![]() あかがねとよ ついに見ることができた、 水が流れているあかがねとよ。 滑り台をつーーっという感じで水が落ちる。 ![]() 特筆すべきは、滝つぼの水の美しさ。 この水、一見、出口が無い。 砂利の下をくぐって唐谷滝の脇に出る。 ![]() これが出口。 左に目を向けると、 唐谷滝が落ちている。 ![]() NPO200滝の人が書いたらしい 手書きの看板。 唐谷滝にもあった。 ![]() 唐谷滝 こちらはあかがねとよとは対照的に 落ち口から水が大きく離れて 遠くに着水している。 水しぶきも豪快だ。 ![]() 落ち口の向こうに見える、 見事なまでの板状節理。 ![]() 滝つぼ付近の柱状節理は、 水に削られて丸みをおびる。 ![]() 滝そのものも素晴らしいが、 水しぶきに削られた岩盤が、 光によって色々な表情を見せる。 |
2008/11/2 あかがねとよ(落差14m) 唐谷滝(落差15m) 岐阜県下呂市 我々の滝めぐりはいつも突然だ。 どこに行くかについては、よくて2週間前、悪ければ当日に行き先を決める。 今回の岐阜については、比較的よいほうの部類で、2週間前に泊まる場所を決めていた。 なぜ、岐阜か。 いや、それより、なぜ泊まってまで出かける気になったのか。 そもそも今年はガソリンの高騰だの、プライベートな出費だのが重なってどこか遠出は完全に諦めた年だったはずなのだ。 だが、看病しなくてはならなかった猫も他界し、留守番させておける猫だけになった。それに、9月10月とバカみたいに残業だ休日出勤だと続いて、多少なりと臨時収入があり、ついでにストレスも溜まった。 さらに、遠出を諦めてしまったおかげで、今年の滝総括でナンバーワンと謳うことのできる滝にめぐり合っていない。 これだけ理由が重なってどこかに出かけずにいられる我々ではないのである。 で、なぜ岐阜になったのか。 話は8月に遡る。 実は我々は8月に御嶽山の長野側の滝を見ている。 この時、長野側の黒沢口(中の湯)六合目の駐車場で、帰り道に立ち寄れる滝でもないかしらんとナビで検索したら『胡桃大滝』と出てきたのだ。 Where胡桃大滝。 よもや岐阜県の滝がこんな場所で出て来るとは思いもしなかったので、詳しく場所を見てみたら、あらまあ、標高3067メートルの御岳を通り越して向こうじゃありせんか〜。 そりゃあ直線距離にしたら近いかもしれないが、自動車で行ける道のりではないだろう。 そんなおちゃめな我が家のカーナビ「じゅごん」ちゃんの冗談を記憶していた。 どの滝が見たいか、という質問に私もダンナも即座に「胡桃大滝」と答えてしまったのは、こういった経緯があるのである。 では、行き先は胡桃大滝。せっかくそこまで行くのだから、百選の滝の根尾の滝にもご挨拶しよう。その両方を見るに都合がいい宿泊地は濁河温泉しかない。 幸いなことにネットで宿を確保できて、文化の日の連休の予定は決定した。 新潟から岐阜に行くは、今年、東海北陸自動車道が全区間開通したので、以前よりも楽に行けるようになった。 とはいえ、距離的にはかなり遠い。昼過ぎには根尾の滝に着くつもりで午前7時頃に家を出発。途中、富山県岐阜県の境あたりで、息を飲むような全山黄葉を見ながら飛騨清見インターで下り、高山市方面に進んだ。 ここまではものすごく順調だった。 ところが、高山に入る道が大混雑していた。さすがに秋の観光地である。高山市街に向かう道はジリジリとしか動かない状態になってしまっていた。我々は高山市街には用事はない。途中で右に曲がって下呂方面に行きたいのだ。 右に曲がりたいのだが、右方向に迂回する道はない。が、左方向に行って、本来進みたい国道41号方面に出る道があるとカーナビが示していた。よし、そっちに行こう。ちょっとだけ遠回りになるが、動かない道でまんじりとしているよりずっとマシである。 幸い、国道41号にはすぐに出られ、そこから先はまったく渋滞していなかった。 順調に旧小坂町に入り、根尾の滝に向かう林道へ通じる県道437号に入る。ええと、根尾の滝の手前に三つ滝がある巌立峡があるはずだ。さすがに観光地、道案内がしっかりしているので、そちらに向かって左折。そして、もう少しで巌立峡という所で、何人も人が歩いていることに気がついた。 こんな所でなんで歩いているんだろう。なんだか路上駐車しているみたいだし。 それからいよいよすれ違いに困る林道に入ったとたん、前方に自動車の列が見えた。げげっ、渋滞? あと数百メートルで巌立峡というところで、自動車がピタっと動かなくなった。