2009年桜めぐりの滝B
大滝 



大滝
幅広の滝なので、ついスローシャッターの
写真を選んだが、もっと迫力がある。
この写真のイメージよりも
ずっと大きな滝である。


それを証明したくて、岩盤のそばに。
って意味ない気もするが、
赤丸の中に私が手を振っているのだ。
最大に引いたら、私がゴマ粒になる(笑)
上の全体の写真のどの部分にあたるか、
見比べてみて、大きさを想像してください。


落ち口。
水がどわどわ落ちて来る。


右岸、水が岩盤に当たる部分。


かなり幅広い。
落差20メートルというから、
幅も20メートル近くあるかもしれない。


水は、テラスの向こう側を通って、
大塩川に向かう。


これは、上の大きさ比較写真の
私が立っている位置から撮影。
風向きが反対だったので、
全身濡れ鼠にならずに済んだ。


同じ位置から滝つぼ。
水がとても澄んでいる。
しかし、それほど深くはない。


道路から下る途中に踏み跡が分岐していた。
帰りにそちらをたどって見ると、
上から大滝を見ることができる
ポイントだった。


上からだと、
川の流れが速度を増して
一気に落ちるのが見てとれる。



道端にはクサノオウが咲いていた。
2009/5/6  大滝(20M)  福島県北塩原村

2009年の桜めぐりの最後の木は福島県会津五桜の一つ大鹿桜に決めていた。以前見に来たことがあるのだが、咲いている姿を見たことがないのだ。
そんなわけで、GWの最終日に福島入りした。(桜のレポはこちら
大鹿桜は、会津と言っても磐梯山の麓、猪苗代のほうにある。ついでに滝をめぐりたいと思って、裏磐梯の滝を探してみた。
この季節、桜のついでに気楽に立ち寄れる裏磐梯の滝と言えば、小野川不動滝である。そこは行くつもりだが、一度行ったことのある滝だけでは芸がない。もう一ついい滝はないだろうか。
あった。
小野川不動滝とは桧原湖を挟んで反対側になるのだが、林道沿いに大滝という滝がある。林道は通行止めで多少歩く必要がありそうだが、そこは林道だ。なだらかな道だろう。
と、いうことで大滝に行ってみることにした。
あらがしめ調べたところによると、大滝のある道は、国道459号沿いの大塩温泉のあたりから、桧原湖畔の細野に通じている道ではあるが、現在は崩落のため細野がわからは通行止めとのこと。大塩がわからなら自動車で行けるかもしれない。
そんなわけで、桧原湖畔を通って、国道459号で大塩温泉に向かった。
道の入り口はすぐに分かった。
国道から入る場所はけっこう大きな道で、集落に通じている。
道なりに進むと、幾つか分岐があるが、概ね大きい方に行けばよい。集落の端でこの先通行止めの看板があるが、まだ道は閉鎖されていない。行ける場所まで行ってみようと、自動車を走らせると、それほど走らないうちにゲートになった。ここから先は歩きだ。どうしようかと少し迷ったが、まだ時間が早かったので、歩いて大滝まで行くことにした。
福島簡単滝めぐりというサイトによると、大塩がわからも細野がわからも歩いて40分程度らしい。
なんとなくぽつりぽつりと雨があたって来たが、大きく崩れはしないだろうと歩きはじめた。
林道は、山菜採りとか林業とかの人がときおり自動車で入るらしく、それほど荒れてもいない。
5分ほど歩くと、右手に見えている大塩川に2段の大きな堰堤が見えた。
  
集落はずれののこの先通行止めからさらに進むと、しっかりとゲートが閉じられている場所になる。

  
堰堤。水音が激しい。
その後はほとんど風景は変わりなく、時折路肩が崩れているものの、自動車を通したって充分じゃないのという感じの道をてくてくと歩く。
ゲートから30分ほど歩いたと思う。もう、いいかげん変わらない風景に飽きた頃、だんだんと大きな水音が聞こえるようになった。そろそろ滝かと思うあたり、道の右側にカーブミラーがあり、やや路肩が広くなっている場所があった。
ちゃんと下におりて行く踏み後もある。
間違いない。ここだ。
滝という標識は全くないのだが、水音がここに滝があると示していた。
  
