![]() 飛雪の滝 熊野川の対岸から撮影。 思い切りズームしている。 遠くからでもはっきりと滝と分かる 幅広の存在感のある滝だ。 近くで見てみたかった。 ![]() 布引の滝 上から1段目12M(滝見台からは見えない)、 二段目4M、三段目8M、4段目29M の4段の滝。 よくもまあ、布引と名付けた。 本当に純白の布を垂らしたような滝だ。 ![]() 滝を含む風景はこんな感じ。 緑の中に白いリボンをかけたようだ。 ![]() 上から2段目のアップ。 ![]() こちらは3段目。 ![]() 滝つぼ。 水は岩盤を滑り落ちるので、 ほとんどしぶきがない。 滝つぼは深い緑だった。 ![]() 荒滝 道路よりやや下にあるので、 見下ろす感じになる。 そのため、緑の縁取りが濃い。 ![]() 特徴的な斜めに分岐する水流。 そういう地層なのか、 この右岸の斜めの滑り台は 崩れ落ちないのかしらん。 ![]() 松山滝 道路のすぐわきにあって、 覗き込むような感じでしか 見ることができない。 と、いうワケであまりいい写真がありません。 ![]() 布引の滝とは別の沢の滝。 落差はあるんだけど、 場所がよくない感じだ。 ![]() かくれ滝 荒滝の下流に落ちる。 道路からちょっとだけ足場の悪い道を 進む必要があるが、 滝好きなら見ておいたほうがいい滝。 真ん中あたりを斜めに走る 岩盤での分岐が魅力的だ。 ![]() 水流が多い時は、 もっと幅広の滝になると思う。 ![]() 八丁大滝 現地では大滝になっていたが、 色々な滝のサイトを調べてみると、 八丁大滝というのが通り名らしい。 ちょうど新緑と午前の光が回って、 ものすごく綺麗に写った。 ![]() 巨岩を積み重ねたような岩盤の 全体の感じはこんな感じ。 ![]() 滝の周りも巨岩だらけだ。 |
2012/4/29 飛雪の滝(落差30M)、布引の滝(落差53M)、荒滝(落差30M)、松山滝(落差20M?)、かくれ滝(落差17M)、八丁大滝(落差10M?) 三重県熊野市 和歌山県の桑ノ木の滝を出て、三重県の布引の滝までは、実はそれほどの距離はない。国道168号に復帰して、北上すれば布引の滝に向かう県道の曲り口はすぐなのだ。 だが、その間にいくつも見たい滝があった。 一つは右手に流れる熊野川の対岸にあるらしい飛雪の滝。さらに国道沿いにある白見の滝、少し林道に入って見ることのできる鼻白の滝である。 実はさらにもう一つ、ぜひ見たい宝竜滝というのが那智の滝の北がわにあったのだが、地図を見るに、林道を走る距離が長いので今回は諦めていた。 だからこそ、国道168号沿いの滝は拾っておきたかったのだが。 桑ノ木の滝から国道168号に出て、道路復旧工事がいたる所にあるので、交互通行の信号に止められることが何度もあった。その一つで、右手の熊野川の対岸を見ると、あら、滝だわ。地図的にどうもあれが飛雪の滝に間違いないらしい。 ちょうど右手に工場のような建物があり、操業していないらしかったので、空地に自動車を入れた。 気楽に自動車を降りてみたが、どうもこの建物は、昨年の水害で流された跡の残骸らしかった。ちょっと気がひけたが、だれもいないので川のすぐそばまで通らせてもらう。水害のため水をかぶった地面がなんだかぶよぶよしていて、偶蹄目だわね、これは、という足跡がくっきり残っていたりした。 川に出て、対岸の滝を見る。 遠い。なにせ、熊野川が大きい。 青く澄んだ水が流れているこの川が、どれほどの氾濫をしたのか、想像できない。 対岸の滝は姿形からいって、飛雪の滝に間違いなかった。どうも近くに自動車が走っているのが見えるから、そばまで行けるだろう。この先の橋で熊野川を渡って、戻る形で滝に行くのがいいだろう。 ![]() などと思って自動車に戻る。 右手の熊野川を見ながら、橋はないかと自動車を進めてみて、ダンナが「飛雪の滝には行けそうもないな」と言い出した。 なぜかと問うと、対岸に道がない、という。 どういうことかとよく見てみると、対岸に走っているはずの道が崩れて、ガードレールがへんな具合に川に向かって落っこちていた。 地図上にはあるはずの県道が、形をなしていない状態だったのだ。 国道はがんばって復旧が進んでいるが、県道のほうは見る限りではまだまだなのだろう。たぶん、飛雪の滝へは、新宮市がわから熊野川の左岸をさかのぼる形であれば行けたのであろうが、我々がとっている上流から下るルートでは無理のようだった。 仕方がない、いまさら新宮市に戻るわけにもいかない。飛雪の滝は遠望で諦めるしかなかった。 そんなふうに水害の被害を目の当たりにして愕然としている間に道路の左側に大きな岩がゴロゴロ積み重なった場所が見えた。通りすぎる瞬間、その岩の上がわにちょっとだけ水流が見えた。滝っぽかった。 「あ、滝かも」 「たぶん、白見の滝じゃないのか?