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天滝と下流の滝 





天滝
青空だったらよかったのに。
曇天だったために、上部が空にとけてしまった。
一番下の部分は、対岸の岩盤が迫っていて、
かなり薄暗い。
しかし、目で見た時のこの角度の滝は、
ものすごく美しい。
感動ものである。



こちらは観瀑所からの滝。
上部を正面から見た所。
優美だ。



観瀑所からさらに奥に進んで、
滝のすぐそばまで行って撮影。
言わば滝の横顔である。
ああ、ここでも青空が欲しかった。



観瀑所で、めずらしく記念撮影。
滝と観瀑所の距離はこんなもんです。



滝の下部。
ちょっと奥行きなく撮れてしまったが、
分岐した網目のような流れが
ずっと奥まで見えている。
それが対岸の岩盤に集められて、
手前側に流れて来る。



観瀑所に登る途中の階段から撮影。
ヤマブキが満開でしたとさ。



観瀑所からズームで落ち口。
桜がかんざしのように咲いている。





遊歩道に入ってすぐの
天滝川の流れ。
すでに全部滝。



糸滝。
これは天滝川に流れ込む滝。
まんまの名まえ。
すぐそばにあるはずの連理の滝は、
どれが滝なんだかさっぱり分からなかった。



たぶん、久遠の滝じゃないかな〜。


夫婦滝。
これは間違いようがない(笑)



夫婦滝を横から。


滝と名まえがついていなくても、
天滝川はほぼ全部滝。



鼓ケ滝
落差14メートル。
今までの早瀬の滝に比べると落差もあり
かなり滝っぽい。



滝前を遊歩道が横切るので、
左から右と角度を変えて見られる。



遊歩道からの距離は
こんな感じ。
右下が遊歩道。



それほど水量は多くない。
間近を通るのに、しぶきも浴びない程度だ。



従って、滝つぼも浅い。
2009/5/4   天滝(落差98m)     兵庫県養父市

5月4日、朝7時に宿を出て、昨日のうちに確認しておいた天滝の入り口へと向かう。確認もなにも、実は天滝への入り口にはものすごく立派な門のような案内があり、絶対に見落とさないようにできている。
その見落とさない入り口から少し入ると、レストハウスなどがある場所に出る。どうやらキャンプ場のようだ。
ここから遊歩道が伸びているのかと思ったが、まだ道は先に続いていた。だが、混雑が予想されるので、自動車はここにおいて徒歩で天滝に向かってくれという旨の看板が立てられている。
だが、まだ午前8時前だ。我々は混雑の先に来ているはずである。
ということで、看板を無視して先に進んだ。
道は曲がりくねってはいるものの、それほど細くもなく、もちろん今の時間では対向車もない。が、けっこうな距離を登る。
これを徒歩で登るとしたら、かなりイヤだなぁと思うくらいの距離である。
どこまで登るのかしらん、と思った所で右側に駐車場が出現した。うまくとめれば15台以上は駐車できそうな場所である。
傍らに休憩所と書いてある建物とイラストマップの看板、トイレなどがあった。
すでに数台の自動車が駐車している。今仕度を始めた初老のカメラマン一行もいる。
我々は登山靴を履き、遊歩道ということなのでストックは持たずに出発した。
まず、入り口付近で川を渡り、左手に川を見ながら進む。
いきなり綺麗な渓谷になっていて、この川、全部滝じゃん、と思ってしまう。
イラストマップによれば、天滝に至るまでに、
「しのびの滝」「岩間の滝」「連理の滝」「糸滝」「久遠の滝」「夫婦滝」「鼓ケ滝」
という滝があるらしいが、実際のところはっきりどの滝がどれかよく分からない。
その滝のそばにきっちりと看板が立てられてはいるのだが、何せ流れが全て滝なので、いったいどの段差がその滝かよくわからないというのが実情だ。
さすがに鼓ケ滝だけははっきりとそれと分かるのだが。
滝意外に何があるとも期待せずに歩いていた遊歩道なのだが、意外なことに花がたくさん咲いていた。
特にミソガワソウは濃い紫のかわいい花をたくさん咲かせていた。
大まかな時間は以下の通り。
入り口から10分ほどで糸滝、連理の滝になり、さらに5分ほどで久遠の滝、さらに3分で屋根つきの休憩ベンチ、そこからすぐに夫婦滝だ。
夫婦滝から5分強で鼓ケ滝になる。鼓ケ滝から3分でトイレ。そこからすぐが天滝の滝下。滝下から階段を登り、天瀧三社大権現のある観瀑所になる。
要所要所で写真撮影をしながらでも、40分かからずに滝下まで行けた。
  
