2017年花追いの滝①
麻苧の滝、仙ケ滝



麻苧の滝
正面から撮影。
水かほとんど写っていないが、
ちゃんと落ちているのよ。
滝つぼのある場所に氷の塊がある。
案内図によると、
この麻苧の滝が父滝だといい、
この上流に祖滝、
さらに上流に曾滝がある。



橋の付近から撮影。
大きな滝なんだけど、
とにかく水が少ない。



落ち口。


岩盤のすぐそばまで行って見上げる。


けっこう大きな氷の塊が落ちている。


滝つぼとおぼしき場所には水はなく、
氷の残骸がある。
これくらいのさわさわと落ちる滝は、
この標高なら凍るだろう。



2006年には行満水じゃないかと推測していたが、
たぶんこれが自行滝。
案内図によると、この下流に子滝、孫滝がある。



麻苧の滝とは違う沢、
つまり、母滝の下流は凍っていた。



母滝の方向を向いて撮影。
遠くに白い筋が見えるが凍った滝らしい。
あれが祖滝もしくは曾滝かどうかは、不明。





仙ケ滝
裏見の滝で、なんとなく重い雰囲気のある滝だ。
この滝を含む空間全体に
何かしらのパワーがあるようだ。



2006年の時の写真もそうなのだが、
見た目よりも青く、綺麗に写る。



滝つぼ。底が白っぽく見えるのは、
砂地のようだった。



裏から見上げて見る。。


裏から滝を通して見る。


裏から見下げて見る。


で、その裏にいる人。


木馬瀬の福寿草自生地


入口にはちゃんと案内図がある。。


植栽された福寿草はほぼ満開。


でも、いかにも植えたってカンジ。


梅とコラボでのどかな風景。


こちらは、福寿草の里公園。


昔は道端に当たり前に咲いていたのかな。。


ロウバイがとても甘い香りを放っていた。
2017/3/4(土)
      
  麻苧の滝(落差40m)、仙ケ滝(落差15m)
                群馬県安中市

3月になった。3月になれば、もう春である。
実は早春の新潟にはユキワリソウというものすごく魅力的な花があるのだが、実に簡単に見に行くことができてしまうために、もっと別の花で春を感じたくなった。
それに、ぼちぼち滝にも行きたいしな~。って、最近滝のほうが花の次になってしまっている我々だ。
ともあれ、そんな理由で選んだ場所が麻苧の滝だった。
なぜここかと言えば、ずっと以前に1度だけ行ったことがあるのだが、あれもたしか3月だった。その時に一緒に見た仙ケ滝のそばに近くの人が植えたという福寿草を見たのだった。
よくよく調べてみれば、ごく近くに福寿草の自生地があるらしい。早春の花の自生地とあれば、そこに行かない手はないだろう。
群馬県といえど、安中市は比較的新潟から近いのも魅力だし。
そんなこんなで、あいかわらず早起きもしないで家を出発。途中昼食をとりつつ、ナビの案内するままに麻苧の滝に到着したのはもう午後1時少し前だった。
実は、私、麻苧の滝がどんな滝がすっかり忘れている。
そりゃそうだ。以前訪れたのは、もう11年も前のことなのだ。滝をすっかり忘れているにもかかわらず、なぜだか銭洗い弁天があったのだけは覚えていた。どうにかならんか、この記憶力。
  
広い駐車場にたった一台。
いいお天気だったが、麻苧の滝の駐車場には1台も自動車がとまっていなかった。少し戻って吊り橋に来る。こんな吊り橋、渡ったっけか。
吊り橋を渡ると正面に右に曲がると鍵沢コース、左に曲がると御岳コースと書かれている。え、どっちだったっけ?いや、というより、ここは登山道だったの?
とにかく、銭洗い弁天は左側にあったことだけは覚えている。左側に進んでみよう。
多少なりとも記憶していたから、一応間違っていない方向に進んでいた。
  
吊り橋。

  
滝がたくさん書かれた案内図。

  
左に進んで少し行くと弁天様。

  
水は濁っているのではなく、凍っている。
すぐに銭洗い弁天が出現。あれ、水が濁って真っ白だぞ。
よく見てみたら、水ではなくて凍りだった。少な目の水が白く凍っていて、落ち葉を閉じ込めている。これじゃあ銭は洗えないなぁ。
遊歩道を先に進んで行くと、川の水が極端に少ないとわかった。滝といえば滝なのだろう流れも、ちょろちょろといった感じだ。
いつもの我々であれば、水の流れのほうが気になるのだが、ちょろちょろすぎてカメラが向かない。いつの間にか流れのそばに立っている七福神の像を探して登るしまつである。
あ、あそこにあった、ここにあった、とカメラを向けて、あら、こいつは七福神じゃないじゃないの。不動様じゃないの。と思ったところが麻苧の滝だった。
  
