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根尾の滝 





根尾の滝
最大滝に近づいてこれくらい。
前回夏に来た時には、
滝つぼギリギリまでいけたのだか、
今回はかなり手前だ。
中央よりやや上に
うっすら虹がかかっているのが
わかるだろうか。


谷の突き当たりが滝なので、
手前の岩盤が陰になり、
すっかり真っ黒に写ってしまう。
滝だけ光っているようだ。



とってもいいお天気だった。
滝のまわりの紅葉は今ひとつ?



実は周辺の岩盤も綺麗なのだ。
滝からぐるりと頭をまわしてみると、
地球の胎動が聞こえるようだ。



虹。
どーも、くっきりと虹が出る瞬間が無かった。
よいお天気に思えても、
薄雲がかかっていたのかもしれない。



こちらは、今回近づけなかった滝つぼ。


ハシゴを登り切った岩の上から見ると
虹は落ち口近くにできていた。






2008/11/2   根尾の滝(落差63m)     岐阜県下呂市

唐谷滝の駐車スペースを出て、林道をそぞろ歩く人たちを追い越し、すれ違いながら根尾の滝の駐車場に着いたのは、午後1時半くらいだった。
駐車場について、げっとびっくりする。なんと満車。ざっと15台ほどの自動車がとまっているではないか。
我々の自動車の入る隙間がない。いや、ちょっと向きが違う場所にむりやり突っ込めばなんとかなる。ここで昼食を食べている間に滝を見終わった人が戻ってきたらそこに入れればいいではないか。
  
トイレの前から撮影。ずーっと向こうまでびっしり。
駐車場と林道の間の苔の生えたふかふかした斜面にシートをひいて、カップラーメンとコンビニおにぎりの昼食をとった。
途中で何人も人が通って行った。
あ、根尾の滝から帰って来た人だ、自動車を出してくれるかな、と思ったら、そのまま歩いて林道を戻って行ったりして。ここからどこまで歩くんですか〜っ。
根尾の滝に向かう人も歩いて来た。
自動車も数台来た。少なくとも2台、根尾の滝への道のりが1時間かかると書いてある看板を見て戻って行った。紅葉狩りのついでに、フラっとこんな場所まで来てしまった人たちらしい。
ああ、秋の威力、ものすごい。
幸いなことに、食べ終わるまでに自動車が1台出てくれたので、我々はそこに自分の自動車を入れて、安心して歩き出すことができた。
午後2時丁度に出発。
最初は林道を歩き、看板に従って林の中に入る。あれ、すぐに下りだったんじゃなかったっけ、と昔の記憶をたぐりよせる。
ほどなく下りの道になり、スコーンと下まで見通せる場所に出て、ああ、この道通ったわ、帰りが辛かったわ、と思い出した。
ひいひい言いながら登る人たちとすれ違い、やがて吊り橋に出た。網目状の下がスカスカと見える吊り橋を渡り、これから登りである。
まわりは紅葉が美しい。
時折立ち止まって撮影した。
  
この先吊り橋まで下り。

  
吊り橋は、下が丸見え。

あまどり岩という岩ツバメが巣を作るという岩の展望台に到着。大勢の人が休んでいた。せっかくの展望台をすっかりベンチ代わりに占拠してしまっていて、展望させてくれない。いくら疲れたからといって、それは無いと思うよ。
我々は休まずに歩く。
こんなに歩いたっけ、と思うくらいなのだが、道の途中にあと何メートルといった杭が立てられているので距離は縮まっているのだと分かる。
時折、落石があったらしい場所などがあり、行楽気分でふらふら来られる場所でもないのだと思わせられた。
とてもゆっくり滝に向かっている老夫妻を追い越したり、戻って来られたこちらも老夫妻にもう少しと励まされたり。
午後2時45分頃に河原に到着。
  
時折崩れている場所もあった。

  
河原に到着。
どうもヤキソバらしき昼食をとっているらしい人たちがいて、根尾の滝前の河原はヤキソバ臭で満ちていた。我々はさすがにここまでラーメンを持ってくる元気はなかったなぁ。
その人たちの脇を通り、岩にかけられたハシゴを登り、ついに根尾の滝と対峙できた。
おお、水量が多い。
谷間の影の多い場所で、滝だけ日光に照らされた、浮き上がっているようだ。
  
