2012年夏の信州@ 唐沢の滝 



唐沢の滝
ほぼ予備知識がないまま訪れたので、
この姿の美しさにまず感動。
なんとも優美な滝である。


滝前で水遊びする家族連れ。
この距離でも水しぶきがすごい。



落ち口。
深緑がきれいだ。



滝つぼ。
子供のすねくらいの深さ。



ちょっと上から滝つぼを見下ろせる。
何かのセットみたいにまとまった世界だ。



大きさ比較。
タバコ役は水遊びする家族連れ。



右岸の岩盤からは
伏流の水が流れていた。




長野の道沿いには
本当にたくさんカンゾウの花が咲いていた。





真田城跡ではたくさんの蝶に遊んでもらった。
上:スジボソヤマキチョウ。
下:クジャクチョウ。
2012/7/28 唐沢の滝(15M) 長野県上田市

夏風邪をひいた。それもかなり重い風邪をひいてしまった。
本来であれば、7月は高山植物を求めて登山に集中する月で、なかなか滝に足が向かない時でもある。が、この夏風邪のせいで体力がなくなってしまった。
それでも高山の夏を捕まえたくて、自動車で標高の稼げる長野の高原に出かけたのだった。
咳の発作でヘロヘロになっている中、ダンナと地図を広げて決めたのが菅平高原。比較的新潟から近い高原だし、ここに行けば湿原があるし、すぐそばに滝もあるじゃないか。
と、いうことで訪れたのが唐沢の滝だ。
滝好きとしては順番が逆だろう〜という決め方なのだが、そこは夏風邪のせいで仕方ない。
さて、菅平高原。
確かに高原ではあった。が、なんなんだこの人出は、というくらい、どっさりと人がいた。しかもほとんどすべてスポーツマン。そうだろう、この高原、石を投げればグラウンドに落ちるというくらいたくさんのグラウンドがあり、夏合宿のメッカみたいな場所だったのだ。そんなこととは知らずにいろいろなユニフォームの人たちをかき分けて観光協会に行き、本州では珍しいという「カラフトイバラ」が見られる場所を聞いた。なんのこたない、菅平湿原に行けば見られると思う、とのこと。
地図をいただき、ごく近い菅平湿原に行く。この湿原の周りもグラウンドだらけ。少年野球だのサッカーだのテニスだののユニフォームがうろうろしている。
とりあえず湿原に行くと、どーもイメージが違う。
湿原内に木道がつけられているのだが、壊れているために通行止め。湿原の周りをぐるっと回る道しか歩けない。
カラフトイバラはどこにあるかといえば、湿原の内側らしい。
それでも歩いてみると、ほとんど整備されていないし、花はウバユリくらいしか咲いていないし。稲科の植物がワサワサ生えているだけだし。なんか、違う。
結局ほとんど収穫もなく、菅平高原を出て唐沢の滝に向かった。
    
   
湿原の木道とウバユリ。
    
   
目立たない花は多かったんだけど。
唐沢の滝は菅平高原から菅平ダムに向かう途中にある。が、ダムがわから登る感じで向かうと看板もよく見えて見落とさないのだが、菅平高原から下る感じで行くとまったく目立たない。
我々はナビに出ていたので注意していたが、それでも通り過ぎてしまった。
駐車スペースは滝がわの路肩に数台あるのだが、反対側にちょっとした広場が引き込まれた感じであって、路駐はしなくていいだろう。ただし、菅平高原がわから行くとこの駐車スペースも見えづらいのだけど。
通り過ぎたので、一番手近な空地に自動車を止めて、徒歩で戻る。
でっかい看板で唐沢の滝と書いてあり、道路からすでに滝の存在がわかった。
  
入り口の看板。

  
国道から見た図。
何組か見学者がいるらしく、人の声がする。
暑いこの季節、手軽な滝は人を集めるものだ。仕方がない。
遊歩道に入って2分くらい歩くとすぐに滝前だ。
  
遊歩道。
滝前はすごい水しぶきで、ちょっと滝に近づくだけでびしょ濡れになる勢いである。
滝で遊んでいた家族連れは、海水浴でもしたのか、というくらい完全に水浸しになっていた。しかも、子供、滝に打たれているし。
滝つぼが浅いのと、緩やかに見える流れから滝に打たれても大丈夫と思うのだろうが、滝の上流から何が落ちてくるかわからないんだから、危ないんだぞぉ。
その家族連れがいなくなるのを待って、写真撮影した。
もうちょっと人が多く来ていてもよさそうなのに、家族連れとあとは植物を撮影しているらしい人だけだった。
高原でも暑い日だったのだが、滝前は滝しぶきもあってとても涼しい。
撮影を終えて滝を離れると、もわんとした熱い空気になって、滝の近くは別天地だなぁと思う。
菅平高原は収穫がなかったが、唐沢の滝については、いい滝を見られたと大満足だった。
ところで、昼食を食べる場所がない。
滝前を想定していたのだが、あまりに道路から近い滝なので、そこでバーナーで湯を沸かす雰囲気ではない。
ダムまで行けばダムサイドになにかあずまやでもあるだろうと思ったが、無い。
困った。
次の予定まったく考えていなかったが、とにかく花が見たくてここまで来たので、確実に花が見られる場所に行きたい。
思いついたのが、湯の丸高原から行ける池の平湿原だ。
一昨年の9月に行って、もう少し早ければいろいろな花が見られたんだろうなぁと思っていた。ただし、花の季節には交通規制があって、湿原に行くにはシャトルバスに乗るしかない。こうなったら、その出費は仕方ないだろう。
ということで、湯の丸高原に向けて走れば、どこかに公園でもあってお昼を食べる場所があるだろう、と気楽に考えていた。が、無い。どこにも公園もあずまやもない。マズいなぁ、ごはん食べられない。
と、道の案内に「真田城跡」の文字を発見。よし、行ってみよう。
行ってみたら、実にのんびりとしたとてもいい場所でした。
城跡ではあるが城そのものは痕跡もなく、小高い丘くらいの場所だ。ただ、シロツメクサが一面に咲いていて、大きな木が影を作ってくれて、眼下の真田の町が見下ろせる。シートをひいておにぎりを食べるにはうってつけの場所で、しばらく昼寝でもしたいくらいのんびりできた。
  
真田城跡。あるのは看板だけ。

  
のんびりとした場所。
空腹も満たされたので、さあ、湯の丸高原に行こう。

      この日の池の平湿原の様子はこちらから。
交通
  唐沢の滝  最寄ICは、上信越道長野須坂IC、もしくは、上田菅平IC。我々は新潟からだったので、長野須坂ICを利用して、菅平高原から国道406号を南下する形で行った。が、本文中でも説明したが、そっちから行くと見落としやすい。
上田菅平ICから国道144号で菅平高原を目指す。国道406号入り、右手に菅平ダムを通り越して、やや走ると、右側に看板が出ているのでわかりやすい。
自動車は路駐、もしくは看板の向かい側にある空地。
滝は道路からもすぐ見える。徒歩2分で滝前。

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