2023年GW四国弾丸滝めぐり@2022年GW徳島弾丸滝めぐりA雨乞いの滝へ
雪輪の滝

2023/5/5  雪輪の滝(全長300M) 愛媛県宇和島市

昨年のGW、身の毛もよだつ四国の滝弾丸ドライブを敢行した。
決して四国が悪いわけではない。
我々の認識の甘さが災いしたドライブであった。
だが、そのおかげで、四国の百選の滝もあと残すところ3つになった。
年々老化が進んでいる我々である。無理ができる年齢のうちに自前の自動車で行ける未訪の百選の滝を片付けてしまいたいという思いが強い。
なにせ、猫を飼っている都合上、最大で2泊しかできない身だ。
時間が限られている中で、自動車で行ける一番遠方となると四国なのである。
ということで、昨年の三半規管が唸り出すドライブを綺麗に棚に上げて、今年も四国へ弾丸ドライブすることとなった。
しかし、さすがに昨年身に染みた勉強のおかげで、今回はかなりポイントを絞った欲張らないドライブにした。
ポイントを絞ったとはいえ、四国に上陸するまでに新潟からだと10時間かかるのである。
往路と帰路に二泊三日の二日を使う。
となると、行動できるのは、中の一日だけである。
うーむ。
残り3滝を全部回るのは無理だ。
早々にそう判断した。
今回は2つに絞ろう。
そして、夏にもう最後の一つを片付けよう。
その最後の一つは、ご来光の滝である。この滝は遠くからしか見られないが、最大の魅力がある。
四国の最高峰、石鎚山の登山口に向かう道から見ることができるのだ。
つまり、石鎚山に登れるじゃん。
なんとなくあこがれている山なのだ。霊峰石鎚山。
と、いうことで、今回は残された3つのうちの2つ、愛媛県の雪輪の滝と高知県の大樽の滝を訪れるドライブになった。

5月4日。
コロナもめでたく明けた、と国民がみんな思っているGWである。
だれもかれもがどこかに出かけたくて仕方がないお休みだ。
スタートに出遅れた我々は一番の希望であった宇和島市で宿を見つけることができず、さらに、3日にも宿がとれず、仕方がない形で4日の松山市に宿泊することに。
昨年のこともあるので、四国の道を全く信用していない。
いつ、国道という名前の林道になるのか、びくびくしながらのドライブになると予想していた。
午前6時過ぎに自宅を出発。
大都市や関西のリゾートアイランド淡路島を通るルートを避けて瀬戸大橋にたどり着いたのが午後3時30分を回ったあたりである。
相変わらずすごい造形美の瀬戸大橋に感動しながら、高松自動車道をひた走る。

  
一年ぶりの瀬戸大橋。

あれ〜、これ、四国の高速道路だよね、と疑うくらい快適な二車線の道路で、全くストレスがない。
午後6時前には今宵のビジネスホテルに到着した。
空腹だったので、ホテルお薦めの居酒屋で夕食にして、即就寝。
翌日は午前7時半頃にホテルを出発した。

5月5日。
週間予報ではこの日は全国的に雨や曇りで芳しくないお天気だった。
まあ、降らないだけでありがたいと思うことにしよう、といった感じだ。
ホテルの窓から見た外はざっと雨が降ったかな、といった感じではあったが、それほどひどい雨でもなさそうだ。
松山城でも見えないかしらん、と思ったが、ホテルの窓からは反対方向で見えなかった。
立ち寄りたい気もしたが、そんなことしたら、今回の目的を達成できない。
速攻で滝に向かわなくてはならない。
とりあえず、ナビに入れる。
でも、比較的新しいナビなのにまだできていない道路なんかもあって、ちょっと迷う。
多少時間をロスしつつ、なんとか高速道路に乗り、やっと四国っぽい感じの対面の高速道路を三間インターに向かう。
三間インターで高速道路をおりて、とりあえずトイレ休憩のために道の駅みまに立ち寄った。
ここでとんでもなくお安く宇和ゴールドを購入。とんでもなくお安いいちごなどもあったが、帰宅が明日になるので、さすがにいちごまでは買えなかった。
ナビの案内する通りに、県道57号で鬼北町へ向かう。
ここに至るまでにちょっと驚いたのだが、ずっと目的地である「滑床渓谷」の道案内が出ていた。
たぶん、三間インターの直後から出ていたはずである。
ものすごく心強かった。
道の駅広見森の三角ぼうしで鬼のでっかい像を車窓から見ながら、松野町に向かって国道381号に入る。
松野町で県道8号に右折するのだが、ここでもしっかり道案内が出ていたので、迷わなかった。
あとは、ナビと道案内の仰せの通り自動車を走らせて、多少道が細い場所もあったが、まったく苦労しないで滑床渓谷の駐車場に到着することができた。
時刻は10時少し前。松山から出発したのだから、上々の到着時刻だ。

さて、雪輪の滝。
この滝は滑床渓谷の遊歩道の途中にある。
まずは情報を仕入れなくては、と、万年橋を渡った先にある滑床アウトドアセンターに立ち寄る。
首尾よく無料の散策マップを手に入れた。
ここには看板猫の「なめ」ちゃんがいるそうなのだが、本日はお留守だった。残念。
マップに載っている滑床渓谷の一番奥は、鉞渕という場所で、到着まで2時間かかる。
雪輪の滝はその三分の一くらいの距離で到着まで40分だそうだ。
往復1時間半。午前中には戻ってこられそうだ。
渓谷にはいくつかの滝もあるので、以下、順を追って写真でレポします。

