2018年滝初め
月待の滝、袋田の滝、生瀬滝



袋田の滝
エレベーターに乗った鑑瀑台から撮影。
見事に影になってしまった。
水量もやや少ない。


最上段の落ち口。
複雑な水の流れの中に
ハートが見えるんだってさ。


流れの一部。
これだけだって立派な一本の滝だわよ。


二段目の滝つぼあたり。
トンネルからだと、どの段の滝つぼも見えないので、
エレベーターはありがたい。


これはエレベーターに乗った鑑瀑台の
下のほうから見た図。


こちらはトンネルの鑑瀑台から。
迫力あるよね。


大きさ比較。
でも、これだと滝が小さく感じられちゃうな。


おなじみ、碑に映る滝。
今回は滝を詠むの碑。


トンネルの鑑瀑台から下流を向くと、
吊り橋が見える。


その吊り橋から撮影した滝。
トンネルの鑑瀑台正面の流れの下に
もう一段あるのがよく分かる。
袋田の滝は、おおまかに数えれば、
四段の段瀑ということになるかな。


ちょっと引くと、左上にトンネルの鑑瀑台が見える。
実はこの吊り橋までは、
お土産屋の並びから橋を渡らずに直進すると
無料で来ることができる。
この角度、この見え方の袋田の滝でよしとするなら、
滝を見るのにお金は必要ない。


吊り橋から見下ろしたら、
こんな感じで凍ってました。


この図はほほオマケ。
袋田の滝の落ち口直前の流れ。
そこに飛び込むみたいな感じで、
月居山登山道の階段がついている。




生瀬滝
あ、かわいい。
この滝の形、好きだなぁ。
ハートが二つ並んでいるとか、
王冠とか、そんなふうに見える。


でも、遠望なので、見られる角度が1つだけ。
遠望なので小さく見えるし。
すぐこの滝の上流に集落が見えたけどね。




月待の滝
影がキツイなぁ。
すみません、時間帯が悪かったです。


滝つぼは、こんな感じに凍っていた。
虹が見えるかなぁ。
肉眼ではよく見えたのよ。


私が滝の裏側に立って撮影中。
どこにいるかわかりますか?


で、その私が撮影した裏側からの図。


これ、大きさ比較。
観光客の子供2人が凍った滝つぼの
向こう側に立って手を広げている。
見た目より大きな滝なのがわかる。

2018/1/2  袋田の滝(120M) 生瀬滝(10M)
          月待の滝(15M)       茨城県大子町

2018年がめでたく明けた。
思えば、2017年の締めくくりはぐずぐずだった。
なんだか寒いんだかあったかいんだかさっぱり分からず、年の瀬と気がつかないまま12月が過ぎてしまった感がある。
そういえば、2017年は年末だけがぐずぐずだったわけではない。早春の草花から始まって、桜、夏山、紅葉、なにもかもうまく季節をキャッチできずにいつのまにか過ぎてしまった。
決して天候不順であったり、何かしら家庭に問題があったりしたわけではなく、ただ単に我々が積極的に捕まえに走らなかっただけである。
これじゃあ、いかんなぁ。
ぼーっとしていたって時間は過ぎて行くし、体力的にも金銭的にもかなり楽に過ごせるだろうけど。それで何が残るだろう。
我々は体力と財布の中身を削って、目で見て体で感じる宝物を捕まえたいなぁ。

能書きはよろしい。
そんなこんなで、年頭の滝初めは、百選の滝に行きたいと思った。
こういう時、つい、華厳の滝さまの厳かな姿を見に行きたいと思ってしまうのだが、今回は袋田の滝。なぜって・・・なぜだろう。運がよけりゃ、凍る滝だからだ。たぶん。
2012年の正月にもこの滝に行って、近くの道の駅でつきたてのお餅をいただくことができた。それで、正月の印象がガッツリとついてしまった滝なのだ。
1月2日、新潟の正月には珍しくよく晴れた朝、いつもなら会社に出勤する時間だよね〜、と言いつつ自宅を出発。磐越自動車道には積雪もなく、会津に行くたびにおおそよ不在で姿を見せてくれない磐梯山もとてもきれいに見えた。

