2017年初秋、雨の達沢不動滝





達沢不動滝
こちらは男滝。落差10メートル。
いつ見てもきれいな滝です。



雨でだれもいなかったので、
滝のごくごく近くに行ってみた。
右端に私がいるのが分かるかな。



実は傘にはざばざば滝水が当たっている。
私としては、かなり滝の中に入っていると
思っていたんだけどね。



ほら、裏側から見たようになっているでしょ。


上の位置から見上げた水流。


定番のショット。
紅葉の頃は素晴らしいだろうね。



こちらは女滝。
雨だといっそう暗く見える。



川を挟んで向こうなので、
遠目にしか見えない。

2017/9/17 達沢不動滝(10M) 福島県猪苗代町

2017年の敬老の日を含んだ三連休。日本列島は災難に見舞われていた。
台風18号。
大陸に向かうと思いきや、カクっと向きを変えて日本列島に襲い掛かった。非常に強い勢力を保ったまま九州から四国から本州縦断、さらには北海道にまで達してしまった。
我々の住む新潟県には9月18日の未明に最接近。その前日の17日は風が強く雲も多いいかにも台風前日といった感じのお天気だった。
しかし、どっかに行きたい。
せっかくの連休、家でうじうじしたくない。
このあたりにまだ台風の影響がないのだから、もっと北ならまだ大丈夫なんじゃないのか。
あんまり考えもせずに、というか、精査して外れたら悔しいので逆に考えないで自動車を北に進めた。
目的地は福島県浄土平。
あのあたりの木道をふらふら歩いて花でも見ようかしらね〜。
確かに、途中の磐越道まではそれほど崩れたお天気にもならず、黄金色に実った田んぼがきれいな会津盆地を気分よくドライブできた。
が、標高を上げ、磐梯吾妻スカイラインの入口に着いたあたりで霧が立ち込め、視界が真っ白。文字通り白一色になり、まったく見えなくなってしまった。霧だけならまだしも、雨まで降ってきたし。
このまま浄土平に行って有料の駐車場に自動車をとめても、木道を歩くつもりにもならないだろう。ここは、別方向に目標を定めたほうがいいんじゃないのか。
あまり歩かずに、傘を持っても行けるような滝はないかしらん。
とにかく猪苗代湖方面に戻りつつ、考える。会津高原インターのそばにできたてほやほやの道の駅猪苗代があったのを記憶していたので、そこで情報を得てもいいと思っていた。
が、途中、母成グリーンラインの分岐を発見。そっちに行けば滝はともかく、カップ麺のお湯を沸かせる屋根のある休憩所くらいあるんじゃないかと思った。実は百選の滝である銚子ケ滝は母成グリーンラインから行けるのだが、さすがに傘さして行ける滝ではない。なんでもいいからあずまやくらいあるんじゃないかと思っただけだ。
しかし、グリーンラインに入る手前にある中ノ沢温泉で、あ、こっちはたしか達沢不動滝に行く道だぞ、と思い出した。
あの滝ならあずまやくらいあるだろう。
もはや、滝よりも飯である。雨ざんざん降っているしさ。そろそろ午後1時になりなんとしているしさ。
達沢不動滝の駐車スペースに着いた時には、さすがに台風がらみのこんな時に滝を見に来る者もなく、自動車は皆無だった。
見るとあずまやらしい屋根がある。
雨も激しく寒くもあったが、とにかく飯。
ラッキーとばかりに道具を持ってそっちに行ってみたら、あらららら、あずまやじゃないよ、この屋根。
湧水らしい手水だった。もちろん椅子もテーブルもありゃしない。しかも、全体が濡れているし。
でも、もはや戻れない。ってか、腹減った。
荷物がちょっと濡れるのは仕方ない。手水の縁にラーメンだのコーヒーだのを置いて、火をつけて湯を沸かす。もちろん立ちっぱなしで昼食だ。
ラーメンすすっている間に、滝に来た物好き三名。どんなふうに映ったのやら、この中年夫婦。

  いなわしろ新八景の碑がある駐車スペース。

  右の小屋根が手水。ここでお昼しました。

  奥にある神社。

  鳥居脇の木にきのこ。すご〜い。

さておき、腹も満たされたので、滝を見に行く。
この滝は昨年にも来ている。まさか台風のせいで連続で来ることになるとはなぁ。
傘をさしても楽々歩ける遊歩道だ。あたりは薄暗く、私のコンデジでも何の調整もしなくてもシャッタースピードが遅くなるくらいである。
まだまだ紅葉はしていないが、やっぱりこの滝はきれいだわ。
女滝はちょっと暗くて雨の日は不気味である。
傘をさしたままなのをいいことに、男滝のすぐそばに行ってみた。
自分ではかなり滝の裏まで行ったつもりである。傘に滝の水がざばざば当たる。こりゃ、おもしろい。こんな日でなければできない芸当だ。滝の水を通して下流で撮っているダンナも見えた。
意外にも我々の次にも見学者が来て雨の滝を見ている。
きっと三連休で宿も取って、どこにも行かないわけにはいかないからこの滝に来たのだろう。駐車スペースや途中の道で地図を広げている自動車もいた。
我々はもう寒くなってしまって、温泉にでも入りたい気分になっていた。
予定通り道の駅で今度は温泉の情報を得よう。
ラッキーなことにクーポンつきのチラシをみつけ、猪苗代観光ホテルの日帰り入浴500円也を300円で利用することができた。ものすごく成分の濃い温泉でぽっかぽか。雨で何もかも台無しになることも想定できたので、滝を一つとお得な温泉に入れただけで、すっかりいい気分になった台風前日の一日だった。






  
交通
  達沢不動滝  最寄ICは、磐越自動車道猪苗代磐梯高原IC。インターを出て右折、国道115号に乗って北上する。途中、裏磐梯に向かう国道459号が左に分かれるが、そっちには行かずに国道115号をキープ。もう少し走ると、右側に中ノ沢温泉入口とか母成グリーンライン入口とかの案内が出てくるので、そちらへと右折。少し進み、注意深く右側を見ていると小さな達沢不動滝という案内看板が出ている。そちらへ右折。もしその案内看板を見落としても「リゾートインぼなり」という案内看板通りに進めばよい。むしろ「リゾートインぼなり」のほうが目立つ。その「リゾートインぼなり」の建物の前を通り過ぎてさらに進む。集落の間を進み、民家が無くなったあたりに左折すると達沢不動滝であるという案内がある。左折してやや走ると突き当りが駐車スペース。10台くらいは駐車可と思う。簡易トイレあり。
そこから徒歩5分で神社。男滝は神社のすぐ向こう。女滝は神社の川向かいの木立の奥。


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