白見って地名だぞ」 戻るか?とダンナは言ったが、私は首を振った。どう見ても無残だった。一旅行者が写真を撮って白見の滝であると紹介するにはあまりにもすごい状況だった。きれいだった白見の滝を知っている人が現状を紹介するために写真撮影するのは、必要なことかもしれないが、私たちはそれをしてはいけない気分になっていた。 と、いうことで、白見の滝は写真撮影もしていない。 さらに、鼻白の滝は林道の入り口が閉鎖されていて入れない状況だった。 あららららら、布引の滝までに見るはずだった滝たちが全部キャンセルになってしまった。 早朝に宿を出発したものだから、2本の百選の滝を見たにもかかわらずまだ午前9時を回ったばかりの時間だ。予定よりかなり早い。 しかし、下手に林道に入り込めない道路状況なので、とにかく有名滝に行くしか手がない。ということで、布引の滝に向かうことにした。 百選の滝はとりあえずナビに入っているので、道案内をナビまかせにする。 熊野川を渡って、県道に入ると、多少道幅は狭くなったが通行止めの箇所などはなく、布引の滝に行くことができた。 途中、いくつかの滝名の案内があったが、戻りながら見ることにして、とにかく布引の滝まで行ってしまう。 さて、どこが布引の滝だ、と思っていたら、道路の左わきに、どう見てもヘンな感じの滝見台があった。道路から張り出している滝見台はまあ、いいとして、鉄製の階段が5段ほどのほんのちょっとだけ高くなったテニスの審判台みたいな台がつけられているのである。 ためしに登ってみたが、とりたてて景色が変わるわけでもなかった。 滝見台から少しだけ先に行くと左手に不動様が祀られている場所があり、そこに少しだけ駐車できるスペースがあった。すでに1台駐車していたので、狭苦しい感じで駐車する。林道なので路駐は無理だ。 ![]() ![]() 陳腐な滝見台なので滝もあまり期待しないで覗き込んだら、おおおおお、すごい滝がすぐそばに落ちていた。 布引の滝とはよく言ったもので、最下段がまっ白い布のようにするんと岩盤の上を流れている。これほど一枚の布のように見える滝も珍しいなぁ、しかもこの落差で。と、感心してしまった。 しかし、規模の大きな見事な滝ではあるのだが、滝のちょうど中間くらいの高さから真正面で向き合う形で滝見台があり、この場所からしか滝を見ることができない。つまり、同じ角度の滝しか堪能できないのだ。 そんなわけであまり時間をとらずに戻ることにした。 さて、自動車をターンできる場所がこの先にあるだろうか。とりあえず徒歩で少し先まで歩いてみて、道の様子をみてみよう。 と、先に駐車していた自動車の人がガッチリとトレッキングの恰好をして不動様のあたりからかなり下にある川のほう、つまり滝下に下ろうとしていた。 あれ、下れるんだろうか。 よく見てみると、どうも崩れてしまったが遊歩道らしきものがあったようだ。ブルーシートで覆われているが、これから遊歩道を復旧する工事でもあるんだろうか。 ![]() 布引の滝を滝下から見上げるのは、ちょっぴり魅力的だっだか、今回の遠征は冒険はやめておくつもりだったので、その誘惑には乗らないでおいた。 滝見台から少し先に進むと、けっこう広い場所に出た。赤い鳥居があって、南無布引不動尊とある。さらに治山工事中という看板が立っていて、立派な遊歩道のような橋がかけられていた。 ![]() ここまで来れば自動車を楽にターンできる。確認して戻る。戻ってみると、さっきの人たちがかなり下のほうまで下って行っているのが見えた。がんばるなぁ。 別の一台がやってきて滝を見物するのと入れ違いで我々は布引の滝をあとにした。 布引の滝のすぐ下流には荒滝という滝が落ちている。この滝は看板がある場所から下を覗き込むような形で見ることになる。自動車も路肩にとめる。 滝見台があるわけでもなく、ガードレールがあるだけの場所なのだが、滝は素晴らしかった。水流が複雑に分岐したり交差したりして流れ落ちている。布引の滝ほどの落差はないが、表情としては豊かな滝だと思った。 路肩駐車のためゆっくりもしていられない。さっき入れ違いになった自動車がすでに後ろに来ているので、次の滝に向かうことにした。 次は松山滝。この滝もネームプレートだけ。だが、今までの2つの滝に比べるとけっこう近くで落ちていて、滝がぐっと近づいた感じがする。ただ、草木が茂っていてその向こう側に滝がおじゃましてます、みたいな感じで存在しているので、あまり目立たない。荒滝で追いついてきた後続車は、この滝は見ないでパスするようだった。 幸い、松山滝のあたりは道路も路肩も広いので遠慮することなく存分に滝を見ることができるのだが。 ![]() 次の滝は、隠れ滝。この滝は道路から少しだけ入って行くと写真集にあったが、道はついているらしいので行ってみることにした。