そのC国道344号の滝たちへ2007年GW鳥海山周辺の滝めぐりDそのE奈曽の白瀑へ
法体の滝 



法体の滝
滝、大爆発中。
もうもうと水しぶきが立っていて、
あたりがけぶっていたのだが、
それが霧のせいなのか滝のせいなのか
さっぱりわからないくらいだった。



落ち口。
よくもまあ、毎年こんな状態の水を集めて、
崩れてしまわないものだ。
いや、年々後退しているのかもしれない。



こちらは観瀑台からの滝。
いやはや、ものすごい。
法体の滝はお坊さんの衣をまとった姿に見える
ということかららしいが、
これからお坊さんの衣だったら大変である。



観瀑台から見た二の滝。
水けむりがもうもうとしている。




法体の滝の横の小滝のアップ。
雑木が邪魔して滝が見えない。
たぶん雪解け限定だ。



赤い矢印が小滝の位置。


つり橋、法体の滝、右側に落ちる小滝。
法体の滝と小滝の間に白いものがあるが、
これは雪だ。
2007/5/5 法体の滝 (落差57m)  秋田県由利本庄市

2日目の滝めぐり、いよいよ秋田県側の鳥海山周辺の滝である。
となれば、まず行かなければならないのが、百選の滝である「法体の滝」だろう。
我々は1999年の夏に1度来ただけの場所である。
その時は初めてでしかも地図だけが頼りだったのでうろうろしながらも道案内に助けられてなんとか到着した。
今回はカーナビ「じゅごん」ちゃんがついているし、2度目だし、楽勝のはずだ。
はずだったのだが、迷った。
いや、「じゅごん」ちゃんのせいではない。法体の滝に通じる一番メジャーな道が道路崩落のために通行止めになっていたのである。
そうなってしまっては「じゅごん」ちゃんに案内のしようがない。迂回路を指示できるほど賢い子ではないのである。
ただ、そのメジャーな道に入る前に法体の滝と書かれた看板と矢印があった。その通りに進んで行けば滝にはたどり着けるようになっているらしかった。
ところが、である。当然、法体の滝に行くんだろうなぁと思ってついていった先行する自動車2台が国民宿舎「鳥海荘」に入ってしまい、我々もそれにつられて鳥海荘がわの道に入り込んでしまった。
鳥海荘まで行くと、法体の滝の案内は無くなってしまう。
その道の少し先まで行けばきちんと案内はあったというのに、おたおたして来た道を戻り、通行止めと分かっていた道を進んで、結局戻り、またしても鳥海荘に行き、と無駄な時間をつぶしてしまった。
結局鳥海荘前の道を通り過ぎ、正規のルートとはまったく逆方向からぐるっと迂回するルートが案内されていた。
つまり、普通なら法体の滝の駐車場が左側に出て来る方向から入るのが当たり前なのだが、迂回ルートは反対側、駐車場が右側に出て来る方向になっていたのである。
これがまた凄い道で、昨年のデータである「じゅごん」ちゃんにはまだ道として登録されていない場所だった。「じゅごん」ちゃんによれば、我々は空を飛んでいることになってしまう。ただし、新しい道なだけに、とても綺麗で快適な道だ。
だんだんと標高が上がり、辺りが一面雪になってしまった。ああ、まだ東北は冬だったか。
ちらほらと地面が見えている沢のあたりでは、雑草のように水芭蕉が咲いている。今朝桜が散ってしまってもう春の終わりを感じたというのに、またしても季節が逆戻りである。
  
雪だ、雪だ。

  
手前の川の中の白い点々は水芭蕉。
名まえは忘れてしまったが、放牧地らしい場所を通り越し、右側に法体の滝前にある売店が見えた。見えると同時にわっと声をあげた。
滝が見える。
いや、あれは滝か?
なにかの爆発の水柱じゃないのか?
  
売店と滝。氷の文字が寒い。
それほどとんでもない水量で法体の滝は落ちていた。
そりゃそうだ。雪解け時期のうえに、昨夜は大嵐だった。滝が大爆発していても不思議はない。
こんなに迂回させられる道な上にこの日の天候は雨。
だというのに、駐車場には10台前後の自動車が止まっていた。
法体の滝前は広いキャンプ場になっていて、中にはテントも1つあったりした。
うーむ、物好きはけっこういるものである。
傘をさして駐車場から滝前まで行く。
うわ、風まで出てきた。最悪の天気だ。
滝の横には雪解け限定かと思われる細い滝も落ちていて、なんとかその滝の全体が見れないものかとあちこち移動してみたが、雑木に隠れてよく見えなかった。
あまりに雨と風がひどいので、滝前だけでやめておこうかと思ったのだが、撮影し終えたら雨脚が弱まった。それでは、と、つり橋を渡って観瀑台に向かう。
あれ、こんなに登ったっけ?と思うくらい階段を登って、ぜいぜい言いながらやっと観瀑台に着いた。
  
観瀑台までの道。概ねこんな階段だ。

  
観瀑台。
わぁ、登ってよかった。
上から見る法体の滝もまたとんでもない迫力である。
大きな滝つぼ全体に水しぶきが広がって滝つぼの深さを分からなくしている。この季節にこの滝に来てよかったなぁとしみじみ思った。
この先を登ると滝の落ち口に行くことができるのだが、また雨が落ち始めて来たのでやめにした。滑らないように慎重に階段を下りて、つり橋を渡り、滝前に。
また自動車が着いて人が来たようだ。GWだからだろうが、こんな山奥の滝に不案内な道を通ってまで人が来てくれるのがなんだか嬉しかった。
ぼとぼとと雨が落ちて来た。
また雪の間を通る道を戻って、今度は鳥海山のずっと麓に行こう。

                   そのE「奈曽の白滝」へ
交通
  法体の滝  最も近い高速CIは、湯沢横手道路の湯沢ICだろうか。ここから国道13号で南下。国道108号に入って、松の木トンネルをぬけ上笹子で県道70号に入る。この日は県道70号から百宅地区に向かう道が通行止めだったために、国民宿舎「鳥海荘」方面に行く道へと迂回させられた。
通行止めがどれほど続くかわからないが、山をぐるりと回る迂回なのでかなり時間がかかる。
あらかじめ自治体に問い合わせるなりして、時間を考慮したほうがいいだろう。
鳥海荘からも山の中を走って行く。
暖冬だったこの年のGWでも両脇にたくさん雪があったが、道路は綺麗に除雪されていて、ノーマルタイヤでも問題はなかった。

2007年GW鳥海山周辺の滝めぐり@「十二滝」
2007年GW鳥海山周辺の滝めぐりA「一の滝、二の滝」
2007年GW鳥海山周辺の滝めぐりB「玉簾の滝」
2007年GW鳥海山周辺の滝めぐりC「国道344号の滝たち」
2007年GW鳥海山周辺の滝めぐりE「奈曽の白滝」
2007年GW鳥海山周辺の滝めぐりF「元滝湧水」

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