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国道169号、国道425号沿いの滝
(不動滝、大泰の滝、清納の滝
雷の滝、なべわりの滝)





   不動滝
十津川村のパンフレットにも
不動滝と記されている。
写真の見た目よりかなり落差のある滝で、
遠くからでもよく分かる。


手前の芦廼瀬川にはこんな感じで落ちる。




大泰の滝
おおたいの滝、と読む。
きっと不動滝と同じ感じの出合いの滝と思っていたので、
この豪快さには感動した。


落ち口。
岩盤が一枚岩っぽい。
黒々とした岩を削る白い流れが
力強い。


なんといっても見事なのは水の色。
引き込まれそうなくらい青い。
滝の流れを受け止めてもなお
底の底まで澄んでいる。


滝見台からの距離感。
遠いよね〜。
手に取れそうだけど、近づけない。




清納の滝
別名マイナスイオンの滝だそうで。
なぜ清く納める滝という名がついたのかは、
よくわかりません。


落ち口。
水かジャンプしているのがわかるかなぁ。
きゅっと狭まって落ちるから、
勢いがいい。


岩盤からかなり離れて落ちているでしょ。


魅力なのは、この滝つぼ。
見事に丸くて、見事に青い。
夏場は泳げそうだけど、
どうなんだろう?




二の滝上流の図。
これ、ほぼ落ち口らしいです。
ここからストンと落ちているみたいですぅ。
もうちょっとだけ先に進めば
見えたかもね。




雷の滝
いかづちの滝と読む。
昔は雷の音のように音をたてたとか。
ちょっとしたことで水の流れって変わるから、
そんな時代もあったのかもしれない。


ガードレール下の滝つぼ。
っていうより、土砂。


こーんな感じの滝との距離感。




なべわりの滝
調べてみたんだけど、
落差がちょっと分からなかった。
滝の全容もわからない。
国道からそれた道に入った
展望地からならすべて見えたのか。


林業のやっかいものという藤だけど、
こんなふうに滝のそばに咲いていると、
本当に藤娘の藤のようだ。
2017/5/4   不動滝(落差46M) 大泰の滝(落差15M)
            清納の滝(落差15M?)奈良県十津川村
2017/5/5   雷の滝(落差30M)なべわりの滝(落差?M)
              和歌山県北山村
笹の滝を見終えて、すっかり肩の荷が下りた感じだった。
とにかく、十津川村、遠かったのだ。笹の滝はそのさらに奥だったんだもの。たどり着くまで気持ちも張る。
その笹の滝を見終えて、まだ日没までには間があった。
この日の宿は、十津川村の十津川温泉である。つまり、笹の滝から国道168号まで戻り、南下する。道の駅や役場を通り過ぎてさらに南下する場所だ。
ということは、色々と国道沿いに滝のある国道425号に立ち寄れるんじゃないかしらん。明日はその国道425号をずっと先まで進んで、下北山村まで行く。途中まででも国道の様子を見ておくのもいいだろう。
ところが、あいかわらず我が家のナビちゃんは、自分の場所がよくわかっていずに、国道の曲がり角を通り過ぎてしまった。もっとも、道が新しくなり、新しいトンネルができていて、ナビが迷うのも無理はない状況ではあるのだが。
かなり先まで進んで、いくらなんでもこりゃ進みすぎだろう、と戻る。戻るときにもナビのバカは旧道を案内して、道が無くなっていて、またしても戻る羽目に。なんだか同じ場所をあちこち無駄に走っている。
国道168号から国道425号に行くには、ちょっとわかりづらい曲がり方になる。いわゆる交差点ではなくて、高い位置にある国道168号から低い位置にある国道425号にぐるんと回り込んで下る感じだ。よくよく道路標識を見ていれば迷うことはないんだけどね。ナビのあっちに曲がれこっちに曲がれというのを信用すると行けなくなってしまう場合もある。
とにもかくにも、国道425号に入り、まず最初に「高滝」という滝があると山と渓谷社日本の滝A西日本767滝という本にある。本にある通り、すぐに右手に流れる川に流れ込む感じの落差のある滝を見つけることができた。
しかし、ナビの地図はこの滝が不動滝だと言っている。実は高滝というのは、この滝の上流方向にある高い場所にある地区の名前で滝の名前ではないらしい。と、いうことで、本サイトではこの滝は不動滝とする。
遠くからでもよくわかる滝なのだが、さて、どこに駐車したらいいんだ。
というのも、国道425号、ほっそい道なのだ。自動車のすれ違いがギリギリできる程度の道で、右手は川、左手は崖。駐車スペースなどどこにもない。とにかく滝に近づいて、路肩が広くなった場所があれば駐車しよう、ということになった。
滝まではちょっと歩くが、左手に自動車をとめられるスペースを発見。これを逃したらないかもしれないので、そこにとめて、歩き出した。