わずかに道幅の広い場所でUターンする自動車まで現れはじめた。 そうか、歩いている人は、少し手前の幅の広い道に路上駐車して巌立峡を目指していたのか。 我々の目的地は巌立峡ではない。その先にある根尾の滝なのだ。しかし、巌立峡を通過しないことには根尾の滝には行けない。 どうしようもない時間が過ぎて、ようやく巌立峡の前を通過。殆ど全ての自動車が巌立峡の駐車場への列に続いているが、我々はその先の林道に侵入した。 もちろん当然のことながら、巌立峡から遊歩道で行ける三ツ滝はパスだ。 ところが、びっくりしたのだが、巌立峡の駐車場に自動車を止めた人たちがそぞろ歩いて林道にあふれ出ていた。 この人たちはいったい何が目的でこの林道を歩いているんだ? いや、たぶん紅葉狩りなのだと思う。 確かに周辺の紅葉は今がピークといった感じだった。 巌立峡や三ツ滝だけでは物足りず、林道に出て唐谷滝やあかがねとよを目指して歩いている人や戻って来る人がかなりの数いるのだ。 その中、徐行運転で走って行く。なんだか申し訳ない感じさえある。 唐谷滝とあかがねとよのある場所にはがんばって3台くらい止められる駐車スペースがあるのだが、そこには自動車は無い。だが、人はけっこういて、河原に下りる滑りやすい階段を下る人、登って戻って来る人と何のお祭りがあるんだといった感じの人出である。 これが秋の紅葉の威力なのかしらん。 ![]() ![]() ![]() とにかく河原まで下りて、まずあかがねとよを見た。 実はこの滝の水が落ちているところを見たことがない。 三ツ滝をパスしてまでこちらを優先させたのは水が落ちているあかがねとよを見たかったためである。 恐る恐る覗いてみると、うおお、落ちている。ちゃんと水が落ちているではないか。 2004年の夏に来た時には、完全に涸れてしまって水が落ちていなかったのである。それはそれで珍しいものを見たという感動はあるものの、やっぱり水がなかったら滝じゃないでしょう〜。(2004年のレポはこちら) あいかわらず滝つぼの水はとても澄んでいて綺麗だ。 おや、この滝つぼ、きれいなプール状になっていて、流れが外に出ている感じが無い。滝から流れる水はいったいどこに行っているんだ? 2004年の時は、滝の水がなかったので、滝つぼが池のようになっていても不思議ではなかったが、常に滝から水が供給されているのに流れが下流に無いのはとても不思議だった。 ![]() 家族連れなどが石のゴロゴロしている河原で苦労しているのを見ながら、すぐ隣にある唐谷滝へと向かう。 おお、こちらもずいぶんと豪快に水を落としている。 水が勢いよく放り出されてかなり遠くに落ちているのがわかる。水しぶきがもうもうとあがっていた。 と、今来た方向を見てみると、あら、あかがねとよからの流れが合流している。 あかがねとよの流れは、滝つぼのすぐ下流でゴロゴロの石の下にくぐってしまって、唐谷滝の脇でまた出現しているのである。けっこう水量の多い流れが、ものの見事に石の下にくぐってしまうのだ。 唐谷滝の水は椹谷の水。あかがねとよの水はカラ谷の水。二つがここで合流して、下流の三つ滝になるわけだ。 ちなみに、根尾の滝はこの林道を登って行くのだが、これらの滝の上流にあるわけではない。ひとつ隣の濁河川の滝である。 次から次に人が来るのでそれほどゆっくりもせずに自動車に戻った。 林道に復帰したのはすでに午後1時を大きく回っていた。 昼食をとりたいのだが、場所が無い。 根尾の滝の入り口に向かってゆっくり自動車を走らせる。 なんと、唐谷滝のさらに奥まで人が歩いて行っている。もしかして、この人たちは根尾の滝を目指しているのか?向こうから歩いて来る人たちは、根尾の滝の帰りか? 林道の距離はかなり長いのだが、ぽつぽつとではあるが人が歩いている。 我々にはこの林道を歩き通す根性はないので、すごいねぇと話ているうちに根尾の滝の入り口の駐車場に着いた。 そのA根尾の滝につづく。 |
交通 唐谷滝、あかがねとよ 東海北陸自動車道飛騨清見ICから中部縦貫自動車道に入り高山西ICで下車。国道41号線に出て南下。矢ケ野という交差点で向かいたい方向は左なのだが右折する。今走って来た国道41号線をくぐって左側に出る。あとは巌立峡という案内に従って進めばよい。 シーズンでなければ、巌立峡の駐車場に駐車して、三ツ滝の遊歩道を通り、林道に出て、少し上流に歩けば二つの滝に下りる下り口がある。看板が出ているので見落とすことはない。 自動車でも、林道を通って巌立峡を通り越しそれほど走らずに到着するが、駐車スペースが3台分くらいしかない。 |