  

  
磐梯山SAからの磐梯山。山頂の雲が邪魔〜。

お餅をもらったことのあるとても印象のいい道の駅だいごに立ち寄り、今年もしっかり白玉入りのおしるこをいただき、正午少し前に袋田の滝の町営駐車場に到着。
あれ、思った以上に人がいるぞ。自動車もほぼ満車状態だ。
ここの町営駐車場は袋田の滝からはかなり遠い。10分ほど歩く必要がある。その間にお土産屋の駐車場や有料の駐車場もあるが、そちらにもけっこう自動車がとまっていた。2012年の時はそんなに人はいなかったと思うけど。

    
  
町営駐車場。ちょっと看板が分かりづらい。FMだいごの黄色い看板が目印。
  トンネルを歩いて滝へ。


入場料は変わらず300円のまま。
トンネルを歩いて、まずはエレベーターに乗って上から滝を見よう。
ちょうどエレベーターを一緒に待っていた団体さんの言葉がどうやら中国語らしい。ここ数年、観光滝では必ず中国の観光者をみかける。中国でも欧州でもアメリカでも、みんな見て行ってね、日本の名瀑を。
鑑瀑台の一番上に行って、さあ、本年初滝とご対面だ。
エレベーターで昇る鑑瀑台は、滝のほぼ正面から見ることができる。やや水量が少なく、まだ半分も凍っていない袋田の滝がデンと目の前に現れた。
いやぁ、いつ見ても迫力がある姿だ。すごいなぁ。
テラスのあちこちから写真を撮影して、あれ、と気がついた。滝の中央部分にハートマークが現れる、DAIGO HAERTというそうで、幸運のハートなんだと説明看板が設置されていた。。そういえば、あちこちでこの袋田の滝を恋人の聖地にしようとしている向きがある。うーむ、無理やりだぞ、大子町。
そう思いながらもハートを探してみたが、本日は水量が少なく、それっぽく見えなかった。残念だね〜。

  

  中央の黒い部分がハートに見えるそうな

エレベーターを下り、下の鑑瀑台へ進む。
上よりもこちらから見るほうが滝の迫力がすごい。上から見る袋田の滝も好きだが、私はここから見る袋田の滝のほうがそれらしいと思うなぁ。
毎回思うのだが、トンネルを作り、滝を正面から見られるようにした労力、さらにエレベーターを作り上からも見られるようにした労力。頭が下がります。恋人の聖地だと言い張っても許そう。
帰りは吊り橋からもどる。
吊り橋を渡ってしまったら、当然生瀬の滝に行きたくなるワケでして。
あの心臓破りの長い長い階段を見上げていたら、どうしようか迷っている人が下って来る人に滝が見えるのかどうか聞いていた。下って来る人もあまりに階段がキツイので途中で戻って来たと言っていた。うむ、生半可な覚悟ではいけませんぜ。
あえて横から進言せずに、我々は無言で階段を登りはじめる。ひぃぃぃぃ、キツイよぉ。迷っていた人はどうやら階段を登るのをやめたようだ。袋田の滝に比べたら小さい滝だからさ、ただ観光に来た人にはオススメしないです。その判断、間違っていないと思います。
それでもまあ、15分かからずに滝見台に到着。これが、けっこう来ている人がいるんだ。正月早々、物好きが多い。喜ばしいことです。

    
  