    
  GWなのにガラガラの駐車場。トイレあり。駐車場の周りには赤いモミジの葉っぱがあって、秋かと思うくらいだ。

      
  滑床渓谷の看板あちこち。案内はしっかりしている。駐車場わきがもう渓谷だ。

      
  万年橋を渡り、アウトドアセンターに立ち寄ってマップを入手。9時48分遊歩道を歩き出す。

      
  キャンプ場を通り抜け、鳥居岩に。9時52分。岩が真っ二つに割れた上にまた岩があって鳥居みたいになっている。

      
  河鹿の滝は、対岸からのほうが綺麗なので、後ほど。9時56分。道はどんどんと登って行く。

      
  遊歩道は敷石がされていて歩きやすい。河鹿の滝の上流の流れ。

      
  時々大きな岩がデンとそそり立っている。道の下に沢が流れているが、橋ではなくて、道の下を沢が削った感じ。
  隣を林道が通っているのだが(一般車両通行禁止)、工事車両が入っている。出合滑の下流の橋が工事中で、渡れないようだった。

  出合滑
  出合とはいえ、本流の滑滝である。この流れの下流の左岸がわから別沢が流れ込んでいる。10時ちょうど。

    
  川の底がカラフルな色合いで、見ていて涼やかな気分になる。対岸には、アオダモの花らしいのがわさわさ咲いていた。

      
  意外にも草花は多くない時期だったようだ。
  かろうじてギンリョウソウとツツジが咲いていた。葉っぱからするとミツバツツジらしい。

      
  平坦な道のりかと思いきや、けっこうガッツリ登る。
  雨が降るかもしれないくらいのお天気でそれほど気温も上がらない日だったが、汗ばむくらいだ。
  10時18分。あずまやが見えてきた。

      
  あずまやを通り過ぎると、百岩だそうで。巨石が積み重なったところに水があちこちから落ちている感じだ。
  一つ一つ表情の違う流れを見ていると、なんか、今まで見てきた滝たちの集合体みたいだ。

      
  岩を削って甌穴を作っている流れもある。時間があればここでぼーっと流れを見ていたいくらいだ。

    
  さらに進むと、上方10Mに転石(3m×2m×2m)があります。ただちに転ぶことはありませんが通行には上方に気を配ってください。
  という貼り紙が。怖〜っ。落石ゴロゴロの遊歩道なのだ。

  
      
  階段が出てきて、左手に雪輪の滝が見えてきた。階段の上が展望台である。10時27分。

  雪輪の滝
  おお、見事に雪輪状の模様を見せている。
  でも、想像とちょっと違った。もっと幅の広い滝だと思っていた。
  この滝を紹介する写真はだいたいが流れのアップなので、縦長の滝という印象がなかったのだ。
  それに、本流の滝だとばっかり思っていたが、どちらかといえば出合の滝である。

    
  岩盤の特徴なのか、この独特な流れ落ち模様が美しい。
  たぶん、岩盤と角度の妙なのだろう。
  ゆるゆると水は本流に吸い込まれていく。

    
  落ち口。ちょっとだけ段差があって、するするっと落ちて来る。
  大きさ比較がなかなかできなかったが、右写真は雪輪の滝のいわゆる滝つぼだ。

      
  特筆すべきは、雪輪の滝の隣に見える落合渕。右の黒っぽく見えるのが渕なのよ。

    
  本流の流れが、この岩と岩の隙間にきゅっと狭められて出てきている感じだ。
  むしろ雪輪の滝よりも、こっちの自然の造作のほうにびっくりさせられた。
  遊歩道はこの落合渕の上を通って対岸にデイ、いくつかの滝を経て千畳敷に至るが、我々はここで引き返した。
  右は、やっとみつけた草花、ギンラン。

      
  もっと下流の橋は工事中で渡れないようだったが、この遊仙橋は渡れるようなので、ここから対岸に渡る。10時38分。

      
  右岸がわの道は左岸がわよりはいくぶんなだらかな感じがした。
  途中、岳見岩とか、大き目のあずまやとかもある。

    
  途中、ウェットスーツを着た3人とすれ違ったが、キャニオニングツアーかしら、と話していたら、
  河原にゴム製のカヌーみたいなのが置いてあった。まだ寒いだろうけど、楽しいかもね。
  
    
  河鹿の滝
  こちら側からだと滝の全部が見える。落差はそれほどないが、幅広で水の流れが複雑で美しい。
  紅葉の時期なんか、映えそうな滝である。11時ちょうど。

    
  三筋の滝
  まんまの名前と思いきや、実はもう一本向こう側に流れ落ちがある。四筋じゃないのよ。
  ま、見える範囲でいえば三筋か。11時07分。

  
  11時10分。遊歩道入り口に到着。

おお、ほぼ散策マップに示された時間通りに雪輪の滝を見て戻って来ることができた。
午前中もかなり時間を残して一つの課題をクリアできたので、次に余裕をもって向かうことができる。
さあ、今度は高知県に向けて出発だ。

                                       2023年GW四国弾丸滝めぐりA大樽の滝へ

 交通
  雪輪の滝  とにかく、滑床渓谷を目標にすればよい。
雪輪の滝の所在地は宇和島市なのだが、入り口は松野町になるので、本州から向かった場合は松山自動車道三間ICで下りて、県道57号で鬼北町へ。
そこから国道381号に乗って松野町。松野町に入ってから、県道8号に入り、ちょっと遠回りに見えるが県道270号にぶつかるまで南下し、県道270号で滑床渓谷を目指す。随所に「滑床渓谷」と案内が出ているので、まず迷わない。
雪輪の滝は、入り口の万年橋から徒歩40分。写真撮影しながらの我々でも40分だった。
おおむね登りの遊歩道と思ってよい。道は整備されているが、足回りはきちんとしておいたほうが無難。

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