このすれ違いスペースのマークから少し歩くと

  
右手にカーブミラーの場所になる。

  
ダンナのいるあたりが踏み跡だ。
けっこう急な斜面を踏み跡にそって下って行く。
春先でよかったのかもしれない。これがもう少し草の勢力が増していたとしたら、踏み跡も見えづらくなっていただろう。
  
踏み跡はこんな感じ。

  
ちょっと足場が悪くなることも。
と、この踏み跡、実はちゃんと整備されていたらしい痕跡があった。木の杭が横に渡した感じの階段があったらしい。すっかり朽ちかけていて目的は果たしていなかったのだが、その昔はこの大滝を見に来る人もいたのであろう。
  
横木があるのがわかりますか。
斜面の途中から大滝の姿が見えた。
でかい。
私は地図からして、道の右側を流れる大塩川に流れ込む沢の小さな滝だろう、と勝手に思い込んでいた。沢どころか、支流の川の本流がガッツリ落ちる滝だったのだ。
しかも、雪解けである。とんでもない水量があふれ出ている。
滝前に飛び出ると、そこは滝が作ったらしいテラスだった。
ちょうど滝の正面に一段高くなっている場所があるのだ。
滝の水はそのテラスを迂回して流れ、大塩川に向かっているらしい。
我々は滝つぼからではなく、そのテラスの上から滝を見ることになる。
とはいえ、滝を見下ろすのではなく、1.5メートルくらい滝つぼより上から滝の正面に回れる格好の滝見台なのだ。ただし、雑草だの雑木だのが生えていて、しかも滝の真正面のために水しぶき浴び放題の場所である。
それにしてもとんでもない。ほぼびしょ濡れになりながら滝を撮影する羽目になってしまった。
ここまで濡れたら、泥で汚れてもいいや、という気分になったので、テラスを下りてみた。草を掴んで、誰かが下りたらしい足場を利用して下りる。
うわっ、さらに水しぶきが激しい。
とにかく、できるだけ滝に近づいてみよう。
幸いなことに、滝の水はテラスの向こう側を通って流れている。私の下りた方向からは水を跨がなくても、せいぜい飛び石沿いで滝の岩盤まで行けるのである。ただ、ちょっと滑った。そりゃそうだ、この水しぶきで石もずっと濡れているのだろうから。
て、なんとか岩盤にとりついて、ダンナに手を振った。
ちなみに、懸命なダンナはカメラを守りつつテラスから下りなかった。
そのがんばりの写真が左欄の大きさ比較写真である。あんまり意味が無かった。
もう一度泥だらけを覚悟して戻ってテラスによじ登る。
幸いに草が丈夫でそれほど泥だらけにならずに済んだ。
さんざん滝を堪能して、道に戻り、来たままを歩き出す。
と、なんと軽トラが。やっぱり入って来れるんじゃないの。
さらに歩くと、釣竿を持った人たちが3人歩いて来る。あらまあ、釣りの人が来る場所なのね。
自動車をとめたゲートには我々の自動車のほかに2台。きっとあの釣り人の自動車だろう。他にこんな場所に来る人はいないだろうと、ゲート前に堂々と自動車を止めないでよかった。それぞれなんとか工夫して自動車が通れるように止めている。たとえ通行止めでも、そういう配慮は必要なものだ。
  
右の黒い車の奥がゲート。
自動車を止めて滝を見に行って戻って来るまで1時間30分かかっている。それくらいかけても充分におつりが来るくらい、迫力のある素晴らしい滝だった。

            2009年桜めぐりの滝C 小野川不動滝へ
交通
  大滝  最寄インターは、磐越自動車道磐梯河東IC。インターを下りたら県道69号を利用して喜多方市方面に向かい、国道459号に合流。右折して大塩温泉に向かう。大塩温泉を通り越してすぐに左に分ける道がある。あとは本文どおり。
徒歩30分ほどで滝に下る場所に出る。目印は本文を参考にして欲しい。
そこから先は少し急な斜面を踏み跡を頼りに下る。夏は藪コギになるかもしれない。
滝前に出るまでは、7〜8分は見ておいたほうがよい。



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