心臓破りの階段と遊歩道。

遠くに落ちる生瀬の滝を見て、こっちのほうがハートだよな〜、としみじみ思う。かわいらしくハートが2つ並んでいるじゃないか。仲良く寄り添っているハートである。
こっちを恋人の聖地でプッシュしたほうがよかったんじゃないのか?
ただ、それにはちょっと遊歩道や滝見台が老朽化していて怖いかも。恋人の聖地奥の院と称して、恋人たちを呼び寄せるカラフルな遊歩道にして、若者の体力増進を図るのも手かもしれない。
ところで、激しい階段の連続が終わったあたりで、生瀬の滝への道と分岐して月居山の山頂に通じる階段が上へと延びていた。
どうもすぐそばに山頂があるように見えたので、やめればいいのに登り始めてしまいましたとさ、この夫婦。冒頭の体力を削って目で見て体で感じる宝物を拾いたいという思いがあったのだ。ホントだよ。
ところが、案内の場所から見える山頂らしきピークまで行ったらまだ先がありましたとさ。せっかく登ったんだから、次のピークが山頂だろうと登り、そこまで行ったらまだ先があり。ちょうどがっちりと登山の姿をした人が下ってきたので、山頂はそこですか、と尋ねたら、いや、まだ先だ。もう15分ほど歩くとのこと。ええーー。さすがにお昼もまだだし、あの見えるピークでもうやめようね、と目標を定めて歩き出した。
そこより高い山はいったん下って向こう側にあるピークになる。
何かしら標高なり書いていないかと思ってあたりを見たら、ちょっと下った場所にベンチが設置されていた。そこにはFとだけ番号が。7って何だよ〜〜〜っっっ。
ヘロヘロになって下り、吊り橋の袂まで戻ると、しっかりと月居山ハイキングコースの案内看板がありましたとさ。えーと、7番は、あったぞ、月居山前山だそうだ。しくしく。
月居山はあちこちから登るルートがあって、どうも我々が知らずに登った生瀬の滝から行くコースはもっとも長いコースの一つみたいだ。普通なら30分くらいで登れるらしいが、我々が生瀬の滝から登り始めて前山に到着するまで20分かかっている。つまり、吊り橋からだと35分。そこからさらに進まないと月居山の山頂には立てない。ちょっとしたスニーカーにジーンズではキツイです。水分も持っていなかったしね。

  
  
因縁の道標。こいつを見たばっかりに余計なことをした。

    
  
とにかく登り。ずっと階段。途中の道標にも距離も時間も書かれていない。

    
  
ようやく距離の書かれた道標があったが、大事な距離の部分が壊れている。とほほ。

    
  
何か書いてあると思ったら野鳥の写真。あのピークが山頂かなぁ。

    
  
そのピークまで行ったらさらに階段。あのピークでやめにしようか。

    

  
  
うう、まだ先があるよ。で、行きついた先のベンチ。7番の看板がある。

  
  
我々が行った一番高い場所からの眺め。ちっさい山がぽこぽこある。白い山も遠くに見えたが、那須方面か日光方面かよくわからない。

  
  
ちょっと下った場所から。お土産屋の並びがよく見降ろせた。


    
  
ゆっくり下って、吊り橋のあたりにハイキングコースの図を見つけた。
  大子町の月居山ハイキングコースのページはこちら


正月早々、よく確認せずに余計な体力を使って、しかも中途半端な結果しか出せないという、んがお工房お得意のパターンを演じてしまった。こりゃ、2018年も毎度おなじみの年になりそうだぞ。
吊り橋から駐車場に戻るまでにトンネルがわの通路から見えた人口の氷壁へ行く道があったが、だれもそっちには行かない。我々も無駄な体力を使ったあとなので、行くつもりになれかった。何かもうちょっとプラスしてあればよかったけどね。ライトアップされたらきれいなんだろうけどね。