    
  
駐車した場所も雨後などは滝になりそう。右手に川を見ながら歩く。

歩行者がいるとは、通行する自動車は全く想定していないだろうので、歩道のない細い道はちょっと怖かったが、反面、スピードを出せるような道でもないからひかれる心配もあまりないのかもしれない。
滝の前まで行くと、川に向かってほんのわずかに張り出した木製の柵のような滝見台があった。そこに立って滝を見上げる。あんまりよく見えない。
どちらかというと、道路脇の樹木の少ない場所を選んだほうが滝がよく見えた。
国道の右手に流れる芦廼瀬川の左岸の崖の上からさらさらと流れる細い滝だ。
目印のように滝の前に「石楠花まつり」という青いのぼりが立っているが滝の名前を示すものはない。
さっさと写真を撮って自動車に戻る。
なにせ、ウロウロしている分時間が押しているのだ。
日没にはまだ少しあるが、民宿には午後7時前にはたどり着きたい。そんなにゆっくりはできないのだ。
さらに進んで行くとまたあの青いのぼりと川に向かって三角に張り出した木製の滝見台が見えた。今度は滝見台に大きく「大泰の滝」と書かれていた。ちゃんと読みがなまでふってある。「おおたいのたき」。
幸い、滝見台のすぐそばに駐車できるくらいの広い路肩があったので、今回は歩く必要はない。

  
三角に張り出した滝見台。

滝見台に立って見下ろすと、芦廼瀬川本流がそのまま扇形になって落ちて行っている。水量が多いのが気持ちいいし、何より川の水の色がきれいだ。ただ、滝の近くまで降りる道はない。上からきれいに分岐する滝と青い滝つぼを見下ろすだけだ。
ところで、この大泰の滝に来る途中に、とても細い吊り橋が芦廼瀬川にかかっている場所があった。吊り橋は通れないようになっていたが、吊り橋の向かいにある林道らしき道の入口に立て看板があったのを見落としていなかった。なんか、滝らしい写真のある看板だったぞ。
もう時刻は5時半を回っている。あとはその看板の滝を拾って宿に向かおう。
十津川方面に戻る形になると、ちょっと見落としがちなカーブのあたりにある看板なのだが、吊り橋が目印なので通り過ぎることはなかった。
なになに?清納の滝?200メートル先になっている。看板には大野出あいのヴィーナスとも書かれている。岩盤がヴィーナスに見えるらしいがこれはパス。今は滝だ。
シャガの花がたくさん咲いている道を進んでいくと突き当りになり、滝への入口があった。入口から先はちょっと下るゆるやかな階段で、それほど歩かずにわっという感じで滝が目に飛び込んできた。

  

  
シャガの群生する道。

    
  
よく目立つ案内看板がある。滝へはすぐである。

うわわわわ、これはきれいだぞ。
さっき遠くから見ることしかできなかった大泰の滝をすぐ前で見ることができたような感じだ。広くて青い滝つぼと、きゅっと狭まってジャンプしながら幅広く分岐して落ちる白い水。これぞ滝、とだれもが思うような実に見事な滝だ。
手持ちの滝本に載っていない滝だったので、あまり期待もしていなかっただけに、この滝に出会えたことは大収穫だった。
この滝を目的に滝前でぼーっと一日過ごしてもいいなぁ、というくらいの滝だと思う。
思いがけないよい滝に巡り合え、気持ちも大満足。
心置きなく宿に向かうことができた。

本日の宿は十津川温泉の民宿、「やまとや」である。釜飯のドライブインが併設されていて、食事はそちらで提供された。美味な釜飯でした。民宿だけあって、ほぼ普通の一間に簡単な鍵がかかるだけの部屋だったが、源泉かけ流しの温泉はものすごく気持ちよかった。

  
  