遊歩道入り口の駐車場の様子。

  
駐車場にあるトイレ。個室1個きり。

  
天滝川を左に見ながら進む。

  
途中、橋で何度か川を渡る。

  
流れ込む小さな流れを跨いだりもする。

  
休憩所。

  
休憩所を通り過ぎると、すぐに夫婦滝そばの橋。

  
さらにいくつか橋を渡って行く。

  
と、天滝そばのトイレになる。こんな所にもトイレがあるとは。
さて、30分ほどかけて滝下まで行ってみると、ぐぐん、といった感じで階段が上に伸びている。うわー、これを登るの?いや待て、その階段を登る前に下から滝を見上げなくちゃ。
と、川に近づいて滝を見上げてみる。
うわぁぁぁぁぁ。
とにかく大感動した。
ものすごく綺麗な滝だ。
この落差でこの分岐はなかなか無いだろう。
しかも新緑がみずみずしい。
ここに至る遊歩道を歩いて、きっとこの遊歩道は紅葉の季節が素晴らしいんだろうなぁ。来てみたいけど、ものすごく混雑するんだろうなぁ、と思っていた。
滝を見ても、紅葉のこの滝は絶景だろうと思う。
だが、新緑の天滝も紅葉の季節に負けていないんじゃなかろうか。
しかも、滝の落ち口に山桜とおぼしきピンクがある。よく見ないとわからないが、この季節限定の特典みたいで嬉しかった。
さんざん下から撮影し、ガッチリ作られた階段で上の観瀑所に登ることにした。
スチール製の階段は途中までで、半分くらいは登山道のような道になる。
息がきれるほどの登りでもなく、ほどなく観瀑所の天瀧三社大権現に到着した。
  
頑丈そうな階段。

  
天瀧三社大権現。
観瀑所はちょうど滝の上段の正面に来る感じである。
でも、あまりにも真正面すぎて面白くないような気がする。何より、かなり上まで登ったせいで、滝の落差がまったく伝わらないのだ。
だが、落ち口の桜はよく見えるようになった。
それにしても美しい滝だ。
我々には珍しく、滝があまりにも綺麗なもんだから、三脚を立てて記念撮影までしてしまった。
分岐瀑が好きな私としては、今まで見た滝の中でもトップクラスに美しい滝だと思う。
滝をめぐると、とりあえず訪問しただけで満足する滝が殆どなのだが、この天滝に関しては、季節を違えて何度でも来てみたい滝だと思った。
これで長時間ドライブして、渋滞にハマりかけた意味もあるというものだ。
あやうくここまでで戻ろうとしたが、つい、天瀧三社大権現の先にも続いている遊歩道が気になった。もしかしたら別角度から滝が見られるかもしれないし。
と、ふらふらそっちに行ってみたら、本当に別角度から滝が見られた。
なんと、滝が落ちている岩盤に続いている道があるのである。
その気になれば、滝に触れることもできる。
さすがに次に来た人たちもいたので岩を登って滝に近づくことはしなかったが、すぐ近くから滝の上部を見上げることができた。
これは綺麗だ。直下、いや、すぐ横から見る滝も素晴らしい。
もう少したったらギボウシの花が滝を彩るんだろうなぁ。
まだ、天瀧三社大権現の前にいるダンナを大声で呼んで、しばらく滝の横顔を撮影した。
さんざん滝を堪能して、階段で滝下まで戻ると、初老のカメラマン一行がずらりと三脚を構えて滝下からの天滝を撮影中だった。
じっくり撮影したくなる滝だもの。ただ、気をつけて川に近づいてね。転ばないようにね。
あとは、また、来た道を戻る。
数組の見学者とすれ違ったが、ほんとうにチラホラとだけだった。なんだか、この気持ちのいい季節にもったいない気もした。

