![]() 布引の滝 布引の滝は、上から霧生滝、飛竜滝、 大日滝という三本の滝の総称だそうで、 これは真ん中の飛竜滝。 それほど幅広くないが、 岩盤をジグザグに切り裂いて落ちている。 竜が身をくねらせて 天に昇るようだ。 どうも、写真集などで見ると、 この飛竜滝もごく一部で、 もっと落差のある滝がこの上にあるらしい。 ![]() 遊歩道から見ると、 こんな感じで緑に囲まれている。 ![]() で、大きさ比較。 ダンナの大きさと丸木橋の大きさで 飛竜滝の細さを想像してください。 ![]() 丸木橋の上から撮影。 ![]() 丸木橋を渡って、右岸から撮影。 水量が多ければ、 岩のこちらがわにも水が落ちると思う。 ![]() さらに滝に近寄って撮影。 実際ちょっとだけ水がこちらがわに それて流れている。 ![]() 遊歩道にはなにやら立派な石碑が。 目を凝らして読んでみると、 「三瀑宣伝者大倉翁碑」とある。 ![]() この下の二条に見える滝が 大日滝と思われる。 あまりよく見える場所がなかった。 ちなみに、滝の上の丸木橋のほうが この写真のメイン(笑) 真ん中でついであるのがわかるでしょ。 ![]() これは、遊歩道に入って直後に現れた滝。 布引の滝の一部ではないらしいが、 実は、遊歩道で見た滝の中では 一番滝らしい滝だった。 後日、よくよく写真集と自分たちの見た滝の形を 突き合わせて見てみると、 遊歩道の看板には大日滝と飛竜滝であると いうことになっていたが、 たぶん、我々は大日滝しか見ていない。 布引の滝すべてを見たいと思ったら、 入場料を払って四季の里からアプローチするか、 大日滝手前の分岐から展望台に登るしか 手はないだろう。 われわれの手持ちの滝本『日本の滝A』(山と渓谷社) の表記の林道から徒歩1分で展望台 という情報は古いので、無効である。 分岐からどれほど登ると展望台かは、 チャレンジしなかったので不明だ。 後日、レポを読まれた方から教えていただいた。 国道165号をもう少し津市側に進んだところに 細い林道があり、そこから進んで行くと 滝見台まで自動車で行けるそうである。 途中、我々が見た廃道、廃トンネルは、 近鉄の廃線区間だろうとのことでした。 情報、ありがとうございます。 |
2014/5/3 布引の滝(全落差60M) 三重県津市 一部でスミマセン さて、次の滝は、津市にある布引の滝である。 手持ちのライトマップル中部、という実に大まかな地図にも一応この滝は載っている。最寄の近鉄大阪線東青山駅をナビに入れて出発した。 県道2号から国道163号を経て、さらに県道2号に入って南下して、国道165号に至る。そこから東に向かって走ると、あれよあれよと山っぽくなってきた。 滝本の大雑把な地図によると、国道から東青山駅に向かう道の途中から細い道が伸びていて、滝に行く林道があって、そこから徒歩1分で展望台に行けるらしい。 ここじゃないかな〜という道に入って行くと、リベラルパークという施設があるらしく、釜飯だとかあまご料理だとかののぼりが道の脇に建てられていた。かなり林道みたいな細い道なのだが、とりあえず先には人工の施設があるということで、そこまで行ってみることにした。 すると、もうちょっとでリベラルパークという橋の手前に道しるべを発見。右に曲がると1.03キロで布引の滝だという。おお、ビンゴだったじゃないか。この道でよかったんだ。 ただ、道しるべのそばには、「この先、道路及び橋の流出につき、通行できません」と書いた看板もあった。 1キロくらいなら、行ける場所まで行けばとりあえず滝は見られるんじゃないかしらん。 と、いうことで、歩くことに。 看板のあった場所で案内の通りに右折すると、道は砂利道になり、間もなく近鉄線の高架の下をくぐった。自動車で行けるのはどうやらここまでのようだったので、そこの邪魔にならない場所に駐車。 ![]() ![]() 左;道しるべ。右;道しるべから見たリベラルパーク方向。 ![]() 近鉄線をくぐって進む。これは振り返って撮影。 ![]() 舗装されているのはここまで。 1キロ歩くというのなら、明日大杉谷でたくさん歩くため、新しく外反母趾対策で買ったちょっと大きめの登山靴を試してみるのにちょうどいいだろう、と、靴を履きかえて出発した。 すぐに道は行き止まりになり、しっかりとした遊歩道の案内があった。 ところが、こいつら、あと1キロと信じているので、案内をよく読まないでほぼ踏み跡程度の遊歩道に踏み出してしまった。 よくよく読めば、遊歩道が全長で8キロ以上あるのだと分かったっていうのに。 ![]() ![]() 遊歩道はここから始まる。立派な案内版もある。 ![]() 遊歩道の入り口に入って行ったのが午後5時少しすぎたあたりである。 幸い日が長くなっているので、まだまだ明るかった。 だが、沢沿いを歩く道のため、うっそうとした樹木や草でなんとなく薄暗い。 歩き始めて1分もしないうちに、左手の沢にとてもきれいな滝が出現した。大きく二段になっている滝で、下段は幅広く二条になって見える。 あれが布引の滝なんじゃないの。 いやいや、全長で60メートルになるという滝がこんなふうに見えるわけがない。 もう少し歩いてみよう。 ![]() 最初に見えた滝。右端に遊歩道とダンナが見える。 ![]() 堰堤などを通り過ぎる。 ![]() 崩れている箇所もあった。 道はほぼ登山道と言っていいレベルになり、崩れている箇所さえあった。歩き始めて10分、林道に出た。 いや、待て、林道っちゅうても、右も左もトンネルじゃないの。しかも、そのトンネル、見事に使われていないトンネルじゃないの。 うわわわわ、不気味。 ということは、この林道、使われなくなって久しいのだろう。 この段階になって、ちょっと怪しいぞ、とさすがの我々も思うようになった。つまり、我々が読んだ滝本の林道から徒歩1分で滝見台、というその林道は只今閉鎖されているんじゃないか。この不気味なトンネルの林道なんじゃないか。 でも、ここまで来ちゃったら仕方ない。なんとしても滝を見たいじゃないか。 さらに歩き出した。 ![]() 閉鎖された林道とトンネルを横切る。 ![]() 横切った先にもちゃんと道案内がある。 道はさらにうっそうとした感じになり、夕暮れも近づいてどんどん不気味になっていった。5分ちょっと歩いた場所で沢に出て渡渉しなくてはならなくなった。 幸い、大きな岩をジャンプして渡れる程度の水量だったので、先に進めた。 先に進むと道しるべが出現した。どうやら分岐らしいのだが、西青山駅までは 8.8キロ、東青山駅までは4.1キロ、国道165号までは2.8キロだそうで。いったいここはどこなんだ〜っ。 ![]() 渡渉地点。水量が多ければアウト。 ![]() 分岐にある道しるべ。 すぐに「大日滝」という看板が出てきて、矢印の方向を見ると、ちょっと幅の広い滝が落ちていた。え、あんまり大日って雰囲気じゃないけど。 流木などがひっかかっていて、お世辞にも綺麗な滝には見えない。 しかも、その滝の上、けっこうな高さの場所に丸木橋が渡されている。イヤな予感がする。 遊歩道はさくさくと進んでいて、まっすぐ丸木橋に向かっていた。 その手前に「飛竜滝」という看板が。 つまり、丸木橋は大日滝と飛竜滝の真ん中にかかっているワケである。大きな滝の真ん前を横切る橋、ということになる。 それにしても・・・ 丸木橋が天敵の私にはものすごく怖い橋だ。 ガッチリとした丸木を4本ガチガチに固定して渡しているので、正確には丸木橋というよりはちゃんとした木の橋と言ってもいいくらいの頑丈な橋だ。 でも、途中でついであって、段差がある。 その段差に橋げたでもあれば安心できるのだが、無い。実にこころもとなく見えてしまうのだ。 ![]() 怖い丸木橋でしょぉぉぉぉ。 