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筥滝 





筥滝
本によると、全部で4段の滝らしいが、
滝前に出て見てとれたのは2段のみ。
2段目の滝つぼが箱状になっているので
筥滝と名づけられたそうだが、
さて、二段目ってどこだ?
確認するすべは無かった。


滝に向かって左側に移動して撮影。
今回の滝めぐりの中で、
天滝についで綺麗な滝だった。



分岐が綺麗なので、
どうしてもスローシャッターになるが、
見た目にはこんな感じで
水はほとばしっていた。



大きさ比較。
赤丸の中にダンナがいます。
とはいえ、滝が小さく写っちゃった。



上段のアップ。
新緑がよく似合う。
黒いキューブ状の岩盤と
白い水流がなんとも言えず
美しい。



滝つぼは、そんなに深くなく、
広くもない。
だから、落ちても死なないとは思うけど。



もし滝前に行かなかったとしたら、
滝はこんな感じにしか見えない。
これは下の段の横顔。
これでは筥滝を見たということにはならない。

2009/5/4   筥滝(落差30m)     鳥取県鳥取市

雨滝の遊歩道からつながっている筥滝への道を歩く。
ここから先は、遊歩道とはいえ、ほとんど登山道である。雨滝だけだと思って登山靴に履き替えなかったのを少し後悔した。とはいえ、トレッキングシューズなのでそれほど心配は無い。
    
  
雨滝の観瀑台から先の階段。右の標識の河合谷林道のほうに進むと雨滝の上流の夫婦滝、親子滝、とよ滝が見られる。
それに、山肌にへばりつくような道ではあるが、高低差はほとんど無い。むしろ下っている感じもする。
走りながら先に進む子供たちがお母さんに呼び止められて、立ち止まった。まだまだ先に行きたそうだったが、さすがに子供だけでは危ない。我々にこの子たちの面倒を見ろと言われても困るし。
子供達を追い越して、あらイチリンソウだ、あらヒトリシズカだと立ち止まって撮影しながら、10分ほどで遠くに滝が見えた。
  
遊歩道は概ねこんな感じだ。

    
  
左:ヒトリシズカ、右:ルイヨウボタン。
    
  
左:コウライテンナンショウ、右:イチリンソウ。
  
  
岩盤の固そうな岩からにょっきりと木が生えている。
そこからやや危ない感じで坂を下って滝前だ。
え、滝前?いや、滝前ではない。滝の横顔が見えるくらいの場所でしかない。
  
木々の間に滝が見える。
滝の落ちる沢には大きな岩がいくつかあって、ガッツがあればその岩を飛び石で飛んで滝前までいけそうだったが、よほどのガッツとよほどの運動能力がないと無理な状態だった。
先にそこまで来ていた青年が「前まで行ってみたいですよね」と言う。
我々はこういう状況にはけっこう慣れているので、岩を右に左にまわってみて、どうにか滝前に行けそうな場所を探してみた。
青年もウロウロとあたりを探し、結局、岩と岩の間にひっかかっている流木を伝って行くしかないだろうという結論を得た。
あの流木がどれほどの強度のものなのか。
まず青年が両手両足を駆使して伝って行った。次にダンナ。
私ははっきり言って丸木橋がまったくダメ。もちろん流木も遠慮したい。滝前に行くのを諦めた。
だが、滝前に行ったダンナが手招きする。これは前に行って見ないといけない滝だというのだ。
えーーーー、私にこの流木を渡れだとぉーーー。
むしろダンナよりも青年のほうがかなり親切で、まず右足をそこに乗せて、左足をそっちで、その枝を掴んで、こっちの石は滑らなくて、と懇切丁寧に渡り方を指導してくれる。ありがたい。
いや、どっちかっていうと、青年がいるからあんまりおてんばな姿を見せないほうがいいかなーと思って渡らないでいたのも確かなんだが。
とにかく、青年のおかげで滝前まで出ることができた。
  
