2022/5/2 雨乞いの滝(雌滝45M、雄滝27M) 徳島県神山町 前日、徳島県を瀬戸内海から太平洋へと海岸に出ずに南北に突っ切ろうと国道193号を選択し、見事に疲弊した我々。 神山温泉の気持ちのいい温泉、気持ちのいい宿でなんとか回復して、今日は新潟に戻るための一日である。 当初の予定では本当にそれだけの一日のはずだったが、昨日のうちに雨乞いの滝まで見ることができなかった。 ダンナはそういうこともあるだろうから、雨乞いの滝を3日目に回しても大丈夫なように、一番近い場所を宿泊地に選んでくれていた。 2日目の予定が無茶すぎたのは棚に上げておいて、よくぞ見事な判断をしてくれた。 おかげで、午前7時に朝食を頂き、7時半には宿を出て、7時45分には雨乞いの滝の入り口に到着することができた。 宿の朝食。右の大きなお椀は、味噌汁。デカい。右の写真が宿の建物。お遍路さんが記念写真を撮っていた。 雨乞いの滝は、主瀑の滝が一番奥にあり、遊歩道を下から登って行く必要がある。 途中にいくつか滝があるので、それを拾いつつ進む。 と、いうことで、いつものレポのパターンとは違う形で、順を追って滝を紹介していく。 道の駅「温泉の里神山」近くの宿を出て、国道438号を滝に向かって進む。 ナビに入れたのだが、案内されるまでもなく、小さな商店街風の街並みから左折する場所にしっかりと「雨乞いの滝」と案内看板が立っていた。 ただ、その入り口は意外に細い道で、看板がないとちょっと分からない感じだ。 高根谷川沿いに進んで行くと、数台が駐車できるスペースが出現した。 あっという間、という感じで「雨乞いの滝」の駐車場に到着。7時45分。 すでに2台ほど自動車がとまっていた。 簡単な支度をして、遊歩道を歩き出す。 左手に川を見ながら、緩やかな斜面になっている道を進む。 滝まで800メートルと書かれた道標が目に入る。 7時52分。 うぐいす滝、と書かれた看板。 左手の川は綺麗な滝になっていて、看板のすぐ脇から川に下りて行けるようになっていた。 もちろん、そちらへと進んで行く。 うぐいす滝 とても綺麗な分岐瀑だ。滝前まで下りて行けるので、滝つぼに沿ってあちこちから見ることができる。 落差15メートル。 左岸からもう1条滝が落ちていて、この2つで一つの空間を形作っている。 緑がとてもよく似合う滝だ。石の間を滑り落ちる水が涼やかだ。 左の写真は左岸がわの滝のアップ。右の写真は大きさ比較。しゃがんだダンナが前にいるのがわかるかな。 さんざんうぐいす滝を堪能して、遊歩道に復帰。 巨岩を大きく削ったような滝が眼下に見えてきた。8時2分。 不動滝 綺麗な水をたたえた丸い滝つぼが印象的な滝だ。 滝のほうが先に目に入ったので、まず写真撮影をしたが、そのあとで遊歩道を進んだら、「不動滝」と看板があった。 そして、近くに妙な祠が。 こいつって、狸じゃないかい? 四国の三大狸の一角である阿波の金長たぬきからしね。 間違っても不動様ではないです。 さらに道は続く。堰堤になっている橋を渡ると、川は右側になる。 滝まで450M、がんばって、の文字に励まされながら登ると、次の名勝が。 地獄淵、とある。8時08分 滝ではないので、大きな写真にはしないが、ちゃんと滝らしい流れがあり、深く岩をくりぬいたような滝つぼもある。 手前に取水のためのホースが走っているのが無粋だが、滝と滝つぼ。 さらにその滝つぼから次の滝が流れ落ちていて、淵ではなくて二段の滝にしてしまっていいんじゃないか、と思う。 もう一度橋を渡って、また川が右側になった。 これもまた滝の名前がないが、充分な流れ落ちを見ながら進んで行く。 すると、この流れ落ちのすぐ上流に名前のついている滝があった。 もみじ滝 落差10メートル。落差で言ったら、すぐ下の滝よりも少ないんじゃないかな。 しかし、岩を削ってキュッと引き締まった水流が鋭い流れとなって見事だ。 滝が見えている場所では、実は名前がわかっていない。 滝横の遊歩道のキツい坂を登った先に看板がある。 これがその看板。滝は、看板の反対側の岩の下なので、看板からはほとんど見えないと思う。 なぜここに設置したのやら。 道はさらに続く。滝まで200M。 ゴツゴツとした岩が突き出ている遊歩道は、相変わらず登りだ。 今度はちゃんと滝の名前がはっきり分かる場所に看板が設置されていた。 観音滝 後ろの岩盤の横縞模様が印象的な分岐瀑だ。落差8メートル。 8時24分。 看板のちょっと手前から滝前に行くことができる。 滝つぼが大きく、底まで透き通って見える。夏なんか、泳ぎたくなるんじゃないだろうか。 我々とほぼ同時に出発した単独の男性がいたのだが、彼はスケッチブック片手に散策していて、どうやらこの滝あたりで休んでいくらしい。 