ただ、その橋の上から見ると、飛龍滝はよくぞその名前をつけたと思うくらい天に向かって飛んで行く滝に見える。ジグザグに曲がりながら岩の間を駆け下りている水が生き物のようだ。 でも、怖い。 きゃーきゃー言いながら渡って、なんとか滝を見て、またきゃーきゃー言いながら戻った。戻りのほうが段差が分からなくてものすごく怖かった。 ちなみに、丸木橋が天敵の私だから怖いんであって、普通なら大丈夫だと思います。 この先進んでもさっきの道しるべの通り駅に向かうだけだとしたら、駅から展望台に行ったほうが近いんじゃないか、と思えた。もしかしたら、そっちのほうが徒歩1分かもしれないし。 もう夕暮れも近いし、戻らないといけない。 とりあえず自動車まで戻って、東青山駅まで行ってみよう。 急ぎ足で戻って、午後5時50分に自動車に到着。 気がつけば、新しい登山靴も足になじんで、まあ、足慣らしにはちょうど良かったのかもしれない。 さあ、暗くなる前に布引の滝の全容を見よう。 林道を戻り、東青山駅に向かうと、あれ、この駅ってば、なんだか普通の駅と感じが違うなぁ。 駅の近くに送り迎えの自動車以外侵入禁止と書かれている。駅前に大きな駐車場があるのに、駐車料金がべらぼうな金額表示がされている上に閉鎖されている。どうやら東青山四季の里という施設の駐車場になっているらしい。 なにか情報でもあれば、と思ったが、フラリと来た観光客を寄せ付けないようなよそよそしさがあったので、調べるのもやめてしまった。 思った以上に歩いて疲れたし、まだ宿まで遠いし。 布引の滝の全容を見ることはできなかったが、とりあえず一部は見られたのでいいことにしてしまおう。 どっちみち、渋滞にハマった末の苦肉の策の訪問だったワケだし。 あとで調べたら、大日滝の手前の分岐からもう少し東青山駅方向に登って行けば展望台だったらしい。が、その道はかなり急な登りで、わかっていたとしても、登るつもりにはなれなかっただろう。 あっさりと全容を見るのを諦めて、三瀬谷にある宿に向かうことにした。 本日のお宿 さすがに夕方も遅くなって、道路の渋滞は全くなくなっていた。伊勢自動車道、紀勢自動車道と乗り継いで、7時過ぎには三瀬谷に到着。駅近くのスーパーで翌日のお昼用の菓子パンなどを買って、この日の宿「大黒屋」に入った。 この「大黒屋」、地元で人気の食堂が営む宿なのだが、我々が予約したのはまるでアパートの一室みたいな部屋だった。煮炊きができないだけで、ホント、普通のアパートの六畳四畳半ダイニングトイレバス、という間取りの部屋である。なかなか自由がきいてよかった。一応食堂で夕食も朝食もお願いしておいたのでなんにも心配しなくてもよい。安く大杉谷の近くに泊まりたかったら、オススメかも。素泊まりも可。 明日はいよいよ大杉谷である。さっさと寝て今日の疲れを癒そう。 ![]() 食堂の大黒屋。ここでチェックイン。 ![]() ほぼアパートの宿。自由度満点。 2014年GW三重県の滝めぐりそのB六十尋滝へ |
交通 最寄の施設といえば、近鉄大阪線東青山駅である。位置的には東青山駅と西青山駅のまんなかあたりにある。 目標にして進めばいいのは、「リベラルパーク」という施設。 リベラルパークに着く少し手前の橋を渡る前、右側を注意深く見ていると、本文中の写真の道しるべがある。 この道しるべ通りに右折すると、近鉄線の下をくぐる。くぐって、坂を登るとすぐに行き止まりだが、坂から先はちょっと道が悪いので近鉄線をくぐってすぐの場所に我々は自動車をとめた。 遊歩道の案内看板から我々の足で20分強で丸木橋になる。 遊歩道はほぼ踏み跡で、途中崩れている場所や渡渉箇所もあるので、雨天時などは注意が必要だ。 しかも、遊歩道から滝に近づくと、滝の全容を見ることはできない。 丸木橋の少し手前に分岐があり、そこから東青山駅方面に登って行くと展望台になるらしいが、我々は行かなかった。 |