ところで、天滝、遠望できる場所がある。
県道48号を天滝に向かって行く途中に「天滝展望台」という文字があるのを見つけていた。え、ここから天滝が見えるの?角度違うでしょぉ〜。見えるったって、かなり遠望でしょぉ〜。
と、半信半疑だったが、帰り道、その看板の示す先に自動車を進めてみた。
展望台があるというのは、大屋町蔵垣にある宝幢寺というお寺で、その駐車スペース(家庭用の車庫の前みたいだった)に自動車を入れても半信半疑。
ちょうどそのへんのお母さんが庭に出ていたので天滝が見えるお寺は近くですか」と聞いたら、「すぐそこですよ。望遠鏡を見るのね」と言われた。
望遠鏡ですと?やっぱりかなり遠望なのだ。
で、本当にすぐそこの宝幢寺に行ってみたら、どこにその望遠鏡があるのかわからない。お墓のほうに回ってみても、展望台みたいなのがあるわけでもない。
仕方がないのでお寺をぐるっと回ってみたら、お寺の自宅っぽい場所の前、集落を見下ろす方向に100円入れると見られる形の望遠鏡があった。
覗いてみると、ガッチリと天滝に向かって固定されていて、しっかりと天滝が見えた。100円入れる必要は無かった。
しかし、見えたっつってもなぁ。
こういう角度でこういう風に見えるのか、と分かる程度のものである。
その場所からカメラで撮影してみたが、ま、こんなもんだ。超望遠で麓からも天滝が見えますよ、という証明でしかない。
  
宝幢寺入り口。

  
望遠鏡で見た感じの天滝。

  
山を含めると、こんなもん。

  
肉眼ではこんなふうに見える。矢印の下が天滝の山。
ここで見えるなら、県道48号を通っていても見えるだろう、と思ったが、お寺がちょっとだけ高い位置にあるために見えるらしく、県道からは手前に山がかぶさって見ることができなかった。
とりあえず、確認できたことで満足して、次の目的地、香美町の猿尾滝に向かうことにした。

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天滝遊歩道で見られた花々

  
ミソガワソウ。

  
ムラサキサギゴケ。

  
ヒメレンゲ。

  
オククルマムグラ。

  
ジュウニヒトエ。
交通
  天滝  最も近い高速道路のインターは、おそらく播但連絡道路和田山IC。ここから国道312号を経て国道9号に出、鳥取方面に進み、あとは県道6号、46号で西に進めばよい。
入り口はものすごく目立つので、まず見落とすことはない。
中国自動車道山崎ICでおりて、国道29号を北上。原不動滝の前を通り過ぎ、鳥取県境手前で県道48号に入り、若杉峠を経て天滝に行くという手もある。
天滝の展望台というか、遠望の天滝が見ることができる宝幢寺は、天滝の入り口よりも手前の蔵垣集落にある。和田山から行くと左側。ただし、わざわざ行って見るほどのこともない。
県道から入って行くと、まずレストハウスのある場所に出る。ここに駐車せよ、との旨の看板があるが、よほどの混雑時期でないかぎり、さらに上の登って、遊歩道の入り口の駐車場まで自動車で行くことができる。
遊歩道をゆっくり歩いて40分ほどで天滝になる。
整備された遊歩道なので、大変なことはないが、できれば登山靴とかトレッキングシューズのほうが歩きやすいだろう。

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