2014年氷瀑を求めて@善五郎の滝ほかへ2014年氷瀑を求めてB
日光三名瀑



華厳の滝
2014年冬の華厳の滝。


手前の木に雪がついていない分、
伏流の水流、十二神がよく見える。


滝の周りが凍りついている。



方等滝
正しくは、上流の砂防堰堤と方等滝。
昭和27年以前はどんな風景だったのだろう。
堰堤部分も滝だったのかしらね。


こっちが方等滝。
堰堤の迫力に負けてる。


般若滝
おそらく、4分の3は土砂で埋まったんじゃ
なかろうか、というふうに見える。
昔、男体山で大きな土砂崩れが
あったというから。


滝のアップ。
凍りかかっている。


そしてこれが、両滝のツーショット。
右が般若滝、
左が方等滝。



裏見の滝
晴れていると、
滝つぼの色が綺麗だ。


あちこちから水が湧き出る。


そして深い滝つぼに落ちる。


虹のオマケ付き。


向かって左側の水流。
もうちょっと凍っているかかと
思っていたけど。


さらに左側がやや凍りかげん。


さらにさらに左にも水流。
いや、ホントに水が豊富。



霧降の滝
ああ、惜しい。
大半が日陰になってしまった。
日の光で木々の枝が光って、
滝がめだたなくなっちゃった。


遠くに女体山かしらねぇ、
白い山も見えたけど、
そっちの空は青空じゃなかった。


この部分、好きだな〜。


滝つぼ。
丸く見えるのは岩と思われる。
岩が凍っているんだね。
2014/3/8(土)   華厳の滝(落差97m)
    裏見の滝(落差20m) 霧降の滝(落差80m) 栃木県

2月いっぱいで今年も氷瀑のシーズンは終了した。寒かった印象の強い冬だったわりに、どういうワケかまともに氷瀑を見た印象のない年だった。
そんなワケでまたしても3月の第一週に凍りそうな滝を求めて遠征してしまった。
2012年の同じような時期にやっぱり同じような理由で日光まで来ている。懲りないといえば懲りない我々である。(2012年のレポはこちら
前回は無料であったため、東北道経由で日光入りしたが、今回はしっかり通行料がかかるために、群馬県で高速道路を下りて、一般道で日光に向かう。ただし、冬場は一番日光に近い金精峠が通行止めになるために、ちょっと遠回りしなくてはならない。
とりあえず、ナビに入れて道案内を頼んだら、あれれれ〜、なんか、ものすごい山道を案内されちゃったぞ。どうも県道62号で赤城山の北側をぐるりと回って国道122号に案内されたらしい。そこから足尾などを通って、やっと日光に入った。やっぱり一般道は遠いわ〜。
お昼少し前にいろは坂を登り、華厳の滝の駐車場にたどり着いた。2012年は直前に雪が降り、いろは坂もかなりの積雪、華厳の滝の駐車場も只今除雪中といった有様だったが、今年はよく晴れて、どこもかしこもアスファルトが乾いた状態だ。
今回はエレベーターで下ることはしないで、無料の観瀑台から華厳様を拝むことにした。
晴れてはいるが、さすがに標高が高い分気温は低く、観瀑台に行く坂道は凍りついていた。観光バスからやってきた人たちが手すりにしがみついてジタバタしている中、スパイクつき長靴ですいすい歩くのはちょっと優越感だ。
観瀑台は一部だけ除雪されている程度で、階段で下まで行くことができなかった。踏み跡がある場所から華厳様と対峙するような感じだ。
それでも、さすが華厳様、威厳のある姿を見せている。
2012年の時よりも十二神のあたりも凍っているように見えたが、そういえば十二神は伏流の水なので、水温は一定のはず。それでも凍るっていうんだから、さすがに標高1200メートルである。
またしても滑るのが怖くておたおた進んでいる人たちの間をすたすたと駐車場に戻り、いろは坂を今度は下って行く。
積雪がなく、凍ってもいないので、今年のドライブはストレスが無い。
下りのいろは坂の途中に方等の滝と般若の滝を見られる場所があると知っていたのに、何度も来ているのにその場所を通り越してしまっている我々、今回はかなり注意深く坂を下った。なにせ、いろは坂は一方通行である。通り越してしまったら、また振り出しに戻って登りなおして下ってこなくてはならない。それは避けたい。
今回はちゃんとみつけることができて、両方の滝を見ることができた。
それにつけても、方等の滝の上流の堰堤、でかい。
ちゃんと説明看板がついていて、国登録有形文化財なのだそうだ。高さ30メートルの砂防堰堤で、昭和27年に建設されたそうだ。山の大きさからして、その規模の大きさはすごいものを感じる。滝の景観を台無しにしている、とかいう人もいるかもしれないが、私は先人の建設努力にむしろ感動した。
目を右に転ずると般若の滝が見える。こちらのほうがやや遠く、なんとなく両側に氷が見える。土砂で落差が低くなったんじゃないかなぁ、という感じの下流の谷もよく見えた。
  