滝を背に撮影している。手前の流木の下に壊れた橋。我々は奥がわの流木を伝って写真では右側になる滝前まで渡った。
滝前に行ってよかった。
おわーーーっと叫びたくなるような流麗な滝が目の前にあった。
キューブ状の岩がいくつも積み重なったような岩盤の上を白い水のながれが分岐しながら落ちている。二段になっている姿がそれはそれは美しい。
滝前まで行かずに見えていたのは、一番下の流れだけだった。
この筥滝は、下の滝の横顔だけ見たのでは滝を見たことにはならない。ぜひとも上の滝と合わせて見て欲しい。
だが、滝前に出るのにキャーキャー言わないといけないとは。
よく見ると、どうも前にはちゃんと橋が渡されていたらしい。が、その橋も流されてしまったようだ。どうして橋をちゃんと直してくれないのか、そのへんはよく分からないが、危険をかえって増しているのではないか。
というのも、実は遊歩道を歩いている最中に上半身裸でストールみたいなのにくるまった男性1人と他に数名のグループとすれ違ったのである。あれ、滝にでも打たれたのかしらん、いや、水遊びでもしたのかしらん、と思ったのだが、きっと滝前に行こうとして、水に落下してしまったのだ。
成人男性だからよかったものの例えば、我々の前を走って行っていた子供達がお母さんの制止を聞かずに突っ走っていたらどうだろう。かなり怖い結果が待っているではないか。
我々と青年が滝前で写真を撮影していると、少女2人と両親という家族がやって来た。青年がまたしても懇切丁寧に手順を教えて、お父さんと少女2人を滝前まで渡してやっている。お母さんは行かなくていいと言っていたが、お父さんが滝を見て、絶対に見るべきだと、無理やりお母さんを渡そうとしていた。
我々は新潟に帰らなくてはならないのでそれほど長居できない。お母さんが渡ったのかどうか見届けずに、再びきゃーきゃー言いながら川を渡り、遊歩道に戻った。振り返ってみたら、どうやらお母さんは渡りきって滝を見られたようである。
遊歩道を戻り、いったん駐車場に戻ってから昼食のコンビニおにぎりを持って布引の滝の前のベンチに。
3つあるテーブルと椅子の2つはお昼を食べる人でふさがっていて、我々で満員。ちょうどよいランチタイムの場所である。
お昼を食べて、これにて関西の滝めぐりは終了だ。あとはたとえ道端に滝があっても立ち寄ろうなんて気持ちは起こさずにまっすぐに新潟まで帰ろう。
かなり充実した滝めぐりになった。
大満足だった。
交通
  筥滝  雨滝に向かって行く。高速道路が近くを通っていない。鳥取市から県道31号を使っていくのが一番安全で行きやすいと思う。
雨滝前の橋を渡り、遊歩道を歩いて15分強で着くことができる。足回りはトレッキングシューズがよいかもしれない。
滝前は岩だらけで、前に行く橋が流されてしまっているので、危険を承知で流木伝いに渡らなければならない。

ここから先はまたしても長い帰路になる。
結局、また十王峠をヒヤヒヤしながら戻り、国道9号に出て、和田山インターを目指す。今度は国道427号と429号のとんでもない峠を通ろうなんて思わずに、きっちりと試験無料通行の春日和田山道路を通って舞鶴若狭自動車道に入る。
あとは、小浜西で下りて、混雑の具合を見て北陸自動車道に乗る場所を決めるだけだ。
ところが、小浜西で下りたら、国道27号はびっしりだった。ビクとも動かない渋滞である。これはマズい。きっと敦賀インターまでこの調子に違いない。
急遽JRを挟んで平行して走っている県道に逃げて、国道27号はパスして、またしても琵琶湖に回った。琵琶湖の北をちょっとなめて、木之本インターで北陸自動車道に乗る。距離的には長くなったかもしれないが、渋滞は全くなかった。
敦賀から小浜までの高速道路は、早急に作って欲しいものである。あの渋滞は地方都市としては尋常ではないものだ。きっと地元の人も困っているだろうなぁ。
そんなこんなで、夜の11時頃に自宅に到着。きっと0時過ぎてしまうだろうと思っていただけに、その日のうちに帰りつけてよかった。
留守番の猫たちをねぎらって、すぐに就寝しましたとさ。


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