自動車をとめる場所はこのあたりだと路肩というよりは広場になっていて、時間をかけて滝に行っても困らないのだ。 看板から奥に向けて、確かに踏み跡らしいものがあった。 あったが、ほんの数メートルでなくなっていた。たぶん、道だったんだろうなぁ、という痕跡はあるものの、渡されていたんじゃないかという橋らしき木片は崩れていたし、通れたんだろうなぁという場所は岩で埋められていた。 しかし、こんな場所はけっこういくつも体験している我々なので、車道から5分で行けるという記述を信じて先に進む。 確かにちゃんと道がついていれば5分で到着するあたりに(道が崩れていても7分で到着できたけど)隠れ滝は落ちていた。 ![]() あらまあ、滝丸ごと体感できる。水しぶきも浴びることができるほど近くにきれいな分岐瀑が落ちていた。 お手軽な滝だけ見るつもりだったのに、なんで岩を登ったり下りたりしなくちゃならないのよ、と文句をぶうたれながら行ったのだが、苦労してでも行ってよかった。午前の光を浴びて、とにかくすがすがしい滝だった。 手持ちの写真集には布引の滝周辺の滝は、荒滝、松山滝、かくれ滝の3つだけだったが、ここに来るまでの間の分岐に大滝という案内があったのをみつけていた。隠れ滝の案内から3分ほど下流に走った場所にある橋を渡る。案内があるので見落とさないと思う。予定よりもかなり早い時間に回ることができたので、大滝にも行ってみることにした。 ![]() 橋(八丁出合橋)を渡ると林道は未舗装になり、なんだか荒れた感じだった。下手に進むと戻れなくなりそうなイヤな予感がする。なにせ、大滝に関しては全く資料を持っていない。林道をどれほど走るのか、徒歩どれほどなのかさっぱりわからない。 ある程度進んで、案内がなかったら戻るつもりでいたが、橋から5分ほどで橋にあったのと同じ感じの案内が道端にあった。ほとんど足元なので見落としかねないが、しっかりみつけることができた。 ![]() 少しだけ先に路肩が広くなっている場所があったので、駐車することもできた。 自動車を降りると、川の水音がすぐ聞こえたで、滝までもそれほど歩かないだろう。案内のあった場所から川のレベルまで下るようだ。杉の林の中、多少泥っぽかったが下って行くと、大きな岩で川へ行くルートがふさがれた感じになった。どうも簡単な橋が渡されていたようだが、半分流されていて、渡れるのかどうか不安な感じだ。それでも渡って、岩の上に立つと、大滝が目の前に見えた。 さすがに布引の滝や荒滝などの規模の大きな滝を見た後では、これで大滝?と首をかしげたくなるくらいの滝ではあるのだが、岩が重なってできたような岩盤と三本の水流が交差した滝はなかなか表情の豊な滝だった。 よし、これで布引の滝周辺の滝たちは終了した。 実は、前もっての予定であった本日の滝めぐりの行程もここで終了なのである。これだけ回れば1日かかるだろうと思っていたのだ。 ところが、この時点での時刻は、10時47分。わはははまだ午前中もいいところじゃないのぉ。どうするの、これから半日。 自動車に戻って、我々は慌てて滝の本と地図をひっくり返すことになった。 そのC 不動七重滝へ |
交通 布引の滝、荒滝、松山滝、かくれ滝 我々はナビの案内どおりに行ったので、それが最良のルートかどうかはよくわからない。出発地点は那智の滝なので、和歌山県新宮市がわからのルートになる。 新宮市から国道168号を三重に向かって北上する。右手に見える熊野川を渡る最初の橋までかなり距離があるが、その最初の橋が布引の滝に向かう県道780号の橋である。橋を渡り、楊枝川を右手に見ながらどんどん進んで行くと、布引の滝の案内があるので、そちらに向かって走る。 道は細く、すれ違いが困難な場所もあるので注意が必要だ。 下流から八丁出合橋を過ぎて、かくれ滝、松山滝、荒滝、布引の滝の順番で看板が出てくる。 布引の滝、荒滝、松山滝については道路からすぐの場所にある。 布引の滝は滝見台があるが、そこには自動車が何台もとめられないので、もう少し先まで進むと広場になっている。そこに駐車しても5分と歩かずに滝見台に行ける。自動車の回転もそこでするといいだろう。 荒滝、松山滝は路肩駐車。 かくれ滝は、路肩駐車のうえ、徒歩5分少々かかる。遊歩道は荒れていて、ほとんど無いといっても過言ではない。滝好きでなければ、チャレンジしないほうがよい滝だが、滝好きはぜひ見ておきましょう。慣れた人であれば十分に気をつければ危険はない。 八丁大滝 八丁出合橋を渡り、5分ほど自動車を走らすと左手路肩に大滝と矢印の案内看板があり、そこから川まで下る。多少泥っぽいが道はついている。ただ、滝前に出るための木の渡し橋や滝前にあったと思われる鉄製のデッキは流されて残骸しか残っていないので、滝前はやや岩を登る必要がある。しかし、慣れている人であれば危険はない。 |