  
いろは坂の下りのけっこう下がわの左側にある駐車できるスペースが方等滝と般若滝を見られるスペース。石碑や説明看板もある。この日は除雪後の雪が積み上げられていた。

いろは坂を下りきって、日光市街に向かう。たしか裏見の滝の駐車場近くにはあずまやがあって、昼食にはもってこいだったはずだ。
で、またしてもナビに案内させた。
実はこのナビ、新しくダウンロードしたやつで、試しで使ってみたものだ。こいつがどんな細い道でも道としてカウントして、距離的に近いとそっちを選んでしまう。そいつが案内したのが、なんと裏見の滝の裏側に出る林道である。知らずに入り込んでしまって、どんどん狭くなる道に慌てて地図を開いたら、冬場には絶対除雪されていないような道だった。速攻ナビを終了。国道120号に戻って、ちゃんと案内が出ているのを知っていたので、その案内に従って裏見の滝へ。とんでもない所で時間をロスしてしまった。
道路には積雪はなかったが、道路脇の雪が多い。
裏見の滝の駐車場に入り込んで、あずまやを探したが、その道路脇の雪の山の向こうだった。だれもそこに行こうとした跡がない。
ただ、雪の山を乗り越えれば、それほど深い雪ではないので、あずまやにはたどり着けそうだった。
と、いうことで、がんばってあずまやに。ちょっと寒かったが、お日様が出ていたので、ぽかぽか気分で昼食にした。
お昼を食べ終わって、さあ滝へ。
遊歩道はもっさりという感じで雪が積もっていて、意外に歩きづらかった。
  
  
遊歩道の積雪はこんなもん。歩きづらい。

  
  
巨大なツララがあったりして。

  
  
湧水の滝。でも、手前の雑木でよく見える場所がなかった。

駐車場にもう1台自動車があったので、滝を見に人が来ているのかしらん、と思っていたが、まったく人に会わずに滝前に。
うん、全然凍ってないな。そりゃそうだわな、お日様さんさんだし。
しかし、その代わりに虹が出ていた。よく見ないと分からないのだが、何筋もある滝の一筋に虹がかかっていた。
それに晴れているから、滝壺の色がとても綺麗だ。深い青に吸い込まれそうになる。同じ季節に来ても、来るたび滝は表情が違う。これが滝めぐりの醍醐味だ。
滝を堪能して、戻る途中に一人の男性とすれ違った。
男性は我々を見て、「スパイクつき長靴?」と効いた。そうだと答えると、だったら、いい写真が撮れるよ、と教えてくれた。湧水の滝と一の滝の前までスパイク付き長靴なら楽に下れるというのだ。
もう入り口近くまで来てしまっていたし、これから霧降の滝に行って新潟に戻ることを考えたら、また戻るのはためらわれた。
いや〜、下るのは怖いのでやめておきます、と断ったが、あとで思い返すともったいないことをした。地元の人の案内でいい滝が見られる絶好のチャンスだったのに。失敗したなぁ。
さらに下って、駐車場に到着しそうになったら、今度は若いカップルが登って来た。おいおい、とても簡単な短いブーツだぞ。
その靴だとちょっと大変かもしれないと注意して、足跡を外さなければ潜らないだろうけど、運が悪いとズボっと潜るよ、と教えてあげた。
意外と真冬に裏見の滝に来よう、なんて人がいるもんだなぁ。
さて、今回は日光三名瀑に絞ってめぐることにしている。最後に残っているのは、霧降の滝だ。
2012年には一幅の絵のようだと大感動した霧降の滝、今年はどんな姿を見せてくれるだろう。
日光市街から霧降高原への道も積雪は全くなく、快適そのもの。霧降の滝の駐車場も全く積雪はなかった。
意外にも自動車がけっこうとまっている。裏見の滝に行こうなんて人がいるくらいだから、霧降の滝を見に行くは多いのかしらん。
「山のレストラン」脇の滝への遊歩道に入って行く。前はここに猿がいたんだが、今回は猿らしい姿はどこにもない。
最初はそれほど大変ではなかったが、滝見台に近づく下り坂になって、凍結している階段がちょっと怖かった。スパイク付き長靴でも滑って転びそうだ。比較的滑りにくい遊歩道わきの階段ではない積雪の上を歩いたほうが安全だった。
  
