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大杉谷の滝Bニコニコ滝、二本滝

2014/5/4   ニコニコ滝(落差50M) 三重県大台町

      
    ニコニコ滝
     左写真は二本滝を登って木戸のゲートをくぐった先で見える上から下までの全体図。
     右写真はあずまやからの図。どちらからの眺めもそれぞれ素晴らしい。新緑が縁どる姿がきれいなのだが、秋もいいだろうなぁ。

     
     シシ淵から見たニコニコ滝。岩と岩の間から横顔だけチラと見える。
     この日のシシ淵は人が多くていい場所に出られず、下山時のほうがいい写真になりました。

     
     川に落ちる部分。ストレスなく見通せる。

       
     落ち口2方向より。一度きゅっと絞られてから落ちるのがいい。


     

    二本滝
     空から降ってくるような分岐瀑。向かって左がわにも細い滝が落ちていて、それで二本滝というのだろうか。

        
     ほぼ滝の中といっていいくらいの場所を登って行く。真ん中写真が大きさ比較。左端に写真を撮影するダンナがいる。
七ツ釜前のハイライト
千尋滝を出ると、道は今までのなだらかな感じからちょっと登りが厳しい感じになってきた。
これは、崩れたんだな、とはっきり分かるような場所もあって、のんびり歩く状態ではなくなっている。
しかし、時々ホンシャクナゲが咲いていて、和ませてくれた。
    
  
ホンシャクナゲとコメツツジかな〜。
    
  小沢を渡ったり、いよいよ道は険しくなる。
    
  木が道に張り出したりしている。。
    
  このあたりで登山道がくずれていて、迂回路がわからず、見事に藪に入り込んでしまった。目の前が開けて、シシ淵に到着。
足元の急坂をクリアするのに必死になって、いよいよ疲れてきたあたりで、いきなり目の前が開けた。
広い岩がゴロゴロした場所で、登山者がたくさん休憩しているようだ。
河原に行く前に鎖につかまって崖っぷちのような場所を下る必要があるのだが、ちゃんとつかまっていさえすれば危険はない。
なんとか河原に下り立つと、狭まった川幅のずっと先に滝が落ちているのが見えた。
11時35分「シシ淵」到着。
なんとまあ、綺麗な場所だろう。川と断崖とその向こうの滝とが実に見事に一つの絵になっている。
岩と岩の清水がポタポタ落ちるような隙間を通って、登山者が休んでいる場所に我々も入って行った。
    
  シシ淵に下りる前に岩と岩の間をくぐる。したたる水に虹がかかる。
かなりたくさん人がいたが、大岩の河原も広いので、休憩する場所はたくさんある。
就学前とおぼしき幼児とそのお姉ちゃんといっても小学校低学年くらいの子供も遊んでいた。お父さんが背負ってきたんだろうなぁ、あの幼児。すごいなぁ。
岩を飛び越えて場所を選んで陣取って、昼食にすることにした。
昼食は昨日買ったカップラーメンと菓子パンだ。それほど気温が高い場所ではなかったのだが、さすがに歩いて汗にもなった。タオルやら上着やらを岩に広げて乾かした。
のんびり昼食という時間だったが、パンを頬張っている私の背後を見て、ダンナがおっと声をあげた。
「転んだ?」
振り返ってみると、初老の男性がうずくまっている。どうやら岩を飛び越えようとして足が滑って転んでしまったらしい。ダンナが駆けよると、流血していた。目の上を切っていて、かなりたくさん血が出ている。こんな場所でけが人とは。
とにかく出ている血をとめなくちゃ。手持ちは傷バンしかなかったので、それでとめて。同行者はいないというし、今から下山するというし。足も打っていて、痛そうだったので、私の外反母趾対策の痛み止めが入っている湿布薬を渡し、大丈夫か、歩けなければ下山するより桃の木小屋のほうが近いと言った。動けないのであれば、我々が桃の木小屋まで行って救助を頼むしかない。
だが、なんとか歩けそうだったし、血も止まったし、これから下山するらしい人が話しかけてきてくれたので、あとを任せることにした。
ああ、びっくりした。
しかし、他人事ではない。自分がああいうことにならないとも限らない。
そっか、傷バンだけじゃ足りないこともあるんだなぁ。
とんでもないハプニングがあったので、のんびりコーヒーという雰囲気でもなくなり、そそくさとシシ淵を出発することにした。とはいえ、そんなこともあったので、シシ淵にいた時間はけっこう長い。12時25分、シシ淵出発。
シシ淵のすぐそばから、大きな岩が階段状になっている場所を鎖を頼りによじ登る場所があり、そこをよじ登る途中に上から雨が降ってくる感じの滝がある。これが二本滝という名前がついているとは、同じ時に岩をよじ登ろうとした人たちの立ち話で知った。聞き耳をたてたその人たちの話によると、彼らが前に来た時にはこのすぐ先で通行止めになっていて、七ツ釜まで行けなかったとのこと。その話の通り、二本滝のすぐ前を登って行き、二本滝の正面くらいになったあたりで、木の戸みたいなゲートが設置されていた。今は開いている。全面開通がありがたい。
    