すぐ上の落ち口に行くこともできる。ちょっと怖いがこんな感じで滝の上に立てる。 8時28分。滝見台と思ったが、ここからは滝は見えない。休憩場所、といった意味合いのあずまや出現。 卑弥呼伝説の残る「悲願寺」は、ここからさらに30分山道を登るとあるらしい。 さて、滝はどこ? と、思っていると、あずまやの先の右手から青年が戻って来た。あ、あっちなのね。 雨乞いの滝(雄滝) まず、遊歩道からまっすぐに正面に見えるのが雄滝である。落差27メートル。 黒い岩盤の上をさわさわと流れる滝で、正直見ごたえのある滝とは言えない。 えー、これ〜?と、思ったが、いや、待て待て、雨乞いの滝は夫婦滝なのだ。 目を右に転じると、とんでもない滝が落ちていた。 雨乞いの滝(雌滝) いや、ホントーにとてつもなく美しい滝なのだ。 しかし、写真にすると、上半分の直瀑部分が直射日光でぶっ飛んでしまって、見えやしない。 最大限コントラストをいじって、こんな感じになった。落差45メートル。 まずストーンと落ちて、パッと分岐して、さらに下段で集約されて雄滝の待つ川へと流れていく。 雨乞いの滝 二つ同時に撮影するとこんな感じになる。 ああ、どうしても雌滝の上段がぶっ飛ぶ。この滝、GWの朝には不向きである。 こちら、雄滝。落ち口からして地味。途中の分岐も地味。右は大きさ比較。どうしてこっちが雄なのかは不明。 雌滝上段。あ、上段だけ見てみると、岩盤の感じからして、雄滝に似ている。でも、こっちのほうが水量が多い。 真ん中はがんばってコントラストをいじって見た。右は、雄滝撮影中のダンナ。つまり、雄滝と雌滝は、90度角度が違う。 雌滝の中段。というより、そのちょっと下。中段は本当にぶっ飛んで、肉眼でも見えづらかった。滝つぼと、大きさ比較のダンナ。 みえづらいかな〜、雌滝の右岸の岸壁に鎖が取りつけられていた。これ、登る人がいるんだ〜。 登ったら上段が見られるだろうが、もちろん、やめておいた。 遊歩道で見られた花たち。さすがにちゃんと歩いたので、色々な花を見られましたよ。 オカタイトゴメ?、ユキモチソウ、コンロンソウ? コツバメ、これは何?サカキ? ムラサキサギゴケ?ムラサキシジミ。 青いイトトンボも飛んでました。 あとは来た道を戻って駐車スペースへ。 9時15分。駐車スペースに到着。これから滝に向かう人たちが何組かやって来ていた。 我々は、新潟に帰る旅が始まる。さて、ナビを信じて、まず四国を出よう。 四国に入る時は、瀬戸大橋からだったが、戻る時は淡路島経由で戻る。 なにせ、5月2日である。ゴールデンウィークはこれからが本番。四国に向かう自動車は多いだろうが、反対車線は渋滞しないはずだ。 徳島自動車道の徳島インターから高速道路に乗り、大鳴門橋を渡る。 淡路島に入ってすぐの淡路島南パーキングでお土産を買い、展望台から四国を振り返ってみた。甘くなかったぞ、四国。 意外にデカい淡路島を高速道路で駆け抜け、淡路サービスエリアで昼食。11時30分。 ここでやっと徳島名物らしいものを食す。徳島ラーメン。甘辛く味付けされたお肉の乗ったラーメンでした。 ダンナは玉ねぎチャーハンも食べましたとさ。 同じSAの反対車線側は待ちの渋滞が出るほど大混雑が生じていた。こっちがわじゃなかったら、昼食難民していたところだ。 あとは山陽自動車道から中国自動車道に乗り継ぎ、さらに舞鶴若狭自動車道に乗ってひたすら日本海を目指す。 日本海が見えたら、もうこっちのホームグランドだ。見事に渋滞に一つもひっかからずに帰りつくことができた。 いやはや、長かった。 家に戻って猫たちにとんでもなく荒らされた部屋を掃除して、ほっとしたのは、夜9時くらいだったかしらね。 この日はもう、死んだように眠りましたとさ。 |
交通 雨乞いの滝 神山町のHPの案内によると、高松自動車道板野Cから約30キロ1時間10分。徳島自動車道藍住ICから約30キロ1時間10分。だそうです。 ナビもちゃんと案内してくれるが、情報を仕入れるなら、道の駅「温泉の里神山」が一番近い。ここからは約4キロ。 道の駅から国道438号を剣山方面に進んで行くと、町役場などがあるちょっとした集落になり、下の写真のように矢印で左折せよ、と案内してくれている。 ただ、そうでなくても国道438号が細いのに、左折した先はさらに細いので注意が必要。案内通りに行けば迷わない。 遊歩道は雨乞いの滝までほぼ登り。 ちゃんと舗装はされているが、雨の時などは滑りやすいと思う。足回りはちゃんとしておこう。 ものすごくゆっくり写真撮影して進んで45分で主瀑。HPの案内では20分で滝に着くとあった。 トイレは駐車場にある。 |