遊歩道を進む。

  
あずまやを通り過ぎると、

  
岩の上に毘沙門さま。

  
すぐ横は自行滝。

  
岩の下をくぐって、

  
橋を渡ると、

    
  
大黒様がたたずんでいて、その先に不動明王が。

こんな滝だったっけな~。実際の滝を見ても全く思い出せない。それほどインパクトがない滝でも、ほかと似たりよったりの滝でもないんだけれど。
とにかく、落差40メートルの滝を見上げつつ、直下まで進んだ。
お、氷の塊が落ちているぞ。
ほとんど無いと言っていい滝つぼのあたりに氷の塊があった。これは厳冬期に凍ったものが落ちたに違いない。どれほど凍りつくのか、見てみたい気がする。
にしても、2006年のレポにもちゃんと凍るらしいと書いているのに、どうして忘れているかなぁ。人の記憶ってば、こんなものなのかなぁ。
滝というよりはシャワーのようになって落ちる麻苧の滝を右から左から見上げる。こんなに近寄れる落差40メートルの滝も珍しいだろう。
さて、実はこの滝の上流にはまだ滝があるというのは、吊り橋のたもとにあった案内板に紹介されていた。
麻苧の滝の上流ではあるが、麻苧の滝を直登するルートは無い。別の沢の母滝あたりに登山道があり、そこを登って行けばもしかしたら見られるかもしれない。
2006年にそのルートにチャレンジしかけて、危ないのでやめた。今年は登る気満々だった。
多分母滝であろう場所まで行って、その岩盤を登る鎖に手をかけた。いや、私じゃなくて、ダンナが。ところが、10年以上前から鎖がそのまま、岩盤は緩んでいる。なんとか登れたとして、戻れるかどうかわからない。しかも、滝の上流まで行けるかどうかも分からない。こりゃ、負うべきリスクではないな、ということになった。
あっさりやめてしまうのが我々だ。なにせ、今回は花のついでの滝みたいなものなのだ。さっさと戻って、次の仙ケ滝に行くことにした。

