早滝 もはや春になった早滝だ。 近づいて見上げているので、 だいぶ凍っているように見えるが、 半分以上は氷ではない。 ちょっと離れて撮影するとこんな感じ。 大きさ比較。 でも、むしろ小さく写ってしまったかな。 最大近づいて撮影。 足長のクラゲたち。 落ち口には太陽が当たっている。 沢の水は、さぞ温められて いることだろう。 溶けるのも早いわけだ。 滝壺あたりには、 上から落ちて来たらしい倒木が 斜めに突き刺さっていた。 これがもう少し下流から見た図。 だいぶ氷瀑としての姿を 崩している感じだが、 気温20度のこの日を思えば、 よく凍っていてくれたと思う。 かんなの福寿草 まだ早いのか、 草地にポツポツと咲いている感じだった。 これはほんのゴミステーションの脇に 自然に咲いていたもの。 自生って、保護されていなくても 普通に咲いていることを言うのだと 実感した。 早春の色をしている。 草地の奥には何かの祠もあった。 |
2025/3/1 早滝(40M) 群馬県神流町 2025年の2月も終わり、いよいよ早春3月になった。 実はこの2月の末は、インデイアンサマー的な気温の上昇があり、滝の氷も持たないんじゃないか、という懸念があった。 見られるとしたら、北か、さもなくば標高のたがい場所くらいだろう。 しかし、北の氷瀑で思いつく場所は2月半ばの大雪の影響で雪崩の危険があった。 標高の高い氷瀑というと、多少遠い場所になってしまう。 どこに行こうか。 大きな氷瀑なら、数日暖かくても、少しは残っているんじゃないの? そんな考えから、完全な姿を望まないを条件に選んだのが群馬県の早滝だった。 早滝と、もう一つ、中止の滝。 この2つは2018年2月に行って、見事な姿を見ている。(2018年のレポはこちら) どちらもとても大きな氷瀑になる滝だ。 と、いうことで、午前7時過ぎに自宅を出発。 雪の壁のできた関越道を通り抜け、カラリと晴れた群馬に入った。 さて、我々の毎度のパターンなのだが、1度行ったことのある場所はよく調べない。 行けば思い出すと思っている。 ので、とりあえず2018年のルートと同じく上信越道の下仁田インターで下りて、県道45号を南下、湯の沢トンネルを通って上野村に入る。 すっかり記憶が薄れていて、こんなに遠かったっけね?と思いつつ、県道125号に入る。 3月1日は何かの釣りの解禁日だと思うのだが、たくさんの釣り人が県道沿いの川に入っていた。 目印になるしおじの湯を過ぎてすぐに、あれ、ゲートがあるぞ。 げげ、冬季通行止めですとぉ〜。 どうも、県道を外れて村道に入る場所から先は全面通行止め、歩行での通行もご遠慮ください、とある。 この通行止めが終わるのは4月29日。 つまり、ゴールデンウィーク後半まで通れない。 つまり、つまり、中止の滝の氷瀑は見られないのである。 実は2020年にもこことほぼ同じ場所でゲートが立てられていて、通行止めになっていた。 この時は、前年の台風のため道路が通行困難になっているという理由だったはずだ。 今回は冬季通行止め。 つまり、今後冬季は通れない道となる。 いや、たぶん、行く方法はあるんじゃないかと思うけど。 いくらなんでも、あの美しい中止の滝の氷瀑を見られれないなんてもったいなさすぎる。今後の展開を注視したい。 我々はけっこう通行止め関係は守るほうなので、ゲートでUターン。 仕方がない、今回は早滝だけで我慢しよう。 2020年の時なんて、道の駅万葉の里が工事中でお昼が食べられなくて早滝さえも断念せざるを得なかったのだ。 今回はしっかり万葉の里でお昼をいただけましたよ。 早滝だけを目的とするなら、下仁田まわりで来る必要もなかった。いらない遠回りをした感じになってしまった。 それにしても暖かい日で、万葉の里に行くみちすがらの気温計は20度を示していた。 20度ってば、滝の氷、とけていやしないだろうか。 結局、昼食後に早滝の遊歩道の入り口に着いたのは、正午少し前だった。 支度をして歩き出す。 道には全く雪も氷もなく、カサカサの葉っぱがあるだけである。 その葉っぱとほぼ同じ色をした蝶が飛んでいた。 テングチョウ。私は今年初の蝶だ。 左手に流れる川の日陰になっているあたりにはまだ氷が残っていた。 対岸の湧水の氷やツララ。 そういえばこんな遊歩道だったよな、と、鎖をつかまないと進めないような場所をクリアして、滝の下流に出る。 遠目に白い塊が見えた。 あ、まだ氷、残っている。よかった。 岩ゴロゴロの滝前を進む。 氷瀑が完全な厳冬期などは、この岩も氷の下だったりするので、今回もスパイク付きの長靴をはいて来たが、すっかり氷はなくなっていて、滝本体の氷だけが残っている感じだ。 落ち葉がたくさんある。小さな橋を渡り、 崖道あり。遠くに早滝が見えた。 岩ゴロゴロの向こうに白い早滝。半分以上水流だ。 