み跡がついていた。トイレが利用できたかどうかは確認していない。 戻って来たらしい男性とこれから行くらしい男性が二の滝に向かう手前で話していたが、とりたてて注意喚起もなかったので、そのまま進む。 12時34分、車道からそれて二の滝に向かう場所に到着。 おや、スノーシューが立てかけてあるぞ。 私はこの先こそスノーシューで行ったほうがいいんだろう、と思っていたが、立てかけておいた人はこの先はヤバいと思ったらしい。 一の滝の駐車場で話していた男性はスキーを履いていて、途中で我々を追い越して行ったが、ここでスキーから和かんに履き替えていた。 我々はスノースシューのまま下りだす。 踏み跡がグっと細くなる。右側の林の向こうの青空に真っ白い山が見えてきたが、鳥海山だろうか。 しばらくは斜面も緩やかで、スノーシューでもよかった。 時々登って来る団体などがいたので、スノーシュー装着の我々が雪の中に避けることもできた。 が、12時49分、ロープが出現。これを跨いで、いよいよ川沿いの右岸の岸壁沿いに進む場面になる。 いや、ホントーに怖かった。 スノーシューでは歩けない幅なのだ。 時々木の根っこなどを跨ぐ必要もあり、自分のスノーシューを踏んで滑落しそうになる。 ほぼパニクッているので、スノーシューを脱いで自分で持って歩くという発想も出てこないまま、キャーキャー言いながら、かなりの時間を費やしてなんとか小屋のまでたどり着いた。 12時59分。 滝前は賑やかだった。 滝前でバーベキューするのを楽しみにしているらしい一団体がすでに盛り上がっている状態。 私よりちょっとお姉さんらしき人とダンナさんも到着して滝前でY字バランスのパフォーマンスをしている。 すごいですね、と言うと、滝の氷の裏側にも行けるのよ、と教えてくれた。 スキーの人も到着。 すると、スキーの人が雪の上にカメラの忘れ物を発見。我々やご夫妻に声をかけたが持ち主は分からない。 ふもとの交番に預けます、と片付けかけたところ、盛り上がっている一団の中から一人、カメラを探してやって来た。 ああよかった、持ち主が見つかった。 その人とスキーの人は同郷なのか、いきなり話が盛り上がっている。 うーむ、山形県民、いい人ばかりだなぁ。 思ったよりも時間をくってしまって、到着も予想よりも遅くなった。 雪もしっかりしているので、滝前でお昼にすることに。 我々がお昼を食べている間に、ご夫婦とバーベキューの団体も去り、カメラのおじさんはカセットボンベとコンロよりバーナーがいいよね、なんて我々に話しかけながら去り、スキーの人もお先に、と去って行った。 おお、滝、独り占め。 いや、そんなにのんびりもしていられないぞ。 13時50分、滝前出発。 私はリュックにスノーシューを取り付けられないので、手にもって先に出発した。 ダンナはスノーシューをリュックに装着するのに手間取っているが、遅い私に追いつくのはすぐだろう。 片手がふさがれている状態で川沿いの岸壁を歩くのはものすごく怖かったが、それでもスノーシューを履いて行くよりずっと楽だった。 ロープを跨ぐ箇所で私はスノーシューを履き、さらに登る。 14時07分、車道に出た。 ちょうどカメラのおじさんとスキーの人が準備した後で出発する時だった。 5分ほどしてダンナが到着。ダンナはここでスノーシューを履いた。 14時22分、車道最終点、出発。 14時07分、車道に出た。 ちょうどカメラのおじさんとスキーの人が準備した後で出発する時だった。 5分ほどしてダンナが到着。ダンナはここでスノーシューを履いた。 14時22分、車道最終点、出発。 14時29分、一の滝駐車場。 14時44分、行きにショートカットした出口の防護フェンスに到着。 さすがに帰りに利用しようとは思わなかった。