2008年秋の磐梯吾妻スカイラインA
その@一切経山へ 高湯不動滝 



高湯不動滝
こちらは滝見台から見たもの。
やや斜めから見ることになる。
よく晴れた日だったが、滝の谷は見事日陰。
少し暗い感じになってしまった。



これが正面。
我々が最初に見た滝の姿だ。
末広がりの綺麗な三角をしていて、
私はウェディングベールを連想した。



えーと、大きさ比較写真ですぅ。
赤丸の中にしゃがんでカメラを構える
ダンナが写っているんですが。
滝つぼの大きさはイメージいただけるかと。



落ち口。
ちょっとだけ紅葉していた。



岩盤が複雑なので、
水も幾重にも跳ねている。



落ち口付近の黄葉とともに。


滝つぼ。
大きさ比較写真で分かるとおり、
滝つぼ前に大きな岩があり、
堰きとめているような感じだ。



やや下流から撮影。
この木が色づいたら
とても綺麗だろうに。




途中にはいくつも小さな沢が
流れ込んでいて、滝状になっている。
2008/10/13 高湯不動滝 (落差30m)  福島県福島市
大渋滞する磐梯吾妻スカイラインを反対車線なので悠々と下り、福島市側の入り口高湯温泉に着いた。
スカイラインの出口からすぐに右折すると、花月ハイランドホテルになる。ホテルの駐車場に入る手前のごく細い道を右折。ちょうどスカイラインと平行した林道を戻る方向に走って行く感じだ。
細い道なので、すれ違いが怖いかな、と思っている間もなく、右側に駐車場が見えた。
不動滝へのアプローチなどがある看板もあるので、ここに駐車して不動滝に行くのが正解なんだろう。
だが、ふと見ると、不動滝への遊歩道には大きくバッテンマークがつけられていて、通行止めになっている。
つまり、先に伸びている林道を登りつめて、そこから下って行くしか不動滝には行けないというのだ。
林道なら自動車でいけるんじゃなかろうか。
ちらっとそう思ったものの、すでに数台駐車場には駐車してあるし、我々の5分ほど前にも一組登って行く後ろ姿を見た。つまり、自動車は不可なんじゃないかしらん。
行ってもターンする場所がなかったら辛いし。
ということで、我々も歩いて林道を登った。
    
  
遊歩道は崩れたために通行止め。林道を登って行く。

これがけっこう辛かった。
一切経山を登った後だけに、ふくらはぎがはりつめて、普通の坂道がキツいのだ。
舗装道路が終わって左にカーブすると、なんだかわからない土砂の山が右手に見えた。左手には高いエントツらしきものも見える。
これが硫黄鉱山跡地らしかった。
どうもここまで自動車で来ても充分大丈夫な感じだった。
ただし、駐車スペースらしいものは無いので、せいぜい2台くらいしか止められない。もしそこが一杯だと回転できるかどうかもよくわからないので、林道を10分ほど登るのを厭わずに正式な駐車場に駐車したほうが無難だ。
    
  
右側の直線的な瓦礫の山が硫黄鉱山跡。ただポツンとそれだけあるエントツ。

そこからすぐに滝に向かって下って行く遊歩道の入り口になる。
先に登って行っていた人がここで休んでいた。
ここからもかなり遠いのだが、滝を見下ろせるのである。ここでやめるか下るか迷っているらしかった。
我々は迷うことなく下る。
    
  
この看板の下がわに木々に隠れて不動滝が↑のように見える。

最初が林道だったので、それほど大変ではない道だろうと、登山靴ではなく普通のトレッキングシューズで来ていたが、意外にも大変な道だった。というのも、階段状に整備されていたのは過去のことで、その階段が途中で歯抜けになっていたり、崩れてしまっていたりするのである。
しかも、なんだかグチャグチャと濡れた道だし。
後ろから別の若いカップルがやって来るので、もたもたもできずに、えーい、こいつめ、と悪態をつきながら下って行く。我々はまだ登山の格好なので多少汚れてもいいのだが、デート途中のカップルはすべって転んだら大変だろうに。
    
  
滝まではおおむね下り。いくつか橋を渡って行く。

    
  