  
母滝方向に恵比寿さま。

  
母滝をよじ登る登山道に挑むが。

  
帰り道、あずまや付近で見つけた布袋さま。

  
寿老人はなんと吊り橋のたもとにいらっしゃいましたとさ。

ところで、麻苧の滝を覚えていなかった私が仙ケ滝を覚えているワケがなかった。
ダンナに「せんが滝のせんって、ラインの線?」と聞いて「いや、漢数字の千」という会話を車内でしている。おいおいおいおい、どっちも違うじゃないかーい。ホントに滝好きか、この夫婦。
それでも、2006年に訪れた際、ヘンな道から滝に近づいてしまい、川に落ちかかったという記憶だけはしっかりあって、今回はその道には入り込まなかった。
道の端にある案内看板に従って駐車スペースまで行き、徒歩で橋を渡って坂を上り、滝への入口に行く。
滝の入口あたりにも2台くらいはとめられるスペースがあって、そこに1台駐車していた。どうやらだれか来ているらしい。
滝に近づいて行くと、なにやら子供の声がした。遠くに滝が見えるあたりで、滝の後ろを子供が走っているのが見えた。
滝つぼの手前にはお父さんとおぼしき人と走っていた女の子の弟らしい子供がいる。小さい子と一緒に来るには渋い場所だよなぁ。
とりあえず挨拶して、写真を撮影して、この先は危険なので立ち入らないようにと書かれている滝の裏側の道へ進む。
我々はだれかほかの目がある場合は禁止事項は犯さない主義なのだが、この場合、すでに子供は滝の裏側を走っていたワケなので共犯者である。が、その我々の後ろを女の子が楽しそうについてきてしまった。こらこら、「危ないよ。お父さんが待ってるよ」と一応大人なので注意はする。女の子は注意を聞き入れて、父親のところに戻って行った。
さんざん滝の写真を撮って、もういいかと戻ると、結局子供たちと一緒に滝を離れることになった。
「かわいい盛りですね」などと会話しながら歩く。我々は橋のほうに自動車とめたので、入口でお別れだ。
滝の予定はここまでだが、ここから県道33号に戻って高崎市方面に北上すると、福寿草の自生地がある。今回はそこも目的の一つだ。近くに日帰り温泉施設もあるというから、ちょうどいい。ナビにその施設を案内させて進むと、意外に静かな場所に福寿草の自生地という看板があった。静か、というのは、福寿草の開花時期だというのに、それを目当てに来たらしい自動車が1台もない。自動車をとめられるようになっている公民館のような建物の前にもまったく自動車はとまっていない。
うーむ、咲いていないのか?
とにかく、道端にあった案内に従ってそっちのほうに歩いてみた。
自生地の矢印のとおりこんもりとした小さな山というか丘というかに登ってみると、あら、階段のわきに咲いているじゃないの。なんか、無造作に小さな黄色い花が咲いている。でも、たくさんは咲いていない。群生しているワケじゃないのかな。
あっという間にその小山を登って下りて、矢印の示す通りに進むと、農道を経てまたちょっとした小山に入っていった。おおおお、ここにはたくさん咲いているぞ。あちこちに黄色い花がある。
あるが、しかし、こりゃ、自生じゃないなぁ。一目で植栽とわかる福寿草の群落があった。うーん、ちょっと残念。でも、たくさん咲いているからいいか。
あとで判明したのだが、最初の小山が自生地、その小山を下って矢印とは反対側の道の向こうにもう一か所自生地があるらしかった。ちゃんと最初の案内看板にその案内があったのだが、我々のこと、まったく見落としている。いつもいつも後で分かって残念がるんだからなぁ。
たくさん咲いている場所を通り過ぎて、また矢印どおりに進むと、畑みたいな場所に出て、県道に戻った。
その県道を渡ると、「福寿草自生地新植」と書かれた案内がある。自生地に新植はないだろろう~、と思ったが、そっちに行くと福寿草の里公園というのがあるらしいので、そっちにも行ってみた。
さっきの小山ほど密ではないが、しっかり植栽された福寿草があちこちに可憐に咲いていた。が、実はその公園を出て県道に戻る際に普通の民家の蔵の裏に植栽地から種がこぼれてそこに咲いたものなのか、それともきっちり自生していたものなのか、まばらに福寿草が咲いているのを発見することができた。それが、あまりにも雑草っぽくて、タンポポみたいに当たり前に咲いていて、きっと昔の福寿草はこんな感じにタンポポみたいにあちこちに咲いていたんだろうな、と思わせてくれた。我々の地域のユキワリソウもそうだけど、決してありがたい植物でも高価な植物でもない。当たり前の野の花だったのだ。
なんだか複雑な思いで自動車まで戻り、すぐ近くの砦の湯という温泉に入って、帰り道に案内があった「ろうばいの郷」に立ち寄ってみたが、さすがに遅かった。すっかり花が落ちてしまっていた。
そんなこんなで、花と滝の安中市のドライブは終了。
どんよりとした新潟から青空の群馬に脱出できて、とても気持ちのいい一日だった。
交通
麻苧の滝
  最寄ICは、上信越自動車道松井田妙義IC。インターを出たら、県道51号を経て、国道18号に入る。国道18号を左折。軽井沢方面に向かう。しばらく走ると、左側にドライブインがある。峠の釜飯で有名なおぎのやのドライブイン。これをすぎてちょっと走ると、国道がY字に分かれる。そのまま直進が国道18号。左手坂を下る感じに分かれているのが旧中山道。ここを旧道のほうへと左折。道は大きく左にカーブし、もう一度右にカーブする。この右にカーブする曲がりはな、左側に麻苧の滝自然公園(だったと思う)入り口の看板がある。道はものすごく細いうえに急な下り坂なので、注意が必要だ。道の突き当たりにつり橋がある。つり橋の手前の道を右に曲がり、少しすると駐車スペースになる。自動車をここにおき、あとは徒歩だ。
  麻苧の滝までなら、簡単な装備でも充分楽に行くことができる。遊歩道の入り口から麻苧の滝までは写真を撮影しつつでも10分くらいだった。
  ちなみに、この滝は厳冬期には凍結するらしいので、真冬に行ってみてもよいだろう。
仙ケ滝
  最寄ICは、上信越自動車道松井田妙義IC。インターを出たら、県道51号を経て、国道18号に入る。国道18号を右折。松井田市街に行く。国道18号から松井田市街に入り、県道33号を北上。高崎市倉渕方向に進む。土塩地区に入り、注意深く左側を見ていると仙ケ滝の案内があるので左折。かなり細い道で住宅の前を進み、橋の手前の駐車スペースに着く。ここに自動車を置いて、橋を渡り少し徒歩で登ると滝に下る道になる。
実は「仙ケ滝駐車場左折約1キロ」と書かれた看板で左折すると細い川沿いの道を行く上記の駐車スペースになるが、そのまま看板を無視して直進しても仙ケ滝の案内がある。こっちのほうが滝の入口に近いし道が広い。駐車スペースも正式なものではないかもしれないが1、2台とめられるスペースがある。入口から滝前まですべて舗装された道なので、簡単な格好でも充分に行ける。

  駐車スペースから橋を見る。

  仙ケ滝への遊歩道。

  遊歩道の入口には説明看板などがあり、その近くに駐車できそうだ。

  5分も歩かずに仙ケ滝が見える。


2006年のレポはこちら。



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