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材木滝 





材木滝
材木滝というと、なぜか手前の流木が一緒。
実は、この撮影場所よりもずっと下流のほうから
撮影したほうが、流木も全体が見えたが、
川の水が多くて行けなかった。




こちらは水しぶきを浴びながら、
流木の手前から撮影。




滝の落ちる岩盤の模様が材木に似ている
というのでその名まえがついた。
できるだけ岩盤がわかるように
写真をいじってみたが、
斜めに重なっている岩盤がわかるかなぁ。
むしろ上の写真のほうが
わかりやすいかも。




滝つぼ。
角度によっては、深い部分が薄青く見えた。
やはり温泉成分のためだろう。




向かって右側にある茶色はシンター。
シンターとは温泉沈殿物のこと。




よく見ると、こんなふうに
とっくりみたいになっている。
あのあたりの湧出温泉は、
あったかいのかしらん。




大きさ比較写真、というか、
手前の流木の大きさと量は
こんな感じです
赤い○の中にダンナがいる。
2008/11/3   材木滝(落差23m)    岐阜県下呂市
実は、今回の濁河温泉周辺の滝めぐりをするにあたって、ものすごく楽しみにしていた滝が2つある。
メインの胡桃大滝や百選の根尾の滝ではなくて、前回水が流れていなかったあかがねとよと、この材木滝がとても楽しみだったのだ。
あかがねとよは、流れている姿が見たいというのが理由だったのだが、この材木滝については、滝ではないところに楽しみにしていた理由があった。
温泉、である。
材木滝の近くに温泉が湧き出ている所があって、それってば、天然の足湯くらいにはなるんじゃなかろうか、と思ったのだ。
滝を拝みながら天然の足湯に足をつける、なんて素敵なことでしょう。
ちょっぴりワクワクしていた。
宿の女将さんが教えてくれた通り、御嶽少年自然の家への曲がり角はすぐに分かった。自然の家のあたりには駐車スペースが無いので、曲がってすぐの橋の手前に空き地があるから、そこに自動車をとめればよい、とも教わったが、そこから自然の家までどれくらいの距離なのか全くわからなかったので、とりあえず空き地を通り過ぎ、自然の家まで向かった。
橋からすぐに自然の家だった。家という名まえのわりに、ものすごく巨大な体育館のような施設が門の向こう側の高台に見える。
自然の家はいいとして、では、材木滝の遊歩道はどこなのか。門の脇に矢印看板があったので、とりあえず自動車で矢印の方向に進んでみた。かなり進んで、あれ、高地トレーニング用のグラウンドの入り口に着いてしまった。そこから先へはゲートになっていて自動車は入れない。
遊歩道の入り口らしきものはあったか?それとも、徒歩でもう少し進まないといけないのか?自動車を降りてグラウンドの入り口を見てみると、貼り紙程度の地図がつけられていた。あら、材木滝の遊歩道は自然の家の門のごく近くらしいではないか。
仕方がないので、また戻る。戻りながらよくよく見ると、入り口があった。
あららら、これでは、県道方面から入ったらさっぱり見えないようになっている。戻る形で初めて遊歩道入り口の大きな看板が見えるのだ。
このあたりは道路工事か何かをしているらしく、トラック出入り口とか書いてあったが、休日のこの日は休工らしく、また、自然の家の利用も全く無い日らしくて、午前9時少し前の時刻でもシンと静まり返っていた。
ここから橋の空き地まで戻るのも、そこから徒歩でここまで来るのもちょっとバカらしい感じである。自然の家の門の前にある自動車1台とめられるくらいのスペースに自動車をとめて、仕度をして出発することにした。(自然の家が開いている時は、断ったうえで自然の家に駐車するのが一番だと思う)
遊歩道の入り口は、自然の家の門から50歩も歩かないくらいの場所の左手にある。本当に門の方向からだとさっぱり入り口が見えない。その場に行かないと分からない。せめて道から見える位置に矢印看板くらいおいて欲しいものなのだが。
行けばまず見落とさないくらいの立派な案内看板があるのだ。しかも、ものすごく丁寧にコースタイムの目安まで書いてある。
看板によると、ゆっくり行って40分。おお、獣がいるのか。熊鈴がいるのか。
  
入り口。クリックすると、看板が少し大きくしてみることができます。

鈴を必要以上にチリチリと鳴らして、笹が生い茂る遊歩道をスタートした。
最初は背丈ほどもある笹の中をほぼ水平に歩いて行く。
だいたい200メートルおきくらいに看板が立っているので、心配することなく歩ける。その看板の材木滝まであと500メートルというところから先が下って行くことになる。
見事なまでに整備された階段だ。とにかく下る。ずんずん下る。どこまでも下る。
枯れた草の向こうに材木滝の姿が見えても少し下る。
    
   
最初はなだらかな道だ。発破作業中ってば・・・。
    
   
下る、下る。
    
   
ひたすら下る。まだまだ下る。
  
木の向こう側に材木滝が見える。
階段が無くなって、川の向こう側に材木滝が見えた。
なにやら文字の多い看板がある。温泉湧出地、とある。それからその湧出温泉と材木滝についての解説が書かれているようだ。
  