  
カチンコチンの遊歩道。

3段になっている滝見台に到着。
あれれ、だれもいないぞ。途中でも誰にもすれ違わなかったし。
ってことは、あれだけの自動車は、全部レストランのお客さんってことかしらん。ランチでもディナーでもない時間帯になにか名物のものでもあるのかしらねぇ。
それはそうと、滝だ。
ああ、今日も霧降の滝は見事に山を駆け下りている。
ただ、ちょっと時間帯が悪かった。半分日陰になってしまって、前に見た雪の中の滝よりも綺麗に見えない。
せっかく遠くに日光の山々が白い姿を見せているのに、そっちの空は白く曇ってしまっているし。
晴れた日は時間帯を見て来ないともったいない滝なんだなぁ、霧降の滝。
誰もいないので、3段の滝見台のそれぞれから霧降の滝を堪能して、戻ることにした。途中、犬の散歩をかねたご夫婦とすれ違ったが、滝見台に行こうという人はそれっきりだった。
まだ2時を少し回ったところだったが、一般道の遠い道のりを考えると、他に寄り道しないで日光をあとにしたほうがよさそうだった。
3月に入って氷瀑めぐりの最後の悪あがきだったが、氷瀑というよりは日光の滝たちにご挨拶に来ただけ、という感じだっただろうか。
それでも、今年も華厳様にお目にかかれて、とても光栄でしたとさ。
交通
  華厳の滝  最寄ICは、日光宇都宮道路清滝IC。清滝ICからいろは坂を登る。途中、明智平という場所からロープウェイが出ている。これに乗ると、中禅寺湖から滝が落ちる様子が見られる展望台に行くことができる(710円)。(2003年1月に行った時のレポはこちら
明智平を通り越し、いろは坂の終点まで行き、左に曲がると中善寺湖、右に曲がると華厳の滝だ。市営駐車場があるのでそこに駐車。
滝は、エレベーター乗り場の向かって右側あたりからちょっとだけ下に下る滝見台から見ることができる。ここからだと見下ろす図になる。
有料(530円)のエレベーターで100メートル下ると滝前の滝見台に出ることができる。(エレベーターからの華厳の滝のレポはこちら
  裏見の滝 清滝ICから東照宮方面に進むと、注意していると左手に裏見の滝という案内があるので左折。荒沢川を左に見ながら住宅街を進み、やがて道が細くなって林道のようになってもしばらく進んでいくと、大きめの駐車場が出てくる。トイレもあるが、冬季は閉鎖されるので注意。ここから遊歩道で15分ほどで裏見の滝。遊歩道からは荒沢川に落ちる湧水の滝や本流の滝なども見ることができる。
  霧降滝  国道120号(122号)から119号に入り東部日光駅方面に進み、案内通りに霧降大橋を渡る。あとはほぼ直進だし、霧降高原、とか霧降滝という案内がしっかりしているので迷うことはない。駐車場に着くと、きれいな森のレストランという建物があるので、建物の向かって右手に遊歩道の入り口がある。遊歩道はなだらかな道でものの5分で滝見台に着く。



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