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あだたら渓谷自然遊歩道
(二階滝、魚止滝、昇竜の滝、紅葉滝)
 




二階滝
一番最初に出て来る滝。
湯川渓谷で三階滝を見てきたので、
ほとんど親戚みたいに思えるが、
こちらの滝は細かい落差の渓流だ。



二階滝というが、
中二階だの二階の上だのがある。



滝つぼ。
湯川と同じく、こちらの烏川の水も
とても澄んでいる。



遊歩道が滝のすぐ脇を通っているので、
ずっと滝と並んで歩いて行ける。




魚止滝と上流の昇竜の滝
そこを横切る橋の図。
こうやって見ると、昇竜の滝と魚止滝は、
1本の滝に見えて仕方がないんだが。



だって、一番上の二階滝を一つの滝と
カウントしているんだもんねぇ。
どうしたって、橋を横切らせたために
滝を二分することを思いついたとしか
思えないわよね〜。
と、いうことで、川まで下りて撮影中。




魚止滝
落差10メートル。
全景を捕らえようとすると、
どうしても遊歩道の橋が入ってしまう。
たぶん、ここを横切る以外に
遊歩道をつなげられなかったのだと思うが、
やっぱり無粋だわよね。



伏流部分のアップ。
コケの具合からして、温度の一定な湧水だ。
かなり大量にガバガバ出ている。



こちらは、橋の上から落ち口を見た図。



昇竜の滝
落差20メートル、全長70メートルの
渓流瀑だそうだ。
どこからどこまでを滝として、
全長70Mというのかよく分からないが。



こちらは、昇竜の滝のすぐ上流の
平滑の流れ。
秋の紅葉時などは、かなり綺麗かも。
夏場の水遊びもよさそうだ。




紅葉滝
上から見ると、これは滝?と首をかしげる。
が、しかし、滝つぼの綺麗なこと。
落差としては、たぶん5メートルも無いと
思うのだが。
紅葉滝というからに、紅葉時が綺麗なのかしら。
2009/11/22        福島県二本松市

日が暮れるのが早い秋に登山道の滝を見るからには、丸一日かかるものと思って、この日のスケジュールにはあだたら渓谷自然遊歩道は入れていなかった。
しかし、上流の2滝を諦めたために、時間の余裕ができてしまった。ならば、ごく近くで手軽に滝が見られる遊歩道に行かない手はない。
と、いうことで、ナビにあだたら高原スキー場を入れて自動車を進める。
国道459号線から県道に入ると、意外にもぐんぐんと高度を上げる道だった。出発地点の塩沢スキー場よりかなり標高を上げた感じである。
スキー場というか、富士急ホテル奥岳の湯の手前に大きな駐車場があるのでそこに入れた。
右手にホテル、左手にあだたらエクスプレスというゴンドラの乗り場を見ながらまっすぐに進む。スキー場の建物などの前を通り過ぎると、その先は安達太良山の登山道に続く林道という場所に「あだたら渓谷自然遊歩道」の案内看板があった。
遊歩道は登山道とは違う。登山道より1つ下がって渓谷沿いについている道だ。
案内看板を見てみてもその入り口がよくわからない。かなりじっくり図を見てあっちだこっちだと確認して、ようやく入り口がわかった。
実は案内看板の手前の道を右に入ると、これまた大きな入り口の看板があったのだった。
  
   
ちょっと大きくしてみました。案内図。
  
   
こっちが遊歩道の入り口。案内図の場所の手前の道を右に入った先。
砂利道から看板の脇を通って遊歩道に入ると、足の裏に気持ちいいチップを敷き詰めた道だった。
道の端に霜柱がついている。午後なので落ちているものも多いが、どうもこの霜柱のつきかたからすると、塩沢口の登山道の3合目か4合目くらいの標高じゃないかしらん、などと話ながら歩いた。
と、前方にカップルが先行しているのが見て取れた。こんな季節、こんな時間に滝めぐりをする人も珍しいと思いつつ、沢にかかる滝見橋で追い越す。
滝見橋からもう見えているが、橋を渡って少し登ると二階滝だ。
のっけから想像したよりも立派な滝で、どうせお手軽な小滝ばっかりなんだろうと思っていた気持ちがふっとんだ。
ちなみに、人がいないのをいいことに遊歩道からはずれて滝を撮影していたのだが、あとから来るカップルも我々と同じことをしていた。かなりの滝好きと見た(笑)
  
