2017年初秋の米子大瀑布





米子大瀑布
米子鉱山跡地から撮影。
がんばって修正したんですが、
どこに滝があるかわかりますか〜?
向かって左側が権現滝。
右側が不動滝。



こちらは、鉱山跡地を入れて撮影。
人が2人いるのがわかりますか。
目でみたらとてもいい図だったんだけど。



あずまやより撮影。
こっちのほうがなんとか不動滝がわかるわね。



名前の碑を挟んで。



不動滝です。
あずまやからのほうが滝下まで全部見えた。



権現滝。



ちなみに、これが鉱山跡地からの不動滝。



同、権現滝。



あずまやから見下ろした鉱山跡地。
左手なかほどの緑の広場です。
一応滝も写っているんだけどね〜。





オマケ。
林道に出現したサル。
左のサルってば、転がってお腹掻いているのよ。





2017/9/10 米子大瀑布(不動滝85M、権現滝75M)
                           長野県須坂市
米子大瀑布。
こいつには何度チャレンジしても行きつけなかった過去がある。
長野県の須坂市という、冬は雪深くなる地域のさらに標高の高い場所にある滝なので、冬季通行止めという手ごわい敵に阻まれるのである。
でも、長野ってば、実は新潟よりも雪は少ないし、晴天率も高い。
4月も後半ともなれば、ほとんど積雪もない。
そりゃ、高い場所になれば雪はいつまでも解けないであろうが、せめてゴールデンウィークには自動車が行きつけるくらい除雪したっていいじゃないか。
かれこれ15年以上前になるが、我が家から最も近いだろう県外の百選の滝であるこの2本の滝にたどり着くのに、本当に苦労したことがある。(2002年の訪問時のレポはこちら
で、2017年。
4月23日、須坂市の桜を見に来た時に米子大瀑布に立ち寄るつもりでいた。
そう、4月23日である。
米子大瀑布に通じる林道が開通するのは5月1日。
雪、市内に全然ないし、秋にはシャトルバスが出るくらいに観光地化しているはずの米子大瀑布。よもや桜の季節に林道開通するくらいの融通をきかせないとは思っていなかった。(須坂市の名誉のために書いておきますが、本当に林道の状態が残雪等で危険なために開通していないんです。今年は5月20日まで閉鎖でした)
久しぶりにして、定番の門前払いを食らった。
今年はもう米子大瀑布にはいかないだろうな、と思っていたのだが、9月の日曜日。いきなりいいお天気になった。近くならドライブに行ける。で、思いついたのが米子大瀑布だった。
秋の米子大瀑布にも実は昨年フラれている。いや、フっている、というのが正しいのかもしれない。
秋、この滝の周辺は見事に紅葉するらしい。その紅葉を見るために土日はシャトルバスが運行されるのだ。林道が通行止めになり、一般車は入れなくなる。シャトルバスの料金は大人往復1300円。せんさんびゃくえん〜?
我々は滝が見たいのであって、紅葉が見たいわけではない。いつでもいいのだから、わざわざ2人で2600円も払ってバスに乗るつもりは毛頭ない。あっさり行くのをやめて、県内の苗名滝を見た。
と、いうことで今年、紅葉にはまだかなり早い9月。まだまだ暑い10日。
閉鎖されていない林道に入り、記憶にあるぐねぐね曲がった道を走る。
しかし、けっこうちゃんと舗装されていて、もっと山奥みたいな記憶だったが、かなり走りやすい状態で駐車スペースに着いた。
着いて、ちょっとびっくり。10台以上の自動車が駐車している。けっこう来ている人がいるんだ。


  広い駐車スペース。

駐車車両が多いということは、滞在時間が長いということで、その理由を歩き始めて数分で知ることになる。
遊歩道の入口ちかくにパンフレットがあったので、一応もらっておいて、歩き出す。歩き出して数分もしないうちにきれいな橋が出てきて、こんなのあったかな〜と思いつつ渡る。
渡ってすぐ、あれ、目の前に立ち入り禁止のロープが。
え、えーーーーー。遊歩道、通れないのぉーーーー。
よくよく見ると、沢沿いの遊歩道は通れないが、山側を登って行って対岸のあづまや、展望台コースから下って行けば滝下まで行けるらしい。
登るってか。
慌ててさっきもらったパンフレットを開く。
えーと、30分登るよぉぉぉ。
もともと、米子大瀑布は足元はちょっと悪いがそれほど大変な道のりだったという記憶がなかったので、散歩するくらいの気持ちでいた。
沢沿いの坂道だったので一応ストックはもってきていたが、30分登るか。
しかし、ここまで来て、登るのがイヤだから滝を見ないで帰るわけにもいくまい。
ガックリと肩を落とし、とにかく登ることにした。