光り輝く根尾の滝。
二つ目のハシゴを登り切り、大きな岩の上に立ってながめる根尾の滝の美しいこと。
そこから岩を下りて、河原に出る。
    
   
ハシゴは二箇所。しっかりしているが、登りづらい。
以前来た時には、この河原から滝つぼまでなんとか川を渡って近づくことができたのだが、今回は水量が多くて、飛び石さえも出ていなかった。腿くらいまで水に浸かる覚悟があれば渡ることができそうだったが、もちろんそんな覚悟はない。
いちばん滝の正面になりそうな岩に行って撮影するのが精一杯だった。
秋も深まっているこの時期、しかも、お昼もかなり回っているので、今回は滝にかかる虹は諦めていたのだが、しっかりと中央部分に虹が出現していた。
我々にとっては、根尾の滝は虹の滝である。
  
いいお天気が虹を生む。
少しすると元気のよさそうな若者が2人、我々と同じ場所に来た。なんとか滝つぼに行きたそうにしている。ほう、若いの、泳ぐかね、と思いつつ見ていると、やっぱり諦めて、大きな岩の上で写真を撮影していた。
我々は先に戻ることにする。
ハシゴを下って行くと、今度は若い女性2人組みが滝前に行こうとしていた。
とにかく、秋の根尾の滝は大盛況である。
来る時に追い越した老夫妻の姿が無かった。あの足元ではハシゴは無理だろうと思ったのだが。きっとハシゴを登らずに、遠望の滝だけで戻って行ったのだろう。
思ったとおり、戻り道でゆっくりゆっくり歩いている老夫妻をもう一度追い越すことになった。
つるべ落としの秋の太陽が傾きかけている。知らず、我々の足も速まる。吊り橋まではほぼ下りなので、いいペースで戻って行くと、滝に向かって行っている時にもう少しですよと励ましてくれた老夫妻にも追いついてしまった。
その吊り橋で、これから滝に行こうとしている家族連れに滝までは遠いのかと尋ねられた。午後3時半を回っている時刻である。
滝までは大丈夫だろうが、帰り道が暗くなる恐れがあると忠告した。家族連れはしばらく迷って、戻ることにしたらしい。
吊り橋からは登りである。
なんだか気が急いて、ほっほっという感じで登って行く。
しかし、驚いたことに、この登りの途中で、若者2名とやや年かさの男性1名とすれ違った。これから滝に行くとしたら、よほど大急ぎでないかぎり、帰り道に日没を迎える。もちろん、街灯など全く無い山道だ。懐中電灯などを所持していることを願うばかりだ。
もっとも、彼らが向かってくれているので、あの老夫妻がゆっくりゆっくり戻って日没になってしまったとしても、なんとか手助けしてくれる人がいてくれるという安心感もあった。
午後3時50分、駐車場に到着。
あとは濁河温泉に予約した宿に行けばよいだけである。
ライトアップされるというので混雑が心配だったが、巌立峡の周辺の渋滞もすっかり解消されていた。が、そのあたりの林道をふらふら歩く観光客はまだ多かった。
いやはや、秋の威力、恐るべし。

     そのB 緋の滝、白糸の滝、仙人滝につづく
交通
  根尾の滝  東海北陸自動車道飛騨清見ICから中部縦貫自動車道に入り高山西ICで下車。国道41号線に出て南下。矢ケ野という交差点で向かいたい方向は左なのだが右折する。今走って来た国道41号線をくぐって左側に出る。あとは巌立峡という案内に従って進めばよい。
巌立峡を左に見て、いよいよ細くなる林道へと直進する。
やや走ると唐谷滝、あかがねとよの看板がある。
そこを通り越し、さらに林道を進む。
いくつか分岐があるが、必ず根尾の滝という案内が出ているので、迷うことはない。
巌立峡からものすごくゆっくり走って20分ほどで根尾の滝の駐車場に到着する。
駐車場からは徒歩。林道を歩いてすぐに左側に入り口がある。そこから15分ほど下り。吊り橋を渡り、10分ほどであまどり岩の展望台。さらに20分ほど登って河原に出る。
河原から滝まで大きな岩を梯子で登ったりして近づく。
滝のすぐそばまで行くとすれば、駐車場から1時間はみておいたほうがよい。

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