  階段状の大岩を登る。ここもほとんど二本滝の一部。右写真は木戸のゲート。
    
  木戸の向こうは鎖を頼りに登るが、その先が二本滝の正面。
シシ淵の左岸の岩盤と二本滝をぐるっと巻く感じで登って行き、岩盤を通り越すとニコニコ滝の正面に出る。
あの、シシ淵の向こう側に見えた滝である。
岩と岩の間に神秘的に横顔を見せていた滝が見事なまでに上から下まで全部見えた。
これはこれですごい。
リズムをつけて、スタンスタンと落ちる印象のある二段の滝で、千尋滝とちがって落ち口も川に到達する部分も全部見えているものだから、ストレスも何もない。だからニコニコ滝っていうのかしらん。いや、きっと違うと思うけど。
少し歩いて行くとあずまやがあり、ニコニコ滝と道標もあった。12時45分「ニコニコ滝」。
  
  ニコニコ滝のあずまや。
あずまやまで来てしまうと、樹木が前を遮って、滝がよく見えなくなってしまう。が、上段がよく見えるようになって、これはこれで綺麗だ。
振り返っては撮影しながら歩いて行くと、今度はものすごく立派な吊り橋が出現した。13時ちょうど「平等ー吊り橋」。
これは長い。長いうえに高い。とりあえず吊り橋なので手でつかまるワイヤーがあるので、丸木橋が天敵の私でも渡ることができるが、立派で頑丈そうに見えるわりにものすごく怖い。
      
  病棟ー吊り橋はちょっと下った場所にかけられている。中写真、右側に吊り橋好きの青年。右写真は吊り橋から見た下流方向。
    
  この登山道は草花が少ないという印象だ。唯一、ホンシャクナゲがなぐさめ。チリメンっぽい葉っぱが珍しいカンアオイ。
ひいひい言いながら渡ると、渡った先に吊り橋に見入る大手新聞社の腕章をした青年がいた。この青年、実は出発時からわれわれとほとんど一緒に吊り橋にいる。ただし、道中は青年のほうがスタスタと進み、吊り橋になるたびに青年が立ち止まっているので我々が追いつく、といったパターンなのだ。ダンナが私がびくびく渡っている間に吊り橋が好きなんですね、などと話していた。吊り橋好きにはこの大杉谷はパラダイスに違いない。
つい昨年に完成したというプレートが橋の固定部分にあって、これができたから七ツ釜滝まで三重県がわから行けるようになったのね、と振り返ってみた。造形美を感じる橋ではあるが、やっぱり渡るのは怖い。
その後、登山道はどこだよ、といった感じの石ばっかりの場所などを通り、13時26分「加茂助吊り橋」。この吊り橋はそれほど長くないのだが、高度がとんでもない。川までの距離を見下ろしてしまったらクラっとくるので、とにかく渡りきることだけ考える。
      
  ずっと左手に見ていた川が右側になる。急坂を登ると加茂助吊り橋。。
    
  加茂助吊り橋の高度はとんでもない。右写真、これだけ歩いたあとに「大杉谷」とアピールする看板。うーーーむ。
渡るとすぐに「不動谷出合」だ。地図によればこの不動谷のはるか上流にも滝があるそうだが、ここからは見えない。
不動谷出合をすぎて5分も歩かないうちに、なんだか煮炊きするような臭いがして、川の向こう側に建物が見えた。「桃の木小屋」である。
もういいかげん歩くのがイヤになっていたので、桃の木小屋が見えた時には心底ほっとした。
なぜか扉のついた吊り橋を渡って桃の木小屋に入る。
13時45分「桃の木小屋」到着。
とりあえずチェックインして、荷物を置くことにした。
    
  川の向こうに見えた桃の木小屋。小屋前の吊り橋にはなぜか扉がある。
  
  桃の木小屋はかなり大きな山小屋だ。

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