2024年GW滝めぐりそのD福貴野の滝へ2024年GW滝めぐりE
西椎屋の滝





西椎屋の滝
展望台から見るだけなので、
アングルが1つしかない。
しかも、下半分は樹木で隠されている。
水量も豊富で豪快な滝なので、
ちょっと惜しい。



で、引きの図がこれ。
滝の上に実はダムが写っている。
ダムの直線がいかにも人工物。
ただ、上流にダムがあり、
滝の水量を調節するというのは、
それほど珍しくはない。
でも、丸見えはどうよ、と思うのよ。



落ち口。



キュっと狭まった部分。



水流が綺麗だ。



展望台から滝までの距離はこんな感じ。
近いような、遠いような。



2024/4/28  西椎屋の滝(落差86M) 大分県玖珠町

今回の旅ほどナビに振り回された旅はない。
いや、もともとちゃんと下調べをして、ルートを頭に叩き込んで、地図を片手に滝めぐりをしていればこんな愚痴を言わなくてもいいはずなのだが。
とにかく、同じ宇佐市にある東椎屋の滝から西椎屋の滝に行くまでにとんでもないルートを選ばれてしまった。
まず、なぜお前は県道50号を南下することを選んだのだ。
まあ、そのおかげで福貴野の滝を見ることができたのだけど。
福貴野の滝を出て、ナビは湯布院方向に南下せよと言う。
その通りに南下。それから、県道697号に右折せよ、と言う。
ここに来て、さすがに方向的に間違っているんじゃないかと不安になった。
滝の名前の入っていないナビには住所で目的地を入れている。住所も代表地点である。
その住所がかなり広範囲だとしたら、見当違いの場所を案内される可能性だってあるのだ。
むむ、こいつ、どうやらダムの裏側のものすごく細い道から西椎屋の滝にアプローチしようとしているぞ。
いや、直線距離的には最短かもしれないけど、ものすごくグネグネと曲がった道なんですけど。
大丈夫か、こいつ。
と、さらに右折せよ、と言う。うむ、右折するとそのグネグネの道に行くね。
と思ったら、その右折する道が工事のため完全に通行止めになっていた。
つまり、通れない。
え、なんてこと。
通れないとなると、我々はどうすればいいのだ。
手持ちの大雑把な地図でどうすればいいのかオタオタと考える。
結局ちょっとだけ戻って県道409号を北上するルートで国道387号に出る道を探すことにした。
とはいえ、その道もかなり細い。
うまくみつけられるか。
見つけられなかった。
結局県道409号をまるまる北上して、温見川が日出生川と合流して恵良川になるあたりでやっと国道387号に合流することができた。
とんでもなく戻ったことになる。
もはや、ナビも地図もわけが分からず、とりあえずトイレにも行きたいから、もうちょっと北上して道の駅いんないに立ち寄ることにした。
ああ、このあたりってば、石橋があるのね。
アーチ状の石橋があちこちにあると道の駅で案内されていた。
見たかったな〜。ナビにウロウロさせられなかったら、十分にみられる時間があったのになぁ。
道の駅の簡単なイラストマップでとにかく日出生ダムに行けばいいと知る。
えーと、国道387号で宇佐のマチュピチュを通り越してさらに先か。
宇佐のマチュピチュ?ものすごく興味はあったが、今はそこに立ち寄っている余裕はない。
行きつけるかどうか、かなり心配しながら国道を南下した。
ちゃんとありましたよ、案内標識。
北がわからでも南がわからでも、注意深くさえしていれば、ちゃんと国道から入る道の案内は出ている。
やっぱり、見知らぬ土地であまりメジャーじゃない場所に行くには、国道を通るのが正解らしい。
とにかく、そちらに向かう。
いや、向かったのはいいけどさ、なんか、ダムしかないぞ。
そりゃダムを目指して行ったのだから、ダムがあっても不思議はないが、滝はどこよ。
とりあえずダムがわに曲がってみる。
ダムの上を自動車で通れるが、その先に道はなかった。
釣り人たちの自動車が数台止まっている。

  これが日生出ダム。自動車が通れる。

何度か切り返してUターンして、ダムの先にも一応道があるのをみつけ、そっちに行ってみたら、西椎屋の滝と書かれた看板が立っていた。
ここかー。
って、ダムから至近距離。
なんだかイヤな予感がするけど。
駐車場らしい駐車場はなく、昔あったような茶屋なのかお土産屋なのかも閉じてしまってしばらくたっている様子だった。
ま、展望台まで100メートルとあるから、とにかくそこまで行ってみよう。
展望台までの道はなだらかなスロープなのだが、だれも通っていないようで苔むしてして滑りやすかった。階段になって下り、本当に数分で展望台が見えてきた。

    
  展望台まで100メートルと書かれた看板と、使われていない建物。

    
  建物わきから遊歩道へ。道は苔むして滑りやすい坂道。

    
  ほどなく展望台が見える。右は展望台から見た下流方向。山深い。

    
  ガマズミとギンリョウソウがありましたよ。

滝の音が聞こえる。
おお、なんて水量の多い迫力のある滝なんだ。
でも、滝つぼが見えないなぁ。
せっかくの落差86メートルが半分くらいしか見えていないんじゃなかろうか。
もったいない。
ふと滝の落ち口から上を見てみると、あらまあ、一直線の建造物が見えた。
日出生ダムである。
あのダムからどうやって水をコントロールしてどうやってこの滝に向かって流しているのか、木立の濃い緑の中でさっぱり見えない。
いや、見えないほうがいい。
見えちゃったら、やっぱりつまらない。
遊歩道の途中で、昔行けた滝つぼへの道があったが、ロープがはられていて通行禁止になっていた。