本日のお宿。十津川沿いのほぼ川の上みたいな狭い場所に建ったドライブインだ。

明けて、5月5日。本日は昨日途中まで行った国道425号をさらに進んで国道169号まで出て、大台ケ原にとった宿に向かいつつ滝を拾う予定になっている。
こう書くと単純に移動日のような感じだが、実は一つ結構大きなイベントを考えていた。
というのも、このGW、少し前までは雨の心配が全くないはずだったのに、前日くらいになって急に雲行きが怪しくなり、5日、6日は雨の可能性が出てきたのである。6日に大蛇ーまで歩いて中の滝西の滝を見る予定だったので、雨が降られては困る。いや、雨よりも実は霧が出られたらものすごく困る。遠望の滝に霧は大敵なのだ。
6日はより雨の確率が高くなるので、もし天候がよければ5日に中の滝西の滝を押さえておきたい。いや、大蛇ーからではなく、さらにさらに遠望になるが、見える場所があるのである。ダンナが出発前にあちこち調べて、又剱山という山の頂上からはるか彼方に2つの滝が見えることをつかんだ。よもや私は奈良くんだりまで行って登山するとは思ってもいないし、本当に登るとも思っていなかったが、どうやら登らざるを得ない状況だった。ま、小一時間で頂上だというし、今日はまだ雨も落ちていないし、明日中の滝が見えないのもイヤだし。
と、いうことで、5月5日のメインイベントは又剱山登山になってしまった。
どっちみち、とにかく上北山村まではいかなくてはならない。午前7時半には民宿を出て、昨日通った国道425号へ。と、待てよ、425号に下ってすぐにトンネルになるのだが、その入口になにやら通行止めの案内が出ているぞ。
えーと、白谷トンネルが工事のため終日通行止め。白谷トンネルって、どこだ?だが、国道425号はどう考えても迂回する道はなく、その国道上のトンネルが通れないってことは、上北山村には行けないってことなんじゃないか?
慌てて地図を広げて道をたどってみると、あわわわ、やっぱり上北山村に出る前に白谷トンネルがあるよぉ。
ってことは、行くだけムダ。残された方法ははるか五條市まで戻って行くか、はるか和歌山まで出て行くかの2通り。とんでもない時間のロスである。
とにかく、行く方法のない国道425号を進むのは得策ではない。道の駅まで戻って、なんとかルートはないか模索してみよう、ということになった。
で、道の駅に着いたのが8時少し前。まだ道の駅、開いていませんでしたとさ。
我々も時間をもてあましているワケではない。
ダンナは昨日このあたりを走った時に、道の駅の向かいに警察署があるのを記憶していた。こうなりゃ、警察に訊くのが一番手っ取り早いじゃないか。
と、いうことで、道の駅の向かいの坂道の上にある警察署にダンナが尋ねに行った。その間、私は道の駅の足湯でのんびりさせてもらっちゃったぞ。なかなかよい温度の足湯で浸かっているだけで疲れも取れそうだった。

  
道の駅にある足湯。早朝の道の駅ではハイキングする人向けのお弁当などを売る出店があった。

けっこう長い時間かかってダンナが戻って来た。ちょうどうまく先月までそっちの駐在に勤務していたのだという警察官が教えてくれたそうで、国道425号の大泰の滝よりさらに進んだ先に村道が右に分かれている。それを進めば国道169号の景勝地瀞八丁に出ることができる。瀞峡と案内看板があるので、見落とさないようにすれば大丈夫とのこと。たたたた、助かった。
またしても国道425号まで下りて、昨日見ておいて助かったね、と言いながら不動滝や大泰の滝を通り過ぎる。この先に行くと21世紀の森という場所で「石楠花まつり」はそこで開催されているらしいが、そこまでは行かずに瀞峡と案内表示のある道が出てきた。おお、あったよ。こっちだこっちだ。
村道で、細くてぐねぐねした道だということだったが、実は国道425号も負けていない道だったので、それほど困らずに進む。
どれくらい走ったか、もういいかげん国道169号に突き当たってもいい頃だろうなぁと思っていたら、左側に看板。

  
二の滝の看板。ここからのアプローチよりもバス停の二の滝付近からのアプローチのほうが楽という情報アリ。

むむ、「二の滝」。先を急ぐつもりではあるが、通りすがりに滝があれば拾わないわけにいかない。うまい具合に路肩が広くなっていたので、そこに駐車。看板付近にある踏み跡をたどってみる。細い村道からちょっと外れた尾根のような場所で、5分も歩かずに左下に流れが見えた。あ、あれか。滝か?滝っちゃ滝だけど。踏み跡はまだまだ先まで続いてるようだ。もしかしたらその先まで行けばちゃんと滝が見えたのかもしれないが、さすがにそこまで深追いできなかった。
やめとこう。二の滝はとりあえず流れ部分だけっちゅうことで。
(あとで調べてみたら、きれいな滝つぼに落ちる直瀑らしい。水量の多い時は見事な分岐瀑にもなるらしいので、見ておけばよかったかな、とちょっと後悔。)
そそくさと自動車に戻り、先を急ぐ。急いでいるのよ、これでも。
ほどなく、いつ続くとも分からなかった村道も国道169号に出た。考えてみれば細くてぐねぐねした道だもの、スピードがほとんど出せなかったのだ。長く感じるわけだ。
ともあれ、国道に出て景勝地の瀞峡には立ち寄りもせずに北上。上北山村を目指した。これがまた、意外と南に出たらしくて、いつまでたっても当初そこに出るはずだった国道425号の交差点にならない。
しかも、道の端々になんだか分からない「日本で唯一の〜」という看板があるし。なんだろうね、それ。なんて書いてあるんだろうね、なんて言っているうちに、あれ、「雷滝」って看板があるぞ。即停車。