もうほぼ午後1時半を回っている。空腹を抱えながら、月待の滝へ向かう。月待の滝の前には御蕎麦屋さんがあるので、そこで昼食にする算段だ。
2時を回ってさすがに御蕎麦屋さんもすいていた。
ところで、月待の滝はこの御蕎麦屋さんの敷地内にあって、どういう経緯でイメージアップすることができたか、またどういうことがあってパワースポットなのだと言われているのか、と、事細かく書かれているリーフレットがテーブルの上に置かれていた。近くの袋田の滝の陰に隠れて、しかもなにがしかの理由であまりイメージのよくなかった月待の滝に人が来るようになったのは、この御蕎麦屋さんの功績であることは間違いなさそうだ。宝くじが当たるとかの事象が書かれていたが、それはさておき、人の目に見てもらうことができるようになったのだから、滝もうれしいに違いない。
御蕎麦を食べ終えて、ついでに新年の粗品のボールペンまでもらって、気兼ねなしに月待の滝を見る。家族連れなどが来ていて、滝のパワーを貰おうという人も多いらしい。
滝つぼあたりにちょっとだけ凍った部分があり、つららが落ちると破片が飛び散るので危険だという貼り紙もあった。
冬の午後の日差しが強い陰影をつけて写真の出来栄えはイマイチだったが、虹を見ることができた。
滝の裏に回って、この虹に囲まれるとさらにラッキーらしいが、この日の角度では難しかったかな。
滝を正面から見るには、実はお蕎麦屋さんがわの左岸からでは無理で右岸に渡る必要がある。全開は下流の橋からリンゴ園のバーベキュー場まで行って撮影したが、今回はお蕎麦屋さんから第一駐車場へ行く左岸の遊歩道のような道の途中にある河原に降りられる場所から、水路ほどに川幅が狭まった場所から右岸に渡ることができた。
やっぱり陰影がキツすぎて、滝全体の姿がよく分からなかったが、冬の日差しを受けた私たちの2つの影が滝に向かって長く伸びているのが見えて、なんとなく幸福な気分になった。
そんな気持ちを味わえるのだから、それだけでラッキースポットなのかもしれない。

  
  
下流は側溝みたいに細くなっている。

  
  
御蕎麦屋が右側に見える。その向こうに滝。

  
  
滝がぶっとんでしまったが、2つの影と月待の滝。

さて、せっかく茨城まで来たのだから、ほかの滝と言う手もあるのだが、この季節、帰りの磐越道を思うとゆっくりもしていられない。
袋田の滝のチケット売り場で手に入れたクーポンを広げて大子町の日帰り温泉に入って戻ることにする。
ああ、しかし、人間欲張るといけないわね。クーポンの割引率が一番いい施設を選んでそこに行ったら、なんとプールでしたとさ。温泉プール。そこに冷えた体を温める程度の家庭風呂があって、それが温泉。つりのプールの遊泳料の割引率がよかっただけで、温泉はオマケの施設だった。でも、入場料払ってしまったので、そこであったまって新年の粗品のティッシュ貰って帰ってきましたとさ。

あとで調べたら、袋田の滝も立派なパワースポットだそうで。新年にはふさわしい滝だったかもしれない。
その新年にふさわしい滝と余計な登山と残念な温泉とおしることボールペンとティッシュボックスと。
2018年も無駄に体力使いながら、色々なものを得る年になりそうだな、と実感した2018年滝初めであった。


   2012年の袋田の滝のレポはこちらから
交通
  袋田の滝  新潟から行く場合、一番近いICは、常磐自動車道高萩ICになるが、東京方面からであれば東北自動車道那珂ICが一番分かりやすいと思う。こちらからだと、国道118号を北上すればイヤでも案内があるので、迷いようがない。
滝は大人一人300円のトンネルを通って鑑瀑台に行く。エレベーター代もふくまれている。
  生瀬滝  袋田の滝のトンネル途中から行ける吊り橋から遊歩道に入る。トンネルを通らなくても、お土産屋の並びから滝川を渡らずに直進すると吊り橋に行くことができる。
鉄製の階段をひたすら、ひたすら登って行く。マジで15分登り続ける覚悟が必要だ。滝見台から見える滝は、遠望である。
  月待の滝  国道118号から県道33号に入る。道の駅奥久慈だいごがわから北上すると案内があるので分かると思う。線路を渡り、坂道を登って行くと、蕎麦屋のもみじ苑の駐車スペースがある。そこからもみじ苑に向かって案内どおりに歩いて行くと蕎麦屋と滝がすぐにある。滝の右岸から滝を見たい場合は坂の下がわ、同じもみじ苑のりんご園のバーベキューする場所から見ることができる。

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