2015年夏迷走ついでの滝その@へ2015年夏、迷走ついでの滝そのA
雷滝、八滝





雷滝
緑に縁どられて、涼やかだ。
でも、名前どおり轟音を轟かせて落ちている。



裏見部分。



ぞろぞろ歩く人たち。
人気のスポットなのです。



滝つぼ部分。
意外にも水はとても綺麗だ。
岩盤が茶色っぽいので、
水が綺麗な感じはしないんだけどね。



正面の滝見台から滝までの距離。
常にびしょびしょの滝見台。



その滝見台から見た滝。
これでもたぶん、水量は少ないほうだと思う。



滝の裏から岩盤に当たる水を撮影。
水しぶきばしゃばしゃで、
暑い時にはうってつけ。





八滝
えーと、八滝です。
どこに滝があるんじゃ〜っ。
滝見台から肉眼で見る分には
けっこうはっきり見えるんだけどなぁ。



一番上の滝。
この下はかなり土砂で埋もれていた。



見える範囲での一番下の滝。
この下は緑に隠れて、
どうなっているのかわからなかった。



滝見台の道を挟んで向かいにある
駐車場とお土産屋。
このクラスが雷滝近くにあるといいんだけど。
あのあたりは、ちょっとスペースが
ないのかも。



そのお土産屋の向かいにある、
八滝の展望台を示すモニュメント。
こいつより、手前の竹の子汁の看板の
ほうが目立っていたりして。
2015/8/15 雷滝(30M) 八滝(180M) 長野県高山村

最初に断っておきます。このページも滝、ほとんど出てきません。登山の話です。
4日しかない2015年の夏休み。その初日を雨のために消化不良の登山と滝めぐりで潰してしまった我々。おまけに、やっぱり体調を崩してしまった私。風邪気味になりました。
これでは完全に夏休みが腐ってしまう。風邪気味でも夏を堪能できる場所はないか、と探して夏リフトで2000メートルを超える場所まで行けて、高山植物も見ることができるお手軽エリアに行くことにした。
志賀高原。
つい先月登って、左手首を捻挫した因縁の「岩菅山」のあるエリアに、東館山高山植物園というのがある。国道292号線で標高を上げて、奥志賀方向に進むと、ホテルなどが並んだ高天ケ原という場所があり、そこから夏リフト期に乗ると到着だ。体調ぐずぐずでも大丈夫なお手軽コースである。
全く早起きすることもなく家を出発して、11時過ぎに到着。ここでいいのか、と思うくらい静かな場所で、動いているのか、と思うくらい人けのない夏リフト乗り場に向かう。
往復850円のリフト代を払って2人ならんでリフトに座る。
高原の風が本当に涼しい。
足元のスキー場には、たくさんのヤナギランが咲いている。これは植物園も期待できるかな。
    
  
高天原ホテル前の夏リフト乗り場。
  
夏のスキー場上空を行く。
5分ちょっと静かに静かにリフトに揺られ、到着したところは、なんだかパサパサした感じの場所だった。あれ〜、植物園は〜?
どうやら階段を登った先が植物園らしい。
まあ、よく晴れた日でして。標高の高い場所の直射日光が痛いこと。
見上げると、別の乗り場から植物園のある東館山まで来ているゴンドラがこれまた静かに動いている。
それを利用したらしい人たちがけっこう階段から下ってきた。
「東館山天空コース」というゴンドラとリフトを利用した周遊コースがあるのだ。ゴンドラを利用するとちょっと料金が高くなるので、我々はリフト往復を選んだのだが。(天空コースのご案内はこちら
そんな人たちはかなり軽装でガッツリ登山の格好のわれわれはむしろ珍しい感じだ。
    