さすがに崩れて来るのが怖いので、氷によじ登るようには撮影はできない。 事実、我々が見ている間にもパラパラっと氷の塊が落ちて来ていた。 見上げると、落ち口は太陽の光を浴びて暖かそうだ。 いくら滝自体が谷の奥で日陰になっていても、その水を落とす沢が太陽に温められる場所だったりすると、そりゃあ氷瀑も落ち口からとけてしまうわよね。 とりあえず、3月に入って、20度越えのこの日にこの姿を見られたことで良しとしよう。 今年最後であろう氷瀑を堪能し、自動車に戻る。 とりあえず、道の駅に戻りこれからどうするか決めよう。 実は、昼食を食べている時に道の駅に貼り紙がしてあったのだ。 「神流の福寿草まつり」 どうも、近くに福寿草が咲く場所があるらしい。 で、次の週の週末に福寿草祭りをするらしい。 1週間早いが、きっと気の早いやつは咲いているだろう。 せっかくなので、冬の名残を見終えて、春の訪れも感じようではないか。 道の駅にもどって、その場所を調べる。 ついでに神流町の観光地図も手にいれて、よし、これで行けるぞ。 ところがですね、その福寿草のある場所、ものすごく細い道、ものすごく急な坂を登る場所にありましたよ。 国道462号の相原地区あたりから川とは反対側に入った舟子という地区にあるのだが、一応国道沿いに小さな看板で「福寿草」と案内はある。 よく見つけた、と思うくらい小さい看板だ。 しかも、その看板を頼りに入る道はとにかく細い。民家の私有道かもしくは農道か、と疑うくらいに細い。 しかし、みちはちゃんと林道になり、辻々に「福寿草」という登りが立っているので、この道で間違いないと分かる。 とにかくその登りに導かれて進むしかない。 民家がたくさんあるあたりのとんでもない急坂で「福寿草」→という案内をみつけたが、いくらなんでもその道は自動車で入り込んだらマズいことになりそうだ、と先に進む。 すると、先にも登りがある。 どうも標高的に一番高いあたりに登りがいくつか並んでいて、道路も広くなっていたので、そこに自動車をとめたら、登りの足元に福寿草が咲いていた。 うーむ、いくらなんでも祭り会場になるような場所ではない。 でも、きっと昔からこんなふうに雑草みたいに福寿草が自生しているんだろうな、という風景だった。 すると、1台の自動車がやって来て、「君たちも桜を探しているのか」と訊いて来た。 いや、福寿草だ、と答えると、この先にも福寿草の看板があったよ、と教えてくれた。 やっぱり、ここは祭りの会場ではないんだ。 桜はずっと下のほうの神社にあった気がする、と答えると自動車は国道に向かって戻って行った。 桜とはお諏訪さまの桜のことで、神流町の観光パンフレットに載っていた。 春の満開時のための下見らしいが、我々も桜追いなので、彼の気持ちもちょっと分かる。が、今は福寿草。 言われた通り、国道とは反対側に自動車を進めると、より登りの数が多い場所に出た。 でも、自動車を駐車できそうな場所とかないんだけど。 道はけっこう広いし、人通りも全くないし、道路にとめてもかまわない感じだ。 ちょっと広い広場に黄色い花が点々と咲いていた。 密生して咲いているわけではない。 まだ早いので、数が少ないのかもしれない。 広場はロープで囲われていたので、入ることはできないが、ロープの外にも結構福寿草がこぼれたみたいに咲いていた。 その先の坂を下ったあたりの広場にもポツポツと咲いている。 自生、というのは、こういうことだ。 みっちりと咲くわけではない。 来週はこれを見に近隣の人が集まるわけだ。 そのお祭りの時でなくてよかったなあ、なんだかとっても静かでのどかな風景を見ることができた。 道はそのまま県道に出て、右折すれば国道に合流した。 さあ、これで冬の終わりと春の始まりをめぐるドライブは終了だ。 帰り道は藤岡方面に走り、藤岡インターで高速に乗りましたとさ。 ちょうど夕日が沈む時間に関越道を走り、ローズカラーに染まった八海山を見ることができた。 ローズピンクの八海山。写真じゃよく分からないわね。 |
交通 早滝 関越道本庄児玉ICからひたすら国道462号を西に進む、神流町役場を過ぎて右に県道46号が分かれる。こちらに進む。角に八幡神社があるので目印になる。また、はっきり早滝と案内もあるので、間違わないと思う。万が一道の駅「万葉の里」に出てしまったら行き過ぎ。 あとは案内のとおりに進んでいけば大丈夫。 自動車は林道から先には入れない。「赤久縄山登山道のご案内」という地図のある場所に2台ほど駐車できる。林道のその先にも空地があるので、数台駐車できそうだ。 案内地図から我々の足で30分で滝前。遊歩道は整備されているが、鎖をつかんで岩を進む場所があるので、凍結時などは注意が必要だ。 なお、福寿草については、どうにも説明しがたい細い入り口なので、舟子という地名と本文中の登りの写真を頼りに自力で探してみてください。すみません。 |