説明看板。
だが、階段が途切れて、その先は放り出された感じでまったく足場の整備がされていなくなってしまった。どこをどう歩いて温泉湧出地に行くのか、滝前に行くのか。勝手にがんばってね、といった感じである。
そうとあれば、がんばりましょう。
まず、温泉湧出地というのに行ってみることにした。
いや、看板のすぐそばだったのだが。
これが苔むしたてのひら大の棚田って感じの斜面が目の前にわずかに広がっている場所だった。あらららら、てのひらの大きさしかない温泉では、足湯になんかできないしぃ。しかも、気温が低いせいか、ぬるいし。さらには、湧出したてなもんだから、なんだか油っぽい油膜が張ってるし。
ものすごく期待はずれだった。
もっとも、他の人が紹介していた写真で見たものそのものなのだが、写真では大きさがわからないのだ。勝手に足がつけられると思ってしまった私が悪い。
    
  
てのひら大の棚田、温泉湧出地。この季節はほぼ水。右は上から見下ろしてみた。
では、今度は主役の滝に行きましょう。
わざわざ温泉湧出地のてっぺんまで登ったので、ずるずる滑りながら下りて、岩をさらに下りて河原に出る。
どひゃー、すごい水しぶきだ。なにせ、滝の直下と言ってもいい場所だ。滝まで10メートルもないくらいの場所に出てしまうのだ。
風向きによっては全身びっしょりになるくらいの水しぶきが飛んでいた。
滝に向かって右側に特徴的なシンター(=温泉沈殿物、看板の説明による)がある。赤い縞模様がとっくりのような形で張り付いている。あのあたりまで行けば足湯も可能かもしれないが、行き着くまでにびしょびしょになるし、だいたい左岸までは川を渡る必要があるので無理だ。
それにしても、材木滝の写真を見ると必ず手前にある流木はどこだ。見ると、我々が河原に下りた場所よりも下流にどっさりと流木が横たわっていた。つまり、流木を乗り越えて下流がわから撮影された写真を見ていたことになる。
ダンナは果敢にも流木を乗り越えて下流に行ったが、水しぶきを浴びてぬるぬるに滑りやすくなっている流木を越える勇気は私にはなかった。
なんとか階段がわから高巻いて流木の下に行けるルートがあるんじゃないかと探してみたが、笹ばかり繁っていて、危なくて入り込める感じではなかった。
上からよく見ると、温泉湧出地の下がわに池のような小さな浴槽のような場所があり、そこにお湯が溜まっていれば入浴も可能かも、と思わせられる場所もあったが、この日は水が大量に入り込んでいて、冷たそうだった。
滝の撮影も終了して、さあ、あとは登りが待っている。
整備された階段が恨めしく思うくらい長い。だが、意地で登って、結局行きと同じ25分で入り口に到着した。
自然の家の周辺はあいかわらずシンとしている。滝の周辺の水しぶきと轟音が嘘のようだった。

      そのD 胡桃大滝に続く
交通
  濁河温泉  最寄ICは岐阜がわから行く場合は、東海北陸自動車道飛騨清見ICから中部縦貫自動車道に入り高山西ICで下車。国道41号線に出て南下。矢ケ野という交差点で向かいたい方向は左なのだが右折する。今走って来た国道41号線をくぐって左側に出る。あとは巌立峡、濁河温泉という案内に従って進めばよい。巌立峡は途中で右折するが、濁河温泉はとにかく曲がらずに道なりに進む。民家が途切れてから先がべらぼうに長いが、時折看板が出ているので、迷うことはない。
長野がわから行く場合は、長野自動車道塩尻ICから国道19号を南下するか、中央自動車道伊那ICから国道361号と権兵衛トンネルを経て木曽福島入りする。そこからさらに国道361号で開田高原方面に向かう。長野岐阜県境でチャオ御岳スキー場へと向かう道に入り、柳蘭峠、濁河峠を経て濁河温泉に至る。ただし、こちらの長野方面からのアプローチは冬場は使えなくなる可能性が高い。
材木滝の遊歩道の入り口にある御岳少年自然の家は、濁河温泉の手前にある。大きな案内看板があるのでまず見落とさない。自然の家は見落とさないのだが、遊歩道の入り口は見落としがちな場所にある。
  
上の写真は自然の家の門を右に見る位置で(県道方向を背にして)立って撮影している。赤い矢印が遊歩道の入り口だ。
手前に笹が刈り込まれた場所と電信柱が見えるが、それは携帯電話用のアンテナ。矢印の向こう、右側にトイレか用具小屋らしいものが見えるが、遊歩道の入り口はそこまで行かない。左側を注意して振り返る形で本文中にある看板が見える。
入り口から滝まではひたすら下って、我々の足で25分。案内看板には40分かかると書いてあった。帰りは登りなので、もう少し時間がかかるだろう。

2008年秋の飛騨小坂その@あかがねとよ、唐谷滝
2008年秋の飛騨小坂そのA根尾の滝
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2008年秋の飛騨小坂そのD胡桃大滝


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