  
青空の下階段を登る。遠くにゴンドラが揺れている。
5分ほど階段を登ると、ちらほらと花が見えてきた。
小さい手書きの「東館山高山植物園」の看板が植物園の中に入ったことを教えてくれる唯一のものだ。
うわ〜、植物園っていっても、ほぼほったらかしの状態じゃん〜。一応通路があって、植物のネームプレートも時々ついているけど、お庭みたいに綺麗に整備しているわけじゃないんだ。
しかも、斜面だし。常に登るか下るかしている通路だ。
ちょっと登るとゴンドラの山頂駅になった。東館山の山頂表示が標高2000メートルだと告げている。
  
立派な山頂表示。
ちょうど正午になったし、他に昼食ができそうな場所もなかったので、山頂駅の前の広場にあるベンチに陣取ってお昼にした。日陰でなかったので、ちょっと暑かったし、避暑に来た観光客たちの姿とバーナーでお湯を沸かしている私たちが妙にミスマッチだったけど。
昼食後さらに植物園を探索。
岩の割れ目にヒカリゴケがあるというので覗き込んでみたり、こいつが日本の山の中に咲いているのか、というくらい大きなライオンみたいな風貌のフジアザミにびっくりしたり。山頂駅の展望台から先月登った岩舘山を眺めてみたり。なかなか楽しく高原を堪能できた。
帰りの夏リフトはけっこう降下する感じがスリリングだったし。
    
  
ヤマオダマキと、ライオンみたなフジアザミ。
    
  
おやまあ、コマクサまである。あ、マツムシソウだ。
    
  
夏山のおなじみさん、イワインチンとマツムシソウ。
  
  
大沼が見える方向。
  
  
因縁の岩舘山。
  
下りはけっこう怖いリフト。
帰りは国道292号を少し先に進み、県道66号に入って南志賀に行く。こっちに行くと三百名山である笠ケ岳という山に登れるのだ。登り30分、下り20分。なんてお手軽な山でしょう。植物園に行って余力があれば登るつもりでいたのである。
その登り口である峠の茶屋まで来てみて、あれ〜、ここ、来た覚えがあるぞ〜ということになった。季節こそ違うが、ずいぶんと前に友人たちとドライブで渋温泉まで来て、どういういきさつかは忘れたが、雷滝方面からこの峠の茶屋まで来て戻ったことがあるのである。
  
峠の茶屋と笠ケ岳。
頭の中で地図がうまく組み合わさっていなかったのだが、志賀高原ってば、雷滝の道と本当に1本でつながっていたのね、と、ここにきて実感する。
で、笠ケ岳だ。
せっかくここまで来たし、往復1時間くらいで登れるんなら行ってみるか、とスタートした。途中で父親と小学生くらいの女の子の二人組にすれ違ったが、お父さんが「山に登ってから茶屋で飲むぶどうジュースがうまいんだぞ」なんて言っているのがほほえましい。それくらいほほえましい山なんだな〜と思っていた。
笑えませんでした。
その先。階段。ひたすら階段。とにかく階段。しかも、段差がガッツリで気合をいれなくては登れない階段だ。
もうダメ、絶対気絶する、と思ったあたりでようやく階段が終了。そこですれ違った男性が「この階段がキツイですよね〜」と言っていた。だもんで、それでキツイのが終了したかと思いきや、その先が岩が積み重なったようなガッツリ登りになった。ロープの助けも必要な場所も出てきて、こっちだってけっこうキツイじゃないの、と文句の一つも出る。
それでも、本当に30分弱で山頂に飛び出した。
    
  
最初はなだらかなんだけどね。
    
  
階段、ひたすら階段。
    
  
しまいにハシゴクラスの階段。ようやく一息ついたと思いきや、
    
  
まるで行ってはいけないというようなロープが張られているが、それをくぐって登山道は続いている。その先はロープ頼りに岩を登る。
    
  
ほぼよじ登る感じ。あ、前方にならやら見えるぞ。
    
  
ケルンが積まれた山頂だ。三角点と祠がある。
  
  
大きな岩の狭い山頂。
  
ガスが出て、眺望はない。
惜しいかな、山頂では雲が出てしまって、眺望はほとんどなかった。登り始めの時は山頂まで見えたのになぁ。
下りは岩場がちょっと怖かったが、植物園ではちょこっとしか見られなかったヒカリゴケがそこかしこにあって、なかなか面白かったし、登りはキツかった階段も下る時は安全で楽だった。でも、下り下手の我々は25分かかりましたとさ。
    
