2019年桜ついでの滝@
萱滝





萱滝
川まで下りて撮影。
水がぶわんぶわん音をたてて
あふれかえっていた。
大迫力だった。



大きさ比較。
私はほぼ滝の岩盤前に立っている。



大きさ比較のA.
右側にダンナ。



左岸の岩盤に水が流れている。
たぶん、水量の多い時限定と思う。



道が突き当たって左右に分かれる場所で撮影。
上から見たほうが落差と大きさがわかる。



上のほうが何段かになって落ちている。
でも、雑木で見えづらい。



下流の流れもきれいだ。



これは観音様のそばから見た
落ちる直前の川の流れ。
2019/4/21  萱滝(20M) 山形県上山市
2019年の冬は平地ではほぼ積雪がなく、小雪暖冬であった。毎年桜の開花の時期を冬の厳しさで予想するのだが、どうも今年は早いみたいだぞ。
予想通り、関東などでは3月ちゅうには満開を迎えていた。
が、しかし、4月に入ってすぐに寒の戻りがあった。
3月までに咲いた桜は早かったのだが、開花が4月に入ってからの地域ではむしろ遅くなってしまったのである。
そういったわけで、4月20日あたりはいつもの桜の開花が足踏み状態に。桜めぐりも趣味にしている我々は一番開花のよい場所を探して桜を追うつもりでいた。
ところが。
4月20日土曜日。かねてから行くつもりだった山形県上山市に向かって高速道路に乗る直前のこと。対向車の飛び石を喰らってしまって、フロントガラスにヒビが入った。しかも、そのヒビ、大きくなっている。とても高速に乗る状態ではない。速攻で修理に出し、その日は出かけるのは中止。翌日曜日、私の自動車で桜めぐりに出かけた。
つまり、なんというか、どうも出だしはあまり芳しくない週末だったのである。
かみのやま温泉の桜たちもかなりたくさんのよい桜を見ることができたのだか、あちこち迷いに迷った桜めぐりだった。(桜めぐりのレポはこちら)
せっかく山形県に来たのだから、滝を一つくらいは拾いたい。ちょうど手にしていたかみのやま温泉の桜マップの一番端っこに萱滝園地というものがあった。ここに立ち寄ろうとあらかじめ決めておいた。
しかし、桜めぐりがメインなので、滝についてはほぼ全く調べてもいなかった。桜マップに書いてあるくらいだから行けばわかるだろう、くらいの気持ちだったし、ほぼ期待もしていない滝だった。
すみません、萱滝。
すごい滝でしたよ。雪解けの時期だったからなおのことね。

さて、さんざん迷った桜めぐりのせいて、かなり時間が押してしまった。せっかくかみのやま温泉に行ったのに、温泉に入る暇もなくなってしまったが、滝だけは行くべし。
滝までの道はものすごく分かりやすい。県道263号線をひたすら東に進めばよろしい。途中、打ち捨てられて廃村と化したような茅葺屋根の崩れかけた民家があるが、かつて古屋敷という集落だったらしい。ほぼ廃屋状態で、通り過ぎるのも怖かった。
それを抜けると道はかなり細くなり、ホントに滝まで行けるのかしらんと不安になる。
縮尺めちゃくちゃの桜マップで近いと判断したのだが、市内から自動車で30分くらいかかって、細い道を通ってやっと「萱滝園地」と書かれた広い場所に出た。

  道はこんな感じで細くなる。

  この看板が出たら左折。

標高にしてどれほど上がったのかわからないが、奥の建物に向かう道の両脇に桜の木が植えられていて、まだ蕾も固い状態だった。
広い駐車場と、左手奥に「天狗道場」と書かれた建物がある。正面には吟魂碑と書かれた碑があって、「吟友諸氏の魂の鎮魂の碑として建立した」と書かれている。隣には集団疎開感謝の桜などもあったが、こちらもつぼみ。

  広い駐車スペースとまだ蕾の桜。

  天狗道場。休業中らしい。

えーと、それで、滝は?
正面が川らしい。右側にゲート状のロープが張られて侵入できなくなっている道があり、そのすぐそばに川に向かうらしい道があった。特に萱滝はこちらという看板もなかったが、ほかに道もないのでそっちに進む。
杉林の中を3分も下らずに正面が崖になり下のほうに滝が落ちているのが見えた。
おわ〜っ。でかい。
なにせほぼ知識ゼロで来ている。萱滝がこんなに大きな滝だとは知らなかった。
道は突き当りが崖になっていて、ロープが張られている。ここから落ちたらアウトだろう。左右に分かれているが、下に下っているのは左側だ。
では右側には何があるんだろう。
行ってみたら、観音様が立っていた。
さっきの吟魂碑に萱滝は修験の滝で、この滝に打たれて修行したのだと書かれていたが、いや、この滝に打たられたら死んじゃうでしょう。だから観音様がいらっしゃるのかどうかはわからないけれど。
観音様からは滝の上流が見てとれた。

  滝への道。

  3分しないで滝上に着く。

  右に曲がると観音様。

  これが萱滝の上流。

  これは帰りに撮影した滝前に下りる道。

右側を確認したので、先に左側に進んだダンナを追う。あ、もう姿が見えない。道は川に向かって結構な角度で下っている。落ち葉が積もっていて、ちょっと間違うと足を滑らせて川に向かって落ちてしまいそうだ。
それでも分岐から3分も下らずに川にたどり着くことができた。
滝は雪解けの水を集めて、爆発的な水量になっていた。
上から見たのとは違う噴き出すような迫力だ。
おそくら一枚岩を貫いて滝は落ちているのだと思う。滝の迫力とつるんとした岩肌がなんとも印象的だ。
すごいすごい。
温泉選ばずに滝に来てよかった。
大きな岩の積み重なる滝前を滝のそばに行ったり離れたり、さんざん滝を堪能した。

帰り道、あの廃屋の古屋敷をカメラに収めようと思っていたのに、なぜか帰りには全く気がつかずに通り過ぎてしまった。幻だったのかしらん。
桜を堪能し、思いがけず大迫力の滝も見られて、ゲンのよくない週末の雰囲気をなんとか払拭できた気がする。
あとは安全運転で新潟に帰るだけである。

交通
  萱滝  東北中央道路かみのやま温泉インターで下りて、国道13号をやや北上。県道263号に右折で入る。あとは道なりにずんずん進めばよい。多分インターから自動車で30分くらいかかる。
駐車スペースから滝前まで5分足らずで行くことができるが、滑りやすいので足回りはしっかりしていたほうがいいだろう。

んがお工房の日本百名滝めぐり  滝レポートトップ  掲示板