   
5分も下らないで滝見橋になる。ここからもう二階滝が見える。
  
   
滝の落差分、登る。
滝を左手に見ながら、階段状になっている遊歩道を登って行く。なんてことのない階段なのだが、午前中の滝めぐりが足腰に効いていて、登りが辛い。
  
   
登って下ってを繰り返すが、きっちり整備されている遊歩道だ。
ゆるやかにアップダウンをくりかえし、ものの5分もしないうちに、前方に見事な滝が見えてきた。
とても綺麗な滝、と思いきや、滝のど真ん中を遊歩道の橋が横切っている。こらこらこらこら、滝を愛でる遊歩道が滝の景観を損なってどうするんじゃ〜っ。
これがまた綺麗で面白い滝だ。
滝の後ろ側が大きくえぐれて、いわば裏見の滝になっている。しかも、右岸からかなり大量に伏流した水が湧き出していて、滝のアクセントになっている。
安達太良の水は、この渓流でもとても澄んでいて美しい。
遊歩道から少しずつ角度を変えて滝を撮影しつつ進んで行く。
滝の近くに「魚止滝」という看板があった。
滝の下段をそのまま左岸から登って行き、少し下ると、ど真ん中を横切っていた橋になった。
なになに、昇竜の橋?すると、昇竜の滝というのがあるはずだが、それはいったいどこ?
どうやら、橋の上がわが昇竜の滝というらしい。
えーーー、橋の上と下で滝が違うっていうのか〜っ?
下流から見てみろ、どうやって見ても1本の滝だろ〜っ。
と、ぶうぶう言ってみたが、そういうごく普通の感覚は案内看板の前では無効だ。つまり、橋の下が魚止滝、橋の上が昇竜の滝なのである。
昇竜の滝は、滑滝というにはちょっと角度があるが、水が岩盤を離れる場所がほとんど無い。ゆるゆるとうねって下る水流を下から見上げると、竜が天に昇る姿に見えないこともない・・・・。いや、見えないけど。
橋を渡って、昇竜の滝の右岸を少し登って、またすぐに橋になる。平滑の橋で、この橋の上流は綺麗なナメた流れになっている。
夏場などは、ここで水遊びをしたっていいんじゃないだろうか、というくらい浅い水流が綺麗な水の紋様を作っている。
  
   
平滑の橋。近くに水道設備らしい管があって、水が噴出している。
左手に平滑の流れを見ながら進むと、大亀石だの千畳岩だのの景勝があるのだが、どれがそれなんだか看板だけでよくわからないかった。
もう滝は無いのかな、と思いながら歩くと、見返り橋になった。
渡る途中で上流を見ると、小さいが滝らしい姿がある。
  
   
見返り橋。見返っても、特に滝は見えないんだけど。
  
   
むしろ、上流のほうを見ると、赤い矢印の先に滝。
  
   
これがアップにした図。
あれが最後の紅葉滝かしらん。
見返り橋を渡ると、チップの道が再び始まった。もうそろそろ遊歩道も終了ということか。
少し進むと、おや、紅葉滝の看板が。
あれ、どうも見返り橋から遠くに見えた滝とは違うみたいだけど。
いや、上から見るのと下から見るのとはイメージが違う。上から見ると、流れなのか滝なのか微妙な線なのだが、一応滝つぼがあるので滝としてみました、くらいの滝にしか見えないのだ。が、下から見るとある程度の落差のある滝に見えるのかもしれない。
紅葉滝を過ぎると、すぐに遊歩道の終点である。
  
   
終点。こちらから遊歩道に入る人もいると思う。
  
   
振り返って撮影。こんな砂利道で下って来る。
林道に出て、右側に行けば安達太良山の登山道、左に行けばあだたら高原スキー場だ。林道をゆるゆると下って、15分もたたないうちにスキー場に到着。あっさり50分であだたら渓谷自然遊歩道の滝たちを見終えることができた。

これにて、晩秋の安達太良山麓の滝めぐりは終了である。おお、数えてみれば、名まえのある滝だけで7つも見ているじゃないか。
秋の日の短いなかで、かなり優秀な滝めぐりをすることができた。
予定の滝のうち2つは断念したが、それ以上に満足できた一日だった。

交通
  あだたら渓谷自然遊歩道  われわれは新潟から向かったのでルートが違うが、最寄ICは、東北自動車道二本松IC。インターを下りて、国道459号線を岳温泉に向かって進んで行く。あとは、県道386号に入って、富士急ホテル、もしくは、あだたら高原スキー場を目指せばよい。そこここに看板が出ているので、間違うことはない。
駐車場はホテルの手前に大きなものがある。
トイレは、レストハウスが左手にある。
遊歩道の入り口は、ホテルの前を通り過ぎ、スキー場の建物の前を通り過ぎて、砂利の道沿いにその建物の裏手に下って行く感じて右に曲がると、すぐに見える。
右に曲がる前の林の中に遊歩道の案内看板があるので、ざっと見ていくとどんな滝があるのかわかる。
写真を撮影しながらであるが、我々の足で駐車場から遊歩道の出口まで40分。遊歩道を戻らずに林道を下ると、15分程度で駐車場に戻れる。
とてもよく整備された遊歩道ではあるが、階段などもあるので、せめてスニーカー程度の履物が必要。
ホテルに奥岳の湯という温泉があるので、利用するのもよい。

2009年秋の安達太良山麓その@湯川渓谷へ

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