  
下山は急降下で怖い。
    
  
岩と岩の間にヒカリゴケが。階段も急降下。
  
あら、振り返ると山頂は雲の中。
さて、このまま県道66号を小布施方面に下って行けば雷滝と八滝がある。これをパスするわけにはいかない。
すでに峠の茶屋は山田牧場の中なのだが、道を下って行くと、本当に牛が放牧されている牧場のど真ん中になった。
おおおお、牛がマルバタケブキの群生地の中にいるぞ。マルバタケブキ、きっと不味いんだな〜、牛が食べないから咲いているんだ。
    
  
わかるかな〜、マルバタケブキの黄色い花だらけなのよ。
さらに進んで行くと、さすがに夏休み中である。雷滝のあたりには駐車場があまりないために、道路わきにも自動車がとめられていて、なんだか込み合った感じだった。
入り口の茶屋より少し先の路肩が広くなった場所に空きがあったので、自動車をとめて、滝に向かう。
なんだかぞろぞろ人がいるぞ。
夏には滝の水しぶきは魅力的なのかもしれない。
魅力に引きつけられた人たちに混ざってぞろぞろと階段を下り、水のカーテンになっている滝の裏側に入る。
天井からも水がポタポタと落ちてきて、文字通り冷たい。
さらに先に進むと、裏側から出て滝の正面に行ける。そっちにもぞろぞろ並んで行くことになる。
立派な観光滝なんだなぁ、と、むしろ滝好きとしは嬉しいような悲しいような気分だ。
思ったよりも綺麗な水の流れを覗き込んだりして、またしてもぞろぞろと戻った。
続いて、八滝。
実は、見事に通り過ぎた。向かいにある駐車場とお土産屋の存在を忘れていて、あんなのがあったっけ〜などと話していたら、目印にしていた滝見台を見落とした。
ナビにある八滝の文字がどんどん遠ざかって行くのを発見して、慌てて戻る。通り過ぎることのほうが珍しい駐車場に自動車を入れて、八滝の展望台に。
あれほど人でごったがえしていた雷滝に比べて、駐車場にも自動車はなかったし、展望台にも人はいない。うーむ、裏をくぐれる滝と、はるか彼方に見える滝ではこれほど人気の度合いが違うのか。
展望台から滝を見てみる。
うん、人気ないわな〜。緑に埋もれるような滝は、よく見ないとあるんだか無いんだかさっぱり分からない。
これは、夏向けの滝ではないぁ。
周辺の緑が赤く色づくものであれば、もしかしたら綺麗かもなぁ。

時刻はすでに午後4時。今日は色々動いて、色々楽しい一日だった。迷走はしたけれど、やっと夏を捕まえられたかな。
今年の夏はこんな感じで満足することにしよう。
交通
八滝、雷滝
  最寄ICは、上信越自動車道信州中野ICか、長野東IC。ETCなら小布施PAが利用できる。
どちらのインターからも国道403号に出て、信州中野からなら県道66号、長野東からなら県道54号を利用して高山村に入る。県道54号はやがて県道66号に合流する。あとは県道66号を外れないように志賀高原方面に向かって山を登って行けばよい。
湯屋造りの日帰り温泉「大湯」がある山田温泉を通り過ぎて、しばらく走ると、左側に駐車スペースと立派なお土産屋、右側に看板と滝見台のある八滝になる。
雷滝は八滝からさらに登るが、それほど距離は遠くない。右側に小さなお土産屋と駐車スペースがある。
八滝は滝見台から遠望。雷滝は駐車スペースから急な階段を下りて、直に滝の裏をくぐれる。
ちなみに、右欄のわれわれは、志賀高原から下って来ているので、上の説明とは逆の行程になっている。


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