  
  
雷の滝の看板。坂道のカーブの途中といった感じの場所にある。

道の左側に広い路肩があり、その先に橋といった感じのガードレールがある。そこに立って見上げると、岩盤のずっと上から細い滝が流れ落ちていた。
これがどうして雷滝なんて名前がついたかなぁ。実にはかない感じの滝なんだが。ガードレールから下を見下ろすと、滝つぼというよりは砂利で埋められたような場所に落ちている。水量の多い時はもう少し豪快なのかな。
数枚写真を撮影してまた自動車に戻り先に進める。
さっきから気になっていた「日本で唯一の〜」の看板に「飛び地の村」と書かれているのを見て、あ、ここはほかの同じ地域と分断されちゃっている場所なのね、などと納得。いや、実は県を隔てて飛び地になっている村で和歌山県に入ってしまっているというのに気がついたのは、私、家に戻ってからでしたとさ。にぶくてすいません。
和歌山県北山村の学校などを通り過ぎ、まだ425号が出てこないねなどと走っていると、また左側に看板発見。手書きで「なべわりの滝」とある。ここはかなり大きめの路肩になっているので、楽々と駐車。

  
  
手書きの味わいのある看板。滝がちっちゃく遠くに見える。

あ、遠くにストンと落ちる滝が見える。今の季節、藤の花が咲いていて、なかなか愛らしい姿になっている。この距離でこんなふうに見えるからには、結構落差はあるんだろうなぁ。グーグルマップで見てみたら、国道から北に外れた林道上に展望地点というのがあるので、もうちょっとはっきり見える場所もありそうだ。
もっとも、我々は先を急いでいる。本当にこれで急いでいるんだってば。
なべわりの滝が和歌山県の滝であると気がつかないままさらに国道169号を北上する。直近の目的地は不動七重滝である。
思った以上に時間がかかり、やっと国道425号との合流点になった。トンネルさえ通っていれば、ここから北上したのに。いや、そこの遠回りは雷の滝となべわりの滝を見るためだったと思うことにしよう。そこからさらに北上。ようやく不動七重滝の入口にたどりついた。

    2017年GW奈良県の滝めぐりそのB不動七重の滝、国道425号沿いの滝へ
交通
道の駅「十津川郷」を起点に。国道168号を道の駅を背に右側、つまり和歌山県方面に南下する。ややすると、右側に下る形で国道425号に出る道がある。方向的には左折と思われがちな国道425号だが、右折で下って行くので注意すること。
国道425号を川を右手に見ながらトンネルを通り進んで行くと、すぐに川の対岸の崖の上から滝が落ちているのが見える。それが不動滝
さらに国道425号を進むと、大野地区に向かう道が左側に登る形で分かれている。ここはそのまま国道を進む。すると右を流れる川にとても細い吊り橋がかかっているのが見えてくる。これが大野出合の吊り橋。この吊り橋の道をはさんで向かい側、つまり自動車の左側に未舗装の林道があり、この入口に清納の滝の看板がある。すぐに突き当りになり、徒歩1分もしないで滝になる。
国道に戻り、さらに進むと、川に張り出す三角形のテラスのような滝見台がある。そこに立って川を見下ろすと大泰の滝が落ちている。
国道425号はとても細く、特に不動滝は駐車できる場所があまりない。気をつけて迷惑にならない場所に駐車しよう。


国道425号をさらに進むと、右に曲がると瀞峡(どろきょう)に行くという表示がある。細いがちゃんと舗装されている村道だ。その道をがんばって進むと、バス停二の滝がある。その付近に二の滝がある。国道425号からも国道169号からもかなり遠い場所である。
瀞峡は十津川村なのだが、国道169号に出て北上するとすぐに和歌山県北山村になる。それほど自動車を走らせることもなく、左側に雷の滝の看板が出現する。路肩が広くなっていて、橋のようなガードレールがあるのですぐに分かる。
道の駅おくとろ、北山村役場を通り過ぎ、七色の集落に入る少し手前の左の路肩が広くなっているあたりになべわりの滝の手書きの看板がある。滝は遠望だ。

2017年GW奈良県の滝めぐりその@笹の滝へ
2017年GW奈良県の滝めぐりそのB不動七重の滝、国道425号沿いの滝へ
2017年GW奈良県の滝めぐりそのC中の滝、西の滝へ
2017年GW奈良県の滝めぐりそのD蜻蛉の滝へ


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