  遊歩道入口。

  立派な橋の先が通行止め。
この道、暗い。
地味だ。
樹木だらけで、この季節では花らしい花もない。
展望もない。
ただただ登り坂である。
沢沿いなら多少の小滝もあって楽しめただろうになぁ。
2か所クマよけの小さな鐘があって、それを叩いて気晴らしするくらいである。

    
  ガッツリ登山です。クマよけの鐘あり。

    
  キツリフネ、カニコウモリがかろうじて咲いていた。

  地味だ。

  向こうに岩山が見えたらそろそろあずまや。

樹木が途切れて、前方に切り立った岩壁が見えたあたりで、ようやくあずまやに着いた。
滝も見える。
見えるんだけどね。
ずっと向こうの対岸の岸壁に、2つの滝が雄大に落ちているのは、肉眼では見える。
だけど、見事なまでの逆光なのだ。
この時間帯がマズかった。
滝自体は日陰で暗く、山の上から太陽がギラギラと差し込んで滝の姿をすっかり消してしまうのだ。
ここまで登ったのになぁ。
汗だらだらで、とりあえず写真撮影。
米子大瀑布、と書かれた碑があるので、それを挟んで滝を撮るスポットもある。
さて、ここから滝までは見た通りかなりある。
滝まで行って、またここまで登ってこなくてはならない。
登山するつもりもなく登山してしまって、かなり消耗していて、それがかったるくなってしまった。
ふと見ると、今いるあずまやよりやや下に緑色の広場が見える。
ああ、あそこは2002年に行った時、対岸の滝を見た場所じゃないかしら。あの時はあそこまでしか行けなかったはずだ。
じゃ、あそこくらいまでなら行こうか。
汗だらだらかきながら歩き出した。
途中、奇妙滝へ続く林道があるが、こちらは落石、倒木のため通行止め。
ここにあった案内板を見て、ハタと気が付く。
米子大瀑布とかかれているプレートにYONAKOとある。あ、「よなこ」なんだ。今の今まで「よなご」だと思っていたよ。よく見る地と、パンフレットのふりがなにもちゃんと「よなこ」とある。すみませんでした。ずーっと間違って読んでました。
奇妙滝へは行けないとあれば、左に曲がる必要はない。そのまま緑の広場「米子鉱山跡地」へ歩く。
あれ、なんだかいっぱい人がいるぞ。
なんだかいっぱい軽トラが駐車しているぞ。
なんと、緑の広場はたくさんの人たちで草刈りの最中だった。これからの紅葉シーズンに向けて整備しているのだろう。ご苦労様です。
しかし、軽トラが来ているってことは、軽トラが通れるくらいの道は確保されているんだな、奇妙滝方面。最も営林署専用道路で、ゲートで閉じられている林道なので、一般車は来れないけれど。

  この先に行くと奇妙滝。
  
  鉱山跡地には林道を歩く。

  あれ、軽トラだぞ。

その人たちの間を通って、広場のはじっこの滝を見通せる場所まで行った。
うーむ、ここまで来ても滝は見事なまでの逆光。
なんだかしゅーっと音をたてて元気が失せた。
とりあえず写真撮影だけして、来た道を戻る。
またしても地味な登山道を下り、最後の最後で橋のたもとでちっさい蛇にびっくりさせられて初秋の米子大瀑布訪問はしめくくられた。
林道を戻る途中、湧水らしきものを発見したので、立ち寄る。鳥居があって、いかにも大切にされているらしい湧水だった。冷たい水をありがたく汲ませていただいて、本日のおみやげにした。

  水神社。水神様、というらしい。いい水でした。

 交通
  米子大瀑布  標識がきっちりとしているので、すぐにわかる。上信越道須坂・長野東ICから須坂市方面に行く。国道406号に出て左折。右側に温泉施設『湯っくらんど』があるがそれを通り越すと、右がわにコンビニがある。そのすぐ手前の道を右折。狭い集落の中の道を登って行くと米子大瀑布は右折せよ、と標識が出ている。そこからが山道の本番である。いったん山を越えたかと思ったらもう一山ある。が、滝まであと何キロという標識がしつこいくらい出ているので、目安にはなる。
駐車スペースからは、遊歩道を徒歩で30分とパンフレットにはあるが、これは、米子鉱山跡地経由ではなくて、直接不動滝まで行った場合の時間。
2017年9月に我々が行った時には直接行くルートは通行止めで米子鉱山跡地を経由しないといけなかった。
2本の滝が落ちるのが見えるあずまやまではガッツリ登りで30分。そこからゆるやかに下って15分弱で権現滝に着く。不動滝はそこから5分ほど。
この場合、完全に軽登山になるので、足回りは登山用にしたほうがよい。
トイレは駐車スペーと米子鉱山跡地にある。
紅葉シーズンの土日は林道が通行止めになり一般車両は入れない。市内からシャトルバスが運行される。詳しくは須坂市のサイトで調べてほしい。


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