木々の間に滝が見える。橋を渡ればすぐに滝前。

とはいえ、そんな危ない斜面も3分ほどで川に近いレベルになり、道は平坦になる。橋を渡ると木々の向こうに不動滝が見えた。
あらまあ、優雅な滝だこと。
綺麗に三角形に広がった滝だ。
まるで後ろから見たウエディングベールのようである。
上から見た遠望とはまた感じが全く違った。
滝前は岩場になっていて、正面から滝を見ることができる。
どうやらその岩場では、不動様を祀る行事をするらしく、ろうそくなどを立てる道具があった。
滝に向かって左がわには、岩盤がくりぬかれたような場所があり、不動様が立っている。不動明王のいかつい姿と、滝の優美な姿がなんとなくミスマッチだ。
岩場は滝に向かって左側に続いていて、ちょっと登ると滝の横顔を見ることができる。
カップルがすぐそばまで来て、滝を正面から見たがっているようなので、私は上まで登って撮影した。
そうこうしているうちに、滝を遠望する場所で行くかどうか迷っていた2人も到着。そりゃそうだろう、なんだか手軽に我々と若者がどんどん下って行くのである。迷っている場合じゃないと思ったのだろう。
我々があちこちに移動して滝の写真を撮影している間に2組とも戻ってしまった。よほどの滝好きでもない限り、岩をよじ登ってまで滝を撮影しないか。
我々も戻ることにして、橋を渡りかけたところで山の上のほうに続いているらしい階段をみつけた。さて、この階段はどこに通じているんだろう。この先に山でもあるんだろうか。
もし登山道でもあれば、その途中からでも滝を別角度で見ることができるかもしれない。そんなつもりで階段を登ってみたら、あらまあ、滝見台でしたとさ。
滝の直下まで行ってしまったら、普通のレンズでは滝全体をワンフレームに収めることができないのだが、少し離れたこの滝見台からなら滝全体を見ることができた。
さっきの2組はここに気がついたかしらん。せめて、矢印のついた看板くらい設置しておけばいいのに。なにせ、階段自体土に埋もれて判別つきがたくなっているのだから。
ともあれ、思惑どおり別角度の滝を撮影して、今度こそ本当に高湯不動滝をあとにした。

さて、あとはお楽しみの温泉である。
高湯温泉は源泉かけ流しの宿が多く、日帰り入浴を受け付けているはずだ。ま、てっとり早く花月ハイランドホテルのお風呂にでも・・・、と思ったら、駐車場の入り口にすでに本日の日帰り入浴は終了しました、の貼り紙。あらまあ、でも別の宿が、と思って温泉街の方に自動車を進めると、なんだかものすごく混雑している。
あの警備員が交通整理しているのは、露天風呂だけの入浴施設「あったか湯」ではないか。これはとても立ち寄る感じではない。めぼしをつけていた宿も軒並み日帰り入浴は終了の貼り紙が出ている。
あらららら、秋の行楽のよき日、みんな高湯温泉を目指したというのか。
あてにしていた温泉にフラれてしまって、途方にくれた。
仕方がないので、ナビに入っていた土湯温泉の日帰り温泉施設で登山と滝見の汗を流すことにした。(温泉のレポはこちら
ところが、福島市街付近まで下って、国道115号で土湯温泉に向かう途中、反対車線がずっと大渋滞だった。つまり、秋の行楽を終えて福島市、もしくは高速道路に向かう自動車の帰り渋滞なのだ。うわー、あれに巻き込まれなくてよかったー。
しかし、問題は我々が新潟に帰るのに渋滞はしていないだろうか。お風呂を出て、朝渋滞していた磐梯吾妻スカイラインの入り口を通り過ぎて猪苗代磐梯高原のインターに向かったが、幸いなことに渋滞は全くなかった。早めの行動と人と反対の行く先のおかげだった。
楽しみにしていた源泉掛け流しの温泉には入れなかったが、見事な青空と青い沼、そして優美な滝を見ることができた。
なんとか2008年の秋を捕まえることができたと実感した一日だった。
交通
  高湯不動滝  最寄ICは東北自動車道福島西IC。国道115号で土湯温泉方面に進み、県道5号を右折。在庭坂交差点で県道70号に入り、そのほぼ終点が高湯温泉。高湯温泉については、案内があちこちにあるので、迷うことはない。
高湯不動滝の入り口は、温泉街を通り過ぎ、磐梯吾妻スカイラインの入り口も通り過ぎ、花月ハイランドホテルとスカイラインの入り口の間くらいにある林道に入って行く。ほどなく駐車場。
2008年10月現在、遊歩道は閉鎖中。そのまま林道を自動車で行くことも可能だが、駐車スペースはせいぜい2台くらいしかないので注意が必要だ。
駐車場からだと、林道をゆっくり歩いても10分かからずに林道の終点。そこから5分ほど登山道なみの道を下って滝前に出る。ヒールの高い靴やサンダルは不向き。

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