    
  滝つぼ方向に向かう道にはロープがはられている。右は帰りに撮った階段。意外に急だった。

どの滝も近寄るのが困難な状況ができつつある。
行けなくなったら、修復もできないのだろう。
もっと災害が少なく、もっとおおらかに自然に突入できた時代であれば滝つぼから滝を見上げる機会はもっと多かったかもしれない。出遅れた。
しかし、それは嘆いたとしても仕方のないことだ。
危険を冒したり、禁を破ったりしてまで滝に近づけるほどの勇気も体力も我々にはない。
ただ、滝見台から豪快な水の流れ落ちを見て、その全容を想像するしかないだろう。
苦労したけど、半分しか見えなかったけど、これで宇佐の三瀑を見ることができたわけだ。

 交通
  西椎屋の滝  たぶん一番近いICは、大分自動車道楠IC。インターを出て国道387号を北上。しばらく走って、右手に日出生ダムを見ながら、川底第一トンネル、第二トンネルをぬけて、もうちょっと走ると、下の写真のような、とっても小さい案内看板があるので、その道を右折する。
あとは道なりに少し進むと、右手に日出生ダムが現れる。
ダムのほうには曲がらずにそのまま進めばすぐに西椎屋の滝の看板があり、空地と化した駐車スペースがある。
そこから滝見台は5分と歩かない。滑るがサンダルでも大丈夫だ。

  
  左下の小さい縦の看板が道案内。

  
  反対側から見ると、多少目立つ案内看板が立っている。
とにもかくにも、翌日の雨の予報のために、最終日の予定まで全部2日目に詰め込んだ一日は終わった。
この日の宿は湯布院温泉「蓮輪INN」。これもまたダンナがリーズナブルな温泉宿を検索して予約してくれたが、面白い宿だった。
受付は外国人の女の子。早口の日本語であれこれと説明してくれる。お部屋は長屋の一室みたいな所。価格に応じた感じのお部屋だ。
特筆すべきはお風呂で、4つあるお風呂は全部貸し切り。だれか入っていれば鍵がかかっているし、入っていなければ自由にいつでも24時間使っていいシステム。
他人と一緒に入ることは無い。食事の時に分かったのだが、宿泊者はほとんど韓国の人らしかった。スタッフもアジア系のどこかの国の人。それが日本語で対応しあっていて、出て来る食事は日本風。朝食は家庭でお母さんが作るようなスクランブルエッグのごはんでしたよ。
ちょっと疲れていたので、湯布院の街並みを散策できなかったし、翌朝もざざ降りの雨だったので歩くのをやめてしまったけど、さすがインバウンドを迎え慣れている感じのする温泉街だった。

    
  夕食はこれに茶碗蒸しとエビの焼き物がつきましたよ。朝食もたっぷり。

最終日は予報通りに雨になった。
しかも、けっこうな土砂降りの雨だ。
これでは滝めぐりには向かない。さっさと福岡空港に戻って、相性の悪い自動車とナビとお別れしよう、ということになった。
午前11時には空港に到着。レンタカーを返して、空港でお昼を食べて、さて、どうしよう。
ダンナは慣れない自動車の運転にほとほと疲れ果て、どこにも行きたくないというので、私は地下鉄ですぐに行ける福岡城址に行くことにした。
飛行機は17時過ぎなので、午後たっぷり時間がある。が、舞鶴公園、大濠公園合わせても2時間あれば回りつくしてしまった。
さらには、あんなに降っていた雨もやんでしまって青空まで見えてきたし。まだ3時間あるけど、大宰府まで行けるかな、と思いつつ、ダンナにライン。
すると、リラクゼーションコーナーでほぐしてもらってダンナは復活していた。ので、福岡城址は石垣がすごいぞ、と誘って、ダンナを待ってもう一周する羽目に。
ま、晴れていたからよかったけどさ。そのうち大宰府も行きたいですわよ。

      
  大濠公園の池。カメいましたよ。蓮と櫓などを見ながら歩き、お城に。お城が囲われているのは、ライトアップのためのものらしい。

      
  鴻臚館跡の展示館。石垣に根性カタバミが咲いている。まだ八重桜が咲き残っていた。

      
  牡丹、石楠花園では綺麗な花が咲き誇り、城址では蝶が飛び、藤は長く垂れ下がり。うーむ、いい公園だ。

どういうワケか最終日に滝めぐりより歩いてしまった私。
新潟行きの飛行機の中では、少しは風景が見られると思っていたのに、雲ばっかりで残念な思いをした。

  雲に虹の丸い輪っかができている。飛行機の反射らしい。

新潟に到着し、晩御飯を食べてから帰宅。家で留守番していた猫たちがさんざん荒らした室内を片付けて、やっと2024年のゴールデンウィーク滝めぐりは終了した。
ご苦労さまでした。


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