なにせ、かなり下った道なので、帰りに利用したら登ることになる。 けっこうヘトヘトだったので、ゆるやかな車道で下ることにした。 驚いたのが、この先の車道でも勾配のキツめな場所で3人の親子連れとすれ違ったこと。子供はまだ小学校低学年らしい女の子。 よくここまで長靴だけで歩いて来たなぁ。そして、この先も頑張るのかなぁ。 首尾よく滝を見られたとしても、駐車スペースに戻る頃にはかなり暗くなっているだろうに。 15時06分、ショートカットの入り口のカーブミラー。 15時18分、林の中にまたしてもショートカットらしい踏み跡を発見。下りだけなら時間短縮できるかもしれない、と地図を確認した。 車道を下るよりもかなりの短縮ルートである。 なんか、イヤな予感はしたのよ。 行く時にこの斜面を登るのはどーよ、ということでやめた踏み跡があったじゃないの。 しかし、突入。 おいおいおいおい。ホントにとんでもない下りだぞ。 眼下に車道が見える。日本海も見える。 私は立って下るのを断念。尻で滑りましたよ。いや〜、楽しかったですよ。 写真ではわかりづらいかなぁ。左上が日本海。左から斜めに車道が見える。 15時32分、車道に合流。時間的に短縮できたかどうかは別にして、距離は確実に短い。そして、楽しい。 そういえば、今回はあまり動物の足跡はみつけられなかった。野鳥も声はすれども姿は見えなかった。 15時53分、駐車スペース到着。自動車は我々の自動車とあの親子の自動車のみだった。 スノーシューというアイテムを手に入れたので、かなら楽に二の滝に行ける、と思い込んで行ったが、2年前の行程と比べてみると、実はものすごく時間がかかっている。 2年前は、ほぼ同時刻に出発して、一の滝まで立ち寄って15時ちょうどくらいに戻って来ているのである。 まあ、氷瀑が見事だったので、撮影に時間がかかったことと、スノーシューの取付取り外しに時間がかかった、というのと、加齢。 これが原因でしょうなぁ。 大人も極まるなか、外遊びは色々考慮して楽しもうね、というのが分かった一日になった。 ちなみに、日東道が遊佐比子インターまで行けるので、帰宅時間は午後7時半でしたよ。 |
交通 二の滝 最寄ICは、日本海東北自動車道遊佐比子IC。ナビに従って、県道208号で海とは反対側に進み、県道60号に入る。 辻々に二の滝と矢印の表示があるので大丈夫。 とにかく県道60号に乗ろう。 これに乗って、外れないように終点まで進めば除雪の最終点の胴腹滝に着く。 胴腹滝(胴腹清水)の駐車場もしっかりとあるが、そこは湧き水を汲む人のための場所なので、さらに先の道端に駐車することになる。道路はけっこう広めに除雪してあるので大丈夫。 そこから雪の上の踏み跡を頼りに車道を1時間半、車道からそれて30分弱歩くと二の滝前になる。 もちろん我々の足なので多少遅い。 だが、天候や積雪によってはさらに時間がかかる場合もあるし、もっと危険が高まる場合もある。 雪崩などもあり得るので、必ず連絡が取れるツールを持ち、単独では行かないように心掛けたい。 また、車道をそれてからは案内は一切ないので、踏み跡などが見えなくなる降雪後はルートが分からなくなる恐れがある。 毎年2月に遊佐町でツアーを行うらしいので、早めに町のHP等で予約をして、同行するのが一番安全。 ちなみに、トイレは無いので注意。県道60号沿いにはコンビニも少ない。マックスバリュ遊佐店かそのそばのコンビニが一番近くて手軽に入れるトイレじゃなかろうか。ちゃんとお店も利用してね。 がんばって一の滝駐車場まで行けば冬期も使えるトイレはある。 しかし、2023年の今年は町のツアーがなかったらしく、踏み跡もほぼ無い状態。トイレが使えたかどうかは未確認だ。 |